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第三章 火の街カーネリアン
創造神と破壊神
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王護学園の校長、リース・モルダバイトは、
険しい顔で見えない誰かを睨み付けていた。
「おい創造神、これはどういうことだ」
どういうこととは?
心当たりがありすぎて検討がつかないな。
「エンヘルのことだよ
何故わざわざあいつらの邪魔をさせた」
何、ただの演出に過ぎないよ。
何事もなくイフリートの元に
辿り着いたらつまらないだろう?
「だからって、わざわざ代替わり時期にやるのか?」
だからこそロイドを同行させたんだよ。
彼にイフリートを新しく創造してもらう為に、
運命に彼を巻き込んだんだ。
「創造神の魔銃でか?」
そうだよ、あの魔銃は俺の加護を使えば、
イフリートは新しく生まれ変わる。
体は今よりも幼くなってしまうが、
火山の管理に関しては問題ないだろう。
「お前創造神なんだから、
世界を破滅に導くようなことはやめろよ」
分かってるよ、それは君の役目だろう?
「……………」
そうだね…なら次は、少し彼らに優しくしようか。
じゃあね、“破壊神”
「…………ああ」
「終わったのか?」
俺が聞くと、イーツはこくりと頷く。
どうやら勝負はもうついたようだ。
「俺達の出る幕、ありませんでしたね」
「そうだな
最早俺達の方が傍観者になってたよな」
「…………エンヘル」
ロイドは、何か思い詰めたような顔をしていた。
よほど先程の出来事が堪えたのだろう。
「あれは、仕方ねえよ
世界の裏切り者であるあいつの末路は、
遅かれ早かれどのみち死ぬしかなかったんだ」
「…………エンヘルは優しい子だった
俺はいつも本の話しかしないのに、
笑顔で耳を傾けてくれたんだ
それなのに、どうして世界の裏切り者なんかに…」
「…………」
創造神は、知っていてエンヘルを遣わせたのだろうか。
だとしたらそれは、とても残酷で苦しいことだ。
「エンヘルはこれから、
やっと人間に戻ることが出来るんだな
何百、何千と傍観者として転生した彼女が…」
「ロイド、一つ教えてくれないか?」
「何だ」
それは、エンヘルの言葉から疑問に感じたこと。
最悪な可能性を、予測してしまう疑問だった。
「傍観者って、元は何だったんだ?」
これは多分、聞いちゃいけない質問なのだろう。
「傍観者の正体は」
真相を知れば、傍観者に対する態度が変わる。
あの時ロイドが言っていた言葉を思い出した。
ロイドからの答えは、とても残酷で悲しい真実だった。
「不幸な最後を迎えた人間を、
創造神が無限転生の力を付与した者達だ
傍観者達は何度死んでも傍観者に生まれ変わり、
創造神が人間に戻すまで続く」
イーツは、ただ静かにロイドを見つめていた。
火山の奥地、最深部にはイフリートの姿があった。
「これが、イフリートか
道中では一度も魔物に出会わなかったな」
「恐らく今回の異変で、
魔物が逃げたのかもしれませんね」
「…………」
「ハワード様、
顔色が悪いようですが、大丈夫ですか?」
「ああ、大丈夫だ
心配かけさせてごめんな」
イフリートは弱っているのか、
ドラゴンの姿で眠っていた。
『そのイフリートに、
創造の魔銃を撃てば異変は収まるよ』
「ロイド、イフリートに
創造の魔銃を撃てば異変が収まるんだってよ」
「FH45を?この魔銃にはそんな力はないはずだが…」
「何か分かんねえけど、
イーツが言うならそうなんじゃね?」
「イーツに対する信頼が強いなお前は…」
魔銃に関しても説明しておこう。
魔銃とは、武器屋がスナイパー用に作った
属性の付与に特化した特殊な武器だ。
破壊神の魔銃のように、一つの属性に特化した
銃器が多く作られているが、
稀に全属性に対応した銃器が作られる。
撃つ時は装填した弾に、
対応している属性を付与して発砲される。
ロイドが愛用している銃器で説明すると、
破壊の銃器のRM36は、
一つの属性しか対応していないので、
弾は八つの属性を付与した物を使用する。
火属性の射撃をするなら火属性を付与した
弾を発砲する感じだ。
連続発砲は出来ないが、急所に当たりやすく殺傷力も高い。
銃器は重いが、射程距離が長いのが特徴だ。
射程距離はというと、10メートルくらいらしい。
二つ目は創造の銃器のFH45。
全ての属性に対応しており、
弾に付与する属性を、レバーで自由に変更出来る。
ランプの色で付与される属性が変わるらしく、
火は赤、水は水色、木は緑、
風は白、土は茶色、雷は黄色
光と闇は別のレバーで、
手前に引くと光、奥に押すと闇となる。
連続発砲が出来、急所に当たりにくく殺傷力が低い為、
生け捕りに向いている魔銃だ。
銃器は軽いが、射程距離が短いのが特徴だ。
射程距離は5メートル、
破壊の銃器よりも明らかに短いだろう。
さて、魔銃の説明はこれくらいで良いだろう。
ロイドはFH45の銃口をイフリートに向ける。
引き金は引かれ、乾いた銃声が響く。
イフリートはこの日を以て、
新しく生まれ変わったのだ。
「……………」
「だから程ほどに上がれと言っただろ
ガキみたいにはしゃぐからのぼせるんだ」
「うるせえしわしわマン」
「誰がしわしわマンだ」
「温泉貸し切りなんですよ
そりゃテンションくらい上がりますって」
「だろうな、お前もはしゃぎすぎて
のぼせた哀れな男第二号だからな」
「ロイド、何か冷たいの買ってきてくれ」
「貴様が行け」
「ええ、ロイドまさか、
のぼせて足元がおぼつかない可愛い後輩に、
自分から買いに行けと?」
「何て酷い先輩なのでしょうか!
少なくともディオン先輩は、
言わずとも買ってきてくれるのに!」
「分かった、買いに行けば良いのだな?
ディオンよりも気が利くということを証明してやろう」
「よろしく」
「流石ロイド先輩!
後輩想いの優しい先輩ですね!」
(ちょろいなこいつ)
(ディオン先輩のことを言えば、
簡単に釣れますからね)
まんまと二人の策略に乗せられたロイドは、
それを知ることもなく部屋を出ていった。
険しい顔で見えない誰かを睨み付けていた。
「おい創造神、これはどういうことだ」
どういうこととは?
心当たりがありすぎて検討がつかないな。
「エンヘルのことだよ
何故わざわざあいつらの邪魔をさせた」
何、ただの演出に過ぎないよ。
何事もなくイフリートの元に
辿り着いたらつまらないだろう?
「だからって、わざわざ代替わり時期にやるのか?」
だからこそロイドを同行させたんだよ。
彼にイフリートを新しく創造してもらう為に、
運命に彼を巻き込んだんだ。
「創造神の魔銃でか?」
そうだよ、あの魔銃は俺の加護を使えば、
イフリートは新しく生まれ変わる。
体は今よりも幼くなってしまうが、
火山の管理に関しては問題ないだろう。
「お前創造神なんだから、
世界を破滅に導くようなことはやめろよ」
分かってるよ、それは君の役目だろう?
「……………」
そうだね…なら次は、少し彼らに優しくしようか。
じゃあね、“破壊神”
「…………ああ」
「終わったのか?」
俺が聞くと、イーツはこくりと頷く。
どうやら勝負はもうついたようだ。
「俺達の出る幕、ありませんでしたね」
「そうだな
最早俺達の方が傍観者になってたよな」
「…………エンヘル」
ロイドは、何か思い詰めたような顔をしていた。
よほど先程の出来事が堪えたのだろう。
「あれは、仕方ねえよ
世界の裏切り者であるあいつの末路は、
遅かれ早かれどのみち死ぬしかなかったんだ」
「…………エンヘルは優しい子だった
俺はいつも本の話しかしないのに、
笑顔で耳を傾けてくれたんだ
それなのに、どうして世界の裏切り者なんかに…」
「…………」
創造神は、知っていてエンヘルを遣わせたのだろうか。
だとしたらそれは、とても残酷で苦しいことだ。
「エンヘルはこれから、
やっと人間に戻ることが出来るんだな
何百、何千と傍観者として転生した彼女が…」
「ロイド、一つ教えてくれないか?」
「何だ」
それは、エンヘルの言葉から疑問に感じたこと。
最悪な可能性を、予測してしまう疑問だった。
「傍観者って、元は何だったんだ?」
これは多分、聞いちゃいけない質問なのだろう。
「傍観者の正体は」
真相を知れば、傍観者に対する態度が変わる。
あの時ロイドが言っていた言葉を思い出した。
ロイドからの答えは、とても残酷で悲しい真実だった。
「不幸な最後を迎えた人間を、
創造神が無限転生の力を付与した者達だ
傍観者達は何度死んでも傍観者に生まれ変わり、
創造神が人間に戻すまで続く」
イーツは、ただ静かにロイドを見つめていた。
火山の奥地、最深部にはイフリートの姿があった。
「これが、イフリートか
道中では一度も魔物に出会わなかったな」
「恐らく今回の異変で、
魔物が逃げたのかもしれませんね」
「…………」
「ハワード様、
顔色が悪いようですが、大丈夫ですか?」
「ああ、大丈夫だ
心配かけさせてごめんな」
イフリートは弱っているのか、
ドラゴンの姿で眠っていた。
『そのイフリートに、
創造の魔銃を撃てば異変は収まるよ』
「ロイド、イフリートに
創造の魔銃を撃てば異変が収まるんだってよ」
「FH45を?この魔銃にはそんな力はないはずだが…」
「何か分かんねえけど、
イーツが言うならそうなんじゃね?」
「イーツに対する信頼が強いなお前は…」
魔銃に関しても説明しておこう。
魔銃とは、武器屋がスナイパー用に作った
属性の付与に特化した特殊な武器だ。
破壊神の魔銃のように、一つの属性に特化した
銃器が多く作られているが、
稀に全属性に対応した銃器が作られる。
撃つ時は装填した弾に、
対応している属性を付与して発砲される。
ロイドが愛用している銃器で説明すると、
破壊の銃器のRM36は、
一つの属性しか対応していないので、
弾は八つの属性を付与した物を使用する。
火属性の射撃をするなら火属性を付与した
弾を発砲する感じだ。
連続発砲は出来ないが、急所に当たりやすく殺傷力も高い。
銃器は重いが、射程距離が長いのが特徴だ。
射程距離はというと、10メートルくらいらしい。
二つ目は創造の銃器のFH45。
全ての属性に対応しており、
弾に付与する属性を、レバーで自由に変更出来る。
ランプの色で付与される属性が変わるらしく、
火は赤、水は水色、木は緑、
風は白、土は茶色、雷は黄色
光と闇は別のレバーで、
手前に引くと光、奥に押すと闇となる。
連続発砲が出来、急所に当たりにくく殺傷力が低い為、
生け捕りに向いている魔銃だ。
銃器は軽いが、射程距離が短いのが特徴だ。
射程距離は5メートル、
破壊の銃器よりも明らかに短いだろう。
さて、魔銃の説明はこれくらいで良いだろう。
ロイドはFH45の銃口をイフリートに向ける。
引き金は引かれ、乾いた銃声が響く。
イフリートはこの日を以て、
新しく生まれ変わったのだ。
「……………」
「だから程ほどに上がれと言っただろ
ガキみたいにはしゃぐからのぼせるんだ」
「うるせえしわしわマン」
「誰がしわしわマンだ」
「温泉貸し切りなんですよ
そりゃテンションくらい上がりますって」
「だろうな、お前もはしゃぎすぎて
のぼせた哀れな男第二号だからな」
「ロイド、何か冷たいの買ってきてくれ」
「貴様が行け」
「ええ、ロイドまさか、
のぼせて足元がおぼつかない可愛い後輩に、
自分から買いに行けと?」
「何て酷い先輩なのでしょうか!
少なくともディオン先輩は、
言わずとも買ってきてくれるのに!」
「分かった、買いに行けば良いのだな?
ディオンよりも気が利くということを証明してやろう」
「よろしく」
「流石ロイド先輩!
後輩想いの優しい先輩ですね!」
(ちょろいなこいつ)
(ディオン先輩のことを言えば、
簡単に釣れますからね)
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それを知ることもなく部屋を出ていった。
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