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第51話 ルール
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僕は事件のあった早く現場へ行きたいという気持ちを抑え、一旦、目の前の半壊した家の入り口から中へ入った。
埃被った見窄らしい玄関を、申し訳ないと思いながらも土足で上がらせてもらう。
「ぬぬぬ、なんだ、この戸は?全然開かない...」
障子紙がほとんど残っていない戸を力一杯開けようとしたけれど、建て付けが経年劣化で悪くなっているのかビクともしない。
「ハッハッハッ~♪こりゃ~わたしの出番ってやつですな!せ~のっ!!」
「馬鹿っ!?やめっ!」
「バキッ!!!」
場の雰囲気に相応しくないテンションの未桜が、僕が制止を振り切り障子戸の硬い部分である竪桟(たてざん)を狙って蹴りをぶちかますと、堅桟は凄い音を立てて見事に折れたものの、障子戸は勢い良く開いたものだった。
「おっほ~♪何だか今日初めて一輪の役に立った気がする~♪」
それは紛れも無い事実だが...
「確かに戸を開けたことだけは褒めてやろう。だが、廃墟を破壊する行為は許し難いぞ!今度廃墟の物を壊したら減給だからな!」
「げっ!?減給!?分かりました!以後、廃墟にある物を壊すような行為は一切致しません!」
「分かればよろしい、本当に頼んだぞ」
建物を誰も使用していないからといって、廃墟の物を破壊しても良いなんてルールなどこの世には存在しないのである。
埃被った見窄らしい玄関を、申し訳ないと思いながらも土足で上がらせてもらう。
「ぬぬぬ、なんだ、この戸は?全然開かない...」
障子紙がほとんど残っていない戸を力一杯開けようとしたけれど、建て付けが経年劣化で悪くなっているのかビクともしない。
「ハッハッハッ~♪こりゃ~わたしの出番ってやつですな!せ~のっ!!」
「馬鹿っ!?やめっ!」
「バキッ!!!」
場の雰囲気に相応しくないテンションの未桜が、僕が制止を振り切り障子戸の硬い部分である竪桟(たてざん)を狙って蹴りをぶちかますと、堅桟は凄い音を立てて見事に折れたものの、障子戸は勢い良く開いたものだった。
「おっほ~♪何だか今日初めて一輪の役に立った気がする~♪」
それは紛れも無い事実だが...
「確かに戸を開けたことだけは褒めてやろう。だが、廃墟を破壊する行為は許し難いぞ!今度廃墟の物を壊したら減給だからな!」
「げっ!?減給!?分かりました!以後、廃墟にある物を壊すような行為は一切致しません!」
「分かればよろしい、本当に頼んだぞ」
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