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工場編

17.

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「どうもーーー!!」

「いらっしゃーい」

 元気に部屋に入ったら迎えられてしまった。しかもつるピカに

「いやー、ここまで来るのに相当疲れちゃったよー。もう争いたくないんだけどー、死んでくれる気ない?」

「ないよー、争いたくないなら我々に手を貸せば良いんだ。どうする?」

 何故か二人して笑顔で話す
 もちろん殺す準備を進めながら

「手は貸しませーん。で?あっちの人は何してるの?」

 部屋の隅で装置をいじっている赤爺さんを指さして聞く

「ん?おお、あいつが今やっていることはな…No.8、お前の停止作業だ!」

 雷を杖から放出するつるピカ

「来ると思った、よ!」

 雷を剣で弾いたらズドーーンと大きな音が鳴り、凄まじい衝撃が生まれる

「魔法を見切るとは素晴らしいな。お前のような小娘が出来る芸当には思えん。
 貴様…何者だ?」

 雷鳴を響かせながら凄みの効いた顔で睨んでくる

「おー、こわー。
 私子供なんだからそんな顔しないで」うるうる

「ふざけるな!」

 どんな顔をしているのか分からないが、意外にかわいい顔をしているようなので涙目で怯えて見せたら怒鳴られてしまった
 今日はよく怒られるなー、と思いながら戦いの構えをとる

「ごめんごめん。で、なんだっけ?」

「貴様の正体だ!ただの少女ではあるまい。武器の使い方や戦いの時の落ち着き
 それは以前のお前にはなかったはずだ」

 つるピカが言っているのはおそらくこの体の元の人格だろう。思い出そうとすればその記憶も理解できる
 あんまり見ようとは思わないので記憶を探るのは最小限にしているが…てか呼ばれ方が変わってるのはなぜだ?

「俺は…簡単に言うなら、あんた達に科学を教えた人と同郷の者だよ」

 これで伝わるだろうか?

「なるほどな、まさか我々の作っていた肉体に転生者が宿るとはな……面白いではないか。貴様にも特別な力があるのだろう?その力は我々が貰うぞ!これであの方はさらに強大な力を手に入れられる
 おい!停止装置を発動させろ!」

 つるピカは赤爺さんに向かって指示を出す

「無駄だよ。もう意識なんかないんだからさ」

「なんだと?」

 赤爺さんの方を見ると装置に寄り掛かりながら白目をむいている姿があった

「チッ!入ってきた時点で私ではなくそいつからやることを決めていたのか」

「落ち込むことはないよ。すぐにあんたも送ってあげるから!!」

「ほざけ!他の者はともかく私はそう簡単に負けるほど弱くはない」

 杖を振り上げると数本の稲妻が発生する。
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