38 / 68
友達とは……
第九話
しおりを挟む
どうして他校の生徒と知り合いなのか。
もしかしてバイト仲間かと聞かれたのですぐさま叶芽が違うと否定した。
ではどこで知り合ったのかと聞くと、叶芽が答えようとするが、渚がそれを遮るように答えた。
「それはプライバシーがあるから答えられない。
お前の何でも聞きたがるとこ直した方がいいよ」
綺麗な顔をした叶芽だが、男である。
なのに男に絡まれたなんて他人に知られるのは嫌だろう。
渚は唯人にこれ以上色々聞く事は止めろと釘を刺した。
「じゃあさ、どこの高校ってのも聞いちゃダメ?
なんか見たことあるんだよね~この制服」
これも出来れば聞かれたく無いと渚は思うも、こればかりは叶芽が判断する事であるのでチラリと彼を見ると、叶芽は聖雷と答えた。
「聖雷!?
聖雷ってあの金持ち校?」
案の定唯人は騒ぐ。
「え、何、金持ちなんですか?」
「え……」
「こら、そう言う事聞かないの。
失礼でしょ!!」
「だって……」
唯人の言いたいことは分かる。
聖雷は全国的に見てもこれ程の金持ち校は存在しない。
だからと言って初対面の人に向かって金持ちなんですかと聞くのは失礼にも程がある。
流石の叶芽も答えに困っている。
「聖雷って言ったら兄ちゃん、そこ行くか考えてたでしょ?
見学まで行ってたし」
「別に考えてた訳じゃないよ。
見学は行けってしつこく言うから行ってみただけ。
第一あんなところ俺は場違いだっての」
αの渚は担任からも聖雷を推薦で行くことを後押しされていた。
親もその気になってしまい、見学だけでもと仕方無く行ってみた。
そこで思ったのは、やはり登下校が家からは遠いし、バイトも禁止だ。
何より高校と言うにはあまりにも別世界だった。
とてつもなく広い校舎に広い敷地は方向音痴で無くとも迷子になる。
煌びやかな建物はまさしくセレブのお坊っちゃま、お嬢様の世界である。
こんなものを見せつけられたら場違いであると早く帰りたい思いだったのを思い出した。
もしかしてバイト仲間かと聞かれたのですぐさま叶芽が違うと否定した。
ではどこで知り合ったのかと聞くと、叶芽が答えようとするが、渚がそれを遮るように答えた。
「それはプライバシーがあるから答えられない。
お前の何でも聞きたがるとこ直した方がいいよ」
綺麗な顔をした叶芽だが、男である。
なのに男に絡まれたなんて他人に知られるのは嫌だろう。
渚は唯人にこれ以上色々聞く事は止めろと釘を刺した。
「じゃあさ、どこの高校ってのも聞いちゃダメ?
なんか見たことあるんだよね~この制服」
これも出来れば聞かれたく無いと渚は思うも、こればかりは叶芽が判断する事であるのでチラリと彼を見ると、叶芽は聖雷と答えた。
「聖雷!?
聖雷ってあの金持ち校?」
案の定唯人は騒ぐ。
「え、何、金持ちなんですか?」
「え……」
「こら、そう言う事聞かないの。
失礼でしょ!!」
「だって……」
唯人の言いたいことは分かる。
聖雷は全国的に見てもこれ程の金持ち校は存在しない。
だからと言って初対面の人に向かって金持ちなんですかと聞くのは失礼にも程がある。
流石の叶芽も答えに困っている。
「聖雷って言ったら兄ちゃん、そこ行くか考えてたでしょ?
見学まで行ってたし」
「別に考えてた訳じゃないよ。
見学は行けってしつこく言うから行ってみただけ。
第一あんなところ俺は場違いだっての」
αの渚は担任からも聖雷を推薦で行くことを後押しされていた。
親もその気になってしまい、見学だけでもと仕方無く行ってみた。
そこで思ったのは、やはり登下校が家からは遠いし、バイトも禁止だ。
何より高校と言うにはあまりにも別世界だった。
とてつもなく広い校舎に広い敷地は方向音痴で無くとも迷子になる。
煌びやかな建物はまさしくセレブのお坊っちゃま、お嬢様の世界である。
こんなものを見せつけられたら場違いであると早く帰りたい思いだったのを思い出した。
1
お気に入りに追加
46
あなたにおすすめの小説

男子高校に入学したらハーレムでした!
はやしかわともえ
BL
閲覧ありがとうございます。
ゆっくり書いていきます。
毎日19時更新です。
よろしくお願い致します。
2022.04.28
お気に入り、栞ありがとうございます。
とても励みになります。
引き続き宜しくお願いします。
2022.05.01
近々番外編SSをあげます。
よければ覗いてみてください。
2022.05.10
お気に入りしてくれてる方、閲覧くださってる方、ありがとうございます。
精一杯書いていきます。
2022.05.15
閲覧、お気に入り、ありがとうございます。
読んでいただけてとても嬉しいです。
近々番外編をあげます。
良ければ覗いてみてください。
2022.05.28
今日で完結です。閲覧、お気に入り本当にありがとうございました。
次作も頑張って書きます。
よろしくおねがいします。

告白ごっこ
みなみ ゆうき
BL
ある事情から極力目立たず地味にひっそりと学園生活を送っていた瑠衣(るい)。
ある日偶然に自分をターゲットに告白という名の罰ゲームが行われることを知ってしまう。それを実行することになったのは学園の人気者で同級生の昴流(すばる)。
更に1ヶ月以内に昴流が瑠衣を口説き落とし好きだと言わせることが出来るかということを新しい賭けにしようとしている事に憤りを覚えた瑠衣は一計を案じ、自分の方から先に告白をし、その直後に全てを知っていると種明かしをすることで、早々に馬鹿げたゲームに決着をつけてやろうと考える。しかし、この告白が原因で事態は瑠衣の想定とは違った方向に動きだし……。
テンプレの罰ゲーム告白ものです。
表紙イラストは、かさしま様より描いていただきました!
ムーンライトノベルズでも同時公開。

僕の番
結城れい
BL
白石湊(しらいし みなと)は、大学生のΩだ。αの番がいて同棲までしている。最近湊は、番である森颯真(もり そうま)の衣服を集めることがやめられない。気づかれないように少しずつ集めていくが――
※他サイトにも掲載
【完結】幼馴染から離れたい。
June
BL
隣に立つのは運命の番なんだ。
βの谷口優希にはαである幼馴染の伊賀崎朔がいる。だが、ある日の出来事をきっかけに、幼馴染以上に大切な存在だったのだと気づいてしまう。
番外編 伊賀崎朔視点もあります。
(12月:改正版)
読んでくださった読者の皆様、たくさんの❤️ありがとうございます😭
1/27 1000❤️ありがとうございます😭

別れようと彼氏に言ったら泣いて懇願された挙げ句めっちゃ尽くされた
翡翠飾
BL
「い、いやだ、いや……。捨てないでっ、お願いぃ……。な、何でも!何でもするっ!金なら出すしっ、えっと、あ、ぱ、パシリになるから!」
そう言って涙を流しながら足元にすがり付くαである彼氏、霜月慧弥。ノリで告白されノリで了承したこの付き合いに、βである榊原伊織は頃合いかと別れを切り出したが、慧弥は何故か未練があるらしい。
チャライケメンα(尽くし体質)×物静かβ(尽くされ体質)の話。

たしかなこと
大波小波
BL
白洲 沙穂(しらす さほ)は、カフェでアルバイトをする平凡なオメガだ。
ある日カフェに現れたアルファ男性・源 真輝(みなもと まさき)が体調不良を訴えた。
彼を介抱し見送った沙穂だったが、再び現れた真輝が大富豪だと知る。
そんな彼が言うことには。
「すでに私たちは、恋人同士なのだから」
僕なんかすぐに飽きるよね、と考えていた沙穂だったが、やがて二人は深い愛情で結ばれてゆく……。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる