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77.知って驚く意外な事実
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ケチャの街を出た私たちは港街カルコを目指して山道を進んでいた。順調に行けば8日で着くが山越えがあるので10日は掛かると見た方がいいとの事。
山越えはハイミルからヴェスタへの道中で一度だけ経験したが、今回の山は越えるのに3日ほど必要だという。強力な魔物も棲み付いているらしいので今まで以上に警戒が必要だ。スノウも馬車から離れないよう言われている。
ただこの馬車の周囲はかなり安全性が高い。何故なら例の魔除け香を焚きながら走っているから。複製してあるから数は揃ってるし、これなら安心して進める。まあそれでも警戒を怠らないのが上級ランクの冒険者なのだが。
山越え初日のお昼休憩時、私は2頭の馬に回復魔法を掛けていた。別にケガした訳ではないけれど減った体力を取り戻して午後からも頑張ってもらうためだ。今迄は夕方コテージを出した後“お疲れ様”の気持ちを込めて掛けていたが今日からは山道、ケガしても治せるがしない方が良いに決まってる。
「…はい、終わり。どうかな?」
魔法を終えて声をかけると返事するようにブルッ、と頷く。スノウとはまた違う感じで可愛い。2頭の栗毛の馬体を夫たちに教えてもらった通り撫でると、気持ち良さそうに目を細めた。そして両側から近寄ってきてすりすりし、何故かスノウを見つめる。
馬車の上にいたスノウも気が付いて暫し見つめあう。
(きらとけいやくしたいみたいなの)
「…えっ…?」
思ってもいなかった言葉にキョトンとしてしまう。だって…契約って魔物とするもので…この子たちは馬で…
「やっぱりそうきたね」
「いずれはそうなると思ってたが意外と早かったな」
スノウの声を聞いてやってきたレオンとエヴァがさも当然のように言ったので聞いてみる。
「馬と契約ってどういうこと?」
「馬…そうか、話した事なかったな」
「キラ、この2頭は普通の馬じゃなくて魔物なんだよ」
「えッ!」
驚く私に2人が話してくれた。
馬車を引く馬には普通の馬と魔物の2種類が居る。例えばヴェスタの街中で走っていた馬車や小さな乗合馬車は普通の馬、長距離で大きな乗合馬車は大抵魔物。馬体の大きさはあまり変わらないがやはり体力も馬力も違う。
魔物の名はスリップホース。個体差はあるが大概大人しくて頭も良く、テイマースキルが下級でも契約は成功する。だが本能で相手を見極めるので魔力の相性によっては上級でも契約出来ない事がある。馬車屋は大体がテイマースキルを持っていて自ら馬の調教を行う。調教されたスリップホースは契約から解き放たれても暴れるような事はなく、相性の良い客に買われていく。
そう、スリップホースに馬車を引かせたい場合は自分と合う相手を探さなければならない。それほど難しくもないが偶に嫌われまくって買うのを諦める者もいるのだ。逆に客がテイマースキルを持っていれば契約して買っていく場合もある。
今回のキラたちの件でいえば、御者がレオハーヴェンとエヴァントだったためキラのスキルは使わなかった。でもキラがテイマーを持っている事はスノウを見れば明らかだし、旅するうちに彼女の魔力に魅せられて馬の方から契約を申し出るだろうと予測していたのだ。
「…そうだったんだ」
「オレたちはどちらでも構わないよ、キラの思う通りにしたら良い」
エヴァの言葉にレオンも頷く。私は考えを巡らせた。
旅はまだ始まったばかりで先は長く、移動に馬は欠かせない。何よりこの先も一緒なのだから仲間になれたら嬉しい。2人は良いと言ってるし後は…
「スノウはどう?」
(スノウもいいよ。けーやくじゅーなかまうれしいの)
「そう、良かった。私も契約出来たら嬉しいな」
「よし、決まりだな」
「だね。キラ、やり方は分かる?」
「うん」
やり方は自然と分かった。まずは解析でステータスをチェックし、馬たちの年齢などを見て契約順を決めようかと思ったが同じだった。少し迷ったが同時に出来なくもないのでやってみることに。
「おいで」
手を伸ばすと2頭がそばへ来る。
「始めるよ?」
私は一声掛けてから伸ばした手をそれぞれの額に当てた。
「【契約】」
詠唱と共に手の平から魔力を流し体内へ送り込む。すると額が淡く光りはじめ、段々大きくなって馬体全体を包んだ。眩しさに一瞬目を瞑る。
光が収まり目を開けるとそこには――――8本足の黒馬がいた。
…………はい?あれ?黒馬?足も8本に見える。馬体も心なしか大きくなったような…?
「…スレイプニル…」
レオンがボソッと呟く。
「え…」
スレイプニルってたしか神獣とか幻獣だったような。
「…もしかして、キラの魔力で進化したの?」
(そうなの。きらのまりょくおいしいからしんかしたの)
「「「…」」」
エヴァの問いにスノウが答えるが、私はもちろん、2人もさすがに驚きを隠せない。
「スリップホースは成長すると稀にスレイプニルになると聞いたことはあるが…」
「まさか契約で進化するなんてね…。しかも2頭揃って」
「…スレイプニルってもしかして幻獣?」
「いや、言い伝えでは元幻獣だ」
(すれいぷにるかみさまのとこからおちたの)
「え」
昔、神の元で生まれた1頭のスレイプニルが放たれる前に間違って天から落ちた。本来なら飛べるはずだったがまだ仔馬だったため上手く飛べず、落下した拍子に幾つかの能力を失い天に帰る事は出来なかった。また神も地上までは手が届かない。その時からスレイプニルは幻獣ではなく地上の魔物となった。
ただ魔物とはいってもそこは元幻獣。言葉は話さないものの人語を解し、レベルが上がれば強さも知力もS級に達すると言われている。
「…へぇ…」
驚きの連続で間抜けな返しになってしまった。
「まあ…いくらキラの魔力でも全てのスリップホースが進化する訳じゃないだろうし、幸運値も関係してるかもね」
「そうだな。称号の効果もあるだろう」
「あ、そうか…」
ステータスに数値が出ないからすっかり忘れてた。幸運値上昇効果を頂いたんだっけ。
(きら、なまえほしいっていってるの)
「そうだね。待たせてごめんね?え~と…あなたはサニー、あなたはサックス。どう?」
私に向かって頭を下げるようにしている彼らの額を撫でて名を告げると、ふれた場所がふわっと光って契約印が現れ、揃って高く嘶く。するとサニーとサックスの嬉々とした感情が伝わってきた。
名はブルー系の色の名前から取った。サニー・シー・ブルーとサックス・ブルー。かつては空を飛べたという彼らに空の色の名を付けようと思ったのだ。それにこれなら…
「気に入ったみたいだね、頭文字もSだ」
「ああ、これでレックスのメンバーが増えたな」
「うん」
そう、文字に拘る訳じゃないけれどどうせなら同じが良い。レオンとエヴァの言う通り、これでサニーとサックスもレックスの一員だ。
(よかったの!よろしくなの!)
「ふふ、よろしくね。サニー、サックス」
「よろしくな」
「よろしく。サニー、サックス」
私たちは暫し新たなメンバーとのふれあいを楽しんだ。
【ステータス】
【名前】サニー
【種族】スレイプニル
【年齢】3才
【レベル】19
【体力】285
【魔力】186
【攻撃力】58
【防御力】60
【素早さ】81
【スキル】風魔法(D)・疾走(D)・蹴り(D)
【称号】キラの契約獣
【名前】サックス
【種族】スレイプニル
【年齢】3才
【レベル】18
【体力】272
【魔力】180
【攻撃力】55
【防御力】59
【素早さ】71
【スキル】風魔法(D)・疾走(D)・踏みつけ(D)
【称号】キラの契約獣
今のステータスはこんな感じでした。
山越えはハイミルからヴェスタへの道中で一度だけ経験したが、今回の山は越えるのに3日ほど必要だという。強力な魔物も棲み付いているらしいので今まで以上に警戒が必要だ。スノウも馬車から離れないよう言われている。
ただこの馬車の周囲はかなり安全性が高い。何故なら例の魔除け香を焚きながら走っているから。複製してあるから数は揃ってるし、これなら安心して進める。まあそれでも警戒を怠らないのが上級ランクの冒険者なのだが。
山越え初日のお昼休憩時、私は2頭の馬に回復魔法を掛けていた。別にケガした訳ではないけれど減った体力を取り戻して午後からも頑張ってもらうためだ。今迄は夕方コテージを出した後“お疲れ様”の気持ちを込めて掛けていたが今日からは山道、ケガしても治せるがしない方が良いに決まってる。
「…はい、終わり。どうかな?」
魔法を終えて声をかけると返事するようにブルッ、と頷く。スノウとはまた違う感じで可愛い。2頭の栗毛の馬体を夫たちに教えてもらった通り撫でると、気持ち良さそうに目を細めた。そして両側から近寄ってきてすりすりし、何故かスノウを見つめる。
馬車の上にいたスノウも気が付いて暫し見つめあう。
(きらとけいやくしたいみたいなの)
「…えっ…?」
思ってもいなかった言葉にキョトンとしてしまう。だって…契約って魔物とするもので…この子たちは馬で…
「やっぱりそうきたね」
「いずれはそうなると思ってたが意外と早かったな」
スノウの声を聞いてやってきたレオンとエヴァがさも当然のように言ったので聞いてみる。
「馬と契約ってどういうこと?」
「馬…そうか、話した事なかったな」
「キラ、この2頭は普通の馬じゃなくて魔物なんだよ」
「えッ!」
驚く私に2人が話してくれた。
馬車を引く馬には普通の馬と魔物の2種類が居る。例えばヴェスタの街中で走っていた馬車や小さな乗合馬車は普通の馬、長距離で大きな乗合馬車は大抵魔物。馬体の大きさはあまり変わらないがやはり体力も馬力も違う。
魔物の名はスリップホース。個体差はあるが大概大人しくて頭も良く、テイマースキルが下級でも契約は成功する。だが本能で相手を見極めるので魔力の相性によっては上級でも契約出来ない事がある。馬車屋は大体がテイマースキルを持っていて自ら馬の調教を行う。調教されたスリップホースは契約から解き放たれても暴れるような事はなく、相性の良い客に買われていく。
そう、スリップホースに馬車を引かせたい場合は自分と合う相手を探さなければならない。それほど難しくもないが偶に嫌われまくって買うのを諦める者もいるのだ。逆に客がテイマースキルを持っていれば契約して買っていく場合もある。
今回のキラたちの件でいえば、御者がレオハーヴェンとエヴァントだったためキラのスキルは使わなかった。でもキラがテイマーを持っている事はスノウを見れば明らかだし、旅するうちに彼女の魔力に魅せられて馬の方から契約を申し出るだろうと予測していたのだ。
「…そうだったんだ」
「オレたちはどちらでも構わないよ、キラの思う通りにしたら良い」
エヴァの言葉にレオンも頷く。私は考えを巡らせた。
旅はまだ始まったばかりで先は長く、移動に馬は欠かせない。何よりこの先も一緒なのだから仲間になれたら嬉しい。2人は良いと言ってるし後は…
「スノウはどう?」
(スノウもいいよ。けーやくじゅーなかまうれしいの)
「そう、良かった。私も契約出来たら嬉しいな」
「よし、決まりだな」
「だね。キラ、やり方は分かる?」
「うん」
やり方は自然と分かった。まずは解析でステータスをチェックし、馬たちの年齢などを見て契約順を決めようかと思ったが同じだった。少し迷ったが同時に出来なくもないのでやってみることに。
「おいで」
手を伸ばすと2頭がそばへ来る。
「始めるよ?」
私は一声掛けてから伸ばした手をそれぞれの額に当てた。
「【契約】」
詠唱と共に手の平から魔力を流し体内へ送り込む。すると額が淡く光りはじめ、段々大きくなって馬体全体を包んだ。眩しさに一瞬目を瞑る。
光が収まり目を開けるとそこには――――8本足の黒馬がいた。
…………はい?あれ?黒馬?足も8本に見える。馬体も心なしか大きくなったような…?
「…スレイプニル…」
レオンがボソッと呟く。
「え…」
スレイプニルってたしか神獣とか幻獣だったような。
「…もしかして、キラの魔力で進化したの?」
(そうなの。きらのまりょくおいしいからしんかしたの)
「「「…」」」
エヴァの問いにスノウが答えるが、私はもちろん、2人もさすがに驚きを隠せない。
「スリップホースは成長すると稀にスレイプニルになると聞いたことはあるが…」
「まさか契約で進化するなんてね…。しかも2頭揃って」
「…スレイプニルってもしかして幻獣?」
「いや、言い伝えでは元幻獣だ」
(すれいぷにるかみさまのとこからおちたの)
「え」
昔、神の元で生まれた1頭のスレイプニルが放たれる前に間違って天から落ちた。本来なら飛べるはずだったがまだ仔馬だったため上手く飛べず、落下した拍子に幾つかの能力を失い天に帰る事は出来なかった。また神も地上までは手が届かない。その時からスレイプニルは幻獣ではなく地上の魔物となった。
ただ魔物とはいってもそこは元幻獣。言葉は話さないものの人語を解し、レベルが上がれば強さも知力もS級に達すると言われている。
「…へぇ…」
驚きの連続で間抜けな返しになってしまった。
「まあ…いくらキラの魔力でも全てのスリップホースが進化する訳じゃないだろうし、幸運値も関係してるかもね」
「そうだな。称号の効果もあるだろう」
「あ、そうか…」
ステータスに数値が出ないからすっかり忘れてた。幸運値上昇効果を頂いたんだっけ。
(きら、なまえほしいっていってるの)
「そうだね。待たせてごめんね?え~と…あなたはサニー、あなたはサックス。どう?」
私に向かって頭を下げるようにしている彼らの額を撫でて名を告げると、ふれた場所がふわっと光って契約印が現れ、揃って高く嘶く。するとサニーとサックスの嬉々とした感情が伝わってきた。
名はブルー系の色の名前から取った。サニー・シー・ブルーとサックス・ブルー。かつては空を飛べたという彼らに空の色の名を付けようと思ったのだ。それにこれなら…
「気に入ったみたいだね、頭文字もSだ」
「ああ、これでレックスのメンバーが増えたな」
「うん」
そう、文字に拘る訳じゃないけれどどうせなら同じが良い。レオンとエヴァの言う通り、これでサニーとサックスもレックスの一員だ。
(よかったの!よろしくなの!)
「ふふ、よろしくね。サニー、サックス」
「よろしくな」
「よろしく。サニー、サックス」
私たちは暫し新たなメンバーとのふれあいを楽しんだ。
【ステータス】
【名前】サニー
【種族】スレイプニル
【年齢】3才
【レベル】19
【体力】285
【魔力】186
【攻撃力】58
【防御力】60
【素早さ】81
【スキル】風魔法(D)・疾走(D)・蹴り(D)
【称号】キラの契約獣
【名前】サックス
【種族】スレイプニル
【年齢】3才
【レベル】18
【体力】272
【魔力】180
【攻撃力】55
【防御力】59
【素早さ】71
【スキル】風魔法(D)・疾走(D)・踏みつけ(D)
【称号】キラの契約獣
今のステータスはこんな感じでした。
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