「いつ婚約破棄してやってもいいんだぞ?」と言ってきたのはあなたですから、絶縁しても問題ないですよね?

 公爵令嬢ルミアの心は疲れ切っていた。

 婚約者のフロッグ殿下が陰湿なモラハラを繰り返すせいだ。
 最初は優しかったはずの殿下の姿はもうどこにもない。
 いつも暴言ばかり吐き、少しでも抵抗すればすぐに「婚約破棄されたいのか?」と脅される。
 最近では、「お前は男をたぶらかすから、ここから出るな」と離宮に閉じ込められる始末。

 こんな生活はおかしいと思い、ルミアは婚約破棄を決意する。

 家族の口利きで貴族御用達の魔道具店で働き始め、特技の刺繍や裁縫を活かして大活躍。
 お客さんに感謝されて嬉しくなったり。
 公爵様の依頼を受けて気に入られ、求婚されたり。

 ……おや殿下、今さらなんの用ですか?
 「お前がいなくなったせいで僕は不愉快な思いをしたから謝罪しろ」?

 いやいや、婚約破棄していいって言ったのはあなたじゃないですか。

 あなたの言う通り婚約破棄しただけなんですから、問題なんてなんてないですよね?

 ★ ★ ★

※ご都合主義注意です!
※史実とは関係ございません、架空世界のお話です!
24h.ポイント 134pt
399
小説 9,202 位 / 193,830件 恋愛 4,471 位 / 58,556件

あなたにおすすめの小説

【本編完結】婚約を解消したいんじゃないの?!

as
恋愛
伯爵令嬢アーシアは公爵子息カルゼの婚約者。 しかし学園の食堂でカルゼが「アーシアのような性格悪い女とは結婚したくない。」と言っているのを聞き、その場に乗り込んで婚約を解消したつもりだったけどーーー

そんなに幼馴染の事が好きなら、婚約者なんていなくてもいいのですね?

新野乃花(大舟)
恋愛
レベック第一王子と婚約関係にあった、貴族令嬢シノン。その関係を手配したのはレベックの父であるユーゲント国王であり、二人の関係を心から嬉しく思っていた。しかしある日、レベックは幼馴染であるユミリアに浮気をし、シノンの事を婚約破棄の上で追放してしまう。事後報告する形であれば国王も怒りはしないだろうと甘く考えていたレベックであったものの、婚約破棄の事を知った国王は激しく憤りを見せ始め…。

私を捨てるんですか? いいですよ、別に。元々あなたのことなんて、好きじゃありませんので【完結】

小平ニコ
恋愛
「ローラリア、すまないが、他に好きな人ができた。おまえとはここまでだ」 突然そんなことを言い出したブライアンに、私はごく自然な態度で「はあ、そうなんですか」とだけ答えた。……怒りも、悲しみも、ほんの少しの嫉妬心もない。だって元々、ブライアンのことなんて、好きでも何でもなかったから。 落ち着き払った私の態度が気に入らないのか、ブライアンは苛立ち、その日のうちに婚約破棄は成立する。しかし、ブライアンは分かっていなかった、自分のとった行動が、どんな結末を招くかを……

あなたの婚約者は、わたしではなかったのですか?

りこりー
恋愛
公爵令嬢であるオリヴィア・ブリ―ゲルには幼い頃からずっと慕っていた婚約者がいた。 彼の名はジークヴァルト・ハイノ・ヴィルフェルト。 この国の第一王子であり、王太子。 二人は幼い頃から仲が良かった。 しかしオリヴィアは体調を崩してしまう。 過保護な両親に説得され、オリヴィアは暫くの間領地で休養を取ることになった。 ジークと会えなくなり寂しい思いをしてしまうが我慢した。 二か月後、オリヴィアは王都にあるタウンハウスに戻って来る。 学園に復帰すると、大好きだったジークの傍には男爵令嬢の姿があって……。 ***** ***** 短編の練習作品です。 上手く纏められるか不安ですが、読んで下さりありがとうございます! エールありがとうございます。励みになります! hot入り、ありがとうございます! ***** *****

遊び人の婚約者に愛想が尽きたので別れ話を切り出したら焦り始めました。

水垣するめ
恋愛
男爵令嬢のリーン・マルグルは男爵家の息子のクリス・シムズと婚約していた。 一年遅れて学園に入学すると、クリスは何人もの恋人を作って浮気していた。 すぐさまクリスの実家へ抗議の手紙を送ったが、全く相手にされなかった。 これに怒ったリーンは、婚約破棄をクリスへと切り出す。 最初は余裕だったクリスは、出した条件を聞くと突然慌てて始める……。

婚約破棄直前に倒れた悪役令嬢は、愛を抱いたまま退場したい

矢口愛留
恋愛
【全11話】 学園の卒業パーティーで、公爵令嬢クロエは、第一王子スティーブに婚約破棄をされそうになっていた。 しかし、婚約破棄を宣言される前に、クロエは倒れてしまう。 クロエの余命があと一年ということがわかり、スティーブは、自身の感じていた違和感の元を探り始める。 スティーブは真実にたどり着き、クロエに一つの約束を残して、ある選択をするのだった。 ※一話あたり短めです。 ※ベリーズカフェにも投稿しております。

政略結婚相手に本命がいるようなので婚約解消しようと思います。

ゆいまる
恋愛
公爵令嬢ミュランは王太子ハスライトの政略結婚の相手として選ばれた。 義務的なお茶会でしか会うこともない。 そして最近王太子に幼少期から好いている令嬢がいるという話を偶然聞いた。 それならその令嬢と婚約したらいいと思い、身を引くため婚約解消を申し出る。 二人の間に愛はないはずだったのに…。 本編は完結してますが、ハスライトSideのお話も完結まで予約投稿してます。 良ければそちらもご覧ください。 6/28 HOTランキング4位ありがとうございます

【完結】我儘で何でも欲しがる元病弱な妹の末路。私は王太子殿下と幸せに過ごしていますのでどうぞご勝手に。

白井ライス
恋愛
シャーリー・レインズ子爵令嬢には、1つ下の妹ラウラが居た。 ブラウンの髪と目をしている地味なシャーリーに比べてラウラは金髪に青い目という美しい見た目をしていた。 ラウラは幼少期身体が弱く両親はいつもラウラを優先していた。 それは大人になった今でも変わらなかった。 そのせいかラウラはとんでもなく我儘な女に成長してしまう。 そして、ラウラはとうとうシャーリーの婚約者ジェイク・カールソン子爵令息にまで手を出してしまう。 彼の子を宿してーー