「いつ婚約破棄してやってもいいんだぞ?」と言ってきたのはあなたですから、絶縁しても問題ないですよね?

 公爵令嬢ルミアの心は疲れ切っていた。

 婚約者のフロッグ殿下が陰湿なモラハラを繰り返すせいだ。
 最初は優しかったはずの殿下の姿はもうどこにもない。
 いつも暴言ばかり吐き、少しでも抵抗すればすぐに「婚約破棄されたいのか?」と脅される。
 最近では、「お前は男をたぶらかすから、ここから出るな」と離宮に閉じ込められる始末。

 こんな生活はおかしいと思い、ルミアは婚約破棄を決意する。

 家族の口利きで貴族御用達の魔道具店で働き始め、特技の刺繍や裁縫を活かして大活躍。
 お客さんに感謝されて嬉しくなったり。
 公爵様の依頼を受けて気に入られ、求婚されたり。

 ……おや殿下、今さらなんの用ですか?
 「お前がいなくなったせいで僕は不愉快な思いをしたから謝罪しろ」?

 いやいや、婚約破棄していいって言ったのはあなたじゃないですか。

 あなたの言う通り婚約破棄しただけなんですから、問題なんてなんてないですよね?

 ★ ★ ★

※ご都合主義注意です!
※史実とは関係ございません、架空世界のお話です!
24h.ポイント 149pt
440
小説 8,483 位 / 192,332件 恋愛 4,055 位 / 57,297件

あなたにおすすめの小説

病弱な妹に婚約者を奪われお城に居場所がなくなったので家出したら…結果、幸せになれました。

coco
恋愛
城に戻ってきた妹に、騎士兼婚約者を奪われた私。 やがて城に居場所がなくなった私は、ついに家出を決意して…?

とある令嬢の勘違いに巻き込まれて、想いを寄せていた子息と婚約を解消することになったのですが、そこにも勘違いが潜んでいたようです

珠宮さくら
恋愛
ジュリア・レオミュールは、想いを寄せている子息と婚約したことを両親に聞いたはずが、その子息と婚約したと触れ回っている令嬢がいて混乱することになった。 令嬢の勘違いだと誰もが思っていたが、その勘違いの始まりが最近ではなかったことに気づいたのは、ジュリアだけだった。

ご自分の病気が治ったら私は用無しですか…邪魔者となった私は、姿を消す事にします。

coco
恋愛
病気の婚約者の看病を、必死にしていた私。 ところが…病気が治った途端、彼は私を捨てた。 そして彼は、美しい愛人と結ばれるつもりだったが…?

愛する彼には美しい愛人が居た…私と我が家を侮辱したからには、無事では済みませんよ?

coco
恋愛
私たちは仲の良い恋人同士。 そう思っていたのに、愛する彼には美しい愛人が…。 私と我が家を侮辱したからには、あなたは無事では済みませんよ─?

妹と婚約者が結婚したけど、縁を切ったから知りません

編端みどり
恋愛
妹は何でもわたくしの物を欲しがりますわ。両親、使用人、ドレス、アクセサリー、部屋、食事まで。 最後に取ったのは婚約者でした。 ありがとう妹。初めて貴方に取られてうれしいと思ったわ。

婚約破棄だと言われたので喜んでいたら嘘だと言われました。冗談でしょ?

リオール
恋愛
いつも婚約者のそばには女性の影。私のことを放置する婚約者に用はない。 そう思っていたら婚約破棄だと言われました。 やったね!と喜んでたら嘘だと言われてしまった。冗談でしょ?

私に代わり彼に寄り添うのは、幼馴染の女でした…一緒に居られないなら婚約破棄しましょう。

coco
恋愛
彼の婚約者は私なのに…傍に寄り添うのは、幼馴染の女!? 一緒に居られないなら、もう婚約破棄しましょう─。

婚約者の姉に薬品をかけられた聖女は婚約破棄されました。戻る訳ないでしょー。

十条沙良
恋愛
いくら謝っても無理です。