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実の家族
第四話
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育ての親の事を実の親の前で語るのは良くなかったか?
言ってしまったあとではっと気付いたが、ノイルはどう通訳したのかと……
それにラジェッドにはしっかり伝わってしまっている。
ドキドキしながら彼女の様子を見ていると、柔らかな笑みを浮かべて、そうなのと答えた。
そしてもっとケイのいた世界の事を知りたいと言う。
それを聞いてホッとした。
二人が彼女にどう伝えたのかは分からないが、少なくともケイのいた世界を尊重してくれているように感じた。
すると玄関の方でガタリと音がした。
何事かと思ったが、誰かがこの家に入ってきたようだ。
三人の様子から、怪しい人では無いようなのでじっと見ていると、ラジェッドらよりも年上の男性がこの部屋へやって来た。
『*******』
精悍な顔つきのダンディーなその男性は、ケイを見るなりにっこり笑って語りかけてきた。
よく見るとミーシェと同じライオンのギャペラのようだと、ぼーっとその男性を見ていると突然、「失礼」と日本語が彼の口から聞こえた。
「私はノーザン・リオネル。
ミーシェ、……彼女の父で君のお祖父ちゃんだ」
「お祖父…ちゃん………」
優しく微笑む祖父はよく帰ってきたねと、幼子を迎えるように大きな手で頭を撫でてきた。
日本語が達者なのはラジェッドと同じく、ケイを見つける手掛かりを探しての事らしい。
それにしても二人とも日本語が上手い。
聞くと以前から日本についてノイルから話を伺い、興味を持っていたとのことだった。
だとしてもここまで上達するのは驚きだ。
「さて、折角再会出来たのだから君は何か私達に聞きたい事は無いかい?」
言ってしまったあとではっと気付いたが、ノイルはどう通訳したのかと……
それにラジェッドにはしっかり伝わってしまっている。
ドキドキしながら彼女の様子を見ていると、柔らかな笑みを浮かべて、そうなのと答えた。
そしてもっとケイのいた世界の事を知りたいと言う。
それを聞いてホッとした。
二人が彼女にどう伝えたのかは分からないが、少なくともケイのいた世界を尊重してくれているように感じた。
すると玄関の方でガタリと音がした。
何事かと思ったが、誰かがこの家に入ってきたようだ。
三人の様子から、怪しい人では無いようなのでじっと見ていると、ラジェッドらよりも年上の男性がこの部屋へやって来た。
『*******』
精悍な顔つきのダンディーなその男性は、ケイを見るなりにっこり笑って語りかけてきた。
よく見るとミーシェと同じライオンのギャペラのようだと、ぼーっとその男性を見ていると突然、「失礼」と日本語が彼の口から聞こえた。
「私はノーザン・リオネル。
ミーシェ、……彼女の父で君のお祖父ちゃんだ」
「お祖父…ちゃん………」
優しく微笑む祖父はよく帰ってきたねと、幼子を迎えるように大きな手で頭を撫でてきた。
日本語が達者なのはラジェッドと同じく、ケイを見つける手掛かりを探しての事らしい。
それにしても二人とも日本語が上手い。
聞くと以前から日本についてノイルから話を伺い、興味を持っていたとのことだった。
だとしてもここまで上達するのは驚きだ。
「さて、折角再会出来たのだから君は何か私達に聞きたい事は無いかい?」
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