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初デート
第四話
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漸くひと息ついて、コピルアクのコーヒーを頂く。
最初に口を付けたのは渚だった。
ジャコウネコの排泄物と言う事に中々思い切れないので渚の反応を待った。
「美味しい……」
「ホント?」
「うん、今まで飲んだコーヒーと全然違う。
苦味?は少ないし香りもいいし飲みやすい……」
「へぇ……」
渚は大層気に入ったようであっという間に飲み干した。
その様子に漸く口を付けた叶芽。
「うん……まぁまぁかな……」
正直渚が言うほど美味しいと感じる事は無かった。
別に美味しくないわけではない。
美味しい部類なのだろうが、これは完全に好みの問題である。
実際両親は美味しいと言っていたし。
2人ゆったりコーヒーを飲み寛ぐ様子に渚が一言呟いた。
「初デートはお家デートになっちゃったね」
「お家デート……?」
お家デートと言う単語を初めて聞いた叶芽は首を傾げた。
「家でデートするからお家デート。
こう言うのもいいよね。
イチャイチャ出来る」
「い、イチャイチャ……」
イチャイチャの言葉に叶芽は先程のキスと渚に扱かれた下半身の事を思い出して顔が真っ赤になる。
「まぁ今日はもう何もしないよ。
また今度ゆっくり、じっくりと開発してあげる」
「開発……?」
妖しく笑う渚に何をされるのだろうと不安になる。
渚としては男を相手にするのは初めてだが、知識はあった。
以前興味本位で色々と調べたから。
まさか自分が本当にその知識が必要になるとは思わなかったが……
「そろそろお暇の時間になっちゃったね」
「うん……」
幸せな時間はあっという間に過ぎる。
2人は後ろ髪を引かれる思いでマンションを出て、いつものように渚が叶芽の家の近くまで送る。
ここで渚は思った。
高級住宅が並ぶこの場所。
この住宅街に叶芽の家がある理由が漸く理解出来た。
「じゃあまた」
「うん、また……」
この日はお互い幸せな心でじゃあねと手を振った。
最初に口を付けたのは渚だった。
ジャコウネコの排泄物と言う事に中々思い切れないので渚の反応を待った。
「美味しい……」
「ホント?」
「うん、今まで飲んだコーヒーと全然違う。
苦味?は少ないし香りもいいし飲みやすい……」
「へぇ……」
渚は大層気に入ったようであっという間に飲み干した。
その様子に漸く口を付けた叶芽。
「うん……まぁまぁかな……」
正直渚が言うほど美味しいと感じる事は無かった。
別に美味しくないわけではない。
美味しい部類なのだろうが、これは完全に好みの問題である。
実際両親は美味しいと言っていたし。
2人ゆったりコーヒーを飲み寛ぐ様子に渚が一言呟いた。
「初デートはお家デートになっちゃったね」
「お家デート……?」
お家デートと言う単語を初めて聞いた叶芽は首を傾げた。
「家でデートするからお家デート。
こう言うのもいいよね。
イチャイチャ出来る」
「い、イチャイチャ……」
イチャイチャの言葉に叶芽は先程のキスと渚に扱かれた下半身の事を思い出して顔が真っ赤になる。
「まぁ今日はもう何もしないよ。
また今度ゆっくり、じっくりと開発してあげる」
「開発……?」
妖しく笑う渚に何をされるのだろうと不安になる。
渚としては男を相手にするのは初めてだが、知識はあった。
以前興味本位で色々と調べたから。
まさか自分が本当にその知識が必要になるとは思わなかったが……
「そろそろお暇の時間になっちゃったね」
「うん……」
幸せな時間はあっという間に過ぎる。
2人は後ろ髪を引かれる思いでマンションを出て、いつものように渚が叶芽の家の近くまで送る。
ここで渚は思った。
高級住宅が並ぶこの場所。
この住宅街に叶芽の家がある理由が漸く理解出来た。
「じゃあまた」
「うん、また……」
この日はお互い幸せな心でじゃあねと手を振った。
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