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第二章:願う者
17:最高峰の娯楽
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それから程なくして、騒ぎを聞きつけた騎士様が現れた。白い鎧に、腰には剣を下げていた。うーん、ファンタジーな世界は見飽きることがないな。
彼らはいまもぐっすり眠っているトカゲさんを連行していく。その背中を見送ると、オルフェさんは少しだけ表情を歪めた。半眼で女性を睨み付ける。不快な感情出すことあるんだ、この人。
「まったく……きみはいつもそうだ。トラブルの現場に僕がいたら真っ先に僕を疑う。綺麗なのは外側だけみたいだね、本当に勿体ないよ」
「外側だけでも褒めてくれてどうもありがとうございます。つーか、なにしてたんだよ? 稽古の時間なんだけど?」
「稽古なんていつでもできるだろう、偶然見かけた可憐なヒロインを助けただけさ」
オルフェさんは私を一瞥する。あなたいまなんて仰いました?
「……はぇ? ヒロイン?」
私のことを指しているのだろうけど、生憎可憐なヒロインなんて柄じゃない。理解するまで妙な沈黙を挟んでしまった。すると女性は顔を近づけ、品定めするように見つめてくる。
なんということだ、異世界は女性も侮れない。作り物のように美しい顔面にたまらず顔を背けてしまう。恥ずかしがったのが仇となったか。女性は私の顔を掴み、強引に視線を交えてくる。お姉さん、近すぎやしませんか。
「確かに可愛いな。あんた名前は? ここの住人?」
鬼の形相が忘れられなかったけれど、こんな至近距離で優しい笑顔を見せられたら全部吹っ飛んだ。本当に凄いな、美男美女はこちらに発言権を与えてくれない。でも、質問されたから答えなきゃ。
「リオ、と申します。旅人で、ミカエリアには少し前から滞在しておりまして……」
「へぇ、旅人か。なら、これやるよ」
女性は一枚の紙切れを差し出してくる。やっぱり地球の言語じゃないけど、意味はわかる。“スイート・トリック 春暮公演 入場券”と書いてある。……え? これって、チケット?
「あの、これ……」
「そういや自己紹介がまだだったな。あたしはミランダ・キャピュレット、旅芸人一座“スイート・トリック”で踊り子やってんだ。よかったら観に来てくれよ」
「いっ、いいえ! 受け取れません!」
こういうのって抽選とかあるんじゃないの!? ライブのチケットなんて物凄い競争率だったよ!? こんな軽々しく、ましてやなにもしてない私が貰っていいものじゃなくない!? この世界のチケット譲渡ってそんなに珍しいことじゃないの!? えええ……なんていうか、やっぱりこの世界の価値観についていけない……。
困惑する私のことなどお構いなく、ミランダさんはチケットを半ば強引に握らせてきた。ああ、ここまでされたら突っ撥ねられない……なぜだか鳥肌が立ってきた。後でこのチケットを目当てに襲われたりしないだろうか。不安過ぎる。
ミランダさんは笑顔を見せる。綺麗な顔立ちだけど、澄ました顔よりこういう親しさのある顔の方が似合う人だなぁ。彼女はオルフェさんの服を引っ掴み、また険しい顔を見せる。本当に勿体ないなぁ。
「ほら、稽古行くぞ! ったく、客演だからって気ィ抜かないでくれや……」
「はいはいわかったから引っ張らないでくれるかな……それじゃあお嬢さん、良かったら公演には顔を見せて。世界で一番幸せな時間をお届けするから」
ミランダさんに引きずられる形になったオルフェさん。彼はひらひらと力なく手を振ってきた。私も誘われて手を振るが、どうにも頭が現実に帰ってきていない気がする。トカゲさんに絡まれて、オルフェさんに助けられて、突然現れたミランダさんが彼に全力でパンチして、イベントのチケットを無償で譲ってもらって……なにこれ? 充実してるというか、ぎゅうぎゅう詰めだ。
「……帰ろ……」
雲がかかっているため空の色は見えないが、きっといい時間だ。お店を出たのが二時過ぎだったし、孤児院に行ったり中央に向かったりもした。そろそろ四時になる頃だろう。お店の方も落ち着いてきた頃かなぁ。お世話になってるし、今日は私が台所に立ちたいな。バーバラさんが許してくれなさそうだけど。
踵を返す私、すると――目の前で白い鳥が優雅に羽ばたいた。
「ひぇあっ!?」
「わっはっは、こういう驚かせ方は良くねぇかな?」
愉快そうに笑うのは若きエンターテイナー、ギルさん。もしかして、一連の流れ、見られていた……? すぅ、と目を細め、低い声で問い詰める。
「……見ましたか?」
「は? なにを? ミランダさん?」
彼の反応を見るに、どうやら私の暴走は見られていなかったらしい。嘘を吐いているかもとは考えない。気にし始めたらきりがないのは社畜時代で知っている。前世で積んだ人生経験は偉大だ、このアドバンテージも活かして生きたい……アドバンテージなのかなぁ、これ。
ひとまず、掘り下げられても困るので話題を変える。ちょうど手頃な話題があるではないか。
「ギルさん、“スイート・トリック”ってご存知ですか?」
私の質問に、ギルさんは驚いたように目を見開いた。嘘だろ? と言いたげに。しまった、もしかして有名なのだろうか。知らないと不自然かもしれないが、さすがにもう訂正できない。ひとまずその場凌ぎだけでもしておかなければ。
「あ……ごめんなさい。私、本当に田舎から出てきたもので、知らないことが多くて」
「それにしたってだよなぁ……“スイート・トリック”は世界で一番有名な旅芸人一座だぞ? ミカエリアを拠点にしてて、全国各地を回って公演してんだ。暮の時期にミカエリアに戻ってくる以外はほとんど地方に出向いてんだよ」
調べる時間がなかったとはいえ、それは知らない方が不自然だ。田舎と言えど、名前くらい知っていて当たり前。ギルさんの口振りから、そんな感情が窺えた。こればっかりは私の不注意だ。今後、こういう事態に陥らないように気を付けよう。
「リオちゃん、さっきチケット貰ってたろ? 相当貴重なもんだから大事にしときなよ。んで、公演には絶対行くこと! これはチケット手に入れた奴の“義務”だ、いいな?」
「義務? って、どういうことですか?」
「どういうこともなにも、そいつは世界一のパフォーマンスが見られる紙切れなんだぜ? 行かないとかあり得ねーだろ! 最ッ高に幸せな時間を約束してくれんだからさ! リオちゃん、すげぇラッキーなんだぜ!? もっと浮かれろって!」
なるほど。言いたいことはよくわかる。セブンスビートが最推しになる前は別なグループを追いかけていたが、ライブのチケットが当選したら休日出勤を断固拒否して会場に出向いていた。確かに、義務という言葉が出るのも仕方がないのかもしれない。
それよりも、ギルさんだ。彼の声音や表情から察するに、きっとファンなのだと思う。素人とはいえ彼もまたエンターテイナーなのだ。人を楽しませる身としては、このチケットは喉から手が出るほど欲しいだろう。
正直なところ手元に置いておくだけで罪悪感で押し潰されそうだ。けれど、ギルさんに譲渡しようとしたって受け取ってはくれないだろう。なにも知らない私に幸運であることを伝えてくれたのだから、彼の分まで楽しむのが私の義務だ。
でも、一つ気になることはある。人を楽しませるのが好きなギルさんだ、入団テストとかは受けたことがないのだろうか?
「“スイート・トリック”って団員募集はしてないんですか? やってるなら受けてみては……」
ただの好奇心だった。しかしギルさんの表情は、瞬く間に陰っていった。
「……まあ、やってんじゃねーかな。俺には縁のない話だから、詳しくはわかんねーや」
「縁がないなんてそんな……! ギルさんには人を楽しませる才能があります、一度受けてみても……」
「ワリィね、興味なくてさ。そんじゃ、そろそろ日も暮れるし、気を付けて帰んなよ」
ギルさんは踵を返し、足早に去ってしまった。どうしてあんな顔をしたのだろう。私はお世辞なんて言っていない。彼は本当に、エンターテイナーとして輝けるだけの才能がある。旅芸人なんて、ある意味彼にとってうってつけの仕事だと思うのに。
これもまたアーサーのときと同じだ、一人で考えたって解消しない疑問。あまり気にしても彼に対してぎこちなくなるだけだ。ぐう、と腹の虫が一際強く鳴いた。そう言えば、お腹空いてたんだ。私も帰ろう。
お父さん、お母さん。私、異世界では幸運に恵まれています。
彼らはいまもぐっすり眠っているトカゲさんを連行していく。その背中を見送ると、オルフェさんは少しだけ表情を歪めた。半眼で女性を睨み付ける。不快な感情出すことあるんだ、この人。
「まったく……きみはいつもそうだ。トラブルの現場に僕がいたら真っ先に僕を疑う。綺麗なのは外側だけみたいだね、本当に勿体ないよ」
「外側だけでも褒めてくれてどうもありがとうございます。つーか、なにしてたんだよ? 稽古の時間なんだけど?」
「稽古なんていつでもできるだろう、偶然見かけた可憐なヒロインを助けただけさ」
オルフェさんは私を一瞥する。あなたいまなんて仰いました?
「……はぇ? ヒロイン?」
私のことを指しているのだろうけど、生憎可憐なヒロインなんて柄じゃない。理解するまで妙な沈黙を挟んでしまった。すると女性は顔を近づけ、品定めするように見つめてくる。
なんということだ、異世界は女性も侮れない。作り物のように美しい顔面にたまらず顔を背けてしまう。恥ずかしがったのが仇となったか。女性は私の顔を掴み、強引に視線を交えてくる。お姉さん、近すぎやしませんか。
「確かに可愛いな。あんた名前は? ここの住人?」
鬼の形相が忘れられなかったけれど、こんな至近距離で優しい笑顔を見せられたら全部吹っ飛んだ。本当に凄いな、美男美女はこちらに発言権を与えてくれない。でも、質問されたから答えなきゃ。
「リオ、と申します。旅人で、ミカエリアには少し前から滞在しておりまして……」
「へぇ、旅人か。なら、これやるよ」
女性は一枚の紙切れを差し出してくる。やっぱり地球の言語じゃないけど、意味はわかる。“スイート・トリック 春暮公演 入場券”と書いてある。……え? これって、チケット?
「あの、これ……」
「そういや自己紹介がまだだったな。あたしはミランダ・キャピュレット、旅芸人一座“スイート・トリック”で踊り子やってんだ。よかったら観に来てくれよ」
「いっ、いいえ! 受け取れません!」
こういうのって抽選とかあるんじゃないの!? ライブのチケットなんて物凄い競争率だったよ!? こんな軽々しく、ましてやなにもしてない私が貰っていいものじゃなくない!? この世界のチケット譲渡ってそんなに珍しいことじゃないの!? えええ……なんていうか、やっぱりこの世界の価値観についていけない……。
困惑する私のことなどお構いなく、ミランダさんはチケットを半ば強引に握らせてきた。ああ、ここまでされたら突っ撥ねられない……なぜだか鳥肌が立ってきた。後でこのチケットを目当てに襲われたりしないだろうか。不安過ぎる。
ミランダさんは笑顔を見せる。綺麗な顔立ちだけど、澄ました顔よりこういう親しさのある顔の方が似合う人だなぁ。彼女はオルフェさんの服を引っ掴み、また険しい顔を見せる。本当に勿体ないなぁ。
「ほら、稽古行くぞ! ったく、客演だからって気ィ抜かないでくれや……」
「はいはいわかったから引っ張らないでくれるかな……それじゃあお嬢さん、良かったら公演には顔を見せて。世界で一番幸せな時間をお届けするから」
ミランダさんに引きずられる形になったオルフェさん。彼はひらひらと力なく手を振ってきた。私も誘われて手を振るが、どうにも頭が現実に帰ってきていない気がする。トカゲさんに絡まれて、オルフェさんに助けられて、突然現れたミランダさんが彼に全力でパンチして、イベントのチケットを無償で譲ってもらって……なにこれ? 充実してるというか、ぎゅうぎゅう詰めだ。
「……帰ろ……」
雲がかかっているため空の色は見えないが、きっといい時間だ。お店を出たのが二時過ぎだったし、孤児院に行ったり中央に向かったりもした。そろそろ四時になる頃だろう。お店の方も落ち着いてきた頃かなぁ。お世話になってるし、今日は私が台所に立ちたいな。バーバラさんが許してくれなさそうだけど。
踵を返す私、すると――目の前で白い鳥が優雅に羽ばたいた。
「ひぇあっ!?」
「わっはっは、こういう驚かせ方は良くねぇかな?」
愉快そうに笑うのは若きエンターテイナー、ギルさん。もしかして、一連の流れ、見られていた……? すぅ、と目を細め、低い声で問い詰める。
「……見ましたか?」
「は? なにを? ミランダさん?」
彼の反応を見るに、どうやら私の暴走は見られていなかったらしい。嘘を吐いているかもとは考えない。気にし始めたらきりがないのは社畜時代で知っている。前世で積んだ人生経験は偉大だ、このアドバンテージも活かして生きたい……アドバンテージなのかなぁ、これ。
ひとまず、掘り下げられても困るので話題を変える。ちょうど手頃な話題があるではないか。
「ギルさん、“スイート・トリック”ってご存知ですか?」
私の質問に、ギルさんは驚いたように目を見開いた。嘘だろ? と言いたげに。しまった、もしかして有名なのだろうか。知らないと不自然かもしれないが、さすがにもう訂正できない。ひとまずその場凌ぎだけでもしておかなければ。
「あ……ごめんなさい。私、本当に田舎から出てきたもので、知らないことが多くて」
「それにしたってだよなぁ……“スイート・トリック”は世界で一番有名な旅芸人一座だぞ? ミカエリアを拠点にしてて、全国各地を回って公演してんだ。暮の時期にミカエリアに戻ってくる以外はほとんど地方に出向いてんだよ」
調べる時間がなかったとはいえ、それは知らない方が不自然だ。田舎と言えど、名前くらい知っていて当たり前。ギルさんの口振りから、そんな感情が窺えた。こればっかりは私の不注意だ。今後、こういう事態に陥らないように気を付けよう。
「リオちゃん、さっきチケット貰ってたろ? 相当貴重なもんだから大事にしときなよ。んで、公演には絶対行くこと! これはチケット手に入れた奴の“義務”だ、いいな?」
「義務? って、どういうことですか?」
「どういうこともなにも、そいつは世界一のパフォーマンスが見られる紙切れなんだぜ? 行かないとかあり得ねーだろ! 最ッ高に幸せな時間を約束してくれんだからさ! リオちゃん、すげぇラッキーなんだぜ!? もっと浮かれろって!」
なるほど。言いたいことはよくわかる。セブンスビートが最推しになる前は別なグループを追いかけていたが、ライブのチケットが当選したら休日出勤を断固拒否して会場に出向いていた。確かに、義務という言葉が出るのも仕方がないのかもしれない。
それよりも、ギルさんだ。彼の声音や表情から察するに、きっとファンなのだと思う。素人とはいえ彼もまたエンターテイナーなのだ。人を楽しませる身としては、このチケットは喉から手が出るほど欲しいだろう。
正直なところ手元に置いておくだけで罪悪感で押し潰されそうだ。けれど、ギルさんに譲渡しようとしたって受け取ってはくれないだろう。なにも知らない私に幸運であることを伝えてくれたのだから、彼の分まで楽しむのが私の義務だ。
でも、一つ気になることはある。人を楽しませるのが好きなギルさんだ、入団テストとかは受けたことがないのだろうか?
「“スイート・トリック”って団員募集はしてないんですか? やってるなら受けてみては……」
ただの好奇心だった。しかしギルさんの表情は、瞬く間に陰っていった。
「……まあ、やってんじゃねーかな。俺には縁のない話だから、詳しくはわかんねーや」
「縁がないなんてそんな……! ギルさんには人を楽しませる才能があります、一度受けてみても……」
「ワリィね、興味なくてさ。そんじゃ、そろそろ日も暮れるし、気を付けて帰んなよ」
ギルさんは踵を返し、足早に去ってしまった。どうしてあんな顔をしたのだろう。私はお世辞なんて言っていない。彼は本当に、エンターテイナーとして輝けるだけの才能がある。旅芸人なんて、ある意味彼にとってうってつけの仕事だと思うのに。
これもまたアーサーのときと同じだ、一人で考えたって解消しない疑問。あまり気にしても彼に対してぎこちなくなるだけだ。ぐう、と腹の虫が一際強く鳴いた。そう言えば、お腹空いてたんだ。私も帰ろう。
お父さん、お母さん。私、異世界では幸運に恵まれています。
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