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石に花咲く
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「~~~!!!」
シィーファは伏せた顔を両手で覆って、静かに身もだえた。
初体験を思い出そうとしたら、苦痛しか思い出せず、今身請けしてもらったのがとんでもなくいい男なのではないかという結論に達したのだ。
つまり、どうしていいのだかわからなくなってしまった。
そんなシィーファを知ってか知らずか、ラディスはシィーファに問う。
「どうかした?」
ラディスの声が、近くで揺れた。
そう思った次の瞬間には、耳朶に柔らかい感触があって、ビクリとする。
「なんでもな、ぁ」
ただ、触れるだけではなく、ちゅうっと耳朶を吸われて、ふるっ…と震える。
唇から零れた甘い声に、シィーファは咄嗟に唇を引き結んだ。
ラディスはそのままシィーファの耳の下あたりに口づけ、唇でシィーファの肌を下へ、下へと辿り始める。
「嫌だったり、怖かったり、痛かったりしたら、教えて?」
肌を撫でる吐息が、くすぐったい。
反応しようと思ったわけではないのに、反応してしまうのだ。
ああ、それよりも、例えばシィーファが、嫌だとか、怖いとか、痛いと言った場合に、ラディスは何をしてくれるのだろう。
やめて、くれるのだろうか。
試しに、口にしてみようか、なんてことを考えたのがいけなかったのかもしれない。
既に片方解かれて、頼みの綱となっていた残りの肩紐が、緩んだような感じがした。
断じて、シィーファが鈍いとか、反射神経が悪いというわけではない。
だが、咄嗟に胸を押さえたシィーファの腕は、滑るように落ちていく布を止めることはできなかった。
代わりに、ラディスに素肌の胸が晒されるのを防げたのだから、万事休す、不幸中の幸いということかもしれない、と思った。
思った自分が、甘かった。
ラディスの手が、そっとシィーファの手に触れる。
「…どうして隠すの?」
身を屈めたラディスが、下から覗き込むようにして見上げてくる。
その角度のラディスに弱い自覚が芽生え始めたシィーファは身構え、首を小さく横に振る。
「わか、らな」
咄嗟に零れた言葉だったが、正しく自分の胸の内を表していたと思う。
自分でも、どうして急に、落ち着かない気持ちになったのかわからない。
もう、既に見られて触れられて、舐められ吸われてさえいる胸を、どうして今更見せることに戸惑いがあるのかも。 全身が火照って、汗ばんでいるのかも。
訳がわからなくて、混乱しきっているシィーファの視界から、いつの間にかラディスが消えた。
そっとシィーファの額に唇を押し当ててくる。
「そう、なら、まだ見ない。 ゆっくりでいいから、指を広げよう? 私が見ても大丈夫になったら、腕を広げて?」
ラディスの指は、シィーファの指先に触れる。
引きはがす、というよりも、掬い上げるような動きで、決して無理矢理ではない。
にも拘わらず、すんなりと広げられていく自分の指が、不思議で堪らない。
自分の身体なのに、自分の身体ではないみたいだ。
ラディスは、シィーファの様子がおかしいことに気づいているのだろうか。
まるで、シィーファの気を逸らそうとでもするように、額だけでなく、眉間や瞼、頬や唇の端に口づけてくれる。
これでは本当に、シィーファがまるで乙女のようではないか。
一度顔を離したラディスを、まっすぐに見つめると、ラディスは嬉しそうに微笑んで、シィーファの唇に、あやすような優しい口づけをくれる。
本当に、昨日まで女を知らなかったのだろうか、この男は。
言ってはあれだが、初めてのフリをしていたのではないかと疑わしくなってくる。
そんな疑念でラディスを見ていたのがいけなかったのだろうか。
瞬きをしている間に、視界からラディスが消えた、と思った。
「んっ…」
次の瞬間には、左胸の先をやわらかく生温かいものが撫でるような感じがして、シィーファはびくりと震える。
まさか、と思って、視線を落とすと、予想した通りに、金と銀のあわいのような色合いの頭頂部が目に飛び込んできた。
いつの間にそういうことになったのか、シィーファの手はラディスの手により、左右に開かされている。
ラディスの舌が覗いて、シィーファの胸の先を刺激していたのだが、自分の胸の先がラディスの唇にちゅるりと吸いこまれるのを見てしまった。
唇の内側の、熱くて柔らかくて吸いつくような粘膜に扱かれつつ、別の感触が胸の先にもたらされる。
胸の先を、吸われながら舐められているのかもしれない。
そう思い至ると、お腹の奥がぞくぞくっ…として、声を我慢できなかった。
「ぅあ…」
シィーファが上げた声は、もしかすると、ラディスには苦しげに聞こえたのかもしれない。
そっと顔を上げたラディスは、案じるような表情だった。
「強くした? 痛い?」
シィーファの手の自由を奪っていることにも気づいたのか、慌てたように手を放そうとする。
だが、ラディスに手を放されたことで、シィーファの体勢が崩れた。
胸の先を吸われているときに、お腹の奥がぞわぞわして、姿勢を保つことが難しいような危機感を抱いたのは間違いではなかったらしい。
ぐらり、と身体が倒れそうになって、シィーファは目の前にあったラディスの頭に抱きついてしまった。
「ぁっ…、ん…」
ラディスの顔に、胸を押しつけてしまい、その感触にまた感じて、震える。
こんなの、完全に痴女だ、と顔を赤くするシィーファの腕の中で、ラディスがもぞりと動いた。
何が起きたのか、すぐには理解できなかった。
「ぷはっ…。 窒息するかと思ったよ。 シィーファに抱かれて死ねるならそれもいいけど、私はまだ、貴女と一緒にいたいから」
腕の中に抱きこんだはずの、ラディスの頭部――顔面が、目の前にある。
では、シィーファの腕はどこにあるのかというと、つい先ほど解放されたばかりのラディスの手により、今度は敷布に縫い留められている。
敷布に縫い留められている、ということは、シィーファが今、背に感じているのは寝台なのだろう。
そういえば、ラディスの向こうに見えるのは、天井ではないだろうか。
いつの間にかシィーファは寝台に転がされたらしく、上にはラディスが乗っているという状況だ。
シィーファの上にいるラディスは、微笑みながらゆっくりと身体をずらす。
「この方が、楽だと思う。 だめなことがあったら、教えてね」
「ん…」
身体を少し下にずらしたラディスは、今度はシィーファの右の胸の先を口に含んだ。
ちゅううと吸われて、舐められて、シィーファはぎゅっと目を瞑る。
ラディスの刺激で、胸の先がじんじんする。
気持ちいいのだけれど、痛痒いような不思議な感じもする。
思い返せば、今までこんなに熱心に胸の先を愛撫されたことなどなかった。
胸の先が、腫れているのではないかと不安になったシィーファは、シィーファの背中を撫でながら胸に顔を埋めるラディスの髪を撫でるようにしながら、軽く引いた。
シィーファが何か言いたいことがあると、察してくれたのだろう。
ラディスは、シィーファの胸の先を吸いながら、顔を上げた。
「何? 胸、もういっぱい?」
「ん…、もう、いらない…」
優しく微笑んで問うラディスに、シィーファは安堵して、頷く。
ラディスは変わらずに微笑んでいてくれたから、シィーファは更にほっとする。
ラディスは、「嫌だったり、怖かったり、痛かったりしたら、教えて」と言ってくれた。
だが、シィーファはもしかすると無意識のうちに、その言葉を口にした瞬間、ラディスの態度が豹変したらどうしよう、と考えていたのかもしれない。
けれど、ラディスは変わらず微笑んだまま、シィーファの背と敷布の間で手を滑らせ、シィーファの背中を撫でてくれる。
「ん…」
背中を撫でられているだけなのに、ぞわぞわする。
漏れそうになる声を押さえるために、シィーファが唇を引き結ぶと、ラディスはシィーファの腰を抱いて、シィーファの素肌の腹に頬を寄せた。
「背中も気持ちよさそうだね。 シィーファ、可愛い」
もう、何度目かになるが、上目遣いに見てくるラディスの方が絶対に可愛い、とシィーファは思った。
シィーファは伏せた顔を両手で覆って、静かに身もだえた。
初体験を思い出そうとしたら、苦痛しか思い出せず、今身請けしてもらったのがとんでもなくいい男なのではないかという結論に達したのだ。
つまり、どうしていいのだかわからなくなってしまった。
そんなシィーファを知ってか知らずか、ラディスはシィーファに問う。
「どうかした?」
ラディスの声が、近くで揺れた。
そう思った次の瞬間には、耳朶に柔らかい感触があって、ビクリとする。
「なんでもな、ぁ」
ただ、触れるだけではなく、ちゅうっと耳朶を吸われて、ふるっ…と震える。
唇から零れた甘い声に、シィーファは咄嗟に唇を引き結んだ。
ラディスはそのままシィーファの耳の下あたりに口づけ、唇でシィーファの肌を下へ、下へと辿り始める。
「嫌だったり、怖かったり、痛かったりしたら、教えて?」
肌を撫でる吐息が、くすぐったい。
反応しようと思ったわけではないのに、反応してしまうのだ。
ああ、それよりも、例えばシィーファが、嫌だとか、怖いとか、痛いと言った場合に、ラディスは何をしてくれるのだろう。
やめて、くれるのだろうか。
試しに、口にしてみようか、なんてことを考えたのがいけなかったのかもしれない。
既に片方解かれて、頼みの綱となっていた残りの肩紐が、緩んだような感じがした。
断じて、シィーファが鈍いとか、反射神経が悪いというわけではない。
だが、咄嗟に胸を押さえたシィーファの腕は、滑るように落ちていく布を止めることはできなかった。
代わりに、ラディスに素肌の胸が晒されるのを防げたのだから、万事休す、不幸中の幸いということかもしれない、と思った。
思った自分が、甘かった。
ラディスの手が、そっとシィーファの手に触れる。
「…どうして隠すの?」
身を屈めたラディスが、下から覗き込むようにして見上げてくる。
その角度のラディスに弱い自覚が芽生え始めたシィーファは身構え、首を小さく横に振る。
「わか、らな」
咄嗟に零れた言葉だったが、正しく自分の胸の内を表していたと思う。
自分でも、どうして急に、落ち着かない気持ちになったのかわからない。
もう、既に見られて触れられて、舐められ吸われてさえいる胸を、どうして今更見せることに戸惑いがあるのかも。 全身が火照って、汗ばんでいるのかも。
訳がわからなくて、混乱しきっているシィーファの視界から、いつの間にかラディスが消えた。
そっとシィーファの額に唇を押し当ててくる。
「そう、なら、まだ見ない。 ゆっくりでいいから、指を広げよう? 私が見ても大丈夫になったら、腕を広げて?」
ラディスの指は、シィーファの指先に触れる。
引きはがす、というよりも、掬い上げるような動きで、決して無理矢理ではない。
にも拘わらず、すんなりと広げられていく自分の指が、不思議で堪らない。
自分の身体なのに、自分の身体ではないみたいだ。
ラディスは、シィーファの様子がおかしいことに気づいているのだろうか。
まるで、シィーファの気を逸らそうとでもするように、額だけでなく、眉間や瞼、頬や唇の端に口づけてくれる。
これでは本当に、シィーファがまるで乙女のようではないか。
一度顔を離したラディスを、まっすぐに見つめると、ラディスは嬉しそうに微笑んで、シィーファの唇に、あやすような優しい口づけをくれる。
本当に、昨日まで女を知らなかったのだろうか、この男は。
言ってはあれだが、初めてのフリをしていたのではないかと疑わしくなってくる。
そんな疑念でラディスを見ていたのがいけなかったのだろうか。
瞬きをしている間に、視界からラディスが消えた、と思った。
「んっ…」
次の瞬間には、左胸の先をやわらかく生温かいものが撫でるような感じがして、シィーファはびくりと震える。
まさか、と思って、視線を落とすと、予想した通りに、金と銀のあわいのような色合いの頭頂部が目に飛び込んできた。
いつの間にそういうことになったのか、シィーファの手はラディスの手により、左右に開かされている。
ラディスの舌が覗いて、シィーファの胸の先を刺激していたのだが、自分の胸の先がラディスの唇にちゅるりと吸いこまれるのを見てしまった。
唇の内側の、熱くて柔らかくて吸いつくような粘膜に扱かれつつ、別の感触が胸の先にもたらされる。
胸の先を、吸われながら舐められているのかもしれない。
そう思い至ると、お腹の奥がぞくぞくっ…として、声を我慢できなかった。
「ぅあ…」
シィーファが上げた声は、もしかすると、ラディスには苦しげに聞こえたのかもしれない。
そっと顔を上げたラディスは、案じるような表情だった。
「強くした? 痛い?」
シィーファの手の自由を奪っていることにも気づいたのか、慌てたように手を放そうとする。
だが、ラディスに手を放されたことで、シィーファの体勢が崩れた。
胸の先を吸われているときに、お腹の奥がぞわぞわして、姿勢を保つことが難しいような危機感を抱いたのは間違いではなかったらしい。
ぐらり、と身体が倒れそうになって、シィーファは目の前にあったラディスの頭に抱きついてしまった。
「ぁっ…、ん…」
ラディスの顔に、胸を押しつけてしまい、その感触にまた感じて、震える。
こんなの、完全に痴女だ、と顔を赤くするシィーファの腕の中で、ラディスがもぞりと動いた。
何が起きたのか、すぐには理解できなかった。
「ぷはっ…。 窒息するかと思ったよ。 シィーファに抱かれて死ねるならそれもいいけど、私はまだ、貴女と一緒にいたいから」
腕の中に抱きこんだはずの、ラディスの頭部――顔面が、目の前にある。
では、シィーファの腕はどこにあるのかというと、つい先ほど解放されたばかりのラディスの手により、今度は敷布に縫い留められている。
敷布に縫い留められている、ということは、シィーファが今、背に感じているのは寝台なのだろう。
そういえば、ラディスの向こうに見えるのは、天井ではないだろうか。
いつの間にかシィーファは寝台に転がされたらしく、上にはラディスが乗っているという状況だ。
シィーファの上にいるラディスは、微笑みながらゆっくりと身体をずらす。
「この方が、楽だと思う。 だめなことがあったら、教えてね」
「ん…」
身体を少し下にずらしたラディスは、今度はシィーファの右の胸の先を口に含んだ。
ちゅううと吸われて、舐められて、シィーファはぎゅっと目を瞑る。
ラディスの刺激で、胸の先がじんじんする。
気持ちいいのだけれど、痛痒いような不思議な感じもする。
思い返せば、今までこんなに熱心に胸の先を愛撫されたことなどなかった。
胸の先が、腫れているのではないかと不安になったシィーファは、シィーファの背中を撫でながら胸に顔を埋めるラディスの髪を撫でるようにしながら、軽く引いた。
シィーファが何か言いたいことがあると、察してくれたのだろう。
ラディスは、シィーファの胸の先を吸いながら、顔を上げた。
「何? 胸、もういっぱい?」
「ん…、もう、いらない…」
優しく微笑んで問うラディスに、シィーファは安堵して、頷く。
ラディスは変わらずに微笑んでいてくれたから、シィーファは更にほっとする。
ラディスは、「嫌だったり、怖かったり、痛かったりしたら、教えて」と言ってくれた。
だが、シィーファはもしかすると無意識のうちに、その言葉を口にした瞬間、ラディスの態度が豹変したらどうしよう、と考えていたのかもしれない。
けれど、ラディスは変わらず微笑んだまま、シィーファの背と敷布の間で手を滑らせ、シィーファの背中を撫でてくれる。
「ん…」
背中を撫でられているだけなのに、ぞわぞわする。
漏れそうになる声を押さえるために、シィーファが唇を引き結ぶと、ラディスはシィーファの腰を抱いて、シィーファの素肌の腹に頬を寄せた。
「背中も気持ちよさそうだね。 シィーファ、可愛い」
もう、何度目かになるが、上目遣いに見てくるラディスの方が絶対に可愛い、とシィーファは思った。
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