PREDATOR

#75 神託の試練 神の目

『神託の試練 神の目』
――天界
ミカエル「よく来たな。まずはガブの試練突破おめでとう」
ホワイト「ありがとうございます！！」
キノコ「この調子でミカエルさんの試練も突破させてもらうよ！」
ミカエル「いい心意気だ」
ブラッド「早速ここでは何をすればいいんですか？」
ミカエル「ガブから私の試練は何と伝えられたかな？」
ポイズン「確か…身体？」
ミカエル「正解だ」
ブラッド「でも確か涼亡さんが…敵はもう身体を鍛えるどうこうじゃ相手できないステージにいるって」
ミカエル「それはゴールが自分の身体の強化で終わるからだ」
ｻﾞｯｻﾞｯｻﾞｯ
ミカエル「私達四大天使の試練は全て覚醒のための過程…ガブは能力の基盤を作り私はその力に耐え得る身体を鍛え上げる」
ブラッド「…!!」
ミカエル「早速試練の概要を説明しようか」
ホワイト「お願いします！」
ﾊﾟﾁﾝｯ
ミカエル「この場所では全員能力が使えない」
ポイズン「は…？」
ミカエル「全員が生身。その状態で私の攻撃から１分間逃げ続けろ」
キノコ「能力が使えないのはびっくりしたけど…１分間なら」
ミカエル「そう思うか？」
キノコ「へ？」
ミカエル「それなら早速始めよう」
ｽｯ
ミカエル「悪いが私は全員ここで詰ませる覚悟だ」
ｷﾞﾛｯ
ホワイト「…!!」
ミカエル「…」
ｶｼｬｯ
ｺﾞｺﾞｺﾞｺﾞｺﾞｺﾞｺﾞ
キノコ「うわわわっ！？」
ポイズン「おいおい嘘だろ…能力が使えないってのに…!!」
カウ「範囲制圧の攻撃なのか…ッ！！」
ホワイト「皆！！走って！！」
ﾀﾞﾀﾞｯ
ブラッド「やべぇ！！地面にヒビが！」
キノコ「でも避けれてる！」
ミカエル「…」
ﾆｺｯ
ｶｼｬｯ
ｺﾞﾎﾟﾎﾟﾎﾟﾎﾟﾎﾟ
キノコ「え！？」
ポイズン「はぁ！？」
ｯﾄﾞﾄﾞﾄﾞﾄﾞﾄﾞﾄﾞﾄﾞﾄﾞﾄﾞﾄﾞﾄﾞｫｫｫｫｫﾝ
カウ「がぼっ…!!」
ホワイト「カウ！！」
ﾊﾟｼｭｯ
ミカエル「…記録は１０秒だな」
キノコ「嘘…」
カウ「…げほっ！げほっ！」
ポイズン「大丈夫か！」
カウ「参ったね…範囲制圧の複数能力持ちなのか…!!」
ミカエル「短い時間と油断したなら早急に取り消した方がいい」
ｽｯ
ミカエル「君達が今から繰り返すのは地獄の１分間だ」
ポイズン「…!!」
キノコ「まだまだ！やり切ってみせる！！」
ホワイト「えぇ！能力がない以上は当たって砕けろよ！」
カウ「あぁそうだね」
ミカエル「いい心意気だな。嫌いじゃない」
ポイズン「走れ！！！」
ﾄﾞﾝｯ
ミカエル「…」
ｶｼｬｯ
ｺﾞｺﾞｺﾞｺﾞｺﾞｺﾞｺﾞ
キノコ「また地震からだ！」
ポイズン「いつ切り替わるか分からねぇぞ！周囲をよく見ろ！！」
ブラッド「あぁ！」
ﾀﾞﾀﾞｯ
ミカエル「…」
ﾊﾟﾁﾝｯ
ﾊﾞｶｯ
キノコ「！？」
ホワイト「地面が割れ…!!」
カウ「地震ってレベルじゃないだろ…!!」
ｽﾞﾄﾞｫｫｫｫｫｫﾝ
ミカエル「１５秒」
ポイズン「げほっ…く、くそっ…!!」
ブラッド「もう一度だ！！俺の作戦で行こう！」
――
ﾀﾞﾀﾞｯ
ブラッド「今度はこっちから近づいてやる！！」
ホワイト「えぇ！」
ミカエル「…」
ｶｼｬｯ
キノコ「くるよ！まずは地震―」
ﾒﾗｯ
ポイズン「は！？」
カウ「皆離れろ！！！地震じゃない！炎―」
ﾎﾞｫｫｫｫｫｫｫｫｫｫ
ブラッド「――ッ！！」
ﾄﾞｻｯ
キノコ「ブラッドーーーー！！！！」
ミカエル「５秒」
キノコ「最低記録！？」
ブラッド「す、すまねぇ…」
キノコ「大丈夫だよ！私に考えがある！」
――
キノコ「よし！新陣形！！円になって皆で周りを見渡すぞ！！」
カウ「これならどんなものが来てもいち早く皆に伝えられる」
ミカエル「…」
ｶｼｬｯ
キノコ「よし！炎でも地震でも何でも来い！！」
ｸﾞｧｱｱｱｱｱｱｯ
ホワイト「きゃあああああっ！！！」
ﾌﾟﾗｰﾝ
ポイズン「シロ！？」
ブラッド「ツタ！？どっから出てきて…地面かよ…!!」
カウ「有り得ない…物音すらしなかったよ…!!」
ミカエル「８秒」
キノコ「くっそぉ…ふ、不甲斐ねぇぞぉ…!!」
ﾎﾟﾝｯ
ホワイト「だ、大丈夫！次よ次！私に任せて！！」
――
ホワイト「全員でミカエルさんを挟むの！！それで」
ﾀﾞﾀﾞｯ
ホワイト「私から攻め込む！！」
キノコ「続けーー！！」
ポイズン「っだあああああ！！！！！」
ミカエル「…」
ｶｼｬｯ
ブラッド「何が来ても―この範囲を制圧するなら地震しかねぇ！！」
カウ「皆！ジャンプだ！！」
キノコ「おっしゃ！！」
ﾄﾞﾝｯ
ﾊﾞﾘﾊﾞﾘｯ
ホワイト「あらっ？」
ﾄﾞｺﾞｺﾞｺﾞｺﾞｺﾞｺﾞｺﾞｺﾞ
ポイズン「ぁがががががががががががががっ！！！！」
カウ「か、雷…!!」
キノコ「ポイズン！！！」
ミカエル「１２秒」
ポイズン「あ、有り得ねぇだろ……何個持ちだよ…!!」
ホワイト「ごめんなさいごめんなさい～！！！」
ﾑｸｯ
ポイズン「いいや…次は俺に任せろ」
――
ポイズン「無闇に散らばるから駄目なんだ」
ホワイト「そうよね…全員が後ろにいれば大丈夫のはず」
ブラッド「完璧すぎる布陣だぜ」
ミカエル「…」
ｶｼｬｯ
ポイズン「走れ！！」
ﾀﾞﾀﾞｯ
ｺﾞｺﾞｺﾞｺﾞｺﾞｺﾞｺﾞ
カウ「地震だ！！」
ポイズン「いいか！俺の掛け声に合わせろ！」
ホワイト「了解！！」
ポイズン「右！右！左左左！」
全員「右！右！左左左！」
ポイズン「右！左！右！左！右右左！」
全員「右！左！右！左！右右左！」
ミカエル「…」
ﾊﾟﾁﾝｯ
ｺﾞｺﾞｺﾞｺﾞｺﾞｺﾞｺﾞ
ポイズン「やべっ…!?」
ブラッド「がはっ…!!」
キノコ「ブラッド！！」
ミカエル「９秒」
カウ「…最後の作戦だ。僕に任せて」
ポイズン「頼むぜ大本命」
ミカエル「！」
――
カウ「皆で手を繋いでおけば大丈夫」
ホワイト「え？」
カウ「危なくなったら身体と引き手の遠心力で離れる。そしてまた戻ることができれば活用して交わし続けられるよ」
キノコ「おぉ…なんか頭良い作戦！行ける気がする！」
ブラッド「間違いねぇな！」
カウ「行くよ！」
ﾀﾞﾀﾞｯ
ミカエル「…」
ｶｼｬｯ
ｺﾞﾎﾟﾎﾟﾎﾟﾎﾟﾎﾟ
全員「うごがががががががっ！！！」
ﾄﾞｻｯ
ミカエル「………１秒だ」
キノコ「うそぉ！？」
カウ「……………………………………」
ｽﾞｰｰｰｰﾝ
ブラッド「お、落ち込むなカウ！！大丈夫！大丈夫だから！」
ポイズン「うちの完璧な頭脳を持ってしても無理なのかよ…!!」
ミカエル(完璧な頭脳だったのか…)
ｽｯ
キノコ「作戦考えて！いいですか！！」
ミカエル「もちろんだ」
――
ホワイト「とは言っても多種多様の属性を操れるなんて…」
ポイズン「まるで四神だ」
カウ「本気で詰ませに来てるね」
ブラッド「うーん…」
キノコ「どうかしたの？ブラッド」
ブラッド「いや俺の気のせいかもしれないんだけど」
カウ「なんでもいいよ。話してみて？」
ブラッド「出る属性攻撃のパターン…もしかしたらさ」
ポイズン「？」
ブラッド「俺たちの位置に関係してんじゃないかな」
キノコ「位置？」
ブラッド「地震が３回起きただろ？」
ポイズン「あぁ」
ブラッド「その時って絶対に俺らの中で１番ポイズンが前に出てる時なんだよ」
ポイズン「！」
ホワイト「言われてみると確かに水の時はカウが前に出てたわ」
カウ「ブラッド…それは可能性があるよ」
ブラッド「え！」
キノコ「うん…これなら行けるかも！！」
ポイズン「そしたらまずは攻撃のパターンを見極めよう」
カウ「そうだね…炎は―」
――
ｻﾞｯｻﾞｯｻﾞｯ
ミカエル「作戦会議は完了か？」
ブラッド「…突破させてもらいますよ！！！」
ミカエル「楽しみだな」
ﾆｺｯ
ブラッド「行くぞ！！」
全員「おう！！」
ﾀﾞﾀﾞｯ
ブラッド(俺が前に出れば攻撃は恐らく…)
ミカエル「…」
ｶｼｬｯ
ﾒﾗｯ
ブラッド「きた！」
ﾎﾞｫｫｫｫｫｫｫｫｫｫ
ﾊﾞﾊﾞｯ
ブラッド「カウ！！」
カウ「うん！」
ﾄﾞﾝｯ
ミカエル「！」
ｶｼｬｯ
ｺﾞﾎﾟﾎﾟﾎﾟﾎﾟﾎﾟ
ﾄﾞｯﾊﾟｧｧｧｧｧｧｧﾝ
キノコ「よし！火は消えた！！」
ホワイト「カウは！？当たってない！？」
カウ「大丈夫！」
ミカエル「…なるほど」
ポイズン「キノコ！前に出ろ！！」
キノコ「がってん！」
ﾀﾞﾀﾞｯ
ミカエル「…」
ｶｼｬｯ
ﾊﾞﾊﾞｯ
ミカエル「！！」
ポイズン「このツタは確かに音もなく忍び寄るが…絶対に地面からの攻撃になる！！」
ホワイト「常に周囲を見てれば避けられる！」
カウ「残り３０秒だ！！皆集中しよう！！！」
全員「おぉ！！！」
ミカエル「強いな…!!」
ﾄﾞﾄﾞｯ
ﾊﾞﾊﾞｯ
ﾄﾞｺﾞｺﾞｺﾞｺﾞｺﾞｺﾞｺﾞｺﾞ
ﾊﾞﾊﾞｯ
キノコ「はっ…はっ…!!」
ポイズン「キノコ！頑張れ！！」
キノコ「うん…大丈夫…!!」
ミカエル「残りは少しだ！！よく耐えた！！！」
ホワイト「！」
ミカエル「これを乗り切れれば…試練突破だ！！！」
ｶｼｬｯｶｼｬｯ
ｽﾞｺﾞｺﾞｺﾞｺﾞｺﾞｺﾞｺﾞｺﾞｺﾞ
カウ「２属性の同時攻撃…!!」
ミカエル「諦めるな！！限界を超えた先で人は強くなれる！！」
キノコ「限界を超え―ッ！！」
ｶﾞｸｯ
キノコ(嘘…こんな所で…!!)
ホワイト「キノコ！！！」
ポイズン「…!!」
ﾀﾞﾀﾞｯ

ｰｰｰ
ガブリエル「誰かを守る力が１番の近道なのだ！」
ｰｰｰ

キノコ「皆…ごめん…ッ！！」
ｸﾞｽｯ
ｶﾞｼｯ
ポイズン「涙流してたら前は見えねぇぞキノコ！！」
ｶﾞｼｯ
ブラッド「たった１０秒！おぶってでも避けてみせる！！」
ｶﾞｼｯ
ホワイト「大丈夫！！ここまでみんなで来たんだもの！」
ｶﾞｼｯ
カウ「身体は僕らに預けていい！！方向の指示を！！！」
キノコ「皆…!!」
ｸﾞｽｯ
キノコ「…すぅーーーー」
キノコ「右ぃぃぃぃぃぃぃぃ！！！！！！」
全員「うおぉぉおおおおおおおっ！！！！！！！」
ｯﾄﾞｫｫｫｫｫｫｫｫｫﾝ
ﾊﾟﾗﾊﾟﾗ
キノコ「はっ…はっ…!!」
ポイズン「よけ…れたか…!?」
ミカエル「…」
ｻﾞｯｻﾞｯｻﾞｯ
ホワイト「…!!」
ミカエル「合格だ！！」
ブラッド「！！」
カウ「よ…よかった……!!!」
ミカエル「よくやり切ったな皆」
ポイズン「危なかった…まじで限界超えた…!!」
ミカエル「次はラファエルの試練だ」
ホワイト「す、少し休みたいかも」
ミカエル「時間たっぷり休んで構わない」
ｻﾞｯｻﾞｯｻﾞｯ
ミカエル「ラファエルの試練は精神的に疲れるものかもしれないな」
ポイズン「っはは…上等上等…!!」

カウ　ホワイト　ブラッド　ポイズン　キノコ
見事ミカエルの神託の試練　神の目突破



ｼﾞｼﾞｼﾞｼﾞ
カウ「…ッ！！」
ブラッド「はっ…はっ…!!」
キノコ「くっ…!!」
ポイズン「おぇ…しぬ…!!」
ホワイト「…」
ｽｯ
ラファエル「皆様頑張ってください。必ず突破できます」

――次に向かうはラファエルが待つ
神託の試練　神の脳

神託の試練 神の目 ～完～