3 / 6
第三話
しおりを挟む
授業を終えて今は掃除の時間だ。ゴミ出しを終えて教室に帰る途中につね吉に言われた。
「それにしても、一日中観察していたけど、月乃は全然上祢と話さないね」
前を歩いていたつね吉が呆れたように振り返った。
「うっ……だって、自分から声を掛けるのなんてハードルが高いよ」
「あんなにもいろいろと知りたがっていた奴の言葉とは思えないな」
「それはそれ!これはこれ!」
憤慨していると、つね吉は黙ったままわたしを見ていた。黒々とした小さな目に見られて思わず固まってしまう。
「え、何?」
「ちょっと待って今未来を視ているから」
「えっ!?」
突然の未来視発言にぎょっとする。
――そんなに簡単に未来が視えるものなの……?
どきどきしていると、徐にため息をつかれた。
「ど、どんな未来が視えたの?」
「……なんていうか、月乃は手が掛かるなぁと思って」
「何それ」
「ぼく、すねこすりじゃないんだけどなー」
そう告げて、つね吉が近づいてきた。足に絡みつくように体を押し付けてきたため、ふわふわの毛が足をくすぐってぞわりと背筋が粟立った。
つね吉を踏まないように足を動かしていると、思い切り足を捻った。
「痛っ!?」
そのまま転んで床とこんにちはをしてしまった。
――うう……痛い……。
「もう、何なのよ!というか、すねこすりって何!?」
思わずつね吉に突っ込めば、「うわっ!?」と驚いた声がした。
――この声は……!
慌てて顔を上げればそこにいたのは上祢くんで。
「真埜さん大丈夫?」
倒れたわたしに上祢くんが手を差し伸べてくれた。
――上祢くん、やっぱり良い人だ……!
感動していたわたしだが、ここでちょっと待てと考える。
上祢くんには、つね吉が視えていない。つまり、側から見たらわたしは何もないところで足を捻って転んだ間抜けな奴という訳で。
――あ、穴があったら入りたい!
恥ずかし過ぎて泣けて来た。ううう、と呻いていると何を思ったのか、上祢くんがこちらに背を向けてしゃがんだ。
「保健室に行こう。ほら、背負って行くから乗って」
「えっ!いやそんな悪いよ!わたしは大丈夫だから……」
「いいから。……あ、そうか」
何かを察して上祢くんが学ランを脱いでわたしの腰に巻きつけた。
――スカートだから気にしたとかじゃなくてですね!?いやそれもあるけれど!
「ほら」
「ううう……」
ここまでされて断れる人がいるだろうか。いや、いない。
わたしは羞恥心を押し殺して、上祢くんの背中に手を置いた。
上祢くんがよっとわたしを背負う。恥ずかしくて仕方がない。
――お、重くないかな?これで重いって思われていたらもうお嫁にいけない……。
いたたまれなくて顔がどんどん下がっていく。
ふと、つね吉の姿が視界に映った。
何処か誇らしげにつね吉が鼻を鳴らした。
「よかったね!」
――よくないわ!
つね吉の頭を一発叩いてやりたくなった。
保健室に連れて来られ、椅子に座らせられた。先生は席を外しているようだ。
「はい、これで大丈夫」
「あ、ありがとう」
上祢くんはわたしの擦りむいた膝に絆創膏を貼ってくれた。痛めた足首には湿布も貼ってくれて、あまりのサービスに顔が熱くなっている。
上祢くんが余った絆創膏を棚にしまっている間に熱い顔を少しでも冷まそうと手でぱたぱたと仰いでいると、つね吉が近くの机に軽やかに登って来た。
「ぼくのおかげだな」
「おかげじゃないよ!こっちは痛い思いをしたんだから」
「美味しい思いもしたでしょ?」
「うっ……それはそうだけど……」
ごにょごにょと言い淀めば、つね吉はその細長い口をにっとつり上げた。
むーっと顔を顰めていたが、上祢くんが戻って来たのでさっと顔を戻す。くつくつと楽しそうにつね吉が笑った。
上祢くんはわたしの足を心配そうに見て来た。ちょっと痛いだけなので大丈夫だよと私は笑った。
「ごめんね上祢くん。お手数をおかけしました」
「気にしないで。それよりも……」
ちらりと上祢くんが視線を逸らした。そうかと思えば何かをじっと見ている。
「……その狐のあやかし、真埜さんの知り合い?」
探るように言われた一言。わたしは上祢くんの視線の先を辿る。
その視線の先にいる純白の姿を――つね吉を、上祢くんは確と見ていた。
「上祢くん……つね吉が視えるの?」
「その狐、つね吉って言うんだ」
「ほほう……ぼくが視えるとはやるな少年」
「それはどうも」
唖然とするわたしに対して、上祢くんとつね吉は普通に喋っていた。
――いやいやいや!
「ちょっと!わたし以外は視えないんじゃなかったの!?」
「言っただろう。主人とあやかしが視える人には視えるって……あーそこそこ」
上祢くんに首元を撫でられてつね吉が気持ちよさそうに目を細めている。
――動物を愛でる上祢くんもまた良い!……じゃなくて!
「上祢くんはあやかしが視えるの!?」
「視えるよ」
「それも、ぼく以外のあやかしも視えているんでしょ?」
「うん」
隠すことなく上祢くんは言った。
「真埜さんは視えていなかったよね?そんな素振りもなかったし」
「月乃は限定的に視えている状態だね。月乃はぼくの主人だからぼくが視えるだけで、他のあやかしは基本視えないよ。まあ、波長が合えば視えるかもしれないけど」
「ええ……」
あやかしといえば、一つ目とか一本足の傘とかのイメージがある。つね吉みたいに可愛い子なら良いけど……。
「できれば視たくないかも……」
「視えない方がいいよ。見た目グロい奴とか怖い奴とか人間が嫌いな奴とか結構いるし。視えるってだけで後を追ってくる奴とかいるしね」
「ひえぇ……」
想像するだけで恐ろしい。
大丈夫だって、とつね吉が尻尾で机を打った。
「月乃はぼくの主人だからね!主人はぼくが守る!」
「おー。漢気溢れているねぇ」
えっへんと胸を張るつね吉に、上祢くんが手を叩いた。男同士で気が合うようだ。
「……ねえ、その主人っていうのやめない?」
提案したがつね吉には無視された。ううう、悲しい……。
「それにしても僕の取越し苦労だったね。真埜さんの近くに狐のあやかしがいるのが視えて、変なあやかしが憑いているんじゃないかと思って、朝から心配だったんだ」
「上祢くん……!」
――なんて良い人なんだ!
そう思っていると、つね吉が何処か不満そうに鼻を鳴らした。
「変なあやかしって何だ変なあやかしって!」
「ごめんごめん」
ぺしっぺしっとつね吉が上祢くんのことを尻尾で叩いていたがあまり効いていないようだ。
「そしたら、思い切り転んじゃったからびっくりしたよ」
「……忘れてください」
顔を覆って項垂れた。恥ずかしい……。
不思議そうに上祢くんがつね吉に問う。
「何で転ばすようなことしたの?」
「全ては月乃のためだ」
「転ばすことが?」
きょとんとした上祢くんに、誤魔化すようにわたしは話を切り出した。
「そ、そんなことより!つね吉について説明するね。つね吉は祖母の遺品を整理している時に出会って……この中にいたんだ」
首に掛けている筒を取り出して見せた。
まじまじと上祢くんが筒を観察する。
「管の中の狐……そうか、管狐か。確か管狐って、雌雄一対じゃなかったっけ?あと、家が喰い潰されるって話があったと思うんだけど……」
「そんな話聞いていないんだけど!?」
「言ってないからな」
ぎょっとしたわたしに、のんびりとつね吉が答えた。
「そもそもつね吉は一匹だったよね?え、もう一匹いるの?」
「いないよ。僕は悟り世代だからね。雌雄一対にして子どもが増えるから家が喰い潰されるってだけだよ」
「な、なーんだ……」
それを聞いて安心した。上祢くんも「なるほど」と頷いている。
「それにしても上祢くんってあやかしに詳しいんだね」
「まあ、よく絡まれているからね……あやかしについて知っていた方が対処法もわかる時もあるからさ」
上祢くんが何処か遠くを見るような目をした。上祢くんがあやかしとどんな遣り取りをしてきたのかわからないが、本人が話すまであまり突っ込まない方がいいのかもしれない。
「兎に角、月乃はめったなことじゃ視えないと思うけど、あやかしと出会しても関わらないようにすること!わかった?」
「はーい」
「上祢も。まあ、あやかしに襲われそうになっているところに出会したら気が向いたら助けてあげる」
「ありがとう」
「そこは迷わず助けてあげてよ!」
わたしが怒れば、つね吉はぷいっと顔を背けた。
全くもうと悪態をつきつつ、こっそりとわたしは上祢くんに教える。
「上祢くん、つね吉は食べ物をあげれば動くみたいだから」
「なるほど……」
「結構チョロいかも」
「なるほど……」
「二人とも何話しているの?」
「な、何でもないよ!」
「そうそう。何でもない何でもない」
首を傾げるつね吉に、わたしと上祢くんは苦笑いを零すのだった。
「それにしても、一日中観察していたけど、月乃は全然上祢と話さないね」
前を歩いていたつね吉が呆れたように振り返った。
「うっ……だって、自分から声を掛けるのなんてハードルが高いよ」
「あんなにもいろいろと知りたがっていた奴の言葉とは思えないな」
「それはそれ!これはこれ!」
憤慨していると、つね吉は黙ったままわたしを見ていた。黒々とした小さな目に見られて思わず固まってしまう。
「え、何?」
「ちょっと待って今未来を視ているから」
「えっ!?」
突然の未来視発言にぎょっとする。
――そんなに簡単に未来が視えるものなの……?
どきどきしていると、徐にため息をつかれた。
「ど、どんな未来が視えたの?」
「……なんていうか、月乃は手が掛かるなぁと思って」
「何それ」
「ぼく、すねこすりじゃないんだけどなー」
そう告げて、つね吉が近づいてきた。足に絡みつくように体を押し付けてきたため、ふわふわの毛が足をくすぐってぞわりと背筋が粟立った。
つね吉を踏まないように足を動かしていると、思い切り足を捻った。
「痛っ!?」
そのまま転んで床とこんにちはをしてしまった。
――うう……痛い……。
「もう、何なのよ!というか、すねこすりって何!?」
思わずつね吉に突っ込めば、「うわっ!?」と驚いた声がした。
――この声は……!
慌てて顔を上げればそこにいたのは上祢くんで。
「真埜さん大丈夫?」
倒れたわたしに上祢くんが手を差し伸べてくれた。
――上祢くん、やっぱり良い人だ……!
感動していたわたしだが、ここでちょっと待てと考える。
上祢くんには、つね吉が視えていない。つまり、側から見たらわたしは何もないところで足を捻って転んだ間抜けな奴という訳で。
――あ、穴があったら入りたい!
恥ずかし過ぎて泣けて来た。ううう、と呻いていると何を思ったのか、上祢くんがこちらに背を向けてしゃがんだ。
「保健室に行こう。ほら、背負って行くから乗って」
「えっ!いやそんな悪いよ!わたしは大丈夫だから……」
「いいから。……あ、そうか」
何かを察して上祢くんが学ランを脱いでわたしの腰に巻きつけた。
――スカートだから気にしたとかじゃなくてですね!?いやそれもあるけれど!
「ほら」
「ううう……」
ここまでされて断れる人がいるだろうか。いや、いない。
わたしは羞恥心を押し殺して、上祢くんの背中に手を置いた。
上祢くんがよっとわたしを背負う。恥ずかしくて仕方がない。
――お、重くないかな?これで重いって思われていたらもうお嫁にいけない……。
いたたまれなくて顔がどんどん下がっていく。
ふと、つね吉の姿が視界に映った。
何処か誇らしげにつね吉が鼻を鳴らした。
「よかったね!」
――よくないわ!
つね吉の頭を一発叩いてやりたくなった。
保健室に連れて来られ、椅子に座らせられた。先生は席を外しているようだ。
「はい、これで大丈夫」
「あ、ありがとう」
上祢くんはわたしの擦りむいた膝に絆創膏を貼ってくれた。痛めた足首には湿布も貼ってくれて、あまりのサービスに顔が熱くなっている。
上祢くんが余った絆創膏を棚にしまっている間に熱い顔を少しでも冷まそうと手でぱたぱたと仰いでいると、つね吉が近くの机に軽やかに登って来た。
「ぼくのおかげだな」
「おかげじゃないよ!こっちは痛い思いをしたんだから」
「美味しい思いもしたでしょ?」
「うっ……それはそうだけど……」
ごにょごにょと言い淀めば、つね吉はその細長い口をにっとつり上げた。
むーっと顔を顰めていたが、上祢くんが戻って来たのでさっと顔を戻す。くつくつと楽しそうにつね吉が笑った。
上祢くんはわたしの足を心配そうに見て来た。ちょっと痛いだけなので大丈夫だよと私は笑った。
「ごめんね上祢くん。お手数をおかけしました」
「気にしないで。それよりも……」
ちらりと上祢くんが視線を逸らした。そうかと思えば何かをじっと見ている。
「……その狐のあやかし、真埜さんの知り合い?」
探るように言われた一言。わたしは上祢くんの視線の先を辿る。
その視線の先にいる純白の姿を――つね吉を、上祢くんは確と見ていた。
「上祢くん……つね吉が視えるの?」
「その狐、つね吉って言うんだ」
「ほほう……ぼくが視えるとはやるな少年」
「それはどうも」
唖然とするわたしに対して、上祢くんとつね吉は普通に喋っていた。
――いやいやいや!
「ちょっと!わたし以外は視えないんじゃなかったの!?」
「言っただろう。主人とあやかしが視える人には視えるって……あーそこそこ」
上祢くんに首元を撫でられてつね吉が気持ちよさそうに目を細めている。
――動物を愛でる上祢くんもまた良い!……じゃなくて!
「上祢くんはあやかしが視えるの!?」
「視えるよ」
「それも、ぼく以外のあやかしも視えているんでしょ?」
「うん」
隠すことなく上祢くんは言った。
「真埜さんは視えていなかったよね?そんな素振りもなかったし」
「月乃は限定的に視えている状態だね。月乃はぼくの主人だからぼくが視えるだけで、他のあやかしは基本視えないよ。まあ、波長が合えば視えるかもしれないけど」
「ええ……」
あやかしといえば、一つ目とか一本足の傘とかのイメージがある。つね吉みたいに可愛い子なら良いけど……。
「できれば視たくないかも……」
「視えない方がいいよ。見た目グロい奴とか怖い奴とか人間が嫌いな奴とか結構いるし。視えるってだけで後を追ってくる奴とかいるしね」
「ひえぇ……」
想像するだけで恐ろしい。
大丈夫だって、とつね吉が尻尾で机を打った。
「月乃はぼくの主人だからね!主人はぼくが守る!」
「おー。漢気溢れているねぇ」
えっへんと胸を張るつね吉に、上祢くんが手を叩いた。男同士で気が合うようだ。
「……ねえ、その主人っていうのやめない?」
提案したがつね吉には無視された。ううう、悲しい……。
「それにしても僕の取越し苦労だったね。真埜さんの近くに狐のあやかしがいるのが視えて、変なあやかしが憑いているんじゃないかと思って、朝から心配だったんだ」
「上祢くん……!」
――なんて良い人なんだ!
そう思っていると、つね吉が何処か不満そうに鼻を鳴らした。
「変なあやかしって何だ変なあやかしって!」
「ごめんごめん」
ぺしっぺしっとつね吉が上祢くんのことを尻尾で叩いていたがあまり効いていないようだ。
「そしたら、思い切り転んじゃったからびっくりしたよ」
「……忘れてください」
顔を覆って項垂れた。恥ずかしい……。
不思議そうに上祢くんがつね吉に問う。
「何で転ばすようなことしたの?」
「全ては月乃のためだ」
「転ばすことが?」
きょとんとした上祢くんに、誤魔化すようにわたしは話を切り出した。
「そ、そんなことより!つね吉について説明するね。つね吉は祖母の遺品を整理している時に出会って……この中にいたんだ」
首に掛けている筒を取り出して見せた。
まじまじと上祢くんが筒を観察する。
「管の中の狐……そうか、管狐か。確か管狐って、雌雄一対じゃなかったっけ?あと、家が喰い潰されるって話があったと思うんだけど……」
「そんな話聞いていないんだけど!?」
「言ってないからな」
ぎょっとしたわたしに、のんびりとつね吉が答えた。
「そもそもつね吉は一匹だったよね?え、もう一匹いるの?」
「いないよ。僕は悟り世代だからね。雌雄一対にして子どもが増えるから家が喰い潰されるってだけだよ」
「な、なーんだ……」
それを聞いて安心した。上祢くんも「なるほど」と頷いている。
「それにしても上祢くんってあやかしに詳しいんだね」
「まあ、よく絡まれているからね……あやかしについて知っていた方が対処法もわかる時もあるからさ」
上祢くんが何処か遠くを見るような目をした。上祢くんがあやかしとどんな遣り取りをしてきたのかわからないが、本人が話すまであまり突っ込まない方がいいのかもしれない。
「兎に角、月乃はめったなことじゃ視えないと思うけど、あやかしと出会しても関わらないようにすること!わかった?」
「はーい」
「上祢も。まあ、あやかしに襲われそうになっているところに出会したら気が向いたら助けてあげる」
「ありがとう」
「そこは迷わず助けてあげてよ!」
わたしが怒れば、つね吉はぷいっと顔を背けた。
全くもうと悪態をつきつつ、こっそりとわたしは上祢くんに教える。
「上祢くん、つね吉は食べ物をあげれば動くみたいだから」
「なるほど……」
「結構チョロいかも」
「なるほど……」
「二人とも何話しているの?」
「な、何でもないよ!」
「そうそう。何でもない何でもない」
首を傾げるつね吉に、わたしと上祢くんは苦笑いを零すのだった。
0
お気に入りに追加
0
あなたにおすすめの小説
セーラー服美人女子高生 ライバル同士の一騎討ち
ヒロワークス
ライト文芸
女子高の2年生まで校内一の美女でスポーツも万能だった立花美帆。しかし、3年生になってすぐ、同じ学年に、美帆と並ぶほどの美女でスポーツも万能な逢沢真凛が転校してきた。
クラスは、隣りだったが、春のスポーツ大会と夏の水泳大会でライバル関係が芽生える。
それに加えて、美帆と真凛は、隣りの男子校の俊介に恋をし、どちらが俊介と付き合えるかを競う恋敵でもあった。
そして、秋の体育祭では、美帆と真凛が走り高跳びや100メートル走、騎馬戦で対決!
その結果、放課後の体育館で一騎討ちをすることに。
小学生最後の夏休みに近所に住む2つ上のお姉さんとお風呂に入った話
矢木羽研
青春
「……もしよかったら先輩もご一緒に、どうですか?」
「あら、いいのかしら」
夕食を作りに来てくれた近所のお姉さんを冗談のつもりでお風呂に誘ったら……?
微笑ましくも甘酸っぱい、ひと夏の思い出。
※性的なシーンはありませんが裸体描写があるのでR15にしています。
※小説家になろうでも同内容で投稿しています。
※2022年8月の「第5回ほっこり・じんわり大賞」にエントリーしていました。
そのバンギャ、2度目の推し活を満喫する
碧井ウタ
ライト文芸
40代のおひとり様女性である優花には、青春を捧げた推しがいた。
2001年に解散した、Blue RoseというV系バンドのボーカル、璃桜だ。
そんな彼女は転落事故で死んだはずだったのだが、目を覚ますとなぜか20歳の春に戻っていた。
1998年? Blue Roseは、解散どころかデビュー前だ。
それならば……「追うしかないだろう!」
バンギャ魂に火がついた優花は、過去の後悔もやり直しつつ、2度目の推し活に手を伸ばす。
スマホが無い時代?……な、なんとかなる!
ご当地グルメ……もぐもぐ。
行けなかったライブ……行くしかないでしょ!
これは、過去に戻ったバンギャが、もう一度、自分の推しに命を燃やす物語。
<V系=ヴィジュアル系=派手な髪や化粧や衣装など、ヴィジュアルでも音楽の世界観を表現するバンド>
<バンギャ=V系バンドが好きな女性(ギャ、バンギャルともいう) ※男性はギャ男(ぎゃお)>
※R15は念のため設定
話花【ロコノミシリノ】
葵冬弥(あおいとうや)
ライト文芸
ある少女はやる気もなくやりたいこともなく、特定の友達も作らず、ゲームセンター通いやイラストを描いたりして、ただ流れるままに人生を揺蕩うように過ごしていた。
もうひとりの少女は病気で自分の人生の道はもう長くないことを知り、絶望したが、ネット小説に出会い、希望を見つけた。
ある日、病気の少女は引っ越した先のたまたま通りかかった町のゲームセンターで、希望と似たものを見かけ、いつものようにゲームセンターに来ていた少女と出会う。
そして、流されるままの少女を許せない病気の少女は、彼女を地に足をつけて歩ませようとする。その生命を持って。
そんな真実のお話。
希望が丘駅前商店街 in 『居酒屋とうてつ』とその周辺の人々
饕餮
ライト文芸
ここは東京郊外松平市にある商店街。
国会議員の重光幸太郎先生の地元である。
そんな商店街にある、『居酒屋とうてつ』やその周辺で繰り広げられる、一話完結型の面白おかしな商店街住人たちのひとこまです。
★このお話は、鏡野ゆう様のお話
『政治家の嫁は秘書様』https://www.alphapolis.co.jp/novel/210140744/354151981
に出てくる重光先生の地元の商店街のお話です。当然の事ながら、鏡野ゆう様には許可をいただいております。他の住人に関してもそれぞれ許可をいただいてから書いています。
★他にコラボしている作品
・『桃と料理人』http://ncode.syosetu.com/n9554cb/
・『青いヤツと特別国家公務員 - 希望が丘駅前商店街 -』http://ncode.syosetu.com/n5361cb/
・『希望が丘駅前商店街~透明人間の憂鬱~』https://www.alphapolis.co.jp/novel/265100205/427152271
・『希望が丘駅前商店街 ―姉さん。篠宮酒店は、今日も平常運転です。―』https://www.alphapolis.co.jp/novel/172101828/491152376
・『日々是好日、希望が丘駅前商店街-神神飯店エソ、オソオセヨ(にいらっしゃいませ)』https://www.alphapolis.co.jp/novel/177101198/505152232
・『希望が丘駅前商店街~看板娘は招き猫?喫茶トムトム元気に開店中~』https://ncode.syosetu.com/n7423cb/
・『Blue Mallowへようこそ~希望が丘駅前商店街』https://ncode.syosetu.com/n2519cc/
僕とあの娘
みつ光男
ライト文芸
県外の大学に通いながらバンド活動をしている
金髪の新1年生、中村鴻一は
ある日キャンパスのすぐ隣にある看護学校に通う有香、
そして美波と知り合う。
この二人と出会ったことにより鴻一は舞と"出会って"しまう。
そして互いに魅かれ合う想いにすら気づかぬまま
ただ悪戯に同じ時を過ごしていた。
いつしか二人はお互いの気持ちに
寄り添うことが出来るのだろうか?
運命は時として残酷な筋書きを用意して
二人を試そうとする…
自身の過去を気にするあまり
彼女との関係にストイックさを求める反面
"断れない"優柔不断さを持ち合わせる、そんな男子と
想いの深さゆえ誰も責められず自分を追い込む女子
そんな二人は「ハッピーエンド」と言うゴールに
辿り着くことが出来るのでしょうか?
そして紆余曲折を経た二人が最終的に導きだした答えとは?
蘇生魔法を授かった僕は戦闘不能の前衛(♀)を何度も復活させる
フルーツパフェ
大衆娯楽
転移した異世界で唯一、蘇生魔法を授かった僕。
一緒にパーティーを組めば絶対に死ぬ(死んだままになる)ことがない。
そんな口コミがいつの間にか広まって、同じく異世界転移した同業者(多くは女子)から引っ張りだこに!
寛容な僕は彼女達の申し出に快諾するが条件が一つだけ。
――実は僕、他の戦闘スキルは皆無なんです
そういうわけでパーティーメンバーが前衛に立って死ぬ気で僕を守ることになる。
大丈夫、一度死んでも蘇生魔法で復活させてあげるから。
相互利益はあるはずなのに、どこか鬼畜な匂いがするファンタジー、ここに開幕。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる