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恋愛偏差値ゼロ

彼氏いない歴イコール年齢

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今日は人生最大級に特別な日!!

18歳の誕生日…

いや誕生日なんてものはどうでもいい!

たまたま誕生日に重なっただけで、私には誕生日を祝ってくれる優しい家族も友達もいない。

高校の卒業式…

それもまたどうでもいい!

そんなことよりも!

今日は推しに会える日なのだ!!

超人気動画クリエイター夢汰(ゆめた)に!!

高校の卒業式をすっぽかして、私は始発の電車に飛び乗った。

ド田舎のこの町から推しのイベントがある街まで電車と新幹線で3時間半。

アホみたいにバイトして貯めたお金と、全財産を持って、イベントの後は推しのいる街に引っ越すのだ!

両親は早くに亡くなり、物心ついた時から母方の祖母の家で二人で過ごしてきた。

性格のきついばばぁでいつも喧嘩して、大嫌いだった祖母は持病を患い先月ついに亡くなった。

祖母以外の親族や、父方の親族は会ったこともなく、存在も知らないので私は完全に独りになった。
祖母の葬式は近所の人が手伝ってくれて何とか執り行い、皆は独りになった私を可哀想に、だとか心配だとか言っていた。

だが、天涯孤独になっても私は悲しくもなんともない。

祖母が遺したボロ家は近所の人に不動産屋立ち会いの元、定価の半額で譲り渡して、こんな田舎になんの未練もない。

ド田舎過ぎて娯楽施設もコンビニも何も無いこの町で私の心のオアシスだったのは動画配信アプリ。

色んな人を見漁って、四年前についに推しを見つけた私は推しに癒され毎日生きていた。

私の推し、夢汰はアイドルの様なルックスなのに気持ちのいい位に毒舌で…歌も上手くて喋りも上手く、登録者数は年々増えて今や大人気動画クリエイター。

ココ最近各地でライブイベントを行っていて、私もいつかは行きたいと夢見ていた。

そしてついに私の誕生日に行ける距離でのイベントがあると発表され迷うこと無く行く未来しかなかったのだ!

道中も私は過去の配信を見漁り、癒されながら現地に向かう。

早めに着いて、ネットで勉強して服屋や美容院に寄り、目一杯のオシャレとメイク、ヘアセットをしてもらいいざ!推しの元へ!!
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