80 / 97
神通力
しおりを挟む
「寝ているお前を止めるために何人かの者で数十回に渡って魔法攻撃を繰り返した。その内数発が命中してようやく貴様は目を覚ましたのさ。そのあと勘違いした貴様は更に暴れ回ってくれたがな!」
カルンの口調は今にも飛びかかりそうなほど荒々しくなっていた。
「ああ、目が覚めた時に感じた違和感や痛みの原因は分かった。冗談を言うつもりは微塵も無いが、これはお互いに不運だったから仕方が無かったという事には...」
悟空が喋り終わる前にカルンが飛びかかっていた。
「この時を待っていたぞ!王の仇孫悟空よ此処に散れ!」
「ゴガッ!」
魔法を帯びた剣が悟空の頭部に届かんとする寸前、如意棒で顎を砕かれ後方に力無く吹き飛ばされるカルンの無残な姿があった。
「あ~も~面倒くせーーーっ!全員まとめてかかって来やがれ!」
言わずもがな一団は既に攻撃態勢に入っていた。アンズーがダークエルフ達の前に立って壁となり竜巻を起こす。その後ろでジオンらが魔法の詠唱を開始。詠唱の長さからしてハイレベルな魔法であろう。
「悟空よ!ここは責任を持ってお前が何とかするのだぞ!」
そう言って太公望は洞窟の奥へそそくさと非難する。
「ヘン!最初からそのつもりだぜ!」
飛行機のプロペラ並?否、その何倍もの速さで如意棒を身体の前面で回転させる。 悟空は通常派手な物理攻撃を好んで使用するが、実は強力な神通力を使う事もできるのだ。
その神通力を如意棒に伝導させ、アンズーが起こした竜巻よりも遥かに巨大で強力な竜巻を起こし一団にぶつける。
アンズーらの竜巻はあっという間に巨大竜巻に呑み込まれ、魔獣の巨体も吹き飛ばされた。
「ロストヴェイン!」
狭い洞窟内が既にカオス状態のなか、ダークエルフの上級闇魔法が完成し放たれたが、神通力の籠もった巨大竜巻に一瞬にしてかき消され、ジオンらもアンズーと一緒に巨大竜巻に呑み込まれ洞窟の外まで吹き飛ばされる。
「相変わらず弱いな~あいつら、歯応えなさ過ぎだぜ」
悟空が止めを刺そうと動く。
「殺してはならぬぞ!奴らから情報を訊き出さなければならぬからのう」
太公望がひょっこり顔を出し釘を刺す。
「...確かに情報は大事だな。分かった、全員縛り上げてやらあ!」
猿は自分で吹き飛ばした一団を追いかけ洞窟を出て行った。
「わしとした事が、あやつの力と人格を大きく見誤っていたようじゃのう。まさかここまでとは...」
普段は能天気に見え自信に満ち溢れている太公望であったが、悟空の圧倒的な力と過去の事件を知り、随分と想いをめぐらし悩んでいるようであった。
カルンの口調は今にも飛びかかりそうなほど荒々しくなっていた。
「ああ、目が覚めた時に感じた違和感や痛みの原因は分かった。冗談を言うつもりは微塵も無いが、これはお互いに不運だったから仕方が無かったという事には...」
悟空が喋り終わる前にカルンが飛びかかっていた。
「この時を待っていたぞ!王の仇孫悟空よ此処に散れ!」
「ゴガッ!」
魔法を帯びた剣が悟空の頭部に届かんとする寸前、如意棒で顎を砕かれ後方に力無く吹き飛ばされるカルンの無残な姿があった。
「あ~も~面倒くせーーーっ!全員まとめてかかって来やがれ!」
言わずもがな一団は既に攻撃態勢に入っていた。アンズーがダークエルフ達の前に立って壁となり竜巻を起こす。その後ろでジオンらが魔法の詠唱を開始。詠唱の長さからしてハイレベルな魔法であろう。
「悟空よ!ここは責任を持ってお前が何とかするのだぞ!」
そう言って太公望は洞窟の奥へそそくさと非難する。
「ヘン!最初からそのつもりだぜ!」
飛行機のプロペラ並?否、その何倍もの速さで如意棒を身体の前面で回転させる。 悟空は通常派手な物理攻撃を好んで使用するが、実は強力な神通力を使う事もできるのだ。
その神通力を如意棒に伝導させ、アンズーが起こした竜巻よりも遥かに巨大で強力な竜巻を起こし一団にぶつける。
アンズーらの竜巻はあっという間に巨大竜巻に呑み込まれ、魔獣の巨体も吹き飛ばされた。
「ロストヴェイン!」
狭い洞窟内が既にカオス状態のなか、ダークエルフの上級闇魔法が完成し放たれたが、神通力の籠もった巨大竜巻に一瞬にしてかき消され、ジオンらもアンズーと一緒に巨大竜巻に呑み込まれ洞窟の外まで吹き飛ばされる。
「相変わらず弱いな~あいつら、歯応えなさ過ぎだぜ」
悟空が止めを刺そうと動く。
「殺してはならぬぞ!奴らから情報を訊き出さなければならぬからのう」
太公望がひょっこり顔を出し釘を刺す。
「...確かに情報は大事だな。分かった、全員縛り上げてやらあ!」
猿は自分で吹き飛ばした一団を追いかけ洞窟を出て行った。
「わしとした事が、あやつの力と人格を大きく見誤っていたようじゃのう。まさかここまでとは...」
普段は能天気に見え自信に満ち溢れている太公望であったが、悟空の圧倒的な力と過去の事件を知り、随分と想いをめぐらし悩んでいるようであった。
0
お気に入りに追加
11
あなたにおすすめの小説
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
レベルが上がらない【無駄骨】スキルのせいで両親に殺されかけたむっつりスケベがスキルを奪って世界を救う話。
玉ねぎサーモン
ファンタジー
絶望スキル× 害悪スキル=限界突破のユニークスキル…!?
成長できない主人公と存在するだけで周りを傷つける美少女が出会ったら、激レアユニークスキルに!
故郷を魔王に滅ぼされたむっつりスケベな主人公。
この世界ではおよそ1000人に1人がスキルを覚醒する。
持てるスキルは人によって決まっており、1つから最大5つまで。
主人公のロックは世界最高5つのスキルを持てるため将来を期待されたが、覚醒したのはハズレスキルばかり。レベルアップ時のステータス上昇値が半減する「成長抑制」を覚えたかと思えば、その次には経験値が一切入らなくなる「無駄骨」…。
期待を裏切ったため育ての親に殺されかける。
その後最高レア度のユニークスキル「スキルスナッチ」スキルを覚醒。
仲間と出会いさらに強力なユニークスキルを手に入れて世界最強へ…!?
美少女たちと冒険する主人公は、仇をとり、故郷を取り戻すことができるのか。
この作品はカクヨム・小説家になろう・Youtubeにも掲載しています。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
スライムからパンを作ろう!〜そのパンは全てポーションだけど、絶品!!〜
櫛田こころ
ファンタジー
僕は、諏方賢斗(すわ けんと)十九歳。
パンの製造員を目指す専門学生……だったんだけど。
車に轢かれそうになった猫ちゃんを助けようとしたら、あっさり事故死。でも、その猫ちゃんが神様の御使と言うことで……復活は出来ないけど、僕を異世界に転生させることは可能だと提案されたので、もちろん承諾。
ただ、ひとつ神様にお願いされたのは……その世界の、回復アイテムを開発してほしいとのこと。パンやお菓子以外だと家庭レベルの調理技術しかない僕で、なんとか出来るのだろうか心配になったが……転生した世界で出会ったスライムのお陰で、それは実現出来ることに!!
相棒のスライムは、パン製造の出来るレアスライム!
けど、出来たパンはすべて回復などを実現出来るポーションだった!!
パン職人が夢だった青年の異世界のんびりスローライフが始まる!!


【完結】初級魔法しか使えない低ランク冒険者の少年は、今日も依頼を達成して家に帰る。
アノマロカリス
ファンタジー
少年テッドには、両親がいない。
両親は低ランク冒険者で、依頼の途中で魔物に殺されたのだ。
両親の少ない保険でやり繰りしていたが、もう金が尽きかけようとしていた。
テッドには、妹が3人いる。
両親から「妹達を頼む!」…と出掛ける前からいつも約束していた。
このままでは家族が離れ離れになると思ったテッドは、冒険者になって金を稼ぐ道を選んだ。
そんな少年テッドだが、パーティーには加入せずにソロ活動していた。
その理由は、パーティーに参加するとその日に家に帰れなくなるからだ。
両親は、小さいながらも持ち家を持っていてそこに住んでいる。
両親が生きている頃は、父親の部屋と母親の部屋、子供部屋には兄妹4人で暮らしていたが…
両親が死んでからは、父親の部屋はテッドが…
母親の部屋は、長女のリットが、子供部屋には、次女のルットと三女のロットになっている。
今日も依頼をこなして、家に帰るんだ!
この少年テッドは…いや、この先は本編で語ろう。
お楽しみくださいね!
HOTランキング20位になりました。
皆さん、有り難う御座います。
クラスメイトの美少女と無人島に流された件
桜井正宗
青春
修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。
高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。
どうやら、漂流して流されていたようだった。
帰ろうにも島は『無人島』。
しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。
男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?
【完結】転生7年!ぼっち脱出して王宮ライフ満喫してたら王国の動乱に巻き込まれた少女戦記 〜愛でたいアイカは救国の姫になる
三矢さくら
ファンタジー
【完結しました】異世界からの召喚に応じて6歳児に転生したアイカは、護ってくれる結界に逆に閉じ込められた結果、山奥でサバイバル生活を始める。
こんなはずじゃなかった!
異世界の山奥で過ごすこと7年。ようやく結界が解けて、山を下りたアイカは王都ヴィアナで【天衣無縫の無頼姫】の異名をとる第3王女リティアと出会う。
珍しい物好きの王女に気に入られたアイカは、なんと侍女に取り立てられて王宮に!
やっと始まった異世界生活は、美男美女ぞろいの王宮生活!
右を見ても左を見ても「愛でたい」美人に美少女! 美男子に美少年ばかり!
アイカとリティア、まだまだ幼い侍女と王女が数奇な運命をたどる異世界王宮ファンタジー戦記。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる