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女神さまとの邂逅
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ここはどこだ?
初めに僕を待っていたのはただただ真っ白な空間。
そこに美しい声が響く
「あなたはこの世界に選ばれました。世界を彩る勇者としてこの世界に様々な物語を紡ぎだしてください」
「あなたは誰なんですか。僕はどうしてこんなところに?僕は教室で授業を受けていたはずなのに!僕をもとの世界に返してください!」
「それはできません。あなたはこの世界に選ばれたのです。私は世界の管理者。世界の物語を見守るもの。人は女神と呼ぶこともあります。」
「女神様、なんで僕なんか選んだんですか?僕なんて何のとりえもないただの高校生ですよ?ほかにも選ばれるべき人がいたはずだ!僕をもとの世界に返してください。」
「もうそれはできないのです。そろそろ聞き分けなさい!勇者よあなたにはあなたの物語に必要な加護をあなたの働きに応じて与えます。さあ物語をあなたの色に染めあげるのです。」
「もう元の世界に戻ることはできないんですか?隣の席にいる幼馴染のさっちゃんにもちょっかいをかけれない。僕のささやかな楽しみを返して。」
「勇者よ、あなたの隣の席のさっちゃんもあなたのちょっかいにはとても困っていましたよ。あなたが知らないうちにあなたの靴を隠していたのもさっちゃんです。さっちゃんのためにも新しい世界であなたの英雄譚を始めるのです。そろそろいい加減怒りますよ。」
「そんなー、生きる楽しみを奪われてどうすればいいんだ。理不尽だー!」
「そろそろあなたには罰を与えたくなってきました。嘆かわしいことです。勇者よとりあえずあなたをあなたが暮らしていた世界とは別の世界にほおり出しますからあなたはそこで英雄譚を紡ぐのです。さっちゃんのことはあきらめなさい。どのみち脈はありませんでした。さっちゃんは隣のクラスのヨシノブと付き合っていましたよ。」
「そんなー、あんまりだー!ヨシノブ許すまじ許すまじ。」
さあ時間ですあなたを新たな世界にいざないます。
その言葉と同時に僕、山田世界は砂漠にほおり出された。
それから三日後、
「水、水を、、、」どこかの世紀末にでも入り込んだかのように砂漠を水一滴も無しでさまよい続けた。
「女神様、、加護なんかいいです。水を、、水をください。あんな文句ばっか言ってすいませんでした、、、」
その時学校指定のジャージ姿の僕の手に光が集まってきた。初めは何事かと思っているとある一つの見慣れたものが僕の手に握られている。
「蛇口?」
試しにひねっても水は出てこない。
「あのくそ女神嫌がらせにこんな嫌味なもの渡しやがって!」
ひねった蛇口を思いきり地面に投げつけた。するとさっきまで水の出なかった蛇口からドバドバと水が流れている。
「女神様、さっきあんなこと言ってすんませんでした。ありがたくこの加護頂戴いたします。」
僕は水を思う存分飲み、干からびた体を潤し腹を満たした。
蛇口を地面から引っこ抜くと水は不思議と出てこない。僕は蛇口をポケットにしまい砂漠をさまよった。女神に悪態をついた二日後やっと人がいるらしい村を見つけることができた。
そこは人間ではなくよく漫画で読んでいた耳がとがった肌が黒く焼けたダークエルフが住む村だった。
初めに僕を待っていたのはただただ真っ白な空間。
そこに美しい声が響く
「あなたはこの世界に選ばれました。世界を彩る勇者としてこの世界に様々な物語を紡ぎだしてください」
「あなたは誰なんですか。僕はどうしてこんなところに?僕は教室で授業を受けていたはずなのに!僕をもとの世界に返してください!」
「それはできません。あなたはこの世界に選ばれたのです。私は世界の管理者。世界の物語を見守るもの。人は女神と呼ぶこともあります。」
「女神様、なんで僕なんか選んだんですか?僕なんて何のとりえもないただの高校生ですよ?ほかにも選ばれるべき人がいたはずだ!僕をもとの世界に返してください。」
「もうそれはできないのです。そろそろ聞き分けなさい!勇者よあなたにはあなたの物語に必要な加護をあなたの働きに応じて与えます。さあ物語をあなたの色に染めあげるのです。」
「もう元の世界に戻ることはできないんですか?隣の席にいる幼馴染のさっちゃんにもちょっかいをかけれない。僕のささやかな楽しみを返して。」
「勇者よ、あなたの隣の席のさっちゃんもあなたのちょっかいにはとても困っていましたよ。あなたが知らないうちにあなたの靴を隠していたのもさっちゃんです。さっちゃんのためにも新しい世界であなたの英雄譚を始めるのです。そろそろいい加減怒りますよ。」
「そんなー、生きる楽しみを奪われてどうすればいいんだ。理不尽だー!」
「そろそろあなたには罰を与えたくなってきました。嘆かわしいことです。勇者よとりあえずあなたをあなたが暮らしていた世界とは別の世界にほおり出しますからあなたはそこで英雄譚を紡ぐのです。さっちゃんのことはあきらめなさい。どのみち脈はありませんでした。さっちゃんは隣のクラスのヨシノブと付き合っていましたよ。」
「そんなー、あんまりだー!ヨシノブ許すまじ許すまじ。」
さあ時間ですあなたを新たな世界にいざないます。
その言葉と同時に僕、山田世界は砂漠にほおり出された。
それから三日後、
「水、水を、、、」どこかの世紀末にでも入り込んだかのように砂漠を水一滴も無しでさまよい続けた。
「女神様、、加護なんかいいです。水を、、水をください。あんな文句ばっか言ってすいませんでした、、、」
その時学校指定のジャージ姿の僕の手に光が集まってきた。初めは何事かと思っているとある一つの見慣れたものが僕の手に握られている。
「蛇口?」
試しにひねっても水は出てこない。
「あのくそ女神嫌がらせにこんな嫌味なもの渡しやがって!」
ひねった蛇口を思いきり地面に投げつけた。するとさっきまで水の出なかった蛇口からドバドバと水が流れている。
「女神様、さっきあんなこと言ってすんませんでした。ありがたくこの加護頂戴いたします。」
僕は水を思う存分飲み、干からびた体を潤し腹を満たした。
蛇口を地面から引っこ抜くと水は不思議と出てこない。僕は蛇口をポケットにしまい砂漠をさまよった。女神に悪態をついた二日後やっと人がいるらしい村を見つけることができた。
そこは人間ではなくよく漫画で読んでいた耳がとがった肌が黒く焼けたダークエルフが住む村だった。
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