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「ン、グ」
口の中に美香のがある
俺は涙目でそれを飲み込んだ
「ケホケホッ」
咳き込んでいると美香にキスをされる
不味いのによく出来るな………
俺の中を広げられて変な声が出る
「御願っ、やめ」
「嫌だ」
俺のことくらい分かれよ!
「んんぅ」
俺は涙目で耐える
だけど
優しく解されているから耐えられるのだ
俺は息を荒くして見上げる
「たまんなっ」
奥を突かれた
「あ!?」
ひくんひくんと身体が跳ねる
怖い
怖いんだよ
「震えてる」
「ン、玲音」
玲音にすがりつく

腰を引かれ玲音から離れると思ったら鷹斗に抱き締められる
「エロい」
ちゅっと耳を噛みながらキスされる
怖いのに
痛いのに
辛いのに
こんなにも幸せなのは何故?
嫌だよ
こんなの
「ふえ………」
騎士なのに
俺は
騎士としてみっともない
「………泣くなよ」
優しく抱きしめられる
「俺は甘えてはいけない」
それだけ言い残して鷹斗の首を叩き落とす
ガクンと倒れる鷹斗
二人もその後気絶させる
「ありがとう」
何故かそう言ってしまった
俺はここにいてはいけない
俺はまだ
捕まらない
俺は着替えをしてタクシーで学園に戻る
校長が迎えに来てくれてその日は終わった
俺は許可をもらい別のところで学ぶことになった
隣の空き家なのだがな
庭も広く鍛えるにはもってこい
俺は改めて鍛えることにした
自分の心が弱らないように
もう
戻らないように
暫くして
俺は騎士としての存在を改めて知った
生徒会では三人からスルーする
三人はこちらをみて悲しそうにしてはいたものの何も言わない
怒っているのだろう
だが俺はそんなことを気にしない
気になどできるわけがない
俺は帰ろうとすると
目の前に立ちはだかる
三人がいた
俺はふいっと目をそらし、通り過ぎる
「おい」
鷹斗が声を掛けた
「………」
玲音は見つめる
「おい!」
美香が珍しく声を荒げた
「何だ」
俺の低い声が響く
「「「っ」」」
「用がないなら帰らしてもらおう」
俺はもう
お前らの知っている
あんな奴じゃない
弱い奴じゃない
「さよなら」
俺は最後に
微笑んで
その場を去った
三人は
そんな俺をみて
微笑んでいたことも知らないで
家に戻り着替えをしているとカタンと音がした
何だ?
俺は扉を蹴り飛ばす
そこには倒れている生徒会の一人
俺は慌てて近付くとそれは美香だった
「美香!?」
「っ、う」
美香は唸るだけで何も言わない
玲音も鷹斗もいない
どういう事だ?
「取り敢えず中に入れるか」
美香を運び、ベットに倒す
俺は二人に仕方なく連絡する
二人が慌ててこちらに来た
俺は美香の手当てをして二人に言う
「さぁ、美香を連れて帰れ」
美香を抱き上げる
そして玲音に渡す
「分かった」
「………あぁ」
二人は帰って行く
俺はそれが少し胸が痛くなった
だが
知らないフリをする
この気持ちはもう無いのだから
「って、俺様がすんなり帰るとでも?」
目の前に鷹斗の顔がある
「!?」
俺は木刀を手に取り構えるが木刀の上に鷹斗の足が乗り動けない
「く、」
鍛え不足か!?
「お前、何無くそうとしてんだよ」
「何をだ?」
鷹斗の目が怒りに燃える
「テメェの本心をだよ!」
俺の胸ぐらを掴み俺を倒す
「グッ」
痛みに顔を歪ませる
「俺様達はお前が好きなんだよ!」

「煩い」
俺は
「お前は俺らが好きなんだよ」
黙れ
「ほら」
煩い
「お前らなんか好きじゃない」
「じゃあ何で」
俺の両腕を掴みそっと片手で纏められる
「泣いてんだよ、凪沙」
「ッ」
分かってんだよ
お前らの気持ちなんて
分かってんだよ
気持ちなんて
「なぁ、好きって言えよ」
「認めたくない、俺はき」
「騎士とか関係ないお前の心が聞きたい」
そう言った
鷹斗の目は
今までにみた事ないくらい
本気だった
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