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#122 終戦編 四大天使長ウリエル

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『終戦編 四大天使長ウリエル』
――建物カルデアから少し離れた森奥

パラパラ
藍菜(なんという威力……これが冥府の女王…!!!)
黒龍「……」
グラッ
藍菜「!」
ガシッ
藍菜「大丈夫ですか!?意識をしっかり!!」
黒龍「だめ………けて」
藍菜「!」
黒龍「皆止まらないで…姉さんは……まだ嗤ってる!!」
全員「ッ!!」
ダダッ
鬼姫「ルシファー!!」
咲良「はい!」
ドンッ
チャキッ
ズバァァァァァァァッ
鬼姫「手応えは…ある!!」
グルッ
鬼姫「流石しぶといな……初代魔王…ッ!!」
ザクッッ
ズズズ
鬼姫「!」
鬼姫(刀が沈む…ッ)
鬼姫「ちっ」
ババッ
ズァアアアアア
鬼姫(逃げられ―)
スッ
カウ『カーテン』!!!
ッドォォォォン
カウ「無茶をし過ぎないでくださいウリエル!」
鬼姫「あ、あぁ…ごめん」
アザゼル『救済きゅうさい
ググッ
ッズドォォォォン
ブラッド「…」
カチッ
ブラッド『発火はっか
ッドォォォォン
ホワイト(オーディン様ほど力は出なくても…やったるのだ…!!)
スッ
ホワイト『ひかりあれ』!!!
ズドォォォォォォォォォ
シュゥゥゥ
咲良「…総攻撃……手応えは感じました」
鬼姫「…ッ」
ザッザッザッ
ディアブロ「やぁ」
ヒラヒラ
鬼姫「化け物が……!!!」
ディアブロ「力あげたねぇ妹。単純な再生じゃ立ってられなかった」
黒龍「…!!」
ディアブロ「闇での補強。急所の移行。忘れたわけじゃないでしょ?全部私が教えてあげたんだ」
ブラッド「急所の移行……だと…!!」
ディアブロ「心臓の位置をずらせるんだよ。君らじゃ出来ない芸当だね」
鬼姫「…!!」
ドクンドクンドクン
ドンッ
鬼姫「っああぁあああああ!!!!!」
藍菜「ウリエル!!」
ディアブロ「さっきもそうだったね…何を焦ってるのさ」
ズドンッッ
鬼姫「…ッ!!」
ドサッ
ディアブロ「…君じゃ勝てないでしょ」
鬼姫「…知った…ことか…ッ!!」
ググッ
ディアブロ「…」
鬼姫「要らん言葉はかけるな…自分に心底腹が立つ…!!」
ギリッ
カウ(ウリエル…)
ディアブロ「ふぅん…それって私のせい?」
鬼姫「……」
ググッ
ガクッ
鬼姫「力及ばない…自分のせいだ」

ーーー
ドサッ
ケイパン「っはーー…ちょっと休憩!!」
ウリエル「っはは!少し疲れたか?」
ケイパン「少しどこじゃないよ!師匠全然手加減しないし!!」
ウリエル「したら意味ないだろう?」
ケイパン「うっ…それはそうだけどもう少し優しくしてくれてもなぁ…」
ブツブツ
ウリエル「…」
クスッ
ポン
ケイパン「わっ」
ウリエル「不器用でごめんな」
ケイパン「!」
ウリエル「事実沢山の人間がこの天界に来たのは初めてだ…オーディン様は常時のように振舞っているが私は混乱している。それが顕著に出てるのかもしれないね」
ケイパン「…」
ウリエル「ケイパン。君は私と似てるよ」
ケイパン「え…俺と師匠が?」
ウリエル「ほら、割とおちゃらけてる所とか」
ニパッ
ケイパン「あぅ」
ガクッ
ケイパン「でも…師匠は四大天使の中で1番強いけど俺は変革者のリーダーじゃないよ。1番強いわけでもない」
ウリエル「それでも1番強いやつと戦おうとしてるだろう?」
ケイパン「!!」
ウリエル「真の強さは単純な力や相手を潰すことじゃない。どんな相手にだって億さずに向かっていくことだ」
ケイパン「…!!」
ウリエル「君はしっかり強いよ」
ケイパン「師匠…!!」
ーーー

鬼姫「…何が億さず向かうこと」
ガタガタ
鬼姫(…どの口が言う…!!)
ディアブロ「……」
ーーーーーー
――精神世界
ブラッド「ウリエルさん…!!」
鬼姫「…妾のせいじゃ」
ホワイト「え…!?」
鬼姫「ウリエル殿の力に妾の刀が耐えきれぬ」
カウ「!」
鬼姫「彼女が満足いく戦いをするなら…」
カウ「天命…か」
鬼姫「…!!」
黒龍「それは今どこにある」
藍菜「ケイパンの元だ。こちらへ来る時に託されていた」
黒龍「…そうか」
鬼姫「…!!」
ブラッド「いや…大丈夫だ。絶対」
カウ「え…?」
ブラッド「ウリエルさんとケイパンなら…絶対」
ーーーーーー
――平野の荒地
ズザザ
ケイパン「…!!」
四神「鈍い動きだな」
スッ
バキッ
四神「!」
ジョーカー「人の事言える速度かよ」
四神「…!!」
アンデッド「考え事があるなら下がれケイパン!!」
ケイパン「いや…分かった」
グッ
キノコ「分かった…?」
ケイパン「…」
ダダッ
ポイズン「おい!?」
ケイパン(天命は光ってない…だから何の確証もない…ただ分かる)
ケイパン「最初で最後の我儘だ……こんな弟子でごめんな!!」
ブォンッッッ
グルルルルルルル
ーーーーーー
鬼姫「…!!」
スッ
鬼姫「…アザゼル。虚像でいい。私の姿を模してくれ」
アザゼル「!」
ブゥン
ディアブロ「天使の姿に戻るんだ。それでどうにかなるとは思わないな」
ザッザッザッ
ディアブロ「奇跡でも起こらない限り勝てないよ」
ウリエル「……奇跡か。好きな言葉だ」
ディアブロ「?」



空を翔けるその武具は…拳から剣へ形を変える
継がれた力は織り成して戻る

今の主から…元の主へ



ウリエル「恐れたっていい…立ち向かう事に意味があると説いたんだ」
ガシッッ
ディアブロ「!」
藍菜「あれは…!!」


ケイパン「勝て!!!師匠ウリエル!!」


ウリエル「手に馴染むよ」
クスッ
ウリエル「糸より細い奇跡でも起こしてみせるさ。それが天使だ」
ディアブロ「……」
ウリエル「久しぶりだね天命。また私と戦ってくれるか?」
ビカァァッ
ウリエル「…そうか!!!」
ドンッ
ディアブロ「調子は戻ったみた―」
ウリエル「天命!!!」
ザシュッッッ―
ディアブロ「――!」
ボタボタ
ディアブロ(太刀筋が…見えなかった)
ウリエル「私に合わせてくれ!!」
全員「!!」
ウリエル「メドゥーサから受け取ったバトンだ!繋ぎきる!!」
ッドォォォォン
アザゼル「…少し雰囲気もあげようか」
パチンッ
パァァァ
ラファエル「…!!」
ミカエル「…便利な信託だな」
アザゼル「意識を移せたのは降霊させてくれた皆のおかげだけどね」
ガブリエル「でもこれなら多少の無茶も出来るのだ」
ルシファー「アザゼル…」
スタッ
ウリエル「…オーディン様へ繋ぐぞ!!」
全員「承知!!」
ディアブロ「…嗤わせないでくれるのかな」
カシャッ
ボォォォォォ
ディアブロ「!」
ミカエル「退屈はさせないと約束してやる」
ディアブロ「さっきは自分ごと囲う真似はしなかったよね」
ミカエル「っはは、当然だろ」
グルンッ
ミカエル「死線を潜るのは自分の身体だ!!!」
ッドォォォォン
ラファエル「ガブリエル!左に光の壁を」
ガブリエル「分かったのだ!」
ズドォォォォォォォォォ
ディアブロ「…へぇ」
ラファエル「読みますよ。一挙手一投足…微細な動きから全て」
ディアブロ「これも?」
ズァアアアアア
ッドォォォォン
ディアブロ「!」
アザゼル「……」
ラファエル「…読めています」
ズザザ
ディアブロ「…不思議だね。随分調子が戻ってる。自分の肉体になっただけじゃないでしょ」
チャキッ
ルシファー「……貰ったんですよ。喝を」
ディアブロ「!」
ガギギギギ
ルシファー「晴れやかな私達の大将から」
スッ
ウリエル「天命」
ズッドォォォォォォォォォォォン
パラパラ
ディアブロ「っはは、地面を抉るのは愚策じゃないかな」
スッ
ウリエル「そうでもないさ」
ディアブロ(弓――!?)
ババッ
ズドドドド
ディアブロ「ちっ…追尾か…」
ッドォォォォン
シュゥゥゥ
ディアブロ「けほ…割と痛いね」
ウリエル「……」
ザッザッザッ
ディアブロ「…」
ディアブロ『絶望ぜつぼうはね
ズドドドド
シュゥゥゥ
ウリエル「天命」
ディアブロ(盾まで…)


天命はウリエルの信託を活かすため
様々な形態へ瞬時に置き換わる
そのため戦闘におけるウリエルの手段は
に等しい


ウリエル「天命」
チャキッ
ズバァァァァァァァッ
ババッ
ディアブロ「……」
ウリエル「天命」
クイッ
ジャラララララ
ガシッ
ディアブロ「鎖…!!」
ババッ
ウリエル「…落ちろ!!」
ディアブロ「はは…初見殺しばかりだね」
ウリエル「天命ッ!!!」
ッドドドドォォォォォォォォォン
ディアブロ「――げほっ」
ボタボタ
ディアブロ(血…か)
ニヤッ
ディアブロ「くふっ…ふふ……っははは…ははははは」
ズァアアアアア
ウリエル「!」
ディアブロ「っははは!!あっははははははは!!!!!!」
ガクッ
ディアブロ「まだ…足りないや」
スッ
ゴモッ
ッボォォォン
ラファエル「腕が…爆発…!?」
ディアブロ「ほら…自分じゃ駄目なんだよ」
ザッザッザッ
ディアブロ「もっと頑張ってくれなきゃ」
ドサッ
ガタガタガタ
ググッ
ボォォォォォ
グチャ
ディアブロ「…早クしないとさぁ」
ズァアアアアア
ウリエル「…もう怯えないよ私は」
ダダッ
アザゼル「!」
ウリエル「望みならくれてやる―特大だ!!!」
ゴォォォォォ
ディアブロ「――はは」
ウリエル「天命!!!!!」
ッドドドドォォォォォォォォォン
パラパラ
シュゥゥゥ
ウリエル「…っは…っは」
ガクッ
スッ
ウリエル(手応えはあった…しっかり捕らえたぞ…!!)
ググッ
ウリエル「それでも尚…か…ッ!!」
ディアブロ「――」
ニヤッ

終戦編 四大天使長ウリエル ~完~
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