27 / 30
歪になる想い
しおりを挟む
「右京くん、期末試験が始まる前に、久しぶりにお出掛けしようよ」
ショッピングモールでの一件から、一カ月ほど経過した。梅雨入りもして、電車で帰宅している俺と栞梨の傍らには傘が立てかけられている。
「……そうだな。どこか行きたいところはあるのか?」
雨が降りしきる窓の外の景色を俺はぼんやりと眺めていた。いつの頃からか、俺は栞梨に対する罪悪感から、できるだけ視線を合わせないようになっていた。そして毎晩のように最低の妄想する汚らわしい自分の姿を、カノジョの瞳に映したくなかったこともある。
「えーと、それならねー。ここはどうかな? カップルで行くと割引があったり――」
栞梨の話をちゃんと聞かなければ、そう意識しても、日々の寝不足で頭に入ってこなかった。そのこともカノジョに申し訳ない気持ちになった。
「あ! 右京くん! 降りなきゃ!」
栞梨の家の最寄駅に着いたようで、手を引かれて慌てて降車した。
「けっきょく、どこに行くか決められなかったね。今日の夜、ライソするから、そのとき決めようね」
「……ああ」
栞梨と手を繋いで、改札を通り抜ける。ここからは、カノジョは徒歩、俺は自転車だから別れて帰ることになる。
「あ、そうだ! 期末試験が終わったら、まーくんの誕生日だから、予定空けておいてね!」
正道は七月生まれで、去年も試験後に誕生日パーティーをしたことを思いだした。まだ栞梨とは付き合っていないどころか、ようやく軽い会話をするようになり始めたばかりの頃だった。パーティーは正道の家で行われたが、栞梨は親友の家で料理を作ったりしていた。その頃から、俺は栞梨のことが好きだった。だが、もしかしたら正道も栞梨のことが好きなんじゃないかと思って、親友に訊ねたのも、たしかそれくらいの時期だったと記憶している。そのときの感情が蘇ってくる。正道が栞梨のことはただの幼なじみとしか思っていないと言ったときに、安心したこと。正道が俺と栞梨の仲を取り持つと言ってくれて、感謝したこと。正道の誕生日パーティーのときに栞梨の料理を初めて食べて、この世の中にこんなに美味しいものがあったのかと驚いたこと。そのときに栞梨の私服を見て、こんなにも可愛い女子と付き合えたら、どんなに毎日が楽しいのだろうと感じたこと。栞梨と話をして、彼女が微笑むだけで胸が温かくなるような気がしたこと。
たくさんの感情が押し寄せてくる。そしてそのどれもが、いまの自分には失われているように感じた。それがすごく辛かった。俺は栞梨と正道に抱いてるいまの感情が憎らしかった。そんな感情を持って接していることを謝りたくなった。
「……ごめん。栞梨……正道……ごめん」
「え? ちょ、ちょっと右京くんどうしたの? 予定入ってて、来れなくても大丈夫だから!」
気がつくと俺は改札の前に佇み、涙を流していた。栞梨がハンカチで俺の涙を拭ってくれた。俺はもう限界だったのかもしれない。
俺は栞梨を連れて、駅の近くにある公園に行った。まだ雨が激しく降り続いていたので、東屋のベンチに腰を掛けた。幸いなことに、風は強くなかったので雨が打ち込んでくることはなかった。
「右京くん。もう平気?」
栞梨は突然泣き出した俺を気遣ってくれた。
「……ごめん」
「ううん。謝ることなんてないよ。でも、どうしたの? なにかあったの?」
俺は首を横に振った。あの夜の栞梨のことがきっかけだと、俺には言えなかった。
「うーん。言いたくないならいいけど。でも辛かったら私を頼ってね」
「……ありがとう」
こんなにも俺のことを慮ってくれるカノジョを頼ることができなくて、心底自分を情けなく思った。
「……それで右京くん。その……お話ってなに?」
俺が栞梨を公園に連れてきたのは、別れ話をするためだった。俺はもう大切なカノジョと気のいい親友を疑いの目で見たくなかった。でも、いくらカノジョや親友を信じようとしても、俺の心は蝕まれていて、疑念を抑えることはできそうにないと悟った。栞梨を悲しませることになるが、まだなんとか理性を保てるうちに別れたほうがいいに決まっている。これ以上付き合い続けると、いつあの名前の分からない感情に襲われて、カノジョや親友を傷つけるようなことを口にしたり行動したりするか、分からない。だからそんな事態になる前に別れるべきだ。一時的には栞梨は悲しむだろうが、長期的にみれば最善の策であると俺は思うから。
「栞梨、別れよう」
「……なんで?」
いまここで正直に、あの夜、栞梨が正道の名前を呼んだからと答えれば、栞梨は覚えていないだろうが、呼ぶに至った心当りがあれば教えてくれるかもしれない。いまだ知りたい欲求はある。しかし、もし俺があの夜のことが原因で別れたいと告げたら、栞梨はずっとそのことを気にしながら生きていくかもしれない。そんなことになってしまったら、俺自身が耐えられそうにない。だから俺は、栞梨に対するもう一つの罪悪感を理由にした。
「俺、のらとキスしたんだ」
「え? ちょ、右京くん。え?」
「のらは俺の母さんと仲がよくて、たまに俺の家に遊びに来るんだ。それでこの前、家に来たときにキスした」
俺は呆然としている栞梨に心の中で謝り倒した。ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。
「……そ、それって野田ちゃんのほうからだよね?」
「いや、俺からだ」
この理由もまた栞梨を傷つけてしまうことになるのは分かっている。だけど俺とのらがキスしたのは事実で、どちらからしたとかは俺にとっては意味は持たない。後輩の女子とキスをするような最低な男子と付き合っていたということは、栞梨にとって苦い思い出になると思う。俺のことなど記憶から消すことになるだろう。でもそれでいいんだ。少なくとも、栞梨が自分を責め続けるような理由なんかよりは。
「だから、栞梨。本当にごめん。別れ――」
まるで最後まで言わせないかのように、栞梨は俺の口を唇で塞いできた。だが、すぐに唇を離すと、目に涙を溜めて声を荒げた。
「嫌だよ! ぜったいに嫌だよ! 右京くんが野田良子とキスしたんだったら、私が何度でも上書きするもん! 私は右京くんとぜったいに別れたくないから!」
「……栞梨」
彼女は立ち上がって俺の目の前に立つと、俺の上に跨ってきた。そして再び、唇を重ねる。
「ん……ぜったいに……んんっ……右京くんは渡さない……んっ……だから」
栞梨は唇を離そうとせず、その状態で俺の下半身をズボンの上からまさぐってきた。
「ねえ……んっ……野田良子とは……したのかな?」
俺は口を塞がれているので、頭を横に振った。すると栞梨はようやく俺の唇を解放すると、耳元で囁いてきた。
「じゃあ、ここでしよっか。心配ないよ。この公園の前は毎日通ってるけど、雨の日は誰も訪れないし。それにこんなに激しく降ってたら通りからもなにをしてるのかなんて、分かんないよ」
「……し、栞梨」
「だから、ここで、お泊りデートのときの続きしよ」
フラッシュバックが始まる。名前の分からない感情が全身を駆け巡る。もう一人の化け物の俺が言う。「コレガオ前ガ信ジタイ現実ダモンナ」違う違う違う。しかし、意識は乗っ取られていく。口が勝手に動く――頼む、栞梨! 耳を塞いでくれ!
「やりたくねーんだよ! 俺は栞梨と続きをしたくねーんだよ! 頼むから、もうやめてくれ!」
公園中に俺の声が響き渡った。目の前の栞梨の顔が青ざめていた。
「……なんで? 野田良子のほうが、そんなにいいの? ねえ! なんで! 教えてよ! 右京くん!」
頬に幾筋もの涙を流す栞梨に向かって「そうだ」と答えた。栞梨は自分の鞄を引っ掴むと「さよなら」と吐き捨てるように言って、傘も差さずに公園をあとにした。
残された俺はベンチから立ち上がる気力すら湧いてこなかった。栞梨を傷つけてしまったことや恋人と別れたショックなのもあったが、それよりも自分の本心に気づいてしまったからだ。
腰が抜けたようにぴくりともベンチの上から動けなくなった俺は一人ごちた。
「ああ、そうか。俺はもう、栞梨と続きをしたくなかったんだな……」
それは栞梨を信じることは、もはやできないということを意味していた。
ショッピングモールでの一件から、一カ月ほど経過した。梅雨入りもして、電車で帰宅している俺と栞梨の傍らには傘が立てかけられている。
「……そうだな。どこか行きたいところはあるのか?」
雨が降りしきる窓の外の景色を俺はぼんやりと眺めていた。いつの頃からか、俺は栞梨に対する罪悪感から、できるだけ視線を合わせないようになっていた。そして毎晩のように最低の妄想する汚らわしい自分の姿を、カノジョの瞳に映したくなかったこともある。
「えーと、それならねー。ここはどうかな? カップルで行くと割引があったり――」
栞梨の話をちゃんと聞かなければ、そう意識しても、日々の寝不足で頭に入ってこなかった。そのこともカノジョに申し訳ない気持ちになった。
「あ! 右京くん! 降りなきゃ!」
栞梨の家の最寄駅に着いたようで、手を引かれて慌てて降車した。
「けっきょく、どこに行くか決められなかったね。今日の夜、ライソするから、そのとき決めようね」
「……ああ」
栞梨と手を繋いで、改札を通り抜ける。ここからは、カノジョは徒歩、俺は自転車だから別れて帰ることになる。
「あ、そうだ! 期末試験が終わったら、まーくんの誕生日だから、予定空けておいてね!」
正道は七月生まれで、去年も試験後に誕生日パーティーをしたことを思いだした。まだ栞梨とは付き合っていないどころか、ようやく軽い会話をするようになり始めたばかりの頃だった。パーティーは正道の家で行われたが、栞梨は親友の家で料理を作ったりしていた。その頃から、俺は栞梨のことが好きだった。だが、もしかしたら正道も栞梨のことが好きなんじゃないかと思って、親友に訊ねたのも、たしかそれくらいの時期だったと記憶している。そのときの感情が蘇ってくる。正道が栞梨のことはただの幼なじみとしか思っていないと言ったときに、安心したこと。正道が俺と栞梨の仲を取り持つと言ってくれて、感謝したこと。正道の誕生日パーティーのときに栞梨の料理を初めて食べて、この世の中にこんなに美味しいものがあったのかと驚いたこと。そのときに栞梨の私服を見て、こんなにも可愛い女子と付き合えたら、どんなに毎日が楽しいのだろうと感じたこと。栞梨と話をして、彼女が微笑むだけで胸が温かくなるような気がしたこと。
たくさんの感情が押し寄せてくる。そしてそのどれもが、いまの自分には失われているように感じた。それがすごく辛かった。俺は栞梨と正道に抱いてるいまの感情が憎らしかった。そんな感情を持って接していることを謝りたくなった。
「……ごめん。栞梨……正道……ごめん」
「え? ちょ、ちょっと右京くんどうしたの? 予定入ってて、来れなくても大丈夫だから!」
気がつくと俺は改札の前に佇み、涙を流していた。栞梨がハンカチで俺の涙を拭ってくれた。俺はもう限界だったのかもしれない。
俺は栞梨を連れて、駅の近くにある公園に行った。まだ雨が激しく降り続いていたので、東屋のベンチに腰を掛けた。幸いなことに、風は強くなかったので雨が打ち込んでくることはなかった。
「右京くん。もう平気?」
栞梨は突然泣き出した俺を気遣ってくれた。
「……ごめん」
「ううん。謝ることなんてないよ。でも、どうしたの? なにかあったの?」
俺は首を横に振った。あの夜の栞梨のことがきっかけだと、俺には言えなかった。
「うーん。言いたくないならいいけど。でも辛かったら私を頼ってね」
「……ありがとう」
こんなにも俺のことを慮ってくれるカノジョを頼ることができなくて、心底自分を情けなく思った。
「……それで右京くん。その……お話ってなに?」
俺が栞梨を公園に連れてきたのは、別れ話をするためだった。俺はもう大切なカノジョと気のいい親友を疑いの目で見たくなかった。でも、いくらカノジョや親友を信じようとしても、俺の心は蝕まれていて、疑念を抑えることはできそうにないと悟った。栞梨を悲しませることになるが、まだなんとか理性を保てるうちに別れたほうがいいに決まっている。これ以上付き合い続けると、いつあの名前の分からない感情に襲われて、カノジョや親友を傷つけるようなことを口にしたり行動したりするか、分からない。だからそんな事態になる前に別れるべきだ。一時的には栞梨は悲しむだろうが、長期的にみれば最善の策であると俺は思うから。
「栞梨、別れよう」
「……なんで?」
いまここで正直に、あの夜、栞梨が正道の名前を呼んだからと答えれば、栞梨は覚えていないだろうが、呼ぶに至った心当りがあれば教えてくれるかもしれない。いまだ知りたい欲求はある。しかし、もし俺があの夜のことが原因で別れたいと告げたら、栞梨はずっとそのことを気にしながら生きていくかもしれない。そんなことになってしまったら、俺自身が耐えられそうにない。だから俺は、栞梨に対するもう一つの罪悪感を理由にした。
「俺、のらとキスしたんだ」
「え? ちょ、右京くん。え?」
「のらは俺の母さんと仲がよくて、たまに俺の家に遊びに来るんだ。それでこの前、家に来たときにキスした」
俺は呆然としている栞梨に心の中で謝り倒した。ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。
「……そ、それって野田ちゃんのほうからだよね?」
「いや、俺からだ」
この理由もまた栞梨を傷つけてしまうことになるのは分かっている。だけど俺とのらがキスしたのは事実で、どちらからしたとかは俺にとっては意味は持たない。後輩の女子とキスをするような最低な男子と付き合っていたということは、栞梨にとって苦い思い出になると思う。俺のことなど記憶から消すことになるだろう。でもそれでいいんだ。少なくとも、栞梨が自分を責め続けるような理由なんかよりは。
「だから、栞梨。本当にごめん。別れ――」
まるで最後まで言わせないかのように、栞梨は俺の口を唇で塞いできた。だが、すぐに唇を離すと、目に涙を溜めて声を荒げた。
「嫌だよ! ぜったいに嫌だよ! 右京くんが野田良子とキスしたんだったら、私が何度でも上書きするもん! 私は右京くんとぜったいに別れたくないから!」
「……栞梨」
彼女は立ち上がって俺の目の前に立つと、俺の上に跨ってきた。そして再び、唇を重ねる。
「ん……ぜったいに……んんっ……右京くんは渡さない……んっ……だから」
栞梨は唇を離そうとせず、その状態で俺の下半身をズボンの上からまさぐってきた。
「ねえ……んっ……野田良子とは……したのかな?」
俺は口を塞がれているので、頭を横に振った。すると栞梨はようやく俺の唇を解放すると、耳元で囁いてきた。
「じゃあ、ここでしよっか。心配ないよ。この公園の前は毎日通ってるけど、雨の日は誰も訪れないし。それにこんなに激しく降ってたら通りからもなにをしてるのかなんて、分かんないよ」
「……し、栞梨」
「だから、ここで、お泊りデートのときの続きしよ」
フラッシュバックが始まる。名前の分からない感情が全身を駆け巡る。もう一人の化け物の俺が言う。「コレガオ前ガ信ジタイ現実ダモンナ」違う違う違う。しかし、意識は乗っ取られていく。口が勝手に動く――頼む、栞梨! 耳を塞いでくれ!
「やりたくねーんだよ! 俺は栞梨と続きをしたくねーんだよ! 頼むから、もうやめてくれ!」
公園中に俺の声が響き渡った。目の前の栞梨の顔が青ざめていた。
「……なんで? 野田良子のほうが、そんなにいいの? ねえ! なんで! 教えてよ! 右京くん!」
頬に幾筋もの涙を流す栞梨に向かって「そうだ」と答えた。栞梨は自分の鞄を引っ掴むと「さよなら」と吐き捨てるように言って、傘も差さずに公園をあとにした。
残された俺はベンチから立ち上がる気力すら湧いてこなかった。栞梨を傷つけてしまったことや恋人と別れたショックなのもあったが、それよりも自分の本心に気づいてしまったからだ。
腰が抜けたようにぴくりともベンチの上から動けなくなった俺は一人ごちた。
「ああ、そうか。俺はもう、栞梨と続きをしたくなかったんだな……」
それは栞梨を信じることは、もはやできないということを意味していた。
0
お気に入りに追加
6
あなたにおすすめの小説
「南風の頃に」~ノダケンとその仲間達~
kitamitio
青春
合格するはずのなかった札幌の超難関高に入学してしまった野球少年の野田賢治は、野球部員たちの執拗な勧誘を逃れ陸上部に入部する。北海道の海沿いの田舎町で育った彼は仲間たちの優秀さに引け目を感じる生活を送っていたが、長年続けて来た野球との違いに戸惑いながらも陸上競技にのめりこんでいく。「自主自律」を校訓とする私服の学校に敢えて詰襟の学生服を着ていくことで自分自身の存在を主張しようとしていた野田賢治。それでも新しい仲間が広がっていく中で少しずつ変わっていくものがあった。そして、隠していた野田賢治自身の過去について少しずつ知らされていく……。

可愛すぎるクラスメイトがやたら俺の部屋を訪れる件 ~事故から助けたボクっ娘が存在感空気な俺に熱い視線を送ってきている~
蒼田
青春
人よりも十倍以上存在感が薄い高校一年生、宇治原簾 (うじはられん)は、ある日買い物へ行く。
目的のプリンを買った夜の帰り道、簾はクラスメイトの人気者、重原愛莉 (えはらあいり)を見つける。
しかしいつも教室でみる活発な表情はなくどんよりとしていた。只事ではないと目線で追っていると彼女が信号に差し掛かり、トラックに引かれそうな所を簾が助ける。
事故から助けることで始まる活発少女との関係。
愛莉が簾の家にあがり看病したり、勉強したり、時には二人でデートに行ったりと。
愛莉は簾の事が好きで、廉も愛莉のことを気にし始める。
故障で陸上が出来なくなった愛莉は目標新たにし、簾はそんな彼女を補佐し自分の目標を見つけるお話。
*本作はフィクションです。実在する人物・団体・組織名等とは関係ございません。

雌蛇の罠『異性異種格闘技戦』男と女、宿命のシュートマッチ!
コバひろ
大衆娯楽
格闘技を通して、男と女がリングで戦うことの意味、ジェンダー論を描きたく思います。また、それによる両者の苦悩、家族愛、宿命。
性差とは何か?

女豹の恩讐『死闘!兄と妹。禁断のシュートマッチ』
コバひろ
大衆娯楽
前作 “雌蛇の罠『異性異種格闘技戦』男と女、宿命のシュートマッチ”
(全20話)の続編。
https://www.alphapolis.co.jp/novel/329235482/129667563/episode/6150211
男子キックボクサーを倒したNOZOMIのその後は?
そんな女子格闘家NOZOMIに敗れ命まで落とした父の仇を討つべく、兄と娘の青春、家族愛。
格闘技を通して、ジェンダーフリー、ジェンダーレスとは?を描きたいと思います。
学園のアイドルに、俺の部屋のギャル地縛霊がちょっかいを出すから話がややこしくなる。
たかなしポン太
青春
【第1回ノベルピアWEB小説コンテスト中間選考通過作品】
『み、見えるの?』
「見えるかと言われると……ギリ見えない……」
『ふぇっ? ちょっ、ちょっと! どこ見てんのよ!』
◆◆◆
仏教系学園の高校に通う霊能者、尚也。
劣悪な環境での寮生活を1年間終えたあと、2年生から念願のアパート暮らしを始めることになった。
ところが入居予定のアパートの部屋に行ってみると……そこにはセーラー服を着たギャル地縛霊、りんが住み着いていた。
後悔の念が強すぎて、この世に魂が残ってしまったりん。
尚也はそんなりんを無事に成仏させるため、りんと共同生活をすることを決意する。
また新学期の学校では、尚也は学園のアイドルこと花宮琴葉と同じクラスで席も近くなった。
尚也は1年生の時、たまたま琴葉が困っていた時に助けてあげたことがあるのだが……
霊能者の尚也、ギャル地縛霊のりん、学園のアイドル琴葉。
3人とその仲間たちが繰り広げる、ちょっと不思議な日常。
愉快で甘くて、ちょっと切ない、ライトファンタジーなラブコメディー!
※本作品はフィクションであり、実在の人物や団体、製品とは一切関係ありません。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる