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▽ 一章 ▽ いつだって思いと歩幅は吊り合わない
1-40 Buy Time〜 焦燥尚早次策自演〔P2〕
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sideミレイン
『ザザザっドダっドザザザズザッザザっドド…
ザザっザザっドザっ』
更に30人程の第9隊の衛士が増援に来た。
陽動は順調だけど…
「悪い、遅くなった」
「いや問題ねぇよ。で?ホラお前らどうすんだよ。身代わらねぇんならミレイン殺っちまうぜ?もうすぐ来るお母ーたまの目の前で」
「待てよ」
高圧的なモサイの喋りを遮る力強い声。
「モサイ。その身代わりの話し、本気なんだよな?」
ポリポリポリ…
「………なぁんだよ第4の暴れん坊、急にしゃしゃってんじゃねーよ。女を守るキャラじゃねーだろぉがお前は」
「男とか女とか関係ねぇ。単純に俺より強くて賢いこの人は、これからのイグアレムスにとって必要な人ってだけだ。だからサッサと答えろ」
「はぁーーーー…マジで冷めるぜ~~。俺はお前みてぇなのも嫌いだわ」
「ハッ、嬉しいこと言うな。俺もだよ」
そう言って笑うマハトだけど目は真剣。
「無駄死にだな。…まぁ良いぜ、好きにしろや」
「分かった。だがモサイ、約束は必ず守れよ。必ず…な 」
「チっ… 」
そう言って睨みつけられたモサイが嫌そうに目を逸らすと、マハトは地面に落ちている短剣の方へと歩いた。
「マハト… 」「……、…… 」
「お前… 」
狼狽える3人。
「よっと、オラァァァアッツ」
ちょ…
「待ってマハトォッ‼︎ 」
「ッ⁉︎ …ぉ… 」
「アンタバカッ、何イキナリやろうとしてんのよっっ」
「え?いや、もう約束は取付けましたし… 」
ザっザっザっ…
「もうちょっとあるでしょ?なんか遺言的な最期の台詞とかっ」
「…遺言?」
駆け寄る私にマハトの視線は空を泳ぐ。
はぁ…
なんかよく分からない流れになったけど時間は稼げたしまぁ良いわ。
「……ってマハト貴方っ」
「あぁコレね……ハハ、先っぽ刺さったみたいっす」
そう言って笑うマハトの腹部は血が滲んでいた。
「おいマハト動くなっ」
「ッ…大袈裟だってアロン。俺の腹筋なら直に血も止まるからよ」
アロンは取り出した包帯をマハトに巻く。
「おいおいおいおい何だよそりゃ?テメェらだけは命尊しお涙頂戴かぁ?ザッケンナァァっ‼︎ 」
クソバカブサイクキモサイは唾を飛びちらせる程に激昂。
「「「「「「「「……… 」」」」」」」」
「こっちはもう何人も殺られてんだから帳尻が合わねぇだろがあっアァン?あぁ~~イライラすんぜぇ~…ってことでミレイン、お前はやっぱ死刑な?まぁ抵抗したきゃ勝手にしろ。どっちみちお前の家族もすぐ逝くからよ」
気色悪っ
最悪の場合でもお前だけは殺してやるわ。
「アロン… 」
「あぁ、分かった」
睨み返す私の横で、頷き合うマハトとアロン。
「ミレインさんを殺すって言うのなら、俺とマハトはそれを阻止する」
「アロンっ」
「ほぉ~~~ん…んで?俺が人質を殺せば良いわけだ」
「そうだ、好きにしろ」
「ちょっとアロ『ガシッ‼︎ 』
アロンを止めようとした私はマハトに掴まれる。
「ミレインさん。今回の事、貴女が1人で背負うことはねぇんすよ」
「マハト… 」
「反乱を起こされたってのに俺らは何も出来なかったんだ。だからやりますよ、今。どうせ死ぬつもりだったんだ」
「そーかいそーかい分かったぜ。じゃ逆らったお前らの責任は第4第6の隊長副隊長に取ってもらうとするわ。あと他は?上の席を空けたい奴は遠慮なく出て来いよ」
モサイはそう言って他の衛士らに手招いた。
「「「「「「「「……っ」」」」」」」」
「ほら早くしろよ。早くしないと締め切っちまうぜ?」
モサイは太々しく睨みを利かす。
((マハトアロン、実は今私の仲間が皆んなを解放に行ってるの))
「えっ、マジ((シィ ))『ドフッ‼︎ 』うゴォ…ぉ、痛ぇ… 」
あ…
思わず癖で腹を殴っちゃった。
突然声を上げたマハトが呻くのを見て、すぐ前のアロンは驚きを押さえ込んだ。
「はーーーい、じゃ終了なぁ~~~」
((だからもう少し…時間を稼ぎたいの))
((……んじゃ素手で抵抗し続けますか))
((ちょっと待てマハト。知っての通り俺はお前ほど腕力に自信が無いぞ?))
「お待たせ~。そんじゃ自分勝手なお前らは3人だけで逝ってくれや」
『ザザっザザっザザっザザっ』
そう言って口火を切るモサイに従って、装備を整えた第9隊の50人が前に出て来た。
「相手が第9隊なら遠慮は…ッゥ」
「「マハトっ」」
「…大丈夫、あと…少しでしょ?」
脂汗でびっしょりのマハトが笑う。
ーーー『ドスッ‼︎ 』
「グゥっ⁉︎ 」
突如放たれたヒロの矢が敵の肩に刺さる。
「矢だ気を付けろっ」
ーー『ガスッ』
続けて放たれる二の矢は警戒した敵の盾に防がれた。
でもこの牽制は助かる。
「アロン、貴方はマハトを護って。後ろには私と仲間が極力行かせないから」
「ちょっと待て、俺はやれるぜ?」
「…分かりました」
アロンはそう言って強引にマハトを押さえる。
フゥーーー~…
風は止んでいる。
"自爆には気を付けろよ"
今なら…
私がそう思った直後
ヒュィーーーーー…
『『『ドドォォォオオーーーーーーンッ‼︎‼︎ 』』』
時、人、空気。
その何もかもを無視した轟音が、街を包み込む闇夜の空を引き裂いた。
ー~っ…シロッ
そして一拍おいてまた
ヒュィーーーーーー…
『『『ドドォォォオオーーーーーーンッ‼︎‼︎ 』』』
やってくれたッ
「なななっ…なんで集合報が鳴りやがるっ⁉︎ 」
夜空に狼狽えるクソバカブサイク。
『ザザ… 』
「アロンっ踏み… 」
「ミレインさんッ 」
そう言ったマハトは既に腰を落とし両手を重ねていた。
「「………… 」」
腹の傷を見て一瞬迷ったけど…行くッ
「フゥッッ」
吐き出す息と同時に腕を後ろへ投げ出し
『ズジャァッ‼︎ 』
爪先は地面をつかみ抉るように蹴りつけて加速ッ
『ダダタタッグンッ』
そしてマハトの両手に足を乗せ
「~~ッうぉらぁァァアッ‼︎ 」ーーーー
そのまま後方へカチ上げられる。
「「「「「「「っンなぁ~…⁉︎⁈ 」」」」」」」
ーーーー『ブワァァァッ~~~… 』
「………は?」
4mを超える高さまで跳んだ私は塀の上のアホヅラと目が合う。
その瞬間両腕を広げ手に握りしめていたスプレーに目一杯指を押し込むっ
「思い知れェーーーェッ‼︎ 」
『ブシュシュシュゥゥゥゥーーーーーーーーッ』
「うブァぁぁっ⁉︎ 」
遮蔽物のない跳び上がった空中から噴射された液体は、ブサイクとその部下達へ降り掛かった。
ーーー『ズダンッ‼︎ 』ーザァァァっ
敵前衛の隙間に着地した私は、瞬時に目鼻を押さえそこから後退。
「ンなっ⁉︎ なんだっ?こりゃギャァーーッ」
「うわっ、痛えっ⁉︎」「なんだっ目が開かっゴホッゴホッ」バタンっゴロゴロ…
「痛えっ毒かっ⁉︎ 」「こんな強烈な…ゴホォっ」バタっ
「ゴホっ、あぐぁぁあっ」ゴロゴロ…
苦しみ噎せた大半が地面を転げまわり、それを見る私の目鼻までもがビリビリとする。
「マハトッアロンッ、味方を後退させろっ」
「りょっ了解っ、お前ら離れろぉッ」
「後退だぁっ」
ザザザっザっザザっザザっ
慌てた2人の指示に従って、大半の衛士達がこちらに下がって来た。
『ヒュンヒュヒュンっ‼︎ 』
私は込み上げる思いで剣を握り突き上げる
「あの集合報は人質解放の合図だッ‼︎ 」
「「「「「「「「…ーー~ッ」」」」」」」」
「現時点より我らは任務に復帰、これより反乱兵の鎮圧に移るッ。衛士は2列方陣で敵を取り囲めぇぇえッ‼︎ 」
「「「「「「「「「ゥゥオオォォゥウッ‼︎‼︎ 」」」」」」」」」
ザザッザザッザッザザッザッザッザザザッ
「抵抗するんじゃねぇっ」「オラァ」
「貴様らよくもッ」
マハトとアロンをはじめとする衛士30数名が私の号令に力強く応え、倒れ苦しむモサイ達第9隊を即座に取り囲み制圧する。
汗と埃に塗れて必死に走った…
惨めに追い詰められ大海に飛び込んだ…
誰も知らない場所に逃げてどうでも良くなった…
戻って来ても死のうかと覚悟した。
ギュウウゥゥ……ゥッ…
「………っ…くぅっ…… 」
散々な日々の中で溢れた万感の思い…
私…は……私はァァっ…
その全てをひっくり返してやった熱 ×
「ー~…ーー~ッ」
痺れる程に全身を打ち震わせる歓喜=
やり遂げたんだァァァーーーーッっ
血肉骨までをも沸騰させる飛び散るくらいの解ッ放感ッッ‼︎‼︎
マハト(25) 186cm
*
第2砦街第4衛騎士隊4席。
*容貌
彫りの深い割と端正な顔立ちだが三白眼で目付きが悪く頭髪もボサボサ。
*性格
強さを追求するナチュラル漢気マン。
『ザザザっドダっドザザザズザッザザっドド…
ザザっザザっドザっ』
更に30人程の第9隊の衛士が増援に来た。
陽動は順調だけど…
「悪い、遅くなった」
「いや問題ねぇよ。で?ホラお前らどうすんだよ。身代わらねぇんならミレイン殺っちまうぜ?もうすぐ来るお母ーたまの目の前で」
「待てよ」
高圧的なモサイの喋りを遮る力強い声。
「モサイ。その身代わりの話し、本気なんだよな?」
ポリポリポリ…
「………なぁんだよ第4の暴れん坊、急にしゃしゃってんじゃねーよ。女を守るキャラじゃねーだろぉがお前は」
「男とか女とか関係ねぇ。単純に俺より強くて賢いこの人は、これからのイグアレムスにとって必要な人ってだけだ。だからサッサと答えろ」
「はぁーーーー…マジで冷めるぜ~~。俺はお前みてぇなのも嫌いだわ」
「ハッ、嬉しいこと言うな。俺もだよ」
そう言って笑うマハトだけど目は真剣。
「無駄死にだな。…まぁ良いぜ、好きにしろや」
「分かった。だがモサイ、約束は必ず守れよ。必ず…な 」
「チっ… 」
そう言って睨みつけられたモサイが嫌そうに目を逸らすと、マハトは地面に落ちている短剣の方へと歩いた。
「マハト… 」「……、…… 」
「お前… 」
狼狽える3人。
「よっと、オラァァァアッツ」
ちょ…
「待ってマハトォッ‼︎ 」
「ッ⁉︎ …ぉ… 」
「アンタバカッ、何イキナリやろうとしてんのよっっ」
「え?いや、もう約束は取付けましたし… 」
ザっザっザっ…
「もうちょっとあるでしょ?なんか遺言的な最期の台詞とかっ」
「…遺言?」
駆け寄る私にマハトの視線は空を泳ぐ。
はぁ…
なんかよく分からない流れになったけど時間は稼げたしまぁ良いわ。
「……ってマハト貴方っ」
「あぁコレね……ハハ、先っぽ刺さったみたいっす」
そう言って笑うマハトの腹部は血が滲んでいた。
「おいマハト動くなっ」
「ッ…大袈裟だってアロン。俺の腹筋なら直に血も止まるからよ」
アロンは取り出した包帯をマハトに巻く。
「おいおいおいおい何だよそりゃ?テメェらだけは命尊しお涙頂戴かぁ?ザッケンナァァっ‼︎ 」
クソバカブサイクキモサイは唾を飛びちらせる程に激昂。
「「「「「「「「……… 」」」」」」」」
「こっちはもう何人も殺られてんだから帳尻が合わねぇだろがあっアァン?あぁ~~イライラすんぜぇ~…ってことでミレイン、お前はやっぱ死刑な?まぁ抵抗したきゃ勝手にしろ。どっちみちお前の家族もすぐ逝くからよ」
気色悪っ
最悪の場合でもお前だけは殺してやるわ。
「アロン… 」
「あぁ、分かった」
睨み返す私の横で、頷き合うマハトとアロン。
「ミレインさんを殺すって言うのなら、俺とマハトはそれを阻止する」
「アロンっ」
「ほぉ~~~ん…んで?俺が人質を殺せば良いわけだ」
「そうだ、好きにしろ」
「ちょっとアロ『ガシッ‼︎ 』
アロンを止めようとした私はマハトに掴まれる。
「ミレインさん。今回の事、貴女が1人で背負うことはねぇんすよ」
「マハト… 」
「反乱を起こされたってのに俺らは何も出来なかったんだ。だからやりますよ、今。どうせ死ぬつもりだったんだ」
「そーかいそーかい分かったぜ。じゃ逆らったお前らの責任は第4第6の隊長副隊長に取ってもらうとするわ。あと他は?上の席を空けたい奴は遠慮なく出て来いよ」
モサイはそう言って他の衛士らに手招いた。
「「「「「「「「……っ」」」」」」」」
「ほら早くしろよ。早くしないと締め切っちまうぜ?」
モサイは太々しく睨みを利かす。
((マハトアロン、実は今私の仲間が皆んなを解放に行ってるの))
「えっ、マジ((シィ ))『ドフッ‼︎ 』うゴォ…ぉ、痛ぇ… 」
あ…
思わず癖で腹を殴っちゃった。
突然声を上げたマハトが呻くのを見て、すぐ前のアロンは驚きを押さえ込んだ。
「はーーーい、じゃ終了なぁ~~~」
((だからもう少し…時間を稼ぎたいの))
((……んじゃ素手で抵抗し続けますか))
((ちょっと待てマハト。知っての通り俺はお前ほど腕力に自信が無いぞ?))
「お待たせ~。そんじゃ自分勝手なお前らは3人だけで逝ってくれや」
『ザザっザザっザザっザザっ』
そう言って口火を切るモサイに従って、装備を整えた第9隊の50人が前に出て来た。
「相手が第9隊なら遠慮は…ッゥ」
「「マハトっ」」
「…大丈夫、あと…少しでしょ?」
脂汗でびっしょりのマハトが笑う。
ーーー『ドスッ‼︎ 』
「グゥっ⁉︎ 」
突如放たれたヒロの矢が敵の肩に刺さる。
「矢だ気を付けろっ」
ーー『ガスッ』
続けて放たれる二の矢は警戒した敵の盾に防がれた。
でもこの牽制は助かる。
「アロン、貴方はマハトを護って。後ろには私と仲間が極力行かせないから」
「ちょっと待て、俺はやれるぜ?」
「…分かりました」
アロンはそう言って強引にマハトを押さえる。
フゥーーー~…
風は止んでいる。
"自爆には気を付けろよ"
今なら…
私がそう思った直後
ヒュィーーーーー…
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時、人、空気。
その何もかもを無視した轟音が、街を包み込む闇夜の空を引き裂いた。
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ヒュィーーーーーー…
『『『ドドォォォオオーーーーーーンッ‼︎‼︎ 』』』
やってくれたッ
「なななっ…なんで集合報が鳴りやがるっ⁉︎ 」
夜空に狼狽えるクソバカブサイク。
『ザザ… 』
「アロンっ踏み… 」
「ミレインさんッ 」
そう言ったマハトは既に腰を落とし両手を重ねていた。
「「………… 」」
腹の傷を見て一瞬迷ったけど…行くッ
「フゥッッ」
吐き出す息と同時に腕を後ろへ投げ出し
『ズジャァッ‼︎ 』
爪先は地面をつかみ抉るように蹴りつけて加速ッ
『ダダタタッグンッ』
そしてマハトの両手に足を乗せ
「~~ッうぉらぁァァアッ‼︎ 」ーーーー
そのまま後方へカチ上げられる。
「「「「「「「っンなぁ~…⁉︎⁈ 」」」」」」」
ーーーー『ブワァァァッ~~~… 』
「………は?」
4mを超える高さまで跳んだ私は塀の上のアホヅラと目が合う。
その瞬間両腕を広げ手に握りしめていたスプレーに目一杯指を押し込むっ
「思い知れェーーーェッ‼︎ 」
『ブシュシュシュゥゥゥゥーーーーーーーーッ』
「うブァぁぁっ⁉︎ 」
遮蔽物のない跳び上がった空中から噴射された液体は、ブサイクとその部下達へ降り掛かった。
ーーー『ズダンッ‼︎ 』ーザァァァっ
敵前衛の隙間に着地した私は、瞬時に目鼻を押さえそこから後退。
「ンなっ⁉︎ なんだっ?こりゃギャァーーッ」
「うわっ、痛えっ⁉︎」「なんだっ目が開かっゴホッゴホッ」バタンっゴロゴロ…
「痛えっ毒かっ⁉︎ 」「こんな強烈な…ゴホォっ」バタっ
「ゴホっ、あぐぁぁあっ」ゴロゴロ…
苦しみ噎せた大半が地面を転げまわり、それを見る私の目鼻までもがビリビリとする。
「マハトッアロンッ、味方を後退させろっ」
「りょっ了解っ、お前ら離れろぉッ」
「後退だぁっ」
ザザザっザっザザっザザっ
慌てた2人の指示に従って、大半の衛士達がこちらに下がって来た。
『ヒュンヒュヒュンっ‼︎ 』
私は込み上げる思いで剣を握り突き上げる
「あの集合報は人質解放の合図だッ‼︎ 」
「「「「「「「「…ーー~ッ」」」」」」」」
「現時点より我らは任務に復帰、これより反乱兵の鎮圧に移るッ。衛士は2列方陣で敵を取り囲めぇぇえッ‼︎ 」
「「「「「「「「「ゥゥオオォォゥウッ‼︎‼︎ 」」」」」」」」」
ザザッザザッザッザザッザッザッザザザッ
「抵抗するんじゃねぇっ」「オラァ」
「貴様らよくもッ」
マハトとアロンをはじめとする衛士30数名が私の号令に力強く応え、倒れ苦しむモサイ達第9隊を即座に取り囲み制圧する。
汗と埃に塗れて必死に走った…
惨めに追い詰められ大海に飛び込んだ…
誰も知らない場所に逃げてどうでも良くなった…
戻って来ても死のうかと覚悟した。
ギュウウゥゥ……ゥッ…
「………っ…くぅっ…… 」
散々な日々の中で溢れた万感の思い…
私…は……私はァァっ…
その全てをひっくり返してやった熱 ×
「ー~…ーー~ッ」
痺れる程に全身を打ち震わせる歓喜=
やり遂げたんだァァァーーーーッっ
血肉骨までをも沸騰させる飛び散るくらいの解ッ放感ッッ‼︎‼︎
マハト(25) 186cm
*
第2砦街第4衛騎士隊4席。
*容貌
彫りの深い割と端正な顔立ちだが三白眼で目付きが悪く頭髪もボサボサ。
*性格
強さを追求するナチュラル漢気マン。
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