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第167話 意外

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 横を歩くお銀に対して不意に問う。

「ところでじゃ。儂が仙女になった翌日にあっさりと姿を消してしまった堕仙女の真如は元気にしておるかのう?」

 仙花の問いに意外そうな顔をして答えるお銀。

「仙花様。真如様のご心配するには遠く及ばないかと。彼女は私たちを純真の洞穴へ案内するだけで仙女へ返り咲くことができるかもと言われた身。今頃言い出しっぺの柚須灘様に仙女に戻れるよう嘆願していることでございましょう」

「...それもそうじゃな。お主の言う通り心配するのは無用かも知れんなぁ。しかし悪奴では無かったからのう。無事に仙女になっていると良いが...」

 会話に出て来た堕仙女である「真如」は、お銀の言った通り、仙女に戻れるやも知れぬと喜び勇み仙人界において地位のある仙女の柚須灘を訪ねたのであるが、彼女が仙女に戻れたか否かはまた別の話しである...

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