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じゅうにまいめ *
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「っ…」
アイシェリアの胸の膨らみを下から支えるようにして、フレイディアは触れる。
持ち上げるようにして、と表現しなかったのは、アイシェリアがそれほど豊かな胸部をしていないからだ。 それこそ、林檎の実程度、かもしれない。
「…きれいだね、可愛い」
けれど、フレイディアはアイシェリアの胸の膨らみに、愛しそうに触れて、撫でてくれている。
それが嬉しくて、アイシェリアは小さく震えた。
「この、可愛らしい蕾に、触れてもいいか?」
フレイディアの視線の先が尖った胸の先だったので、フレイディアが可愛らしい蕾と言ってくれているのがそこだということは察した。
「…恥ずかしいから、訊かないで」
アイシェリアは視線をフレイディアから外しながら、そのように答えるしかない。
アイシェリアの返事など待たずに事を進めてくれた方が、アイシェリアは恥ずかしくなくいられる気がする。
だから、訊かないで進めてほしい、と暗に言ったつもりだったのだが、フレイディアには伝わらなかったらしい。
「うん、でも…。 私はそれだけ、貴女を大切にしてるってことなんだと思う」
綺麗な微笑みを浮べたフレイディアが、そっとアイシェリアの胸の先――胸の蕾に触れた。
その瞬間、びりりとそこから全身に何かが走る。
「んぁっ…」
耳に届いた甘い音が、自分の口から漏れた声だと理解するのに、しばし要した。
それが、自分の声で、喘ぎだと理解して、アイシェリアは口を引き結んで真っ赤になる。
肌を撫でられているときの、気持ちいいのかくすぐったいのかわからない感覚よりも強烈だった。
数度、愛撫されただけでも、それを身体は快感だと認識するのだから、この胸の蕾は人体の弱点と言えるだろう。
「ん、ぅ」
フレイディアの手がアイシェリアの手から離れたので、口を引き結んだ上で、両手で覆うこともできたが、鼻から抜けるような甘い喘ぎに変わっただけだ。
しかも、声を我慢しているおかげで、上手に呼吸ができずに、頭がくらくらしてくる。
そうすれば、アイシェリアの胸に埋められていたフレイディアの顔がそっとアイシェリアを見上げ、心配そうな表情を浮べる。
「苦しそうだ…。 声を出してしまった方が、楽だよ。 ほら、口を開いて」
そうなの、だろうか。
アイシェリアがフレイディアの言葉に従って唇を噛むのを止めれば、フレイディアの指がアイシェリアの胸の先をきゅっと摘まみ、もう片方の蕾をきつく吸った。
「あっ、あぁん」
刺激に反応して思わず上げてしまった声は、自分でも驚くほど甘く媚びるような響きで、アイシェリアは泣きたくなる。
しかも、なんだか、ショーツが股間に張り付くような、変な感じがする。
それが気になって、もぞりと脚を擦り合わせるような動きをしたアイシェリアに、フレイディアは気づいたのだろう。
「脚の間が気になるのかな。 私が見てあげよう」
「えっ? えぇっ?」
何を見ると言ったのか、とアイシェリアが戸惑っているうちに、アイシェリアはフレイディアにひっくり返されてベッドに全身を預ける形となった。
かと思えば、お腹のところでたぐまさっていたネグリジェと身につけていた下着をあっという間に取り去られてしまった。
アイシェリアが、慌てて脚をぴったりと閉ざして、薄い茂みを隠すように手をやったのだが、フレイディアの興味は別のところにあった。
アイシェリアから取り去った下着の、丁度股布のところを眺め、触れていたのだ。
「…よかった、濡れている…」
フレイディアが、ほっと安堵の吐息を漏らし、安堵の表情を浮べたのはわかった。
だが、それが何を意味するのかはわからない。
アイシェリアが呆気にとられ、疑問符を浮べているうちに、フレイディアの影がアイシェリアに落ちてきて、身体中に口づけを降らす。 いつのまにか、恥丘に添えられていた手はどかされて、ぴったりと合わせていたはずの太腿の隙間をぬって、フレイディアの手が脚の間に忍び込んでいた。
「っ!?」
脚の間をフレイディアの指で撫で上げられる。
そこで、フレイディアの指がぬるりと滑ったのが、自分でもわかった。
フレイディアの指はそのまま、上に滑っていく。
ぬめりを帯びた指でフレイディアが触れた箇所から、胸の蕾に触れられたとき以上の快感が走って、アイシェリアはビクッと身を震わせた。
「っぅん…!」
アイシェリアが唇を噛んで、口の前でぎゅっと手を合わせていると、きし、と小さくベッドが軋む。
閉じた瞼に唇が触れる感触がするので、誘われるようにしてアイシェリアが目を開くと、すぐそこにフレイディアの顔があった。 フレイディアが体勢を変えたらしい。
「気持ちいいのは、悪いことではないよ。 だから、そんなに辛そうな顔をしないで」
優しく言って、唇にキスをくれたかと思えば、フレイディアの顔が胸元に埋められる。
「あっ…」
胸の蕾を、ちゅうう、と吸われた。
手の平で薄い茂みを撫でるようにされながら、指先はあの、気持ちのいい場所をころころと転がすように触れている。
自分できちんと確認したことはないけれど、今フレイディアが指先で愛撫している場所にも、蕾があるのかもしれない、と思った。
アイシェリアの胸の膨らみを下から支えるようにして、フレイディアは触れる。
持ち上げるようにして、と表現しなかったのは、アイシェリアがそれほど豊かな胸部をしていないからだ。 それこそ、林檎の実程度、かもしれない。
「…きれいだね、可愛い」
けれど、フレイディアはアイシェリアの胸の膨らみに、愛しそうに触れて、撫でてくれている。
それが嬉しくて、アイシェリアは小さく震えた。
「この、可愛らしい蕾に、触れてもいいか?」
フレイディアの視線の先が尖った胸の先だったので、フレイディアが可愛らしい蕾と言ってくれているのがそこだということは察した。
「…恥ずかしいから、訊かないで」
アイシェリアは視線をフレイディアから外しながら、そのように答えるしかない。
アイシェリアの返事など待たずに事を進めてくれた方が、アイシェリアは恥ずかしくなくいられる気がする。
だから、訊かないで進めてほしい、と暗に言ったつもりだったのだが、フレイディアには伝わらなかったらしい。
「うん、でも…。 私はそれだけ、貴女を大切にしてるってことなんだと思う」
綺麗な微笑みを浮べたフレイディアが、そっとアイシェリアの胸の先――胸の蕾に触れた。
その瞬間、びりりとそこから全身に何かが走る。
「んぁっ…」
耳に届いた甘い音が、自分の口から漏れた声だと理解するのに、しばし要した。
それが、自分の声で、喘ぎだと理解して、アイシェリアは口を引き結んで真っ赤になる。
肌を撫でられているときの、気持ちいいのかくすぐったいのかわからない感覚よりも強烈だった。
数度、愛撫されただけでも、それを身体は快感だと認識するのだから、この胸の蕾は人体の弱点と言えるだろう。
「ん、ぅ」
フレイディアの手がアイシェリアの手から離れたので、口を引き結んだ上で、両手で覆うこともできたが、鼻から抜けるような甘い喘ぎに変わっただけだ。
しかも、声を我慢しているおかげで、上手に呼吸ができずに、頭がくらくらしてくる。
そうすれば、アイシェリアの胸に埋められていたフレイディアの顔がそっとアイシェリアを見上げ、心配そうな表情を浮べる。
「苦しそうだ…。 声を出してしまった方が、楽だよ。 ほら、口を開いて」
そうなの、だろうか。
アイシェリアがフレイディアの言葉に従って唇を噛むのを止めれば、フレイディアの指がアイシェリアの胸の先をきゅっと摘まみ、もう片方の蕾をきつく吸った。
「あっ、あぁん」
刺激に反応して思わず上げてしまった声は、自分でも驚くほど甘く媚びるような響きで、アイシェリアは泣きたくなる。
しかも、なんだか、ショーツが股間に張り付くような、変な感じがする。
それが気になって、もぞりと脚を擦り合わせるような動きをしたアイシェリアに、フレイディアは気づいたのだろう。
「脚の間が気になるのかな。 私が見てあげよう」
「えっ? えぇっ?」
何を見ると言ったのか、とアイシェリアが戸惑っているうちに、アイシェリアはフレイディアにひっくり返されてベッドに全身を預ける形となった。
かと思えば、お腹のところでたぐまさっていたネグリジェと身につけていた下着をあっという間に取り去られてしまった。
アイシェリアが、慌てて脚をぴったりと閉ざして、薄い茂みを隠すように手をやったのだが、フレイディアの興味は別のところにあった。
アイシェリアから取り去った下着の、丁度股布のところを眺め、触れていたのだ。
「…よかった、濡れている…」
フレイディアが、ほっと安堵の吐息を漏らし、安堵の表情を浮べたのはわかった。
だが、それが何を意味するのかはわからない。
アイシェリアが呆気にとられ、疑問符を浮べているうちに、フレイディアの影がアイシェリアに落ちてきて、身体中に口づけを降らす。 いつのまにか、恥丘に添えられていた手はどかされて、ぴったりと合わせていたはずの太腿の隙間をぬって、フレイディアの手が脚の間に忍び込んでいた。
「っ!?」
脚の間をフレイディアの指で撫で上げられる。
そこで、フレイディアの指がぬるりと滑ったのが、自分でもわかった。
フレイディアの指はそのまま、上に滑っていく。
ぬめりを帯びた指でフレイディアが触れた箇所から、胸の蕾に触れられたとき以上の快感が走って、アイシェリアはビクッと身を震わせた。
「っぅん…!」
アイシェリアが唇を噛んで、口の前でぎゅっと手を合わせていると、きし、と小さくベッドが軋む。
閉じた瞼に唇が触れる感触がするので、誘われるようにしてアイシェリアが目を開くと、すぐそこにフレイディアの顔があった。 フレイディアが体勢を変えたらしい。
「気持ちいいのは、悪いことではないよ。 だから、そんなに辛そうな顔をしないで」
優しく言って、唇にキスをくれたかと思えば、フレイディアの顔が胸元に埋められる。
「あっ…」
胸の蕾を、ちゅうう、と吸われた。
手の平で薄い茂みを撫でるようにされながら、指先はあの、気持ちのいい場所をころころと転がすように触れている。
自分できちんと確認したことはないけれど、今フレイディアが指先で愛撫している場所にも、蕾があるのかもしれない、と思った。
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