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第三章 わたしと弟子と魔導書盗難事件
第52話 加筆された魔導書(ミナリー視点)
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◇◇◇
「さようなら、ドラコ・セプテンバー」
ロザリィの瞳から一筋の涙が零れ落ちました。その涙の理由は、私にはわかりません。
ただ、一つだけ言えることがあるとするならば、
「まだ死んでないですよ、あの糞野郎」
「えっ!?」
直後、ごそりとゴーレムの残骸が蠢きます。土の中から腕が突き出て、やがて全身火傷だらけのドラコがゆらりと立ち上がりました。その様はまるでアンデッドモンスターのようです。
ふらふらと揺れながら歩くドラコの手には〈吸魔の書〉がありました。
おそらくありったけの魔力で身を守ったのでしょう。彼の魔力は枯渇寸前、〈吸魔の書〉からの供給も途絶えているようです。
「マリョク……ヨコセ……、マリョク……、ヨコセ…………」
ドラコはまるで譫言のように魔力を寄越せと繰り返します。
魔導書に意識を乗っ取られているのでしょうか……?
「ロザリィ、ここで待っていてください」
「ミナリー、何をするつもりですの……?」
その質問には答えず抱きかかえていたロザリィをゆっくりと地面におろし、私はドラコへと近づきます。
「マリョク……」
今、この場に居るのは私たち三人だけ。ロザリィとアリシアは〈魔力開放〉で魔力をほとんど使い果たし魔力切れ寸前。となれば、
「マリョク、ヨコセェエエエエエエエエエエエエエエエ!!」
狙いは私に絞られます。ドラコが持つ〈吸魔の書〉が赤黒い光を放ち、溢れ出た大量の蔓が私に向かって殺到しました。
「ミナリーっ!」
「逃げなさいっ!」
悲鳴混じりの声でロザリィとアリシアが叫びます。蔓は私の腕に絡みつき――私はその蔓を力いっぱいに引っ張りました。
すると、ドラコの手からスポーンっとすっぽ抜けた〈吸魔の書〉はそのまま私の手に収まります。途端、ドラコは糸の切れた操り人形のようにその場に崩れ落ちました。
「み、ミナリー! そ、それ平気なの……?」
アリシアが恐る恐るといった様子で私に尋ねます。
「はい、問題ありません」
〈吸魔の書〉から出てきた蔓はいまだに私の右腕に絡みついたままですが、魔力は一切吸われていません。幼い頃から魔力を意識してコントロールしてきた私からしてみれば、〈吸魔の書〉に対抗することなど造作もないことです。
「どうやらドラコの手を離れて私を所有者と認識したようですね」
頭の中で少し念じただけで、私の腕に絡まっていた蔓は魔導書の中へと戻っていきました。本を開いてぺらぺらとページを捲ってみると、ページにはミミズが這ったような文字がびっしりと書き込まれています。
何語で書かれているのかさっぱりわかりませんが、どうやら重要なのは文字ではなくインクの方みたいです。筆者の血と魔力が混ぜ込まれているようですね。このインクが、本に魔法的な作用を与えているのでしょう。
ですが、
「一部が上書きされている……?」
幾つかのページには、別の種類のインクで異なる言語らしき文字が書き込まれています。もともと書かれていた文字の上から書かれているため、まるで落書きのようです。
……これは、魔導書に魔法的な作用を付け足しているんですか。
効力は本の所有者の精神に干渉するという、単なる落書きでは済まないような代物のようですね。おそらくドラコはこれに操られて狂気的な言動をしていたのでしょう。怒りや憎しみ、嫉妬心を増幅させる効果があるようです。
インクと文字で組み立てられていますが、これはロベルトの妻子にかけられた呪いと構造がよく似ています。おそらく同一人物が仕掛けたもので間違いないはずです。やはり、ドラコが口にしていた『あのお方』でしょうか。
しばらくページを捲ると、また別の文字列が書き込まれていました。これも〈吸魔の書〉に魔法的な作用を付け足す類のものです。
その効力は、魔力の転送ですか……。
試しに私の魔力を吸わせてみる。本来であれば吸った分の魔力が所有者の私のもとへ送られてくるはずだが、戻ってきたのは三割といったところでした。残りの七割は別のどこかへと転送されたようです。
魔力を奪われた人間の数のわりにクッファの魔力量が少ないと思っていましたがこれのせいですか。いったい魔力はどこへ……。
「ミナリーさん! ロザリィさま! アリシアさんっ!」
私が思案に耽っていると、校舎の方からニーナが駆け寄ってくるのが見えました。魔力の気配で危機を脱したのは把握していましたが、まさか一人で侵入者を撃退してくるとは。つくづくニーナには驚かされてばかりです。
「ミナリーさん、もう体調は大丈夫ですか?」
傍へ駆け寄ってくるなり、ニーナは私の体調を気にかけてくれます。
「動ける程度にはマシになりました。ニーナの方こそ大丈夫でしたか? 侵入者と戦っていたようですが」
「ミナリーさん、やっぱり気づいてたんですね!? 体調がよくなったなら助けに来てくれてもいいじゃないですかぁ!」
まったくもぅとニーナは頬をぷくっと膨らませ詰め寄ってきます。助けに行きたい気持ちはあったんですが、こっちの戦況が予断を許しませんでした。それに、体調が回復して魔法が使えるようになった頃には既に、ニーナの方の決着がついてしまっていたのもあります。
「わたしがどれだけ危険な目にあったか……」
「お疲れ様です、ニーナ」
事情はよく分かりませんが、師匠がよくするように、ニーナを抱き寄せて頭を撫でてあげます。すると膨れっ面はみるみる萎んで、ニーナは私を優しく押しのけます。
「は、恥ずかしいですよぅ」
ニーナは照れた様子でははにかみました。
「と、そうだ! ロザリィ様もアリシアさんも怪我してますよね! 今すぐ〈ヒール〉で治します!」
「いいえ、ニーナ。わたくしたちは後でも構いませんわ」
「それより先に、あっちを頼まれてくれないかしら」
「あっちって……」
魔力切れのために座り込んで動けないロザリィとアリシアの視線の先、そこには全身に火傷を負って倒れているドラコの姿がありました。……ふむ、なるほど。
「ニーナに息の根を止めさせるわけですね」
「えぇっ!?」
「違うわよっ! 治療してって言ってるの!」
「あ、あのっ。治療って、いいんですか……? その、敵ですよね?」
「わたくしからもお願いしますわ、ニーナ。彼は今回の件の重要参考人です。真相究明のためにも、死なせるわけにはいきませんもの」
「わ、わかりました!」
ロザリィにもそう言われ、ニーナはドラコの元へ駆け寄ります。ドラコの火傷はこのまま放置しておけば命に係わるほど重度なものに見えますが、ニーナの〈ヒール〉なら問題なく治療できるはずです。
学園内に侵入した二人はこれで無力化できました。私の体調もある程度回復したので、今なら戦闘に関しても問題なくこなせそうです。
となれば、一刻も早く師匠の元へ向かわなければいけません。何やら面倒くさいことにもなっていそうなので。
「行くのね、ミナリー」
〈転移〉しようとした私にアリシアが話しかけてきます。
「はい、師匠が少し心配なので」
師匠が居るあたりから膨大な魔力の流れを感じます。これではさすがの師匠でも分が悪いでしょう。いったい何と戦っているのやら……。
「あたしはしばらく戦えそうにないわ。……だから癪だけど、姉さまを頼んだわよ、ミナリー!」
「言われるまでもありません。任せてください、アリシア」
私はアリシアに見送られながら、師匠の下へと〈転移〉しました。
「さようなら、ドラコ・セプテンバー」
ロザリィの瞳から一筋の涙が零れ落ちました。その涙の理由は、私にはわかりません。
ただ、一つだけ言えることがあるとするならば、
「まだ死んでないですよ、あの糞野郎」
「えっ!?」
直後、ごそりとゴーレムの残骸が蠢きます。土の中から腕が突き出て、やがて全身火傷だらけのドラコがゆらりと立ち上がりました。その様はまるでアンデッドモンスターのようです。
ふらふらと揺れながら歩くドラコの手には〈吸魔の書〉がありました。
おそらくありったけの魔力で身を守ったのでしょう。彼の魔力は枯渇寸前、〈吸魔の書〉からの供給も途絶えているようです。
「マリョク……ヨコセ……、マリョク……、ヨコセ…………」
ドラコはまるで譫言のように魔力を寄越せと繰り返します。
魔導書に意識を乗っ取られているのでしょうか……?
「ロザリィ、ここで待っていてください」
「ミナリー、何をするつもりですの……?」
その質問には答えず抱きかかえていたロザリィをゆっくりと地面におろし、私はドラコへと近づきます。
「マリョク……」
今、この場に居るのは私たち三人だけ。ロザリィとアリシアは〈魔力開放〉で魔力をほとんど使い果たし魔力切れ寸前。となれば、
「マリョク、ヨコセェエエエエエエエエエエエエエエエ!!」
狙いは私に絞られます。ドラコが持つ〈吸魔の書〉が赤黒い光を放ち、溢れ出た大量の蔓が私に向かって殺到しました。
「ミナリーっ!」
「逃げなさいっ!」
悲鳴混じりの声でロザリィとアリシアが叫びます。蔓は私の腕に絡みつき――私はその蔓を力いっぱいに引っ張りました。
すると、ドラコの手からスポーンっとすっぽ抜けた〈吸魔の書〉はそのまま私の手に収まります。途端、ドラコは糸の切れた操り人形のようにその場に崩れ落ちました。
「み、ミナリー! そ、それ平気なの……?」
アリシアが恐る恐るといった様子で私に尋ねます。
「はい、問題ありません」
〈吸魔の書〉から出てきた蔓はいまだに私の右腕に絡みついたままですが、魔力は一切吸われていません。幼い頃から魔力を意識してコントロールしてきた私からしてみれば、〈吸魔の書〉に対抗することなど造作もないことです。
「どうやらドラコの手を離れて私を所有者と認識したようですね」
頭の中で少し念じただけで、私の腕に絡まっていた蔓は魔導書の中へと戻っていきました。本を開いてぺらぺらとページを捲ってみると、ページにはミミズが這ったような文字がびっしりと書き込まれています。
何語で書かれているのかさっぱりわかりませんが、どうやら重要なのは文字ではなくインクの方みたいです。筆者の血と魔力が混ぜ込まれているようですね。このインクが、本に魔法的な作用を与えているのでしょう。
ですが、
「一部が上書きされている……?」
幾つかのページには、別の種類のインクで異なる言語らしき文字が書き込まれています。もともと書かれていた文字の上から書かれているため、まるで落書きのようです。
……これは、魔導書に魔法的な作用を付け足しているんですか。
効力は本の所有者の精神に干渉するという、単なる落書きでは済まないような代物のようですね。おそらくドラコはこれに操られて狂気的な言動をしていたのでしょう。怒りや憎しみ、嫉妬心を増幅させる効果があるようです。
インクと文字で組み立てられていますが、これはロベルトの妻子にかけられた呪いと構造がよく似ています。おそらく同一人物が仕掛けたもので間違いないはずです。やはり、ドラコが口にしていた『あのお方』でしょうか。
しばらくページを捲ると、また別の文字列が書き込まれていました。これも〈吸魔の書〉に魔法的な作用を付け足す類のものです。
その効力は、魔力の転送ですか……。
試しに私の魔力を吸わせてみる。本来であれば吸った分の魔力が所有者の私のもとへ送られてくるはずだが、戻ってきたのは三割といったところでした。残りの七割は別のどこかへと転送されたようです。
魔力を奪われた人間の数のわりにクッファの魔力量が少ないと思っていましたがこれのせいですか。いったい魔力はどこへ……。
「ミナリーさん! ロザリィさま! アリシアさんっ!」
私が思案に耽っていると、校舎の方からニーナが駆け寄ってくるのが見えました。魔力の気配で危機を脱したのは把握していましたが、まさか一人で侵入者を撃退してくるとは。つくづくニーナには驚かされてばかりです。
「ミナリーさん、もう体調は大丈夫ですか?」
傍へ駆け寄ってくるなり、ニーナは私の体調を気にかけてくれます。
「動ける程度にはマシになりました。ニーナの方こそ大丈夫でしたか? 侵入者と戦っていたようですが」
「ミナリーさん、やっぱり気づいてたんですね!? 体調がよくなったなら助けに来てくれてもいいじゃないですかぁ!」
まったくもぅとニーナは頬をぷくっと膨らませ詰め寄ってきます。助けに行きたい気持ちはあったんですが、こっちの戦況が予断を許しませんでした。それに、体調が回復して魔法が使えるようになった頃には既に、ニーナの方の決着がついてしまっていたのもあります。
「わたしがどれだけ危険な目にあったか……」
「お疲れ様です、ニーナ」
事情はよく分かりませんが、師匠がよくするように、ニーナを抱き寄せて頭を撫でてあげます。すると膨れっ面はみるみる萎んで、ニーナは私を優しく押しのけます。
「は、恥ずかしいですよぅ」
ニーナは照れた様子でははにかみました。
「と、そうだ! ロザリィ様もアリシアさんも怪我してますよね! 今すぐ〈ヒール〉で治します!」
「いいえ、ニーナ。わたくしたちは後でも構いませんわ」
「それより先に、あっちを頼まれてくれないかしら」
「あっちって……」
魔力切れのために座り込んで動けないロザリィとアリシアの視線の先、そこには全身に火傷を負って倒れているドラコの姿がありました。……ふむ、なるほど。
「ニーナに息の根を止めさせるわけですね」
「えぇっ!?」
「違うわよっ! 治療してって言ってるの!」
「あ、あのっ。治療って、いいんですか……? その、敵ですよね?」
「わたくしからもお願いしますわ、ニーナ。彼は今回の件の重要参考人です。真相究明のためにも、死なせるわけにはいきませんもの」
「わ、わかりました!」
ロザリィにもそう言われ、ニーナはドラコの元へ駆け寄ります。ドラコの火傷はこのまま放置しておけば命に係わるほど重度なものに見えますが、ニーナの〈ヒール〉なら問題なく治療できるはずです。
学園内に侵入した二人はこれで無力化できました。私の体調もある程度回復したので、今なら戦闘に関しても問題なくこなせそうです。
となれば、一刻も早く師匠の元へ向かわなければいけません。何やら面倒くさいことにもなっていそうなので。
「行くのね、ミナリー」
〈転移〉しようとした私にアリシアが話しかけてきます。
「はい、師匠が少し心配なので」
師匠が居るあたりから膨大な魔力の流れを感じます。これではさすがの師匠でも分が悪いでしょう。いったい何と戦っているのやら……。
「あたしはしばらく戦えそうにないわ。……だから癪だけど、姉さまを頼んだわよ、ミナリー!」
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