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本編
第十九話 白雪爆破事件【中編】
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零時は白雪から貰ったマロングラッセを食べながら問いかける。
零時さん、結局白雪さんのお返し食べるんですね。
そう言うところですよ、零時さん。
後私にもマロングラッセ下さい。
「それで?壊されたってどういうことだ?」
伊織さんにひっぺがされた白雪さんは、
零時さんの向かいに座って、涙ながらに話し始めました。
「本当は、この日にホワイトチョコの僕を、
白雪王子に渡すつもりだったんだ
けれど、いざ確認したら……」
「チョコの白雪が破壊されていたと……」
「防犯カメラの映像を見るに、
ホワイトチョコの僕は三日前の0時に壊されたみたいだ
僕は……僕と君との愛を傷つけた犯人を知りたい
協力して貰えるかな……白雪王子」
「お前が破壊されようが心底どうでも良いが、
断ったら断ったで後でネチネチ言ってきそうだからなお前は
分かった、この依頼……引き受けることにしよう」
白雪さんはぱぁっと明るい表情になると、
すぐさま零時さんの隣に来たかと思うと、
途端に膝をつき、零時さんの手を取る。
白雪さん見た目だけは良いから、
王子ムーヴが似合うんだよなぁ。
「ありがとう白雪王子!
ホワイトチョコの僕……どうか見つけてやってほしい
あれは、君に食べられるために作ったものだからね
僕と君の愛の結晶の仇を、取っておくれ」
「もうちょっと言い方どうにかならなかったのか?
それと手を離せ、不快だ」
「相変わらずつれないね君は
だがそんな素直じゃない君も美しい……」
「零時さん、マロングラッセ食べたいです
一口ください」
「お前に関しては一口では終わらないだろ」
「欲を言うなら全部食べたいですけど……
それ零時さんが貰ったものですからねぇ」
「一応遠慮とかは出来たのかお前」
「私だってそれくらいは出来ますーー!!!」
「うーん、悪いけどそれは遠慮して貰えるかな?
このマロングラッセには、
僕のこの溢れんばかりの愛が詰まっているからね
白雪王子に食べて貰うことで、
僕の愛は受け入れられていくんだよ」
「三成、やっぱこれ全部食べて良いぞ」
「白雪王子!?」
「あー、これは仕方無いよね
時人くんラブの僕でも、流石にあれは引くよ」
「君だけまともなフリをしないでくれるかな?ストーカー女」
「少なくとも君よりはマシだよ、変態くん❤️」
「良いんですか!?ではいただきます」
ストーカー二人が乱闘を始めた中、
私はマロングラッセにフォークを突き刺し、口に運ぶ。
その瞬間口に広がる、砂糖の甘味と栗の旨味。
お口の中が絶賛秋祭り開催中となっている。
これぞ秋の味覚!これぞ秋の醍醐味と言っても良い!
いや実際はまだ3月なのだけれど、
秋と言えば栗みたいなところもあるから、
秋の味を感じるのは最早仕方のないことなのだ。
こんにちは秋。随分と早いね秋。
ちょっと来るの早すぎない?秋。
お砂糖万歳!栗万歳!マロングラッセ万歳!
「秋だ……秋の味がする……うへへ……」
「遂に壊れたか?」
「マロングラッセ万歳!ありがとう秋!」
「相当美味しかったんだな、これは」
◇◇◇
美味しかった……マロングラッセ。
また食べたい……また会えるかな?マロングラッセ。
今食べ終わったばかりなのに、もうまた食べたいと思ってる。
恐ろしや……秋の味覚……
「ご馳走さまでした……」
私は満足げに呟く。
今日はケーキ二つだけではなく、
マカロンやマロングラッセも食べられるなんて、
今日は何て私にとって幸福な日なのだろうか。
夢でも見てるのかな?私。
私が食べ終わった食器を洗い終わった零時さんが話しかける。
「満足したか?それなら早く現場に行くぞ」
「分かりました!出掛ける準備するので、
ちょっと待ってて下さいね!」
数分後に私が出掛ける準備を整えると、
零時さんはソファーから立ち上がって、
探偵事務所の玄関へと向かっていく。
「ほら伊織、白雪も行くぞ」
「あっ、待ってよ時人くん!」
「白雪王子!置いていかないでおくれ!」
やっぱりこの二人を制御出来るのは彼だけだ。
◇◇◇
白雪さんチョコを保管してた現場に向かう最中で、
いつもの行きつけのお店の月下美人の前を通りかかる。
「あ、月下美人……」
その瞬間、グゥーと少しだけお腹が鳴った。
やれやれ……私の身体は随分と正直なものだ。
零時さんは呆れた目で私を見つめている。
べ、別に食いしん坊じゃないもーん!
「三成、伊織と白雪も、少しここで待ってろ」
零時さんは私達をここで待たせると、
月下美人へと向かう。
少しして帰ってくると、
そこには月光蝶焼きの紙袋を持っていた。
零時さんは紙袋の中に手を入れると、
その中の一つを私に差し出す。
「ほら、冷めないうちに食え」
「零時さん、これは……」
「チョコとチーズのミックスだ
確かお前、チーズ好きだったろ」
私の好きな味、覚えてくれてたんだ……
零時さんは再び紙袋に手を入れると、
伊織さんと白雪さんにも月光蝶焼きを差し出す。
「伊織はチョコ、白雪はりんごとチョコのミックスな」
「ありがとう、時人くん」
「流石は白雪王子!やはり僕と君は、
運命の赤い糸で結ばれているのだね!」
「…………勘違いするな、お前らはついでだついで
冷める前に早く食え」
「ついででも嬉しいよ
ああ、僕たちのことちゃんと見てくれてるんだって、
そう、思えるから」
「………………そうか」
伊織さんはチョコの月光蝶焼きを両手で持ちながら、
とても幸せそうに笑う。
その笑顔を見た零時さんは、何を言うでもなく、
無言でカスタードの月光蝶焼きを食べていた。
◇◇◇
「ついに出番ですね!任せて下さい!」
最初は月宮くんを呼ぼうとしていたのだが、
今回月宮くんはバイトで来れないらしく、
代わりにデカイ柴犬こと、三郎くんが来ることになった。
相変わらず大きい。
月宮くんくらいなら簡単に乗れそうだ。
「期待してるぞ、お前の嗅覚に」
「面と向かってそんな言い方されたの、自分初めてです!」
私達は三郎くんを連れて、白雪さんチョコが
保存されていた現場に到着した。
「ここに、あの呪物が封印されていたのか?」
「白雪王子、曰く付きのチョコじゃないよ
あれは僕と君の愛の結晶さ」
「それで、セキュリティーはちゃんとしてたのか?」
「勿論だとも、この保管庫の扉だって、
僕の指紋認証が必要だし、暗証番号だってある
まず凡人が容易く入り込めるような場所ではないよ」
「その保管庫に保管されてたものが壊されたということか……」
「そういうことになるね」
白雪さんが扉の指紋認証と暗証番号を打ち込むと、
扉はウィーンと機械的な音を出しながら、
横にスライドしていった。
「さあ、入っておくれ」
保管庫には、仰々しい台座が設置されており、
その周りにはチョコの残骸が散らばっている。
恐らくここが現場なのだろう。
「三郎、行け」
「分かりました!」
三郎くんが勢い良く走りだし、現場の匂いを嗅ぐ。
数分後に何かに気づいたのか、零時さんの元に帰ってきた。
「どうした、何か見つけたか?」
「この部屋……火薬の匂いがします!」
「火薬か……」
零時さんは三郎くんの報告を聞いた後、
何か考え込む仕草をする。
「白雪、確かお前のチョコは0時に壊されたんだよな?」
「ああ、そうだよ
それがどうかしたのかな?」
「ふむ、0時なら干渉出来そうだな……やってみるか」
「零時さん?」
零時さんはあの仰々しい台座の近くまで歩くと、
台座を靴でカツンと鳴らす。
「零時の鐘」
ゴーン ゴーン ゴーン。
どこからか、鐘のような音が聞こえる。
その瞬間、私の意識は一時的に途切れた。
◇◇◇
「0時に壊されたチョコの白雪
一時的に当時の0時に戻せば、あるいは……」
零時の周りには黒い影となった三成達が立っている。
零時の特性である零時の鐘は、
主に時を止める能力であるのだが、
0に関する事柄であれば、自在に操ることが出来るのだ。
時が動き出す合図は先程の零時の鐘。
それまでに、零時は0時に起きた真実を見る必要がある。
「零時の鐘よ、その現象を映し出せ」
その瞬間零時の目の前に、
まだ破壊される前の白雪の像が映し出される。
「なるほど、本来はこれが送られるはずだったのか……
色が何であろうがキモいことに変わりはないが」
零時は破壊の原因を探ろうとチョコの白雪を観察する。
何か違和感がないか細かく見ていると、
あることに気付いた。
「このチョコの白雪が持っているりんご……
これだけ色が違うな」
チョコの白雪は全身白なのに対し、
チョコ白雪が手に持っているりんごだけは赤だ。
それを疑問に思い、りんごを調べようとする。
カチッ カチッ カチッ。
りんごから、時計のような音が聞こえた。
「これは……」
その直後にりんごが爆発したことで、零時は過ぎた。
ゴーン ゴーン ゴーン。
どこからか鐘の音が聞こえる。
何故か零時さんは驚いた顔のまま、
あの仰々しい台座の前に立ち尽くしていた。
「零時さん?」
「どうかしたのかい?時人くん」
「白雪王子、何か分かったのかい?」
「あれは……」
「あれは?」
「あれは………シンデレラ爆弾だ」
零時さん、結局白雪さんのお返し食べるんですね。
そう言うところですよ、零時さん。
後私にもマロングラッセ下さい。
「それで?壊されたってどういうことだ?」
伊織さんにひっぺがされた白雪さんは、
零時さんの向かいに座って、涙ながらに話し始めました。
「本当は、この日にホワイトチョコの僕を、
白雪王子に渡すつもりだったんだ
けれど、いざ確認したら……」
「チョコの白雪が破壊されていたと……」
「防犯カメラの映像を見るに、
ホワイトチョコの僕は三日前の0時に壊されたみたいだ
僕は……僕と君との愛を傷つけた犯人を知りたい
協力して貰えるかな……白雪王子」
「お前が破壊されようが心底どうでも良いが、
断ったら断ったで後でネチネチ言ってきそうだからなお前は
分かった、この依頼……引き受けることにしよう」
白雪さんはぱぁっと明るい表情になると、
すぐさま零時さんの隣に来たかと思うと、
途端に膝をつき、零時さんの手を取る。
白雪さん見た目だけは良いから、
王子ムーヴが似合うんだよなぁ。
「ありがとう白雪王子!
ホワイトチョコの僕……どうか見つけてやってほしい
あれは、君に食べられるために作ったものだからね
僕と君の愛の結晶の仇を、取っておくれ」
「もうちょっと言い方どうにかならなかったのか?
それと手を離せ、不快だ」
「相変わらずつれないね君は
だがそんな素直じゃない君も美しい……」
「零時さん、マロングラッセ食べたいです
一口ください」
「お前に関しては一口では終わらないだろ」
「欲を言うなら全部食べたいですけど……
それ零時さんが貰ったものですからねぇ」
「一応遠慮とかは出来たのかお前」
「私だってそれくらいは出来ますーー!!!」
「うーん、悪いけどそれは遠慮して貰えるかな?
このマロングラッセには、
僕のこの溢れんばかりの愛が詰まっているからね
白雪王子に食べて貰うことで、
僕の愛は受け入れられていくんだよ」
「三成、やっぱこれ全部食べて良いぞ」
「白雪王子!?」
「あー、これは仕方無いよね
時人くんラブの僕でも、流石にあれは引くよ」
「君だけまともなフリをしないでくれるかな?ストーカー女」
「少なくとも君よりはマシだよ、変態くん❤️」
「良いんですか!?ではいただきます」
ストーカー二人が乱闘を始めた中、
私はマロングラッセにフォークを突き刺し、口に運ぶ。
その瞬間口に広がる、砂糖の甘味と栗の旨味。
お口の中が絶賛秋祭り開催中となっている。
これぞ秋の味覚!これぞ秋の醍醐味と言っても良い!
いや実際はまだ3月なのだけれど、
秋と言えば栗みたいなところもあるから、
秋の味を感じるのは最早仕方のないことなのだ。
こんにちは秋。随分と早いね秋。
ちょっと来るの早すぎない?秋。
お砂糖万歳!栗万歳!マロングラッセ万歳!
「秋だ……秋の味がする……うへへ……」
「遂に壊れたか?」
「マロングラッセ万歳!ありがとう秋!」
「相当美味しかったんだな、これは」
◇◇◇
美味しかった……マロングラッセ。
また食べたい……また会えるかな?マロングラッセ。
今食べ終わったばかりなのに、もうまた食べたいと思ってる。
恐ろしや……秋の味覚……
「ご馳走さまでした……」
私は満足げに呟く。
今日はケーキ二つだけではなく、
マカロンやマロングラッセも食べられるなんて、
今日は何て私にとって幸福な日なのだろうか。
夢でも見てるのかな?私。
私が食べ終わった食器を洗い終わった零時さんが話しかける。
「満足したか?それなら早く現場に行くぞ」
「分かりました!出掛ける準備するので、
ちょっと待ってて下さいね!」
数分後に私が出掛ける準備を整えると、
零時さんはソファーから立ち上がって、
探偵事務所の玄関へと向かっていく。
「ほら伊織、白雪も行くぞ」
「あっ、待ってよ時人くん!」
「白雪王子!置いていかないでおくれ!」
やっぱりこの二人を制御出来るのは彼だけだ。
◇◇◇
白雪さんチョコを保管してた現場に向かう最中で、
いつもの行きつけのお店の月下美人の前を通りかかる。
「あ、月下美人……」
その瞬間、グゥーと少しだけお腹が鳴った。
やれやれ……私の身体は随分と正直なものだ。
零時さんは呆れた目で私を見つめている。
べ、別に食いしん坊じゃないもーん!
「三成、伊織と白雪も、少しここで待ってろ」
零時さんは私達をここで待たせると、
月下美人へと向かう。
少しして帰ってくると、
そこには月光蝶焼きの紙袋を持っていた。
零時さんは紙袋の中に手を入れると、
その中の一つを私に差し出す。
「ほら、冷めないうちに食え」
「零時さん、これは……」
「チョコとチーズのミックスだ
確かお前、チーズ好きだったろ」
私の好きな味、覚えてくれてたんだ……
零時さんは再び紙袋に手を入れると、
伊織さんと白雪さんにも月光蝶焼きを差し出す。
「伊織はチョコ、白雪はりんごとチョコのミックスな」
「ありがとう、時人くん」
「流石は白雪王子!やはり僕と君は、
運命の赤い糸で結ばれているのだね!」
「…………勘違いするな、お前らはついでだついで
冷める前に早く食え」
「ついででも嬉しいよ
ああ、僕たちのことちゃんと見てくれてるんだって、
そう、思えるから」
「………………そうか」
伊織さんはチョコの月光蝶焼きを両手で持ちながら、
とても幸せそうに笑う。
その笑顔を見た零時さんは、何を言うでもなく、
無言でカスタードの月光蝶焼きを食べていた。
◇◇◇
「ついに出番ですね!任せて下さい!」
最初は月宮くんを呼ぼうとしていたのだが、
今回月宮くんはバイトで来れないらしく、
代わりにデカイ柴犬こと、三郎くんが来ることになった。
相変わらず大きい。
月宮くんくらいなら簡単に乗れそうだ。
「期待してるぞ、お前の嗅覚に」
「面と向かってそんな言い方されたの、自分初めてです!」
私達は三郎くんを連れて、白雪さんチョコが
保存されていた現場に到着した。
「ここに、あの呪物が封印されていたのか?」
「白雪王子、曰く付きのチョコじゃないよ
あれは僕と君の愛の結晶さ」
「それで、セキュリティーはちゃんとしてたのか?」
「勿論だとも、この保管庫の扉だって、
僕の指紋認証が必要だし、暗証番号だってある
まず凡人が容易く入り込めるような場所ではないよ」
「その保管庫に保管されてたものが壊されたということか……」
「そういうことになるね」
白雪さんが扉の指紋認証と暗証番号を打ち込むと、
扉はウィーンと機械的な音を出しながら、
横にスライドしていった。
「さあ、入っておくれ」
保管庫には、仰々しい台座が設置されており、
その周りにはチョコの残骸が散らばっている。
恐らくここが現場なのだろう。
「三郎、行け」
「分かりました!」
三郎くんが勢い良く走りだし、現場の匂いを嗅ぐ。
数分後に何かに気づいたのか、零時さんの元に帰ってきた。
「どうした、何か見つけたか?」
「この部屋……火薬の匂いがします!」
「火薬か……」
零時さんは三郎くんの報告を聞いた後、
何か考え込む仕草をする。
「白雪、確かお前のチョコは0時に壊されたんだよな?」
「ああ、そうだよ
それがどうかしたのかな?」
「ふむ、0時なら干渉出来そうだな……やってみるか」
「零時さん?」
零時さんはあの仰々しい台座の近くまで歩くと、
台座を靴でカツンと鳴らす。
「零時の鐘」
ゴーン ゴーン ゴーン。
どこからか、鐘のような音が聞こえる。
その瞬間、私の意識は一時的に途切れた。
◇◇◇
「0時に壊されたチョコの白雪
一時的に当時の0時に戻せば、あるいは……」
零時の周りには黒い影となった三成達が立っている。
零時の特性である零時の鐘は、
主に時を止める能力であるのだが、
0に関する事柄であれば、自在に操ることが出来るのだ。
時が動き出す合図は先程の零時の鐘。
それまでに、零時は0時に起きた真実を見る必要がある。
「零時の鐘よ、その現象を映し出せ」
その瞬間零時の目の前に、
まだ破壊される前の白雪の像が映し出される。
「なるほど、本来はこれが送られるはずだったのか……
色が何であろうがキモいことに変わりはないが」
零時は破壊の原因を探ろうとチョコの白雪を観察する。
何か違和感がないか細かく見ていると、
あることに気付いた。
「このチョコの白雪が持っているりんご……
これだけ色が違うな」
チョコの白雪は全身白なのに対し、
チョコ白雪が手に持っているりんごだけは赤だ。
それを疑問に思い、りんごを調べようとする。
カチッ カチッ カチッ。
りんごから、時計のような音が聞こえた。
「これは……」
その直後にりんごが爆発したことで、零時は過ぎた。
ゴーン ゴーン ゴーン。
どこからか鐘の音が聞こえる。
何故か零時さんは驚いた顔のまま、
あの仰々しい台座の前に立ち尽くしていた。
「零時さん?」
「どうかしたのかい?時人くん」
「白雪王子、何か分かったのかい?」
「あれは……」
「あれは?」
「あれは………シンデレラ爆弾だ」
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