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117.次は石の街
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デミリッチダンジョンをクリアしてから5日が経過した。
私たちはこの5日間でダンジョンクリアの手続きも済ませ、討伐依頼も久しぶりに熟した。ドルトの工芸品である赤土で出来たカップや皿、香炉などを購入し、街を発つための準備も粗方終えた。
ギルドではキマイラが出現した場所の調査と確認も終わり、バートンさんに改めてお礼を言われました。
この街のギルドに来た時、神父らしき人たちを見かけて少し不思議に思っていたが居る理由が分かった。神父は光魔法や回復魔法を持っている者が多く、ギルドの依頼でダンジョン攻略に挑んだ冒険者の状態異常治癒に協力しているのだ。他には冒険者を護衛に雇ってダンジョンへ赴き、スキルのレベル上げに励む者も居るという。そう言えばボスのフロアからセーフティーゾーンに戻ってきたパーティーに冒険者っぽくない人がいたね。
さて。次に向かうのはレオンが行きたがっていた鉱山の街で、ここからだと10日は掛かるという。鉱山といえばあの女性が少なかった街の事もあるので、念入りに情報を集めた。それで分かったのはあの街があんな状態になったのはごく最近らしいという事。何があったのかは分からないが現状を知っている者は少なかった。どうりで情報が無かったわけだ。
翌朝、私たちは次の街へ向かった。
■
次の目的地までの道中は実に平穏だった。9月に入って気温も風も日が経つにつれて過ごしやすいものとなり、テラスで食事出来る日も増えてきて西大陸での旅の状態に戻りつつある。スノウも久しぶりに外を満喫し、西大陸とは違う色々なものを楽しんでいた。
私は最近やっとDランクになった生活魔法でお布団作りに挑戦中。所々エヴァに手を借りて何とか完成に漕ぎ着けた。コテージに人を泊める事になった時に便利だと思うんです。それと同様の理由でソファーなんかも複製しておきました。
レオンとエヴァの身体強化と闇魔法もそれぞれランクアップしてAになり、2人は経験値1.5倍のおかげだと喜んでいます。
途中で一度小さな街に立ち寄ってもう一度鉱山の街の情報を得、ドルトのものとすり合わせて確認を行った。結果大きな違いは見当たらず、特に危険な点なども見当たらなくて取り敢えず一安心です。
そしてドルトを発って10日後の夕方、予定通り鉱山の街に到着。少々の待ち時間を経て高く堅強な岩壁の中に入ると、そこには石の街があった。
門から伸びる広い道は真っ直ぐにこの先の高台にある2つのギルドへと続き、両脇には大きな店や宿が建ち並んでいる。横道は広くないがくねくねと曲がりながら上へと続いているようで、岩山を上手く利用した構造になっていた。建物は全て石造り、道にも石畳が敷かれていてまさに石の街といった感じだ。
街の名はゴレ。高い岩山の3合目ほどの位置にあるこの街はとても大きい。4大陸一鉱山の多い南大陸の中で質、産出量共にトップを誇っていてレアな鉱石や宝石も採掘できる。そのため多数の採掘師や鍛冶師が暮らし、宝石を仕入れに来る商人も多く双方のギルドが揃っている。鉱山にありがちな女性が少ないという状況はここには無い。それは様々な対策が成されているからで、この問題を解決している事がゴレの街を大きくした要因のひとつである。
高台に並ぶ大きな両ギルドの建物はどちらも3階建てで、真ん中には鐘の付いた高い物見台。前は広場になっていてたくさんの馬車や馬、商人、冒険者で賑わっていた。私たちはサニーとサックスに待っててもらい、馬車はしまってギルドへ入った。
中の作りは他と変わらず、冒険者もほとんどが男だが上半身裸の人は少ない。そしてやはり視線は感じるもののアルバのようなトゲトゲしさはなく、興味本位のものが多い気がした。
まずは依頼ボードをチェックしてからカウンターへ行って周囲の情報を得たが、ここで残念な事実が判明した。ゴレ近くにあったダンジョンは数日前に崩壊してしまったというのだ。ダンジョンを楽しみにしていたスノウはしょげていたけどこればかりは仕方がない。3人でスノウを慰めつつ、おすすめの宿を聞いて外に出た。
「アルバとは全然雰囲気が違ったね」
「ああ、情報通りだな」
「そうだね。良かったよ」
私の言葉に両隣に居る2人が頷く。でもスノウはまだ回復していないようで小さい声で鳴いた。
(だんじょん…)
「仕方ねえだろ。採掘に行くときやらせてやるから」
「この辺の魔物も強そうだし、草木が無いから焼けるよ」
(…まるやきしていい?)
「ああ、良いぜ」
(んっ、わかったの)
余程がっかりしたのだろう、2人に言われて漸く少し元気を取り戻してレオンの頭上からサニーとサックスの元へ飛んで行った。私たちは顔を見合わせて苦笑し、宿へ向かって歩き始めた。
目の前の広い石畳の坂道も街並みも夕日で赤く染まっている。私はその景色を眺めて息を吐いた。
「カルコも真っ白で綺麗だったけど、ここも綺麗…」
「石造りはどうしても無骨になるがここは石の形が揃ってるな」
「石の色が薄いから余計綺麗に見えるのかもね」
坂を下って少し進むと聞いてきた宿に到着。そこはメインストリートに面していて、広い馬車止めの向こうに3階建ての建物があった。大きな契約獣もOKなのでそのスペースもあるはず、そう考えるとかなりの敷地面積だろう。
「いらっしゃいませ、お泊りですか?」
「ああ、契約獣を頼む」
「かしこまりました。こちらを受付カウンターへお持ちください」
馬車止めに足を踏み入れた私たちに声を掛けてきたのは物腰柔らかな男性。彼はサニーとサックスを見ても全く動じることなく、白っぽい石で出来た薄いカードを2枚差し出した。そこには黒いインクで"契約獣・中型"とあり、契約印のようなマークと黒丸が2つ書かれている。
馬は1頭当たりの料金が決まっているが馬車と契約獣は大きさで多少差がある。今まで泊まった所では表で宿の人に預けて客自らが申告する形だったが、ここは違うようだ。中でいちいち伝えずともこれを渡せば良いらしい。
「分かった。サニー、サックス、大人しくしてるんだぞ」
レオンがカードを受け取ってそう言い、少し撫でると2頭が頷く。男性は頭を下げてから2頭を連れて行った。
宿はやはり1階が食堂でたくさんのテーブルが並んでいる。その向こうには奥へ続く廊下と階段、カウンターは入口近くの右側にあった。先ほど受け取ったカードを出し、2泊分の手続きを済ませてそのまま食事を摂る。その後サニーとサックスの所に行って馬体を綺麗にし、食事を置いてから部屋へ。(契約獣の世話は頼めばしてくれる)
部屋はこれまでに泊まった中で一番の広さだった。おなじみのクイーンサイズベッドにサイドテーブル、その上にはステンドグラス風のランプ。大きな革張りのソファーに石のローテーブル、姿見の付いたクローゼット、そして極め付けは…バスルーム!
そう、ここはお風呂付きの部屋がある高級宿。そしてこの部屋は一夫多妻用で全ての家具がそれ用に大きく出来ている。もちろんバスルームも。
(ひろいの~!おふろもあるの!)
さっきまでしょげていたスノウはもう大喜びしてあちこち飛び回っている。
「フフ、そういえば南大陸の宿は初めてだね」
「まあここは治安も良いみてえだし、いい宿もあったからな」
「素敵な部屋だよね。バスルーム付きの宿って初めて」
「気に入ったか?」
「うん」
私が頷くとレオンとエヴァは早速腰に手を回して交互にキスし始める。
「んっ…ね、お風呂入ろう?」
「…入ってからゆっくりしようか」
「ああ…ゆっくり、な」
(おっふろ~!なの!)
極甘な空気に元気のいいスノウの声が響いた。
その夜キラが眠った後、レオハーヴェンとエヴァントはソファーでウィスキーを飲みながらある相談をしていた。
「やっぱりあの店かな?」
「ああ、店構えから見てもかなり良い品を置いてるだろう。だが自分からは絶対行かないよな」
「そうだね。プレゼントするって言っても遠慮しそうだし…」
以前からゴレの街に着いたらキラに似合うジュエリーを買うつもりだった。どうせなら良い物を贈りたいが、未だに高級な品は遠慮する傾向がある。
2人は暫し考えを巡らせていた。
私たちはこの5日間でダンジョンクリアの手続きも済ませ、討伐依頼も久しぶりに熟した。ドルトの工芸品である赤土で出来たカップや皿、香炉などを購入し、街を発つための準備も粗方終えた。
ギルドではキマイラが出現した場所の調査と確認も終わり、バートンさんに改めてお礼を言われました。
この街のギルドに来た時、神父らしき人たちを見かけて少し不思議に思っていたが居る理由が分かった。神父は光魔法や回復魔法を持っている者が多く、ギルドの依頼でダンジョン攻略に挑んだ冒険者の状態異常治癒に協力しているのだ。他には冒険者を護衛に雇ってダンジョンへ赴き、スキルのレベル上げに励む者も居るという。そう言えばボスのフロアからセーフティーゾーンに戻ってきたパーティーに冒険者っぽくない人がいたね。
さて。次に向かうのはレオンが行きたがっていた鉱山の街で、ここからだと10日は掛かるという。鉱山といえばあの女性が少なかった街の事もあるので、念入りに情報を集めた。それで分かったのはあの街があんな状態になったのはごく最近らしいという事。何があったのかは分からないが現状を知っている者は少なかった。どうりで情報が無かったわけだ。
翌朝、私たちは次の街へ向かった。
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次の目的地までの道中は実に平穏だった。9月に入って気温も風も日が経つにつれて過ごしやすいものとなり、テラスで食事出来る日も増えてきて西大陸での旅の状態に戻りつつある。スノウも久しぶりに外を満喫し、西大陸とは違う色々なものを楽しんでいた。
私は最近やっとDランクになった生活魔法でお布団作りに挑戦中。所々エヴァに手を借りて何とか完成に漕ぎ着けた。コテージに人を泊める事になった時に便利だと思うんです。それと同様の理由でソファーなんかも複製しておきました。
レオンとエヴァの身体強化と闇魔法もそれぞれランクアップしてAになり、2人は経験値1.5倍のおかげだと喜んでいます。
途中で一度小さな街に立ち寄ってもう一度鉱山の街の情報を得、ドルトのものとすり合わせて確認を行った。結果大きな違いは見当たらず、特に危険な点なども見当たらなくて取り敢えず一安心です。
そしてドルトを発って10日後の夕方、予定通り鉱山の街に到着。少々の待ち時間を経て高く堅強な岩壁の中に入ると、そこには石の街があった。
門から伸びる広い道は真っ直ぐにこの先の高台にある2つのギルドへと続き、両脇には大きな店や宿が建ち並んでいる。横道は広くないがくねくねと曲がりながら上へと続いているようで、岩山を上手く利用した構造になっていた。建物は全て石造り、道にも石畳が敷かれていてまさに石の街といった感じだ。
街の名はゴレ。高い岩山の3合目ほどの位置にあるこの街はとても大きい。4大陸一鉱山の多い南大陸の中で質、産出量共にトップを誇っていてレアな鉱石や宝石も採掘できる。そのため多数の採掘師や鍛冶師が暮らし、宝石を仕入れに来る商人も多く双方のギルドが揃っている。鉱山にありがちな女性が少ないという状況はここには無い。それは様々な対策が成されているからで、この問題を解決している事がゴレの街を大きくした要因のひとつである。
高台に並ぶ大きな両ギルドの建物はどちらも3階建てで、真ん中には鐘の付いた高い物見台。前は広場になっていてたくさんの馬車や馬、商人、冒険者で賑わっていた。私たちはサニーとサックスに待っててもらい、馬車はしまってギルドへ入った。
中の作りは他と変わらず、冒険者もほとんどが男だが上半身裸の人は少ない。そしてやはり視線は感じるもののアルバのようなトゲトゲしさはなく、興味本位のものが多い気がした。
まずは依頼ボードをチェックしてからカウンターへ行って周囲の情報を得たが、ここで残念な事実が判明した。ゴレ近くにあったダンジョンは数日前に崩壊してしまったというのだ。ダンジョンを楽しみにしていたスノウはしょげていたけどこればかりは仕方がない。3人でスノウを慰めつつ、おすすめの宿を聞いて外に出た。
「アルバとは全然雰囲気が違ったね」
「ああ、情報通りだな」
「そうだね。良かったよ」
私の言葉に両隣に居る2人が頷く。でもスノウはまだ回復していないようで小さい声で鳴いた。
(だんじょん…)
「仕方ねえだろ。採掘に行くときやらせてやるから」
「この辺の魔物も強そうだし、草木が無いから焼けるよ」
(…まるやきしていい?)
「ああ、良いぜ」
(んっ、わかったの)
余程がっかりしたのだろう、2人に言われて漸く少し元気を取り戻してレオンの頭上からサニーとサックスの元へ飛んで行った。私たちは顔を見合わせて苦笑し、宿へ向かって歩き始めた。
目の前の広い石畳の坂道も街並みも夕日で赤く染まっている。私はその景色を眺めて息を吐いた。
「カルコも真っ白で綺麗だったけど、ここも綺麗…」
「石造りはどうしても無骨になるがここは石の形が揃ってるな」
「石の色が薄いから余計綺麗に見えるのかもね」
坂を下って少し進むと聞いてきた宿に到着。そこはメインストリートに面していて、広い馬車止めの向こうに3階建ての建物があった。大きな契約獣もOKなのでそのスペースもあるはず、そう考えるとかなりの敷地面積だろう。
「いらっしゃいませ、お泊りですか?」
「ああ、契約獣を頼む」
「かしこまりました。こちらを受付カウンターへお持ちください」
馬車止めに足を踏み入れた私たちに声を掛けてきたのは物腰柔らかな男性。彼はサニーとサックスを見ても全く動じることなく、白っぽい石で出来た薄いカードを2枚差し出した。そこには黒いインクで"契約獣・中型"とあり、契約印のようなマークと黒丸が2つ書かれている。
馬は1頭当たりの料金が決まっているが馬車と契約獣は大きさで多少差がある。今まで泊まった所では表で宿の人に預けて客自らが申告する形だったが、ここは違うようだ。中でいちいち伝えずともこれを渡せば良いらしい。
「分かった。サニー、サックス、大人しくしてるんだぞ」
レオンがカードを受け取ってそう言い、少し撫でると2頭が頷く。男性は頭を下げてから2頭を連れて行った。
宿はやはり1階が食堂でたくさんのテーブルが並んでいる。その向こうには奥へ続く廊下と階段、カウンターは入口近くの右側にあった。先ほど受け取ったカードを出し、2泊分の手続きを済ませてそのまま食事を摂る。その後サニーとサックスの所に行って馬体を綺麗にし、食事を置いてから部屋へ。(契約獣の世話は頼めばしてくれる)
部屋はこれまでに泊まった中で一番の広さだった。おなじみのクイーンサイズベッドにサイドテーブル、その上にはステンドグラス風のランプ。大きな革張りのソファーに石のローテーブル、姿見の付いたクローゼット、そして極め付けは…バスルーム!
そう、ここはお風呂付きの部屋がある高級宿。そしてこの部屋は一夫多妻用で全ての家具がそれ用に大きく出来ている。もちろんバスルームも。
(ひろいの~!おふろもあるの!)
さっきまでしょげていたスノウはもう大喜びしてあちこち飛び回っている。
「フフ、そういえば南大陸の宿は初めてだね」
「まあここは治安も良いみてえだし、いい宿もあったからな」
「素敵な部屋だよね。バスルーム付きの宿って初めて」
「気に入ったか?」
「うん」
私が頷くとレオンとエヴァは早速腰に手を回して交互にキスし始める。
「んっ…ね、お風呂入ろう?」
「…入ってからゆっくりしようか」
「ああ…ゆっくり、な」
(おっふろ~!なの!)
極甘な空気に元気のいいスノウの声が響いた。
その夜キラが眠った後、レオハーヴェンとエヴァントはソファーでウィスキーを飲みながらある相談をしていた。
「やっぱりあの店かな?」
「ああ、店構えから見てもかなり良い品を置いてるだろう。だが自分からは絶対行かないよな」
「そうだね。プレゼントするって言っても遠慮しそうだし…」
以前からゴレの街に着いたらキラに似合うジュエリーを買うつもりだった。どうせなら良い物を贈りたいが、未だに高級な品は遠慮する傾向がある。
2人は暫し考えを巡らせていた。
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