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第165話 退屈
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語り手たる私めの不甲斐なさにより、主人公が登場しなくなってはや1ヶ月以上経ってしまいましたけれども、ようやく彼女達を登場させ語ることと相成りました。
時は主人公の少女、天真爛漫な「仙花」が仙女への覚醒を果たしてから約2週間が経過したところにございます。
仙花一味の歩みは物語の表題通り「世直し道中」であり、語ることを端折らせていただきますけれど、人間の悪党や怪異やらから酷い目に遭わされた善良な人々を助けつつも、九州は薩摩の国へと進み、今は不始末村のある石見国へと足を踏み入れていたのでした...
晴れ渡る青空の下、歩きながら欠伸をしつつ仙花がぼやく。
「ふあぁ~...何とも退屈な旅路じゃのう。途轍もなく強い怪異でも現れてくれねば退屈で退屈で死にそうじゃわい」
隣を並行して歩くくノ一のお銀が彼女の様子を眺め微笑む。
「あらあら仙花様。一昨日前に戦った土蜘蛛(つちぐも)はなかなかの強敵だったように思うのですが...仙花様にとっては物足りなかったのですねぇ」
「ふん、確かに手強かったかもしれんが、あれの最後は雪舟丸にあっさりと真っ二つにされてしまったではないか。儂の家臣が強いのは頼もしいことだけれど、少しは儂に仙女の力を試させる場面を作って欲しいもんじゃわい」
時は主人公の少女、天真爛漫な「仙花」が仙女への覚醒を果たしてから約2週間が経過したところにございます。
仙花一味の歩みは物語の表題通り「世直し道中」であり、語ることを端折らせていただきますけれど、人間の悪党や怪異やらから酷い目に遭わされた善良な人々を助けつつも、九州は薩摩の国へと進み、今は不始末村のある石見国へと足を踏み入れていたのでした...
晴れ渡る青空の下、歩きながら欠伸をしつつ仙花がぼやく。
「ふあぁ~...何とも退屈な旅路じゃのう。途轍もなく強い怪異でも現れてくれねば退屈で退屈で死にそうじゃわい」
隣を並行して歩くくノ一のお銀が彼女の様子を眺め微笑む。
「あらあら仙花様。一昨日前に戦った土蜘蛛(つちぐも)はなかなかの強敵だったように思うのですが...仙花様にとっては物足りなかったのですねぇ」
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