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#127 終戦編 光の娘と闇の息子

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『光の娘と闇の息子』
――荒野の荒地

四神「…どうやら荒れた空気が落ち着いたようだな」
アンデッド「……」
四神「残る戦はここだけのようだ」
キノコ(皆…無事だよね)
四神「不安か?」
キノコ「!」
四神「相変わらずだな…我を前にして仲間の心配か。どうやら自分が死ぬとは思ってもいないようだ」
ズズズ
四神『黒雷こくらい
バリリリリリィィィッ
四神「不愉快」
ケイパン「キノコ!!避けろ!!!」
ババッ
ズッダァァァァン
四神「!」
ジョーカー「……」
シュゥゥゥ
四神「…何が言いたげなようだが?」
ジョーカー「よく喋るやつだなと思ってよ」
四神「…」
アンデッド「もう喋んな四神」
ザッザッザッ
アンデッド「不愉快」
ジョーカー「…アンディ!」
アンデッド「?」
ジョーカー「策があんだけどさっ!」
アンデッド「策…って……いつも無策のお前が?」
ジョーカー「そ、そんな言い方ねーだろ…」
ゴニョゴニョ
アンデッド「…………はぁ!?」
ジョーカー「な!やろーぜ!」
アンデッド「いや、やろーぜ!…ってそんな軽く頷けるわけ―」
ジョーカー「アタシらなら出来るって」
四神「何をごちゃごちゃと…」
ジョーカー「ポイズン。ケイパン。キノコ。皆下がっててくれ」
ケイパン「!?」
ポイズン「おい…待てジョーカー!!どんな策か知らないが―」
ジョーカー「疲れてんだろ?」
ポイズン「ッ!!」
ジョーカー「皆200年も昔からアイツとやりあってきたんだ…少しだけ休んどいてくれよ」
アンデッド「…俺も戦ってたけどな?」
ジョーカー「アンディは相棒だもんな!」
アンデッド「……労基はよ」
キノコ「で、でも…」
アンデッド「はぁ…ジョーカーは言ったら聞かないんだ。それにあの策は2人の方が動きやすい」
キノコ「それって……」
キノコ(私達が…足を引っ張るってこと……?)
アンデッド「だから3人は俺達の戦いから紅姫さんを守ってくれ」
紅姫「!」
アンデッド「お前らなら俺達の攻撃くらい余裕で弾けるだろ!」
ニカッ
ケイパン「アンディ…」
ポイズン「…ったく」
ザッザッザッ
ポイズン「分かった。死ぬなよ2人とも」
ジョーカー「あぁ!当たり前だ!」
アンデッド「ありがとな皆」
キノコ(そうだよね…足手まといなんて思うはずない!弱気になるな!)
パンッ
キノコ「どんな攻撃だって守りきるから!!全力でお願い!!!」
2人「あぁ!!」
スッ
ジョーカー「じゃあアンディ」
アンデッド「…分かった」
ガシッ
アンデッド「ぞ―ジョーカー」
ググッ
ゴォォォォォォォォォォォォォォォ
四神(…今更何を)
パキッ
パキパキ――ッ
ザッザッザッ
天魔「…よし、行くぜ」
ポイズン「!?」
紅姫「あの姿…ジョーカーさんとは違う…!?」
ケイパン「身体を預ける…って2人まさか」
四神「融合だと…!!」
天魔「何ビビってんだよ?お前だって紅姫とやった事だろ」
四神「戯けが…元より光と闇を併せ持つ我と貴様らでは次元が違う。闇と光は互いに反発し合い制御することは―」
ドンッ
天魔「話が長ぇ」
ドゴッッ
四神「――!!?」
ズザザ
天魔「とっとと始めんぞ。ぶっ飛ばしてやるからよ」
四神「…!!」
ググッ
ビュンッ
四神『白虎拳びゃっこけん』ッ!!!
ババッ
天魔「ほっ」
タタン
スッ
天魔『悪食あくじき』ッ!!!
ズッ
ゴォォォォォォン
ガガガガガガガガガガ
四神「ぐ…っ……うぅ…!!」
四神(手が龍に――!!)
スッ
ゴロゴロ
バチィッ
天魔「!!」
四神「…くどい!!」
四神『雷撃らいげき』ッ!!!
ズッダァァァァン
シュゥゥゥ
ダダッ
四神「!?」
天魔「効かねぇ!!!」
ドゴッッ
四神「――っは」
ババッ
四神(馬鹿な…神の力を持ってして奴は―)
グルンッ
天魔『惨尽ざんじん
ビカァッ
ズドドドドドドドドドドドドドドド
四神「が…あぁ――っ…!!」
四神(光と…闇……交互に厄介な…!!)
天魔「!」
ゾクッ
ババッ
ボォォォォォォォ
天魔「あっ…ぶね」
スタッ
四神「はぁ…はぁ…」
四神(危機察知能力も上昇してるのか…?)
天魔「疲れてきたか?」
四神「!」
天魔「手は抜いてやんねーぞ」
ドンッ
四神「はは…抜ける手があると思うな」
ズッ
天魔「!?」
四神『火災かさい』!!!
ボォォォォォォォ
天魔(一定範囲だけ―)
チリッ
四神「溜め込んだ火炎は…時間を置き起爆する」
カッ
ッボォォォォォォォォン
天魔「――ッ!!」
四神「…っははは!!油断をしたか!」
天魔「……っそ」
ザザッ
天魔『悪食あくじき』!!!
ギュィィイイイイイイイ
四神(距離をとるつもりか…!!)
四神『白虎拳』
ドンッ
四神「上だ」
天魔「やべ―ッ!?」
ッドゴォォォォォォォォォォォォォォォォォォォン
天魔「…げほっ」
四神「ふん」
スタッ
四神「いきがった割にその程度か?」
天魔『あく……じき
シィン
天魔(…無理か)
四神「腕の龍も反応しなくなったようだな」
ドゴッッ
四神「!」
ズザザ
天魔「…っは…っは…腕がなきゃ戦えねぇとは言ってねーぞ」
四神「強がりも度を超えると哀れなものだ」
スッ
四神(だが妙だ…何故奴の身体の中で闇と光は溶け合っている…?)
天魔「…お」
ジジジ
天魔「回復してきた」
ニカッ
ボワァァ
四神「!?」
四神(今のは…まさか)
天魔「どーした」
四神「!」
天魔「何か気になる事でも出来たんか?」
四神「…貴様の身体のその紋様は」
天魔「紋様?何もねーよ」
四神(…何故奴の身体に龍の紋様が浮かんだ…?)
ドンッ
天魔「考え事させるほど―優しくねぇぞ!!」
ゴォッ
ガガガガガガガガガガ
四神「復活したか…!!」
ジョーカー「よっ」
ドンッ
天魔『灰雷はいらい』!!!
四神「…落ちろ」
四神『地震じしん』ッ!!!
ッドゴォォォォォォォォォォォォォォォォォォォン
天魔「!?」
グラッ
天魔(足場が…)
天魔『悪食あくじき』!
ギュィィイイイイイイイ
四神「…猿が」
天魔「はっ!言ってろ」
タタン
天魔「掛け合わせるぞアンディ!大丈夫大丈夫!アタシは―信じる!」
ギュオオオオオ
天魔『天使術五光てんしじゅつごこう神速しんそく
ッドドン
天魔『悪魔法八式あくまほうはっしき黒牙くろきば
ズズズ
四神「!!」
天魔「おぉ―ッ」
天魔『星屑ほしくずし』ッ!!!
ッゴゴゴゴゴゴゴゴォォォォォォォン
パラパラ
天魔「…だいぶ行ったか」
四神「――」
ビキビキッ
天魔「!」
四神「…流石に効いたぞ」
天魔「派手に吹っ飛ばされたもんな」
四神『ひかり
ズドッ
天魔「当たんねーぞ」
ババッ
四神「周りが見えていないようだな」
天魔「?」
ビキビキ
天魔「!?」
ズドォォォォォォォン
ッボォォォォォォォォン
天魔「…っぶは!危ねー…」
四神『津波つなみ
ゴゴゴゴゴゴ
ドッパァァァァァァァァン
四神(…伸びる龍の腕と素の速度が厄介だが範囲で覆えば―)
ビュッ
天魔「――!!」
四神「お前の素早さなら…後ろに周るよな?」
グラッ
天魔「!」
四神「そこの地盤は緩んでいると忠告しておこう」
天魔『あく―』
ゴロゴロ
四神『雷撃らいげき』ッ!!!
ズッダァァァァン
バリリリリリィィィッ
天魔「か――ッ」
四神「行動がワンパターンだな。対策されれば途端に弱くなる」
グイッ
四神「……」
四神(妙だ…やはり探しても龍の紋様が見つからん。あの時見たのは―)
ビキビキ
四神「…?」
天魔「お前なんかと埋もれんのは…地獄絵図だけどな」
ニカッ
四神「―!?」
ッボゴォォォォォォォォォォォォォォォン
ッドゴ
ガラガラ
天魔「…っは…っは」
ヨロッ
シュゥゥゥ
天魔(そろそろやべぇ…色々……限界だな)
ガシッ
天魔「ッ!?」
四神「…っはは……ははは……!!」
天魔「おま…え…ッ」
ググッ
四神「力が限界を迎えたようだな?我を握るその手にすら力がないぞ」
ボォォン
天魔「ぁぐ…ッ」
四神「多少は驚いたが所詮そこまで。敬意は表しよう」
ドンッ
ババッ
四神「――!!」
ポイズン『ベノムウォール』ッ!!!
ズッダァァァァン
ジュゥゥゥゥ
四神「…!!」
天魔「ポイズン…!!」
ダダッ
ケイパン「無事か!?」
キノコ「良かった…遅れてごめんね…!!」
天魔「悪ぃ…やりきれなかった」
ポイズン「気にすんな。もう解除していい。俺達が来たから」
紅姫「アンデッドさん…ジョーカーさん…」
天魔「…あぁ」
シュゥゥゥ
ジョーカー「…げほっ」
アンデッド「…っは…っは…」
紅姫(なんていう体力の消耗…!!)
ポイズン「俺達じゃアイツをここまで追い込むことは出来なかったんだ。本当に助かったよ2人とも」
四神「…追い詰められた?」
スッ
四神「今の我を見てもそう思うか」
ババッ
四神「まとめて呑まれよ!」
ポイズン「ケイパン!!亜空間を―」
四神「間に合うものか!!」
ケイパン「キノコ!!紅姫を連れて飛べ!!早く!!!」
キノコ「…!!」
ガシッ
キノコ「捕まって紅姫さん!」
紅姫「――!!」
キノコ『そら便びん』!!!
ギュオオオオオ
四神「逃げ遅れたな…ッ」
四神『地震じしん』ッ!!!
ッドゴォォォォォォォォォォォォォォォォォォォン
キノコ「皆!!!」
紅姫「そんな……!!」
ズモモモモモモモ
紅姫「キノコさん…あれ…!!」
キノコ「!」
キノコ(闇の…膜?)
四神「あの小僧…まだそれだけの力があったのか…?」
ケイパン「げほっげほっ…なんだ助かった…?」
ポイズン「アンディ…」
アンデッド「――俺じゃない」
ケイパン「え…?」
バキッ
バキキキキキキキッ
ジョーカー(空間が…割れた)
ズズズズズ
ルシファー「主様とその友を傷つける者には……無慈悲な制裁を」
アンデッド「ルシファー…!!」

終戦編 光の娘と闇の息子 ~完~
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