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二人の関係性
第十話
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馬鹿にされたと思った渚とそんなつもりは一切無い叶芽。
すれ違う考えに叶芽はごめんと頭を下げる。
「言い訳に聞こえるかもしれないけど、話し聞いてくれる?」
悲しげに上目遣いで小首を傾げられると聞かないなんて可哀想な事は出来ないのでうん、と頷いた。
そしたらありがとと話し始めた。
「俺さ、小さい頃は病弱でしょっちゅう体調崩してて、入院することもあったんだよね」
叶芽は幼い頃は体が弱く、病院や家の中で過ごす事が多かった。
だから同世代の子と遊ぶ機会が少なく、中々友達も出来なかったので、いつも遊ぶのはすぐ近くに住んでいる佑真だけ。
「小学校行って友達出来て俺の家で遊ぶようになったんだけど……」
友達作りが苦手だった叶芽も友達が出来て、度々叶芽の家で遊ぶようになった、のだが………
「これいいなぁ、俺も欲しい」
叶芽が買って貰った文房具。
しかし特に使うことも無い。
「欲しいならいいよ、あげる」
「マジで?やったー!!」
「あーお前だけズルい」
叶芽の持ち物をあげると言うと友達は嬉しそうな顔をしたので、叶芽も嬉しかった。
けれど佑真はあまりいい顔をしなかった。
「それさ、お前と友達になりたいんじゃなくて、お前の"家"と友達になりたいだけじゃん」
友達になったのは叶芽の家の美味しいおやつやいらない持ち物だと彼は言った。
「なぁ、今日も柊ん家行っていい?」
クラスメートがそう聞いてくるので、こう言ってみた。
「今日は家の人いないから無理。
だから今日は田中君の家行きたい」
家では遊べないと言うと彼は表情を変えた。
「あ~俺の家は何もいいもの無いし……
じゃあ今日はいいや、また今度な」
そう言って行ってしまった。
家に来てもいいから一緒に遊んで……
欲しいものがあればあげるから……
そんな風に考える叶芽に佑真はバカだと諭す。
すれ違う考えに叶芽はごめんと頭を下げる。
「言い訳に聞こえるかもしれないけど、話し聞いてくれる?」
悲しげに上目遣いで小首を傾げられると聞かないなんて可哀想な事は出来ないのでうん、と頷いた。
そしたらありがとと話し始めた。
「俺さ、小さい頃は病弱でしょっちゅう体調崩してて、入院することもあったんだよね」
叶芽は幼い頃は体が弱く、病院や家の中で過ごす事が多かった。
だから同世代の子と遊ぶ機会が少なく、中々友達も出来なかったので、いつも遊ぶのはすぐ近くに住んでいる佑真だけ。
「小学校行って友達出来て俺の家で遊ぶようになったんだけど……」
友達作りが苦手だった叶芽も友達が出来て、度々叶芽の家で遊ぶようになった、のだが………
「これいいなぁ、俺も欲しい」
叶芽が買って貰った文房具。
しかし特に使うことも無い。
「欲しいならいいよ、あげる」
「マジで?やったー!!」
「あーお前だけズルい」
叶芽の持ち物をあげると言うと友達は嬉しそうな顔をしたので、叶芽も嬉しかった。
けれど佑真はあまりいい顔をしなかった。
「それさ、お前と友達になりたいんじゃなくて、お前の"家"と友達になりたいだけじゃん」
友達になったのは叶芽の家の美味しいおやつやいらない持ち物だと彼は言った。
「なぁ、今日も柊ん家行っていい?」
クラスメートがそう聞いてくるので、こう言ってみた。
「今日は家の人いないから無理。
だから今日は田中君の家行きたい」
家では遊べないと言うと彼は表情を変えた。
「あ~俺の家は何もいいもの無いし……
じゃあ今日はいいや、また今度な」
そう言って行ってしまった。
家に来てもいいから一緒に遊んで……
欲しいものがあればあげるから……
そんな風に考える叶芽に佑真はバカだと諭す。
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