覚醒屋の源九郎 第一部

流川おるたな

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「蓮君、葵ちゃん」
兄妹に確認する。
「これからもパパとママと蓮君と葵ちゃん、家族みんなで仲良く暮らしていきたいよね?」
蓮君と葵ちゃんは同時に頷いた。
「少し待ってて」
俺は二人の視界から外れる滑り台へ移動した。
「ミーコ、いい加減泣き止んでくれないか!?」
ケット・シーの猫娘、今日出会ったばかりだがどうやら優しい気持ちの持ち主らしい、俺が二人の事情を聞いている間、隣で声を出して号泣していたのだ。
「あの兄妹の力になりたい。無限覚醒の使い方を教えてくれ」
「わがっだ」
ミーコは両手で涙を拭き取ると、表情が一変してキリッとした感じがする。
「まずは無限覚醒使用時3つの注意点!」
「よし来い!」
「一つ目、このスキルは同時に複数の者に使用出来ない」
「個別に使用だな!OK!」
「二つ目、使用者の源九郎と使用する相手には、覚醒により発動するスキルのレベル
に比例した負荷がかかってしまう」
「得る力に相応するという事だな!?」
「三つ目が一番重要なんだけど、無限覚醒は使用する相手に力を与えるスキルであるが故に、その者の将来に多大な影響をもたらす」
「あ...そうか、自然に起こることではなく人為的に起こすこと。だから使用者はそれなりの覚悟が必要ということか」
「その通り!だから使用する相手と覚醒させたいスキルは慎重に選んでね!」
「了解!」
「じゃあ具体的な使用方法は実践で説明するから、とりあえず二人のとこに戻ろう!」
俺とミーコは兄妹の居る場所へ移動した。
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