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ノ107 暗黒繋縛(あんこくけいばく)
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物語を気長に長く話していれば、仙人の誰かが実際に仙器を造る逸話もいつかは語れようというもの...
ゆえに、わたくし語り手が本筋を忘れてしまうという大失態を放つ前に話しを元へと戻そう。
さてさて確かたしかぁ...
亜孔雀の霊蟲によって操られている哀れな仙女の真如が透明化する仙術を使い、仙人界最高峰の宝でもある「退魔の鎧」を盗んで逃げようとしたところ、仙王警備隊隊長にして極ナルシストの露星夜倶盧(ろせいやくる)に見つかり逃げ道を塞がれ立ち止まってしまった。
そこへ空から降って来た亜孔雀が奇襲を仕掛けるも夜倶盧に紙一重で避けられ、亜孔雀が真如ごと退魔の鎧を持ち去ろうしたところ、極めてナルシストの夜倶盧がそうはさせじと天祥棍を見せびらかし、先日亡くなった二人の老仙人の件に亜孔雀が関与しているのでは?と疑ったナルシストが問いを投げかけ、訊かれた当人がはてさてどう返すのか...
「知らんな」
亜孔雀はただ一言だけそう言うと、退魔の鎧と繋がる鎖を持つ左腕とは逆の手、つまりは空いている右腕に黒いモヤモヤがかった魔力を溜めた直後、地面めがけて右腕を振り下ろす!
「暗黒繋縛(あんこくけいばく)
「バァウン!!」
腕を振り下ろした地点に丸く馬鹿でかく黒い水の塊が顕現され、瞬く間に三倍の大きさまで膨張し。
「バシュッ!!!」
大きな炸裂音と共に破裂した!
そして黒い水が四方八方へ高速で飛び散る!
「グァグァグァ!これを喰らった者は数分は身動きがとれぬ!間抜けな隊長殿、あばよ!」
至近距離でこの技は避けられぬ筈と、己の作戦が功を奏したことを確信して疑わぬ亜孔雀が立ち去ろうとするが。
「ぬっ!?」
退魔の鎧と繋がった鎖がピンと張った状態でピクリとも動かない。
亜孔雀が何事か?と振り返り確かめると、鎖で雁字搦めにした退魔の鎧の後ろから、美しすぎるナルシストな超美青年がひょっこりと顔を出す。
「ふぅ、びっくりしたなぁもう。でも機転を効かせて退魔の鎧を盾にした僕って美しいとは思わないかい?」
ゆえに、わたくし語り手が本筋を忘れてしまうという大失態を放つ前に話しを元へと戻そう。
さてさて確かたしかぁ...
亜孔雀の霊蟲によって操られている哀れな仙女の真如が透明化する仙術を使い、仙人界最高峰の宝でもある「退魔の鎧」を盗んで逃げようとしたところ、仙王警備隊隊長にして極ナルシストの露星夜倶盧(ろせいやくる)に見つかり逃げ道を塞がれ立ち止まってしまった。
そこへ空から降って来た亜孔雀が奇襲を仕掛けるも夜倶盧に紙一重で避けられ、亜孔雀が真如ごと退魔の鎧を持ち去ろうしたところ、極めてナルシストの夜倶盧がそうはさせじと天祥棍を見せびらかし、先日亡くなった二人の老仙人の件に亜孔雀が関与しているのでは?と疑ったナルシストが問いを投げかけ、訊かれた当人がはてさてどう返すのか...
「知らんな」
亜孔雀はただ一言だけそう言うと、退魔の鎧と繋がる鎖を持つ左腕とは逆の手、つまりは空いている右腕に黒いモヤモヤがかった魔力を溜めた直後、地面めがけて右腕を振り下ろす!
「暗黒繋縛(あんこくけいばく)
「バァウン!!」
腕を振り下ろした地点に丸く馬鹿でかく黒い水の塊が顕現され、瞬く間に三倍の大きさまで膨張し。
「バシュッ!!!」
大きな炸裂音と共に破裂した!
そして黒い水が四方八方へ高速で飛び散る!
「グァグァグァ!これを喰らった者は数分は身動きがとれぬ!間抜けな隊長殿、あばよ!」
至近距離でこの技は避けられぬ筈と、己の作戦が功を奏したことを確信して疑わぬ亜孔雀が立ち去ろうとするが。
「ぬっ!?」
退魔の鎧と繋がった鎖がピンと張った状態でピクリとも動かない。
亜孔雀が何事か?と振り返り確かめると、鎖で雁字搦めにした退魔の鎧の後ろから、美しすぎるナルシストな超美青年がひょっこりと顔を出す。
「ふぅ、びっくりしたなぁもう。でも機転を効かせて退魔の鎧を盾にした僕って美しいとは思わないかい?」
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