冥府探偵零時

札神 八鬼

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本編

第十三話 スノウホワイト事件【後編】

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冥府の有名なケーキ店『ホワイトクイーン』
外観は白を基調とした上品な外観であり、
内装はまるで城の一室のような、
豪華な装飾が施されている。
高級りんごであるブラックキングを惜しみ無く使った
スイーツが有名なケーキ店なのだが、
その中で一番人気なのが……
Snow White Queenスノウホワイトクイーン(白雪の女王)
生クリームをふんだんに使い、小さく刻まれたブラックキングが、
生クリームと一緒に生地に挟まれており、
噛み締める度に控えめな甘さとシャリシャリとした
食感が楽しめる一品となっている
このSnow White Queenは、他にも抹茶味やチョコ味があるが、
私はこのシンプルなショートケーキタイプが好きだ。
特にふわふわの生クリームが食欲をそそり、
味わっているうちにいつの間にかケーキは食べ終えていた。
ケーキは食べれば無くなるのは分かっていたが、あまりにも早すぎる。
物足りないので出来ることならもう一つ食べたい。

「零時さん、いらないなら私にください」

「三成、意地汚く他の人のケーキを取ろうとするんじゃない」

「一応貰って良いか聞いてるので意地汚くないです」

「そういう問題じゃ……」

「大丈夫ですよ三成さん、まだケーキは沢山ありますから
好きなだけ食べてくださいね」

「ありがとうございます白雪さん!」

私がキラキラした目で感謝を述べると、
零時さんは引いた顔で「まさか三成から懐柔する気か?」
と、小さな声で呟いた。
美味しいケーキの前では、人は勝てないのだ。

「ところでこれ、どうやって手にいれたんだ?
あそこ、朝っぱらから人が行列作るような店だろ」

「白雪王子、店名で分からないのかな?
純白の女王といえば、僕の店に決まってるじゃないか
店長ならそれなりの融通は聞くし、
これは部下からのお土産みたいな物だよ」

「お土産?」

「ああ、二人目の陛下への挨拶の品……だってさ」

「陛……下?」

零時さんは陛下という呼び名に何かを察したのか、
顔をひきつらせながら白雪さんを見ていた。
一方、私はあの『ホワイトクイーン』の店長が、
白雪さんだということを知り、テンションが上がっていた。

「え!?白雪さんあのホワイトクイーンの店長なんですか!?」

「ああ、そうだよ
うちの店のケーキを気に入ってくれたのなら、また持ってこようか?」

「是非!是非お願いします!」

あの美味しいケーキがいつでも食べられるだなんて夢みたいだ。
ああ、零時さんには怒られるだろうけど、
零時さんのストーカーになってくれてありがとう。
私は零時さんを犠牲にして、美味しいケーキを手にいれます。

「その陛下って、まさか……」

「ああ、勿論君のことだよ白雪王子
毒リンゴの部下はリーダーのことを陛下と呼んでいてね
つまりね、君には僕と同じ権限を与えるということだよ」

「爆弾姫といいお前といい、どうしてお前らは
俺に権限を与えようとしてくるんだ……」

零時さんが頭を抱えている中で、白雪さんは静かに微笑んでいる。
私はケーキの美味しさに舌鼓を打ちながら、
話題をスノウホワイト事件へと戻した。

「ところで、事件の整理はしなくて良いんですか?」

「ああ、そういえばそうだな
では、そろそろ事件の整理を始めよう」

「そうだね白雪王子、まずはこの模倣事件の話からかな?」

「そうだな、確か今回の事件は模倣犯の仕業なんだよな?」

「ああ、僕達のターゲットはあくまで美形や重鎮だ
この事件の犯人みたいに、そこらの悪党は相手にしない」

「だから模倣犯と言い切れたわけか」

「昨日の事件を調べたところ、トリカブトの毒が検出されたらしい
これもかつての事件と似てるところだな」

「ああ、トリカブトの花言葉は
『人嫌い』『騎士道』『栄光』『厭世的えんせいてき』の他に、
『復讐』というものがあるからね
今回はそれに当てはまるんじゃないかな」

「伊織さんにりんごを注文したサイトを調べて貰ったんですよ
零時さん、見せてあげてください」

「ほらよ」

零時さんは自分のスマホの画面を覗き込まれるのが嫌なのか、
放り投げるようにして、白雪さんに渡した。
白雪さんは受け取った零時さんのスマホを嬉しそうに頬擦りしたので、
零時さんは心底気持ち悪そうな顔で「やっぱ返せ」と強引に取り返した。
その後裏サイトのURLが私に送られてきたので、
代わりに私が白雪さんに見せることにした。
白雪さんは私に顔を寄せながら、興味深そうに眺める。

「ああ、このりんごは僕達のところから仕入れたものみたいだね」

「え?」

「ほら、仕入れ先に毒リンゴと書いてあるだろう?
僕達の組織はね、ブラックキングを栽培する資格を持っていてね
数少ないブラックキングを栽培している農家の一人なんだよ」

「なるほど……」

ブラックキングは高級というのもあるのだが、
種に毒があり、栽培が難しい為資格が必要な果物だ。
だからかブラックキングを育てる農家は少なく、
高級な果物として取引されている。
ちなみに白雪さんのところは通販限定だそうだ。
勿論結構良い値段がするため、私にはとても手が出せない。

「それで、聞き込みしてみて候補は見つかった?」

「共犯者は一人見つかったな
まだ主犯らしき人物は見つけられていない」

「その共犯者とは、この裏サイトに載ってる的場くんのことかな?」

「ああ、そうだ」

「分かった、この裏サイトの配達員は僕が調べておく
白雪王子は引き続き真犯人を探してくれ」

「言われなくてもそのつもりだ」

「そういえば白雪さん、アスクレピアスの花言葉は分かりますか?」

「アスクレピアスの?」

「はい、富永さんの店の前に飾っていたので、
それに、今の富永さんの気持ちと聞いたので気になって……」

「アスクレピアスは……そうだね、
『健康な体』『心変わり』とか色々あるけど、
一番分かりやすいのは……」

「分かりやすいのは?」

「『解放してください』という花言葉だよ」

「解放……」

「ギリシャの医神やローマの名医の名が由来でね
薬としても使われてたから、
痛みからの解放という意味なんじゃないかな」

「……………」

「それがどうかしたの?」

「さて、これである程度は整理が出来たが、
ここから先はどうしようか……」

「それなら零時さん、今回の事件はサクラとカイに
聞いた方が新しい情報が手に入るかもしれませんよ」

「それもそうだな、聞いてみるか」

「三成さん、真犯人を見つけた時は、
また新しいケーキを用意しておくよ、何が良い?」

「アップルパイ!」

ホワイトクイーンはアップルパイも有名だ。
サクサクの生地と甘くて歯応えの良いりんごが美味しい一品であり、
私が二番目に好きなスイーツでもある。
私の元気の良い返答を聞いた白雪さんはニコリと微笑む。

「分かった、用意しておくから楽しみにしててね」

「やったー!」

「うちの食いしん坊がすまんな」

「構わないよ白雪王子、僕が好きでやっているだけだからね
美味しそうに食べる女性は沢山食べさせたくなるものさ」

「絶対!絶対用意してくださいね!約束ですよ!」

「分かってるよ白雪姫」

「おま……三成を白雪姫って……」

「君が白雪王子なら、彼女は姫になるだろう?
姫なら尚更丁寧に接してあげないとね」

白雪は軽くウインクをして探偵事務所を後にする。
それを零時は呆れた顔で見送った。

◇◇◇

二人が探偵事務所から出ると、そこにはスーツを着た女性が立っていた。
胸には毒リンゴのバッジが輝いている為、
この女性は白雪の部下なのだろう。

「お待ちしておりました、陛下」

「まさか、ここでずっと待ってたのか?」

「はい、白雪様からいつでも命令を聞けるよう待機を命じられております」

「…………じゃあ、富永の見張りを頼めるか?」

「かしこまりました、陛下」

女性は零時さんと連絡先を交換すると、
あっという間に私達から離れていった。
流石暗殺組織、素早い。

「零時さん、どうして富永さんの見張りを?」

「少し気になることがあってな……」

「気になること?」

「ああ、まだ推測の範囲だから確証はないんだ
今はサクラとカイの元へ向かおう」

◇◇◇

私はあの二人とはあまり絡みはないが、
なんというか……苦手だ。
一見無害そうに見えながら、
突然殺意を相手に向けることがあるため怖いのだ。
二人はお互いを愛しているけど、くっつきもせず
かといって今以上に関係を進展させようとはせず、
お互いが相手に対して歪んだ愛を抱いている。
一度二人に何で付き合わないのかと聞いたことがあった。
そんな私の疑問に返ってきた返答は私には理解出来ないものだった。

「愛を返したら、私はカイを食べたくなるもの」

「サクラ様の愛に応えたら、僕はサクラ様を殺したくなるんです」

どうしてと聞いたら、二人は歪んだ笑顔で答えた。

「「だってそうすれば、誰にもこの人を横取りされない
ずっと独り占め出来るでしょ?」」

何ていびつな愛なのだろう。
私には分からないが、きっと二人なりの幸せがあるのだろう。
言葉にしない方が、きっと彼らは幸せなのかもしれない。
口に出さなければ、二人はずっと愛し合っていられる。
そういうことなのかもしれない。
だから私は、あの二人の口から一度たりとも
『愛してる』なんて言葉は聞いたことがないのだ。
だから私は、あの二人のことを深く詮索するのはやめた。

「お久しぶりですね、サクラさん、カイさん」

「お久しぶりですね三成さん、
僕達に話しかけてきたということは……あの事件についてですか?」

「はい、今回はあなた達担当の事件ですから
より詳しい情報が得られると思いまして」

「あら、初めて見るお顔ね
あなたが三成さんが言ってた探偵さん?」

「ああ」

「私は彼岸警察隊員、サクラよ
宜しくね零時さん」

「聞きましたよ、あなたストーカーに悩まされてるんですよね?
その無駄に綺麗なお顔だと大変ですね」

「そうだな、こっちも迷惑してる
だが、それなりには役立つ連中だからな
そのまま好きにやらせてる」

「…………では、僕達が知ってる情報を教えましょう
何が聞きたいんですか?」

「模倣犯の被害者はDVの疑いがある人物で間違いないか?」

「そうですね、職業は特に関係は無さそうです
被害者は主にDVの疑いがあり、
借金をしたりなど妻を虐げている夫が対象のようです
どれも既婚者がターゲットにされています」

「被害者はどれも例の裏サイトからりんごを買っているのか?」

「はい、夫の名義で注文されています
ですが、詳しく調べてみたところ、
被害者のスマホとは別のスマホから
注文されていることが分かっています
恐らく、何者かが夫の名義で注文したのでしょうね」

「最後に、富永 知咲の恋人は、
そのターゲットの基準に当てはまっているか?」

「はい」

「ありがとう、これで良く分かった」

「零時さん、何が分かったんですか?」

その直後、零時さんの携帯が鳴った。
しばらく電話相手からの話を聞いていた零時さんの口から、
「やはりか……」という小さな呟きが聞こえる。

「行くぞ三成」

「え、どこにですか?」

「話は後だ、今から富永さんのお店へ向かうぞ」

私達は急いで富永さんのお店へと向かった。

◇◇◇

「これで、終わりにするんだ……」

目の前には、致死量のトリカブトが塗られたブラックキング。
これでやっと、私は解放されるんだ。
今まで沢山の私と同じ境遇の人を救ってきた。
悪い人に騙された、可哀想なお姫様。
王子様が助けてくれないのなら、
私が救いの手を差し出さないと。
救われた人は皆私に感謝してくれた。
やっと夫から解放された。
これでもう自由なのだと安堵して涙する者もいた。
私は正義の味方になれたのだ。
だから次は私が救われる番。
私も彼女達のように解放されて、自由に生きるんだ。
もう、縛られるのはうんざりだ。

「ダメですよ、それは救いではありません」

「…………誰?」

「おや、もうお忘れですか?
この前事件について聞き込みしましたよね?」

「…………ああ、あの時の……今度は何の御用ですか?」

「何の用も何も、俺は探偵らしいことをしに来ただけですよ」

「探偵らしいこと?」

「はい、今回のスノウホワイト事件の模倣犯
その真犯人はあなたですよね?富永さん」

「どうして私だと?」

「最初は俺も騙されてしまいましたよ
一見無害そうに見える方でしたから
ですが、少し気になることがありましてね」

「気になること?」

「あなたは何故、昨日の事件のことを
可哀想な事件と言ったのですか?」

「…………え?」

「ニュースを見てたとしたら、知ってますよね?
被害者の男性が自分の妻にDVをしていたことは」

「ええ、そうですね
到底許されることではないと思います」

「普通なら昨日の事件を聞かれた時は、
その被害者の話をするものでしょう?
『DVをするなんて最低』とか、『当然の報い』とか、
いくらでも被害者を罵ることも出来たはずです」

「それは……残された奥さんが可哀想で……」

「可哀想?あなたは先程『DVは許されることではない』
確かにそう仰いましたよね?
それなら関係のないあなたなら、
『DVするような男から解放されて良かった』
なんて思うんじゃないですか?
どう間違っても男に同情なんてしませんよね?」

「……………」

「そうそう、あなたの経営してる花屋に飾ってる花
確かアスクレピアスでしたっけ?
知り合いに花言葉を知ってる者がいましてね
偶然小耳に挟んだんですよ
確か花言葉は……『解放して下さい』
一体何からの解放なんでしょうね?」

「さあ、何でしょうね
私にはちっとも検討がつきません」

「ふふっ、あなたもなかなか口が固いお方だ
では、あなたが今からやろうとしてることを当ててあげましょうか?」

「な、何でしょう」

零時は富永の近くまで近づくと、耳元で囁いた。

「自分の恋人を毒殺したいのでしょう?」

それを聞いた富永は見るからに動揺し始める。
顔は青ざめ、挙動不審な動きを見せる。
零時はそんな富永を満足そうに見つめると、
静かに富永から離れていった。

「やはりそうでしたか、罪を犯す前に……
おっと、もう既に罪を犯してましたね、すみません」

「わ、私は可哀想なお姫様を救いたかっただけ!
私は正しいことをしたの!何も間違ったことはしてない!」

「黙れ」

零時のドスの効いた声に富永の顔が強張り「ヒュッ」という音が鳴る。

「お前のくだらない正義の為だけに何人が犠牲になった?
人間はお前が正義ごっこをするためのおもちゃじゃねえんだよ」

「あ…………あぁ………」

富永はガクガクと震え、床に座り込んだ。
恐怖で歪んだ顔で零時を見つめ、そこから動かない。

「…………少しやり過ぎたか?
………まあ良い、三成。こいつを連れていけ」

「分かりました」

まだ零時に対して怯えている富永を立たせ、
三成は富永を警察署へと連れていく。
そして、どこで見てたのか分からないが
白雪が興奮した顔で零時の前に飛び出した。

「な、何だいあの凄みは!
ますます惚れ直してしまったよ白雪王子!
やはり僕の目に狂いはなかった!
これは他の二人が執心するのも分かる気がするよ!
さあ、僕にもあの冷たい視線を早く!ほら!」

白雪のキラキラした目を見ながら、零時は心底嫌そうな顔で叫んだ。

「やっぱお前気持ち悪いな!」
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