神の愛子は溺愛される

月蛍縁

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9:卒業式

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かれこれ二年と言う月日が流れ
私は今日
この小学校を卒業する
友達として過ごしてきた奴らは泣きながらも私に抱きついていた
「真夏,中学一緒だよ!」
「心も!」
「輪廻も!」
私も中学までは一緒だと微笑むとクラスの皆が真っ赤になる
あの日の噂が広まり
今では憧れの的らしい
「神楽さん!また宜しくお願いします!」
と男子が近付いてきたが男子は怖がり去る
それは
私の事を抱き締める令がいたからだ
「離せ」
離れよとするが男子の力にはまだ勝てない
「夫に向かってそれはないんじゃないの?」
「誰が貴様を」
ギロリと睨むが彼は平然としている
「もう六年も経つけどまた宜しくね」
片手をヒラヒラとさせ去る彼に私は睨むだけ睨んだ
そして
卒業式を終えて卒業証書を持ちながら兄の所へ行く
春並が頭を撫でてくれた

その顔は嬉しさ反面悲しそうだった
「神楽,あのね」
ー君のことを引き取りたいと言う人がいるんだ
「………え?」
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