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夏の日の思い出 番外編
第二話
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真尋の自由研究の題材にしたのは地縛霊だった。
普通の人には見えない霊と言う存在。
特に霊と言う存在を信じない人から見れば、真尋は心に闇を抱えているのではと心配になるようで、この担任も例外ではなかった。
「あ、あの子は空想するのが得意な子ですので………」
「はぁ………」
秋人のフォローは苦しかった。
「確かに内容は面白いものではありますが、自由研究で地縛霊の観察と言うのは………
本人にも聞いてみたのですが、ちゃんと観察してその地縛霊とも話しもしたと」
「はい?」
地縛霊と話しをした?
なんて危険な事を………
地縛霊とは、死んだ人間が死を理解していなかったり受け入れなかったり、強い未練を残して亡くなった者がその場に縛られ、成仏出来なくなった霊の事。
悪霊にもなりかねない霊なので、下手したら真尋のような未熟な存在は危害を加えられる危険性がある。
これはキチンと教える必要があると秋人は思う。
そんな秋人の心情を知らない担任はさりげなく遠回しにカウンセリングを進めてくる。
「………まぁ、取り敢えず真尋と話しをしてみます。
ご心配をお掛けしました」
何とか誤魔化して担任と話しを終えた秋人は学校を出るとどっと疲れてしまった。
まさか真尋が地縛霊と接触していたとは思わず、自分の教育不足を嘆いた。
家に帰った秋人は、担任から返された自由研究の中身を改めて読んでみようと考えた。
タイトル『地ばくれいの観察』。
難しい漢字は平仮名で書いてある。
すると玄関から物音がして、鍵が開く音がすると「ただいま」と真尋が入ってくる。
放課後に友達と遊びに行って今帰ってきたようだ。
「真尋、丁度良かった。
ちょっとこっちに来なさい」
何やら険しい顔をする秋人に真尋は怒られるような事をしたっけと神妙な面持ちで席に着いた。
「えっと、何?」
「これなんだけど」
秋人に差し出されたのは自由研究の提出物だ。
「これが何?」
「お前、地縛霊と接触したのか?」
単刀直入に聞くと真尋はああ~と夏休みの出来事を思い出して、うんと頷いた。
「夏休み暇だから川に行ったら地縛霊さんいて、これ自由研究にすればいいじゃんって思い付いて」
全く何も悪いとは思っていなさそうに楽しそうに話し始めた。
普通の人には見えない霊と言う存在。
特に霊と言う存在を信じない人から見れば、真尋は心に闇を抱えているのではと心配になるようで、この担任も例外ではなかった。
「あ、あの子は空想するのが得意な子ですので………」
「はぁ………」
秋人のフォローは苦しかった。
「確かに内容は面白いものではありますが、自由研究で地縛霊の観察と言うのは………
本人にも聞いてみたのですが、ちゃんと観察してその地縛霊とも話しもしたと」
「はい?」
地縛霊と話しをした?
なんて危険な事を………
地縛霊とは、死んだ人間が死を理解していなかったり受け入れなかったり、強い未練を残して亡くなった者がその場に縛られ、成仏出来なくなった霊の事。
悪霊にもなりかねない霊なので、下手したら真尋のような未熟な存在は危害を加えられる危険性がある。
これはキチンと教える必要があると秋人は思う。
そんな秋人の心情を知らない担任はさりげなく遠回しにカウンセリングを進めてくる。
「………まぁ、取り敢えず真尋と話しをしてみます。
ご心配をお掛けしました」
何とか誤魔化して担任と話しを終えた秋人は学校を出るとどっと疲れてしまった。
まさか真尋が地縛霊と接触していたとは思わず、自分の教育不足を嘆いた。
家に帰った秋人は、担任から返された自由研究の中身を改めて読んでみようと考えた。
タイトル『地ばくれいの観察』。
難しい漢字は平仮名で書いてある。
すると玄関から物音がして、鍵が開く音がすると「ただいま」と真尋が入ってくる。
放課後に友達と遊びに行って今帰ってきたようだ。
「真尋、丁度良かった。
ちょっとこっちに来なさい」
何やら険しい顔をする秋人に真尋は怒られるような事をしたっけと神妙な面持ちで席に着いた。
「えっと、何?」
「これなんだけど」
秋人に差し出されたのは自由研究の提出物だ。
「これが何?」
「お前、地縛霊と接触したのか?」
単刀直入に聞くと真尋はああ~と夏休みの出来事を思い出して、うんと頷いた。
「夏休み暇だから川に行ったら地縛霊さんいて、これ自由研究にすればいいじゃんって思い付いて」
全く何も悪いとは思っていなさそうに楽しそうに話し始めた。
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