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第134話 夫婦
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清兵とトキの目指す隣町の名は「安曇(あど)」。
隣町といっても人が普通に徒歩しても片道で2時間はかかってしまう距離にある。
とはいえ、不始末村で生産業を営むもの達が物を売るとらなれば、安曇の町が最短距離にあり、ある程度の人数が集まる町だから金稼ぎや生活用品を手に入れるにはうってつけの場所となっていた。
普段なら安曇の町へ金稼ぎで出かけるなら、不始末村を朝早くから出発し、町で時間を費やすものなのだけれど、今回は予定に無かった清兵による突然の思いつきにり午後一の出発となっている。
だからこそ、清兵の歩みは早く、後ろのトキもそれに合わせて力を込めて大八車に詰め込んだ荷物を支えていた。
「すまんなトキ。いつ雪が降り始めるかも分からんから急ぐぞ」
「わざわざ言わんでも承知してますよ。あんたぁ、もっと急いでも構わんのよ」
「んじゃぁもうちょいと早くすんぞ」
トキの見た目は美しいが華奢で、重労働をするのに向いていないような容姿をしているが、実際は意外にも丈夫で根性のある女であった。
だからこそ、ひょんな思いつきで突如としてことに移る厄介なところのある清兵の妻が務まっているのである。
現代の道路などからすれば決して状態の良い道とはいえない道を、常人の倍の速さで進む驚くべき夫婦の姿がここにあった...
隣町といっても人が普通に徒歩しても片道で2時間はかかってしまう距離にある。
とはいえ、不始末村で生産業を営むもの達が物を売るとらなれば、安曇の町が最短距離にあり、ある程度の人数が集まる町だから金稼ぎや生活用品を手に入れるにはうってつけの場所となっていた。
普段なら安曇の町へ金稼ぎで出かけるなら、不始末村を朝早くから出発し、町で時間を費やすものなのだけれど、今回は予定に無かった清兵による突然の思いつきにり午後一の出発となっている。
だからこそ、清兵の歩みは早く、後ろのトキもそれに合わせて力を込めて大八車に詰め込んだ荷物を支えていた。
「すまんなトキ。いつ雪が降り始めるかも分からんから急ぐぞ」
「わざわざ言わんでも承知してますよ。あんたぁ、もっと急いでも構わんのよ」
「んじゃぁもうちょいと早くすんぞ」
トキの見た目は美しいが華奢で、重労働をするのに向いていないような容姿をしているが、実際は意外にも丈夫で根性のある女であった。
だからこそ、ひょんな思いつきで突如としてことに移る厄介なところのある清兵の妻が務まっているのである。
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