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#129 終戦編 四風守護神

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『四風守護神』
――荒野の荒地

四神「…立ち上がったのは貴様だけだジョーカー」
ジョーカー「…ッ」
ズキッ
四神「その貴様も限界状態…どう抗うか見ものではあるが」
ジョーカー「限界だから…止まんねーと駄目なのかよ」
ググッ
ジョーカー「誰も死なせたくねぇから…全部守りたいから……!!!」
ドンッ
ジョーカー「立ってんだろうが!!!」
四神「その実力伴わぬ行動こそが…無駄と言った!!!」
バリィッ
四神『雷撃』!!!
ッドゴォォォォォォォォォン
ジョーカー「う…っ」
ゴロゴロ
四神「上手く避けたか?無様な」
スッ
四神『雷大蛇いかづちおろち』ッ!!!
ギュルン
ズドドドドドドドドドドドドドド
ジョーカー「ぐっ…ああぁぁぁあああああああ――ッ!!!」
ギュルルルルル
ガシッ
四神「おっと…惜しい逃がすところだった」
ジョーカー「…!!!」
ギロッ
四神「睨んだとて戦況は一切変わらん」
パチン
ズズ
ジョーカー「ごぶ…ッ」
ボタボタ
四神「はは―オーラとは闇より容易に浸透させやすいな」
スッ
四神「貴様1人何が出来る?立ち上がれの言葉も既に仲間には届かない今のこの状況で!!!」
ドドドドドドドドドドドドドドドドドド
ジョーカー「――――――」
ガクッ
ジョーカー「アタシは…まだ――」
ドサッ
四神「…実に滑稽」
スッ
四神「貴様の天使の力よ、最初の礎となれ」
シュゥゥゥゥゥゥゥ
ーーーーーー
――建物カルデアから少し離れた森奥

オーディン「……」
咲良「ね、ねぇ…オーディンさん」
オーディン「?」
咲良「本当に…加勢はルシファーだけで良かったの…?」
鬼姫「……」
咲良「全員で行くのは…やっぱり」
鬼姫「四神の強さは知っているじゃろう?妾達がその場に居ても足手纏いになってしまうだけじゃ」
咲良「…!!」
オーディン「そうですね…四神を討つのはここにいる誰でもないのです」
咲良「え…?」
オーディン「今となっては皆様にお話しましょう。変革者と呼ばれた彼等の誕生…正体。その瞬間を」
ブラッド「アンデッド達の…正体…?」
ーーーーーー
――次元界
アンデッド「――!!」
ガバッ
ケイパン「良かった…目覚ましたか」
アンデッド「ここ…は」
キノコ「分からないの…目が覚めたらジョーカーも紅姫さんも居なくて」
ポイズン「ケイパンの亜空間…でもないよな」
ケイパン「あぁ…でも性質は似てる気がする。ここは俺達の居たあの場所とは別の空間だ」
キノコ「それに…身体も透けてる」
スッ
アンデッド「!」
キノコ「…私達もしかして」
ケイパン「…ッ」
ポイズン「…おい見ろ」
ケイパン「?」
ポイズン「あそこ…歪んでるぞ」
アンデッド「行ってみよう」
ザッザッザッ
ポイズン「ちょっ…おい!」
アンデッド「俺達はまだ勝ってない…こんな所にいる時間はないはずだ」
キノコ「うん…そうだね」
グワングワン
ケイパン「なんか…近くで見ると更に気持ち悪い感じだ」
アンデッド「……」
スッ
?①「触れてはいけないよ」
全員「!?」

怪人「それはこの空間から出る唯一の鍵なんだ。まだ触れないでおくれ」
【四風守護神ー青龍】怪人

壱佳「……」
【四風守護神ー朱雀】壱佳

詩夜「……」
【四風守護神ー玄武】詩夜

美玲「……」
【四風守護神ー白虎】美玲

アンデッド「誰だ…あんた達」
ポイズン「この空間から出る唯一の鍵なら尚更だ。俺達はまだ―」
詩夜「少し待って。この空間の事も私達の事も全て話す。重要な事なの」
ポイズン「……」
怪人「私達は
全員「!?」
怪人「君達のよく知る四神…彼とディアブロに存在を消された神様だ」
キノコ「四風守護神…貴方達が…?」
ケイパン「存在消されたって…じゃあ思念体ってこと?ルシファーとかと同じ…?」
美玲「…それは少し違います。私達にはそのような概念もありません」
アンデッド「…」
壱佳「お前達は自分自身の事をどこまで知っている?」
アンデッド「…能力持ちスペックホルダー
美玲「違います」
怪人「君達4人はね…能力持ちスペックホルダーじゃない」
ポイズン「何言ってんだ…現に俺達には能力があるんだ!」
キノコ「そ、そうだよ!幻…亜空…毒…悪魔…全員持ってるよ!」
詩夜「能力持ちスペックホルダーの枠を広げれば私達もその一端になるけど具体的は違う。オーディン様や天使達が能力持ちにならないのと同じだよ」
アンデッド「……」
怪人「私達四風守護神には生み出してくれた人が居た。四大天使達のことをオーディン様が生み出したようにね…彼女の名は小嵐と言うんだ。黄龍という四風守護神の長」
アンデッド「黄龍…小嵐…聞いたこともない」
怪人「だろうねぇ…それが彼女の最後に行った事だから」
キノコ「最後…って」
怪人「時間が無いんだったね、端的に話そうか。君達が命を芽吹いたのは私達が現世から存在を消された時刻と重なる」
ケイパン「は…?」
怪人「存在を消された私達の力を完全に四神の元へ渡らせないように小嵐が行ったのは一か八かの賭け、。私以外の3人は想いの具現が能力となって染み付いた」
詩夜「仇を憎む怒りが全てを蝕むへ」
美玲「神としての奇跡が夢を魅せるへ」
壱佳「そして再び私達が集まれるようにへ」
怪人「私だけは特殊でね…消される直前に抗ってしまった結果ディアブロの闇が体内へ侵食して悪魔の力に変わってしまった。だから消える直前に抗わないよう皆に伝えたんだ」
アンデッド「じゃあ…俺達は」
怪人「転生を受けた後の四風守護神だよ」
ケイパン「なん…だって……何も覚えてなかったんだ!!」
壱佳「表ではな。それも転生の影響なんだろう。何か…明確な理由が必要ならお前達が集まり変革者という組合を作ったこと。無意識下で四神達を止めると決めていたこと」
美玲「信じきれなくとも受け入れる事は出来るはずです」
ポイズン「それじゃあなんで…なんで今になって出てきたんだ?」
詩夜「不可能だったからだよ」
ポイズン「!」
詩夜「今私達が君達の前に現れているのは奴に奪われた私達の力の影響を強く受けて死地に送られたからだ」
怪人「伝えるのがこんなに遅くなって申し訳なく思うよ。それに…元はと言えば私達が力を奪われたのが原因だからね」
アンデッド「…ジョーカーは?」
怪人「あの子は直接的には四風守護神と関係ない。天使の子だよ」
アンデッド「そっか…」
怪人「恐らくオーディン様は私達の事に気づいていただろうけどね。それを伝えなかったのは――」
キノコ「私達が信じると思わなかったからだよね。こんな状況じゃないと自分達が神様の生まれ変わりだなんて信じられないもん」
美玲「…今は信じれたと?」
キノコ「…納得するしかないっていうのが本音かな。辻褄が合ってるのはその通りだと思う」
アンデッド「…俺達はどうしたらいい?」
怪人「!」
アンデッド「今のあんた達の話を聞いて…四風守護神として四神の野望を止めるべきか?」
怪人「…いいや、君達は私達だ。理由付けじゃなくて自分の意思で仲間達を守るために戦おう」
アンデッド「…同じ考えだな」
怪人「同じ神、同じ人間だからね」
スッ
怪人「変災。波導。異常。武勇。元々の私達が持っていた君達の力だ」
アンデッド「!」
怪人「振るってくれ」
アンデッド「あぁ…約束する」
ガシッ
壱佳「割と身体に響くかもな」
ケイパン「げ…そういう感じのやつ…」
ガシッ
詩夜「今までの慎ましい行動は出来ないよ」
ポイズン「抗えるならなんだって構わねぇさ」
ガシッ
美玲「お手持ちの武具なら最大限活かせますよ」
キノコ「わかった。ありがとう!」
ガシッ
怪人「…それと最後に」
アンデッド「?」
怪人「四風守護神は揃った。想えば必ずは降りてきてくれる」
アンデッド「…あぁ」
パァァァァァァァ
怪人「…私達。友と世界を――頼んだよ」
ーーーーーー
――荒野の荒地
四神「何故…天使の力が奪えない…?」
ピリッ
ゾクッ
四神「!」
ザッザッザッ
四神「なんだ貴様ら…揃いも揃って起き――!?」

アンデッド「……」
【四風守護神ー青龍】アンデッド

ポイズン「……」
【四風守護神ー玄武】ポイズン

キノコ「……」
【四風守護神ー白虎】キノコ

ケイパン「……」
【四風守護神ー朱雀】ケイパン

四神「なんだその姿……まさか――!!」
アンデッド「……」
チラッ
ジョーカー「――――――」
紅姫「――――――」
ザッザッザッ
アンデッド「ケイパン。紅姫さんを亜空間へ」
ケイパン「あぁ」
スッ
アンデッド「…………ジョーカー」
ジョーカー「――――――」
アンデッド「…ごめん」
パァァァァァァァァァァァァァァ
四神「!?」
ジョーカー「……」
グニッ
アンデッド「!」
ジョーカー「っしし…そんな泣きそーな面すんなよ」
ニカッ
ググッ
ジョーカー「全員姿変わってるけど…皆でいーんだよな」
アンデッド「そういうお前もな」
ジョーカー「うお、本当だ」
スッ
ジョーカー「何はともあれか。起こしてくれてありがとな皆」
ザッザッザッ
四神(なんなんだ…なんだというのだ……!!)

ジョーカー「…ケリつけよう」
【四風守護神長ー黄龍】ジョーカー

全員「あぁ!!」

終戦編 四風守護神 ~完~
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