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ダンジョン&アリスベル修行編

これもう呪いの装備の類いだよね?

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「ふぁ~」

「あっ、ご主人様おはようございます」

「おはよアリシア」

 コンコン!「朝御飯の用意が出来ました」

「分かりました。今行きます」

「お待ちしています」

「皆起きて下さい朝御飯出来たそうですよ!」

「ふぁ~い」「おはようかな」「くぁ~」
「ゴブ・・・・クー」

「アクア寝ないで起きて下さい」

 私達は朝っぱらから何時のもやり取りをしつつ下の階の食堂に降りて行く。
 この時間は泊まり客だけなのか、なるほど食べ終わった後に開店か。

「おはようございます白亜先輩」

「おはよう結衣ちゃん、フロスト達も」

「ああ、おはようございますハクアさん」

 私がフロストに挨拶するとフロストは挨拶を返し、他の二人も会釈してくる。

「それではユイ私達は・・・」

「はい。行ってらっしゃい」

 そう言ってフロスト達は、結衣ちゃん一人だけ残し宿を出ていく。

「どうしたの?」

「えっと、フロストさん達はカリグに何か動きが有ったそうなので、それを確かめに行くんだそうです」

「彼らだけで?」

「はい。私は隠密行動には慣れていないし何より、フロストさん達がもしも捕まってしまった時に、私が動ければ助けに行けるので・・・」

「心配?」

「っ、はい。少しだけ・・・」

「大丈夫だよ。ステータス見たけど彼らは強いから」

 この辺りのモンスターで手間取る何て考えられない位には。

「そうですよね」

 私達はそのまま結衣ちゃんと朝御飯を食べ、今日からフロスト達が帰って来るまで、一人で居るという結衣ちゃんと、行動を共にするという話しになり、当初の予定通り、私、アリシア、クー、結衣ちゃんの四人で買い物に行く事になった。

▼▼▼▼▼▼▼▼▼
「納得いかん」

「まあまあご主人様」

「ふむ、いろいろビックリじゃ」

「私も驚きました」

 予定通り買い物に来た私達は、現在昼御飯を食べながら休憩していた。
 私が何に納得いっていないかと言うと、この世界どういう訳か元の世界に有った道具が、魔道具として売られていた。
 例えば、冷蔵庫、扇風機、クーラー、ドライヤー等々電気の代わりに、モンスターから取れる魔石が動力になっているらしい。とは言え、普通の魔石だけでなく特定のモンスターから採取出来る火の魔石、水の魔石、風の魔石等様々な魔石を使っているらしい。
 そして何より気に食わなかったのが、この腕輪いろいろ見て廻って分かったけど、女神共が言っていた機能、何処でも転職出来る、輪廻出来る何て物は、他のアイテムで誰でも出来る物だった。
 それでも、そのアイテムは使いきりでお金が掛かるのでまあ得ではある。
 が、女神の力が注がれて、性能は確かにupしたこのゼーゲンの腕輪だが、見て廻った結果、今の私ならこれより良い物普通に買えるじゃん!

『シルフィン:流石にバランス崩れる程の物は渡しませんよ?』

 渡せよ!甘やかせよ!

『シルフィン:何て理不尽な要求!?』

 しかも何で外そうとしたら外れないんだよ!

『シルフィン:その仕様は私も知りませんでした』

『ティリス:だって、ハクアさんに私が贈った物外して欲しく無かったんです』

 これもう呪いの装備の類いだよね?

『ティリス:そんな事無いですよ?』

『約全員:否定できない』

『ティリス:あれ?』

 しかも、目的の物は見付からなかったな~。

『シルフィン:それに関しては私の方でも探しています』

 それはよろしく。

『シルフィン:ええ、面白そうですからね。強力しますよ』

『イシス:ちょっと、過度な干渉は駄目よ』

『シルフィン:実際私は手を出しませんよ』

『イシス:なら良いけど』

 ごめんねイシス。

『イシス:べ、別に気にしてないわ』

「所で主様は何を見たかったんじゃ?」

「ん~、特に何ってのは無いかな?アリスベルでならどんな物が、どんな風に売っているか見たかっただけだから」

「それって何か意味有るんですか先輩?」

「この世界特有のアイテムや、私達の世界から流れてきた物、転生者や、召喚、異邦人何かが作った物を知るのはいろいろ役立つよ」

「私は、生活魔道具が殆どご主人様達の世界の物だとは思いませんでした」

 確かに、頑張って再現し過ぎだろ!地球人!!

「私としては魔石にあんなに使い道があったのがビックリしました」

 そうなんだよね。電池みたいに使えるとは聞いてたけど、まさかあそこまでいろいろあるとは思わなかった。

「仕組みが分かれば作れるか?」

「・・・主様が本気出せば出来そうな気がするのじゃ」

 はっはっはっ!そんな馬鹿な!幾ら私でもそこまで非常識じゃ無いよ?あれ?でも何か皆頷いてる?!

〈フラグの様にしか聞こえませんね〉

 解せぬ。
 と、私達が食事をしながら話して居ると誰かが近づく気配がある。

「何か用?」

「これはこれは、申し訳ありません。私はカラバス・マーン様に仕える執事のデミグスと言う者です。どうぞお見知り置きを」

「それで、何のご用で?」

「我が主が是非とも貴女と一度お会いして話をして見たいと」

「私にメリットは?」

「このアリスベルは商人の町でございます。そしてその運営は都市でもっとも優れた十人の商人達、通称十商と呼ばれる方達が舵取りをしております。私の主はその内の一人でございます」

 ふ~ん、この爺さん食えないな。自分の主人が十商とか言う人間だとは言ったけど、実際会う、会わないはこっちの選択だ。向こうは会って見たいと言ったけど、言っただけでこの爺さんが気を利かせただけ、とか言ったらもし何かされても、最悪この爺さん切るだけで向こうは終わるしね。しかも、便宜を図るとかそんなんも言って無いから、何かを引き出したいなら私の交渉次第か~。

「ご主人様」

「何時ですか?」

「受けて頂けるので?」

「さあ?」

「明日の昼頃等どうでしょうか?」

 明日かなら用意出来るかな?

「何処で?」

「西地区にマーン様の屋敷が在りますので其処での話しになります」

「分かったよ。その代わり、仲間は連れてくよ?」

「構いませんよ」

 何とでも出来る戦力も在るのかな?

「では、私はこれで明日キャットテイルに迎えに行きます」

「OK」

 当然場所も割れてるのね。やっぱ、ここに来てから見てたのはあの爺さんか?

「あの干物強いのじゃ」

 強い人を干物とか言うなよ。
 こうして、私達は何故かこの都市を運営する一人と会う事になった。
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