4 / 6
あいつにそばにいて欲しい
しおりを挟む
「仕事終わった?一緒に帰ろ、真央。」
「なっ…!?」
「まぁまぁ!いこっ!」
そのまま強引に引きずられ会社を後にする。
「ねぇ!朝のは悪かったと思ってるけどなんなのこれ!」
私と近江が完全に恋人繋ぎをしている。
恥ずかしくてたまらない。
「今のうちに攻めないと逃げられちゃうかなって思って」
平然という彼に驚いた。そんなに私のことが好きなのだろうか。
「私、その、近江のことそういう目で見てなかった…」
「それ過去形な。今は違うでしょ?そーゆ目で見て?」
「は……」
私は今ゆでダコのようだろう。顔が真っ赤に染まっている自信がある。
なんでこんなに近江はど直球なんだろ。
「今日は夜遅いし家まで送るよ。じゃあいこっか。」
ニコニコして、私を見つめる彼に嬉しいと感じてる私……
「駅から近いからここまででいいよ!」
「え、まだ一緒にいたい…それに家会社からこんな近いの?」
「う、うん。ここから裏路地入ってすぐ!じゃあね!」
逃げるように走って家までいった。
この路地は狭いしくらいけどそのおかげであまり都心近くの駅にしてはおしゃれではなく、満足のいく家賃で会社の近くに住めている。
この先を進めば家に……
「えっ!?」
後ろから誰かに抱きつかれた。
え、流石に近江じゃないよね……
「さっきの男だれ?手なんて繋いでさ、俺君の帰りを毎日心配で待ってたのに。ついに俺を裏切ったね?」
やばいなんか当ててきてる……き、気持ち悪い……
どうしよう…臭いし気持ち悪い。
口を抑えられて息が出来なくなる。
意識が遠のいていく。
「近江……助けて……」
声を振り絞ってだしたらこの男の逆鱗に触れたのだろう。
「誰だよ!!近江って!俺だけ見てろ、な?」
私の体を地面に横たわらせて、男は馬乗りになった。服の上から胸をさわられ、絶望と恐怖で体が震えて止まらない。
気持ち悪い、気持ち悪い、なのに声が出ないのだ。声がかすれていて、出したくても何故か出せない。
「おい、お前なにしてんだよっ」
ボカっと音が鳴り、この男が倒れる音がした。殴ったのかな。気絶している…
「お、近江……?」
「うんそうだよ。真央……ごめん。ちゃんと送ってれば………」
途中から意識が遠のき彼にしがみついたまま意識を手放した。
それから起きたのは警察が来てから。
説明などは彼が少ししてくれたらしい。
思い出しただけでも気持ち悪く、私は話せる状況ではなかったためその日はそれで終わった。
そして防犯カメラが存在していることがわかったため私からは何も語らなくていいそう。
よかった。もし話してと言われても気持ちが悪くて思い出したくもない。
あの男はずっと私のことが好きでいつも待ち伏せしていたらしい。そして駅前で男と手を繋いでいた私に苛立ったと。
俺の女によくも触ったなと。怒り狂って、私に大丈夫だよと言ってあげたかったがつい気持ちが抑えられず襲ってしまった。とはなしているらしい。
気持ち悪い。殺したいくらいには気持ちが悪い。本当にそう思っているくらいつらい。私の気持ちはどうなるんだよって言いたくてでも考えるだけで気持ちが悪くなる。
「近江……ありがとう…来てくれて……」
泣いてしまったが今回は許してほしい。
近江がこなかったらどうなってたのかと思うとゾッとする。
それに来てくれたのが近江でよかった。
「近江、私近江のこと……好き……」
「っ……!まじかすげぇ、嬉しい。だけど今はとりあえず俺の家いこうか。あの男は隣の部屋らしい。今はいなくても俺が真央のこと1人にしたくない。」
「いいの……?近江迷惑しない……?」
「ぁー可愛い。どうしよ。全然しない。寧ろ今は俺といよう。俺も気持ち悪く見えたら言って。その時は離れる」
そういって私を抱き上げた。
「えっ。自分で歩けるよ……多分…」
「無理。気持ち悪く思われない限りは絶対俺離さないから。」
何故か嬉しくて、彼の胸に頭をちょんっと置いてみた。
落ち着くなぁ。さっきまではあんなに気持ち悪いと思ってた男の人も近江なら全く嫌じゃない。
私って近江のことこんなに好きだったんだ……
さっきまで蓋をしていた恋心が暴かれたようで自分が一番驚いている。
近江と出会えてよかった……
「近江…車なの?」
駅前に留めてある高級車……
「そうだよ~ここからは意外と車の方が便利なんだ。道も朝そんなに混んでないし」
近江って前から気品あるなーとは思ってたけどお金持ち……?
「助手席ね。乗せるよー」
彼が優しく座らせてくれて足の置き場まで……
「ちょっ!恥ずかしいよぉ…自分でやるっ!」
「真央可愛すぎる…」
唇に優しく口づけられた。
「これは嫌…?」
「い、嫌じゃないよ。近江なら……」
「まって今日はそれ以上煽るの禁止ね。あのクソ野郎みたいにはなりたくない…。2人でゆっくり進んでいこう。」
「うん……」
よかった…私は今まで恋とかしてこなかったから、急展開だと追いつける自信はなかった。
それにえっちなこともしたことはない。もし彼と今日そういう風になっても仕方ないとは思ったけど今日は何故か嫌だ。
あの男に触れられた部分だけは彼に消毒してもらいたくはあるけど…
多分そんなこと言ったら気持ち悪がられるかな……
言える自信はなかった。
「なっ…!?」
「まぁまぁ!いこっ!」
そのまま強引に引きずられ会社を後にする。
「ねぇ!朝のは悪かったと思ってるけどなんなのこれ!」
私と近江が完全に恋人繋ぎをしている。
恥ずかしくてたまらない。
「今のうちに攻めないと逃げられちゃうかなって思って」
平然という彼に驚いた。そんなに私のことが好きなのだろうか。
「私、その、近江のことそういう目で見てなかった…」
「それ過去形な。今は違うでしょ?そーゆ目で見て?」
「は……」
私は今ゆでダコのようだろう。顔が真っ赤に染まっている自信がある。
なんでこんなに近江はど直球なんだろ。
「今日は夜遅いし家まで送るよ。じゃあいこっか。」
ニコニコして、私を見つめる彼に嬉しいと感じてる私……
「駅から近いからここまででいいよ!」
「え、まだ一緒にいたい…それに家会社からこんな近いの?」
「う、うん。ここから裏路地入ってすぐ!じゃあね!」
逃げるように走って家までいった。
この路地は狭いしくらいけどそのおかげであまり都心近くの駅にしてはおしゃれではなく、満足のいく家賃で会社の近くに住めている。
この先を進めば家に……
「えっ!?」
後ろから誰かに抱きつかれた。
え、流石に近江じゃないよね……
「さっきの男だれ?手なんて繋いでさ、俺君の帰りを毎日心配で待ってたのに。ついに俺を裏切ったね?」
やばいなんか当ててきてる……き、気持ち悪い……
どうしよう…臭いし気持ち悪い。
口を抑えられて息が出来なくなる。
意識が遠のいていく。
「近江……助けて……」
声を振り絞ってだしたらこの男の逆鱗に触れたのだろう。
「誰だよ!!近江って!俺だけ見てろ、な?」
私の体を地面に横たわらせて、男は馬乗りになった。服の上から胸をさわられ、絶望と恐怖で体が震えて止まらない。
気持ち悪い、気持ち悪い、なのに声が出ないのだ。声がかすれていて、出したくても何故か出せない。
「おい、お前なにしてんだよっ」
ボカっと音が鳴り、この男が倒れる音がした。殴ったのかな。気絶している…
「お、近江……?」
「うんそうだよ。真央……ごめん。ちゃんと送ってれば………」
途中から意識が遠のき彼にしがみついたまま意識を手放した。
それから起きたのは警察が来てから。
説明などは彼が少ししてくれたらしい。
思い出しただけでも気持ち悪く、私は話せる状況ではなかったためその日はそれで終わった。
そして防犯カメラが存在していることがわかったため私からは何も語らなくていいそう。
よかった。もし話してと言われても気持ちが悪くて思い出したくもない。
あの男はずっと私のことが好きでいつも待ち伏せしていたらしい。そして駅前で男と手を繋いでいた私に苛立ったと。
俺の女によくも触ったなと。怒り狂って、私に大丈夫だよと言ってあげたかったがつい気持ちが抑えられず襲ってしまった。とはなしているらしい。
気持ち悪い。殺したいくらいには気持ちが悪い。本当にそう思っているくらいつらい。私の気持ちはどうなるんだよって言いたくてでも考えるだけで気持ちが悪くなる。
「近江……ありがとう…来てくれて……」
泣いてしまったが今回は許してほしい。
近江がこなかったらどうなってたのかと思うとゾッとする。
それに来てくれたのが近江でよかった。
「近江、私近江のこと……好き……」
「っ……!まじかすげぇ、嬉しい。だけど今はとりあえず俺の家いこうか。あの男は隣の部屋らしい。今はいなくても俺が真央のこと1人にしたくない。」
「いいの……?近江迷惑しない……?」
「ぁー可愛い。どうしよ。全然しない。寧ろ今は俺といよう。俺も気持ち悪く見えたら言って。その時は離れる」
そういって私を抱き上げた。
「えっ。自分で歩けるよ……多分…」
「無理。気持ち悪く思われない限りは絶対俺離さないから。」
何故か嬉しくて、彼の胸に頭をちょんっと置いてみた。
落ち着くなぁ。さっきまではあんなに気持ち悪いと思ってた男の人も近江なら全く嫌じゃない。
私って近江のことこんなに好きだったんだ……
さっきまで蓋をしていた恋心が暴かれたようで自分が一番驚いている。
近江と出会えてよかった……
「近江…車なの?」
駅前に留めてある高級車……
「そうだよ~ここからは意外と車の方が便利なんだ。道も朝そんなに混んでないし」
近江って前から気品あるなーとは思ってたけどお金持ち……?
「助手席ね。乗せるよー」
彼が優しく座らせてくれて足の置き場まで……
「ちょっ!恥ずかしいよぉ…自分でやるっ!」
「真央可愛すぎる…」
唇に優しく口づけられた。
「これは嫌…?」
「い、嫌じゃないよ。近江なら……」
「まって今日はそれ以上煽るの禁止ね。あのクソ野郎みたいにはなりたくない…。2人でゆっくり進んでいこう。」
「うん……」
よかった…私は今まで恋とかしてこなかったから、急展開だと追いつける自信はなかった。
それにえっちなこともしたことはない。もし彼と今日そういう風になっても仕方ないとは思ったけど今日は何故か嫌だ。
あの男に触れられた部分だけは彼に消毒してもらいたくはあるけど…
多分そんなこと言ったら気持ち悪がられるかな……
言える自信はなかった。
0
お気に入りに追加
78
あなたにおすすめの小説
人違いラブレターに慣れていたので今回の手紙もスルーしたら、片思いしていた男の子に告白されました。この手紙が、間違いじゃないって本当ですか?
石河 翠
恋愛
クラス内に「ワタナベ」がふたりいるため、「可愛いほうのワタナベさん」宛のラブレターをしょっちゅう受け取ってしまう「そうじゃないほうのワタナベさん」こと主人公の「わたし」。
ある日「わたし」は下駄箱で、万年筆で丁寧に宛名を書いたラブレターを見つける。またかとがっかりした「わたし」は、その手紙をもうひとりの「ワタナベ」の下駄箱へ入れる。
ところが、その話を聞いた隣のクラスのサイトウくんは、「わたし」が驚くほど動揺してしまう。 実はその手紙は本当に彼女宛だったことが判明する。そしてその手紙を書いた「地味なほうのサイトウくん」にも大きな秘密があって……。
「真面目」以外にとりえがないと思っている「わたし」と、そんな彼女を見守るサイトウくんの少女マンガのような恋のおはなし。
小説家になろう及びエブリスタにも投稿しています。
扉絵は汐の音さまに描いていただきました。
隠れオタクの女子社員は若社長に溺愛される
永久保セツナ
恋愛
【最終話まで毎日20時更新】
「少女趣味」ならぬ「少年趣味」(プラモデルやカードゲームなど男性的な趣味)を隠して暮らしていた女子社員・能登原こずえは、ある日勤めている会社のイケメン若社長・藤井スバルに趣味がバレてしまう。
しかしそこから二人は意気投合し、やがて恋愛関係に発展する――?
肝心のターゲット層である女性に理解できるか分からない異色の女性向け恋愛小説!
それは、ホントに不可抗力で。
樹沙都
恋愛
これ以上他人に振り回されるのはまっぴらごめんと一大決意。人生における全ての無駄を排除し、おひとりさまを謳歌する歩夢の前に、ひとりの男が立ちはだかった。
「まさか、夫の顔……を、忘れたとは言わないだろうな? 奥さん」
その婚姻は、天の啓示か、はたまた……ついうっかり、か。
恋に仕事に人間関係にと翻弄されるお人好しオンナ関口歩夢と腹黒大魔王小林尊の攻防戦。
まさにいま、開始のゴングが鳴った。
まあね、所詮、人生は不可抗力でできている。わけよ。とほほっ。
隠れ御曹司の愛に絡めとられて
海棠桔梗
恋愛
目が覚めたら、名前が何だったかさっぱり覚えていない男とベッドを共にしていた――
彼氏に浮気されて更になぜか自分の方が振られて「もう男なんていらない!」って思ってた矢先、強引に参加させられた合コンで出会った、やたら綺麗な顔の男。
古い雑居ビルの一室に住んでるくせに、持ってる腕時計は超高級品。
仕事は飲食店勤務――って、もしかしてホスト!?
チャラい男はお断り!
けれども彼の作る料理はどれも絶品で……
超大手商社 秘書課勤務
野村 亜矢(のむら あや)
29歳
特技:迷子
×
飲食店勤務(ホスト?)
名も知らぬ男
24歳
特技:家事?
「方向音痴・家事音痴の女」は「チャラいけれど家事は完璧な男」の愛に絡め取られて
もう逃げられない――
美獣と眠る
光月海愛(コミカライズ配信中★書籍発売中
恋愛
広告代理店のオペレーターとして働く晶。22歳。
大好きなバンドのスタンディングライヴでイケオジと出会う。
まさか、新しい上司とも思わなかったし、あの人のお父さんだとも思わなかった。
あの人は――
美しいけれど、獣……のような男
ユニコーンと呼ばれた一角獣。
とても賢く、不思議な力もあったために、傲慢で獰猛な生き物として、人に恐れられていたという。
そのユニコーンが、唯一、穏やかに眠る場所があった。
それは、人間の処女の懐。
美しい獣は、清らかな場所でのみ、
幸せを感じて眠っていたのかもしれない。
【ヤンデレ鬼ごっこ実況中】
階段
恋愛
ヤンデレ彼氏の鬼ごっこしながら、
屋敷(監禁場所)から脱出しようとする話
_________________________________
【登場人物】
・アオイ
昨日初彼氏ができた。
初デートの後、そのまま監禁される。
面食い。
・ヒナタ
アオイの彼氏。
お金持ちでイケメン。
アオイを自身の屋敷に監禁する。
・カイト
泥棒。
ヒナタの屋敷に盗みに入るが脱出できなくなる。
アオイに協力する。
_________________________________
【あらすじ】
彼氏との初デートを楽しんだアオイ。
彼氏に家まで送ってもらっていると急に眠気に襲われる。
目覚めると知らないベッドに横たわっており、手足を縛られていた。
色々あってヒタナに監禁された事を知り、隙を見て拘束を解いて部屋の外へ出ることに成功する。
だがそこは人里離れた大きな屋敷の最上階だった。
ヒタナから逃げ切るためには、まずこの屋敷から脱出しなければならない。
果たしてアオイはヤンデレから逃げ切ることができるのか!?
_________________________________
7話くらいで終わらせます。
短いです。
途中でR15くらいになるかもしれませんがわからないです。
皇帝陛下は身ごもった寵姫を再愛する
真木
恋愛
燐砂宮が雪景色に覆われる頃、佳南は紫貴帝の御子を身ごもった。子の未来に不安を抱く佳南だったが、皇帝の溺愛は日に日に増して……。※「燐砂宮の秘めごと」のエピローグですが、単体でも読めます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる