86 / 130
第三章 揉める部活と失恋大騒動
EX10 彼女は彼の意志を知る
しおりを挟む
私の短い言葉から、樫田はその結論に至った。
さすがだと言える。
「うん」
「なるほど……そうか、そうだな。言われてみればそうだ」
樫田は何を思っているのか、左手で頭を抱えて考え込んだ。
正直、私の考えすぎだって一蹴りしてほしかったが、やはりそうはいかないらしい。
この状況を樫田はどう見るのだろう。
期待と不安が胸を締めるのを感じながら、私は待った。
しばらくして、樫田が口を開いた。
「一応、言葉にして確認しておくが椎名が部長になるだけなら問題はない。ただ、杉野が椎名に加担すると、今までの部活のパワーバランスが崩れるってことか?」
「うん、更に言うとあの二人が組んだとき、その意見に反論できる人がいるのかって話」
「言わんとしている事は分かってきたが、それこそ今までは増倉が椎名の意見と真っ向からぶつかってきただろ」
「それは香奈と私が一対一だからできたこと。もし香奈と杉野二人の意見ってことになったらみんなの見方が変わるでしょ」
「……まぁ、だろうな。あれでも杉野は言葉が上手い」
樫田も私と同じ危惧を持ち始めたのか、そう言った。
そう、杉野は言葉が上手いのだ。ここぞという時に人に刺さる言葉を平然と言える。
「もしあの二人が部長副部長にでもなったら、どうなると思う?」
「独裁政権にでもなるってか」
「考えすぎだと思う?」
私が真剣な声音で聞くと、また樫田は考え込んだ。
ここで樫田に危機感を持ってもらわないと困る。
そうでないと、本当にそうなるかもしれない。
「……いくつか、質問していいか?」
「うん、いいよ」
樫田は考えをまとめるためか、そう言って私に質問を投げかけた。
「まず、仮にあの二人が部長副部長になったとしても、それはそれで別に反対意見は言っていいはずだ」
「それはそうだね。でも香奈は行き過ぎた行動に出るかもしれないでしょ。大槻のことだって部活を辞めさせようとまでしたんだよ?」
「大槻の件は俺たちもそれに同意したはずだ。公演での出来事は話し合った上でのこと」
「分かっている。けど、香奈と大槻の話聞いてたでしょ。ルール変更したのだって香奈が感情的になったから、やっぱりそんな人が部長になるのはどうかなって思うでしょ?」
「そこ。そこも引っかかる。椎名が部長になる前提となる根拠は何だ? さっきの話なら俺や増倉、お前の可能性もあるはずだ」
「それは……そうだけど、私は最悪の可能性を考えて……」
樫田が私を目の奥を見るかのように、じっと覗き込む。
私は見透かされたような気分になり、背筋に緊張が走る。
しかし樫田はすっと目線を下に落とし、コーヒーを一口飲む。
「まぁいい。で? 俺にそれを話したのは何故だ? 相談ってわけでもないんだろ」
どうやら、それ以上は追及しないようだ。
私は少し安心しつつ、本題を言った。
「私と同盟を組んでほしい」
「同盟?」
「うん。杉野が椎名の肩を持った時に、樫田には私の味方をしてほしい」
「ああ、そういう……」
樫田は肯定も否定もせず、そう呟く。
何か納得したような表情になっていた。
「そういう目的な。それなら大丈夫だろ。杉野は自分の意見を持っているし、椎名が暴走した時に止められるだけの冷静さは持っている」
私の目論見とは違い、樫田は杉野の肩を持った。
予想外のことに驚きながらも私は反論する。
「でもあの二人は繋がっているんだよ? このままじゃ……」
「じゃあ、一つ聞くが増倉。部長になる覚悟はあるのか?」
樫田は真っ直ぐに、私の答えたくない質問をした。
そして一瞬言葉に詰まる私を見逃さなかった。
「まぁ、そういうこった。もちろん俺は俺の立場から意見は言うし、良くないと判断したことは止めに入る。けどそれはあくまでも俺自身の判断で、だ」
同盟は組まない。
そうはっきりと言われた。
樫田なりに幾分かの譲歩をしているのは分かっているが、私は納得いかなかった。
「どうして?」
「今言った通りだけど…………そうだな。もっと理由をつけるなら俺が誰かに加担するのはそれだけでバランスが傾きすぎる」
「…………」
「俺はまとめ役、進行役であるのは誰の肩も持たないから成り立っている」
私は何も言い返せなかった。
確かにその通りだ。樫田の言っていることは理にかなっている。
でも、それじゃあ!
「私は、どうすればいいの?」
「それは……俺の決めることじゃない」
「そうだね、ごめん」
「……ただ」
樫田が何かを言いかけようとした。
私がじっと見ると、参ったかのようにため息をして答える。
「はぁ、増倉もなんとなく椎名の成したいこと、分かっているんだろ?」
「樫田も?」
「憶測だけどな。それについてどう思うかって話なんじゃないか?」
「……そうだね」
それはそうなのかもしれない。
香奈の目的。それについては大体の予想はついている。
結局のところ、そこが一番の問題だ。
でも私は。
「樫田は、出来ると思う?」
「難しい話だな」
「だよねー、でも出来ないとは言わないんだ?」
「そりゃそうだ。劇部なら目指すところではあるからな」
「そうだけど、樫田はもっと現実主義者かと思っていた」
「意外とロマンチストだろ?」
なぜか得意げな樫田に私は笑った。
そんな私を見て、樫田も笑う。
少しだけ空気が和やかになるのを感じた。
もしかしたら、樫田は私の心を見透かしたのかもしれない。
「それに、そう言うことを相談するなら俺じゃなくて杉野の方だろ」
「でも、香奈の味方なんだよ?」
「そう簡単なやつじゃないさ、あいつは」
はたしてそうだろうか。
疑問の残る私に樫田は笑顔のまま言う。
「まぁ、話す話さないは自由だが、一度杉野を探ってみるのはアリだろ?」
「……そう、だね」
確かにそれはその通りだ。
私はまだ杉野自身から何かを聞いていない。
確認の意味でも、杉野と話すのは重要なことだ。
「ありがとう、樫田」
「いいや、どういたしまして」
やることが見えると、少しだけ胸の不安が取れたような気がした。
さすがだと言える。
「うん」
「なるほど……そうか、そうだな。言われてみればそうだ」
樫田は何を思っているのか、左手で頭を抱えて考え込んだ。
正直、私の考えすぎだって一蹴りしてほしかったが、やはりそうはいかないらしい。
この状況を樫田はどう見るのだろう。
期待と不安が胸を締めるのを感じながら、私は待った。
しばらくして、樫田が口を開いた。
「一応、言葉にして確認しておくが椎名が部長になるだけなら問題はない。ただ、杉野が椎名に加担すると、今までの部活のパワーバランスが崩れるってことか?」
「うん、更に言うとあの二人が組んだとき、その意見に反論できる人がいるのかって話」
「言わんとしている事は分かってきたが、それこそ今までは増倉が椎名の意見と真っ向からぶつかってきただろ」
「それは香奈と私が一対一だからできたこと。もし香奈と杉野二人の意見ってことになったらみんなの見方が変わるでしょ」
「……まぁ、だろうな。あれでも杉野は言葉が上手い」
樫田も私と同じ危惧を持ち始めたのか、そう言った。
そう、杉野は言葉が上手いのだ。ここぞという時に人に刺さる言葉を平然と言える。
「もしあの二人が部長副部長にでもなったら、どうなると思う?」
「独裁政権にでもなるってか」
「考えすぎだと思う?」
私が真剣な声音で聞くと、また樫田は考え込んだ。
ここで樫田に危機感を持ってもらわないと困る。
そうでないと、本当にそうなるかもしれない。
「……いくつか、質問していいか?」
「うん、いいよ」
樫田は考えをまとめるためか、そう言って私に質問を投げかけた。
「まず、仮にあの二人が部長副部長になったとしても、それはそれで別に反対意見は言っていいはずだ」
「それはそうだね。でも香奈は行き過ぎた行動に出るかもしれないでしょ。大槻のことだって部活を辞めさせようとまでしたんだよ?」
「大槻の件は俺たちもそれに同意したはずだ。公演での出来事は話し合った上でのこと」
「分かっている。けど、香奈と大槻の話聞いてたでしょ。ルール変更したのだって香奈が感情的になったから、やっぱりそんな人が部長になるのはどうかなって思うでしょ?」
「そこ。そこも引っかかる。椎名が部長になる前提となる根拠は何だ? さっきの話なら俺や増倉、お前の可能性もあるはずだ」
「それは……そうだけど、私は最悪の可能性を考えて……」
樫田が私を目の奥を見るかのように、じっと覗き込む。
私は見透かされたような気分になり、背筋に緊張が走る。
しかし樫田はすっと目線を下に落とし、コーヒーを一口飲む。
「まぁいい。で? 俺にそれを話したのは何故だ? 相談ってわけでもないんだろ」
どうやら、それ以上は追及しないようだ。
私は少し安心しつつ、本題を言った。
「私と同盟を組んでほしい」
「同盟?」
「うん。杉野が椎名の肩を持った時に、樫田には私の味方をしてほしい」
「ああ、そういう……」
樫田は肯定も否定もせず、そう呟く。
何か納得したような表情になっていた。
「そういう目的な。それなら大丈夫だろ。杉野は自分の意見を持っているし、椎名が暴走した時に止められるだけの冷静さは持っている」
私の目論見とは違い、樫田は杉野の肩を持った。
予想外のことに驚きながらも私は反論する。
「でもあの二人は繋がっているんだよ? このままじゃ……」
「じゃあ、一つ聞くが増倉。部長になる覚悟はあるのか?」
樫田は真っ直ぐに、私の答えたくない質問をした。
そして一瞬言葉に詰まる私を見逃さなかった。
「まぁ、そういうこった。もちろん俺は俺の立場から意見は言うし、良くないと判断したことは止めに入る。けどそれはあくまでも俺自身の判断で、だ」
同盟は組まない。
そうはっきりと言われた。
樫田なりに幾分かの譲歩をしているのは分かっているが、私は納得いかなかった。
「どうして?」
「今言った通りだけど…………そうだな。もっと理由をつけるなら俺が誰かに加担するのはそれだけでバランスが傾きすぎる」
「…………」
「俺はまとめ役、進行役であるのは誰の肩も持たないから成り立っている」
私は何も言い返せなかった。
確かにその通りだ。樫田の言っていることは理にかなっている。
でも、それじゃあ!
「私は、どうすればいいの?」
「それは……俺の決めることじゃない」
「そうだね、ごめん」
「……ただ」
樫田が何かを言いかけようとした。
私がじっと見ると、参ったかのようにため息をして答える。
「はぁ、増倉もなんとなく椎名の成したいこと、分かっているんだろ?」
「樫田も?」
「憶測だけどな。それについてどう思うかって話なんじゃないか?」
「……そうだね」
それはそうなのかもしれない。
香奈の目的。それについては大体の予想はついている。
結局のところ、そこが一番の問題だ。
でも私は。
「樫田は、出来ると思う?」
「難しい話だな」
「だよねー、でも出来ないとは言わないんだ?」
「そりゃそうだ。劇部なら目指すところではあるからな」
「そうだけど、樫田はもっと現実主義者かと思っていた」
「意外とロマンチストだろ?」
なぜか得意げな樫田に私は笑った。
そんな私を見て、樫田も笑う。
少しだけ空気が和やかになるのを感じた。
もしかしたら、樫田は私の心を見透かしたのかもしれない。
「それに、そう言うことを相談するなら俺じゃなくて杉野の方だろ」
「でも、香奈の味方なんだよ?」
「そう簡単なやつじゃないさ、あいつは」
はたしてそうだろうか。
疑問の残る私に樫田は笑顔のまま言う。
「まぁ、話す話さないは自由だが、一度杉野を探ってみるのはアリだろ?」
「……そう、だね」
確かにそれはその通りだ。
私はまだ杉野自身から何かを聞いていない。
確認の意味でも、杉野と話すのは重要なことだ。
「ありがとう、樫田」
「いいや、どういたしまして」
やることが見えると、少しだけ胸の不安が取れたような気がした。
0
お気に入りに追加
12
あなたにおすすめの小説
「南風の頃に」~ノダケンとその仲間達~
kitamitio
青春
合格するはずのなかった札幌の超難関高に入学してしまった野球少年の野田賢治は、野球部員たちの執拗な勧誘を逃れ陸上部に入部する。北海道の海沿いの田舎町で育った彼は仲間たちの優秀さに引け目を感じる生活を送っていたが、長年続けて来た野球との違いに戸惑いながらも陸上競技にのめりこんでいく。「自主自律」を校訓とする私服の学校に敢えて詰襟の学生服を着ていくことで自分自身の存在を主張しようとしていた野田賢治。それでも新しい仲間が広がっていく中で少しずつ変わっていくものがあった。そして、隠していた野田賢治自身の過去について少しずつ知らされていく……。
フラレたばかりのダメヒロインを応援したら修羅場が発生してしまった件
遊馬友仁
青春
校内ぼっちの立花宗重は、クラス委員の上坂部葉月が幼馴染にフラれる場面を目撃してしまう。さらに、葉月の恋敵である転校生・名和リッカの思惑を知った宗重は、葉月に想いを諦めるな、と助言し、叔母のワカ姉やクラスメートの大島睦月たちの協力を得ながら、葉月と幼馴染との仲を取りもつべく行動しはじめる。
一方、宗重と葉月の行動に気付いたリッカは、「私から彼を奪えるもの奪ってみれば?」と、挑発してきた!
宗重の前では、態度を豹変させる転校生の真意は、はたして―――!?
※本作は、2024年に投稿した『負けヒロインに花束を』を大幅にリニューアルした作品です。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
如月さんは なびかない。~片想い中のクラスで一番の美少女から、急に何故か告白された件~
八木崎(やぎさき)
恋愛
「ねぇ……私と、付き合って」
ある日、クラスで一番可愛い女子生徒である如月心奏に唐突に告白をされ、彼女と付き合う事になった同じクラスの平凡な高校生男子、立花蓮。
蓮は初めて出来た彼女の存在に浮かれる―――なんて事は無く、心奏から思いも寄らない頼み事をされて、それを受ける事になるのであった。
これは不器用で未熟な2人が成長をしていく物語である。彼ら彼女らの歩む物語を是非ともご覧ください。
一緒にいたい、でも近づきたくない―――臆病で内向的な少年と、偏屈で変わり者な少女との恋愛模様を描く、そんな青春物語です。
Bグループの少年
櫻井春輝
青春
クラスや校内で目立つグループをA(目立つ)のグループとして、目立たないグループはC(目立たない)とすれば、その中間のグループはB(普通)となる。そんなカテゴリー分けをした少年はAグループの悪友たちにふりまわされた穏やかとは言いにくい中学校生活と違い、高校生活は穏やかに過ごしたいと考え、高校ではB(普通)グループに入り、その中でも特に目立たないよう存在感を薄く生活し、平穏な一年を過ごす。この平穏を逃すものかと誓う少年だが、ある日、特A(特に目立つ)の美少女を助けたことから変化を始める。少年は地味で平穏な生活を守っていけるのか……?
ヤンデレ美少女転校生と共に体育倉庫に閉じ込められ、大問題になりましたが『結婚しています!』で乗り切った嘘のような本当の話
桜井正宗
青春
――結婚しています!
それは二人だけの秘密。
高校二年の遙と遥は結婚した。
近年法律が変わり、高校生(十六歳)からでも結婚できるようになっていた。だから、問題はなかった。
キッカケは、体育倉庫に閉じ込められた事件から始まった。校長先生に問い詰められ、とっさに誤魔化した。二人は退学の危機を乗り越える為に本当に結婚することにした。
ワケありヤンデレ美少女転校生の『小桜 遥』と”新婚生活”を開始する――。
*結婚要素あり
*ヤンデレ要素あり
クラスメイトの美少女と無人島に流された件
桜井正宗
青春
修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。
高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。
どうやら、漂流して流されていたようだった。
帰ろうにも島は『無人島』。
しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。
男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?
四条雪乃は結ばれたい。〜深窓令嬢な学園で一番の美少女生徒会長様は、不良な彼に恋してる。〜
八木崎(やぎさき)
青春
「どうしようもないくらいに、私は貴方に惹かれているんですよ?」
「こんなにも私は貴方の事を愛しているのですから。貴方もきっと、私の事を愛してくれるのでしょう?」
「だからこそ、私は貴方と結ばれるべきなんです」
「貴方にとっても、そして私にとっても、お互いが傍にいてこそ、意味のある人生になりますもの」
「……なら、私がこうして行動するのは、当然の事なんですよね」
「だって、貴方を愛しているのですから」
四条雪乃は大企業のご令嬢であり、学園の生徒会長を務める才色兼備の美少女である。
華麗なる美貌と、卓越した才能を持ち、学園中の生徒達から尊敬され、また憧れの人物でもある。
一方、彼女と同じクラスの山田次郎は、彼女とは正反対の存在であり、不良生徒として周囲から浮いた存在である。
彼は学園の象徴とも言える四条雪乃の事を苦手としており、自分が不良だという自己認識と彼女の高嶺の花な存在感によって、彼女とは距離を置くようにしていた。
しかし、ある事件を切っ掛けに彼と彼女は関わりを深める様になっていく。
だが、彼女が見せる積極性、価値観の違いに次郎は呆れ、困り、怒り、そして苦悩する事になる。
「ねぇ、次郎さん。私は貴方の事、大好きですわ」
「そうか。四条、俺はお前の事が嫌いだよ」
一方的な感情を向けてくる雪乃に対して、次郎は拒絶をしたくても彼女は絶対に諦め様とはしない。
彼女の深過ぎる愛情に困惑しながら、彼は今日も身の振り方に苦悩するのであった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる