4 / 101
▽ 一章 ▽ いつだって思いと歩幅は吊り合わない
1-2 Doubt Things〜 さがしもの
しおりを挟む
sideヒロ
「いえ見てないです。全く」
「まぁいいからチョット来いよ」
何の模様……ってそんな場合かっ
無遠慮に伸びてくる太っとい腕…
「お待た~って誰?知り合い?」
「ぅあ、シロ」
「…………… 」
を伸ばしたまま首だけ動かす武闘派Pはシロを睨んだ。
じっくりと値踏みするように。
「何?なんか揉め事?」ポリポリ
けど、左手で頰の辺りを掻くシロに緊張感はない。
「え?ううん何も」
「そ。じゃオレら行くけど良い?」ポリポリ
「……フン」
相変わらず頰を触っているシロに対し、武闘派Pは少し威嚇するみたく鼻を鳴らして背を向けた。
ふぅ~~~~、何で僕って…
と過ぎ去った危険から目を離そうとした瞬間
ーーフォンッーー
ーー『『ドボンッツ‼︎‼︎ 』』ーー
はァ?
すぐそこに居た人影が車道からかき消えた。
『『『ドンッ~~ガッシャガザズザザァァァッツ‼︎‼︎ 』』』
そしてポッチャリを風の如く連れ去ったその塊は中央分離帯でひっくり返り、激しい火花とけたたましい擦過音を巻き散らして止まった。
「うぉわぁッヤバ、事故っ、事故だっ」
「誰か救急車っ、110番っ」
「つか今誰か轢かれたくない?」
「ウソマジで?」
天井が半分ほど潰れた車の後輪が、騒然とする現場とは場違いにゆっくりと回っている。
「ー~っ……ぁ、…… 」
「あ~ぁ逝ったねアレは完璧に。つか目の前でストライクとか勘弁しろよ」
言葉どころか息も詰まりかける僕の隣から、随分といつも通りな台詞が聞こえる。
行った?
いや逝った?ってそれ…
「どど、どうしようか?救急車っ、呼ぶ?」
「いやソッチは手遅れだってどう見ても。車の運転手の方は……どうだろね?てかここ離れよっか」
「いや、でも…『ガシッ』
「救急車は誰かが呼んでるよ。それにゾンビ映画で目を背けるレベルだとメシが食えんくなるよ」
ってことは、バラバ…
事故現場を見ようとする僕の肩を掴んだ警告の後
「×××××ーーーッ」
「おマエェェっコラァッ」
ビクッ⁉︎
自分が怒られたかと錯覚するタイミングで怒声が。
「ホラ。やっぱただの事故じゃないっぽいからさ、巻き込まれる前に行くよ」
「……、………… 」
そう言って返事も待たずに動き出したシロを追いかけつつ、僕は怒号の飛び交う背後へと何度も視線を動かした。
事故に吸い寄せられる野次馬たちに逆らいながら、スタスタと通りを歩いて行くシロ。
「ったくエラい目遭ったわ。けどヒロ君解ってる?」
現場から200mくらい離れ喧騒も聞こえなくなると、不意に立ち止まったシロが振り返った。
「え、何が?」
「フーーー…、さっきの事故」
事故が何だろ。
「アレがもしか故意だとしたらさ、タイミング次第でオレらもトンでたかもよ?ボーリングのピンみたくパコーンて」
「……、…ぇ?」
故意ってあの車はポッチャリを狙った?
まさか…
「いやそんな… 」
でも、もしそうだとして
" まぁいいや、ちょっと来い "
あの太い腕に掴まれてた
ーードボンッツ‼︎‼︎ ーー
ら…
「ーー~ッ… 」
人が視界から消える程の勢いで弾け飛んだいまさっきの光景が反芻され、そこに自分も…と考えたら身が一瞬で竦み上がった。
「ま、結果こうして無事だったから…ね。んでどする?何か食べ行く?」
「…あぁ、うん、どうしよっか」
「んならとりあえず行こっか。食えなきゃ出ればいいしさ」
切り替えきれない僕を見てか、シロはそう言ってまた通りを進み出した。
……
…
3時間後。
ガラガラガラ
「はぁーーーっ食ったし喋ったっ。あ、シロさんゴチっす」
「あぁうんそれよかヒロ君さぁ」
「ん?」
「あのショック受けてた風は何だったの?てか太るよ?そんな食うとその内」
「シロのお陰で見てないし今日は昼少ししか食べてなかったんだよね~」
「オレ腹出たヤツとはつるまないから覚えといて」
「へーい」
相変わらず厳しいなぁコイツは~と思いつつもそう言うだけの身体だから言い返せない。
それに口下手な僕でもコイツとは自然と会話が弾み、普段は飲まないお酒すらも進んでしまう。
一個下だけど色々と経験値が違うんだよな~
そんな心地良い酩酊感でほんの少し覚束ない足取り。
繁華街のネオンに揺られるようブラブラと人並みに乗り話していると、細い路地の隅に座るホームレスの人らに目がいった。
「……そういやさ、オレら小学校んときホームレスのおっさんにお菓子あげてたよね。帰り道の途中の神社で」
同じく目には止まったらしいシロが視線をきって言う。
「ん?あぁ、そいやあったような気が………なんでだったっけ?」
「………相変わらず忘れっぽいね。あん時ヒロ君落ち込んでたじゃん?」
「…え?そうだったっけ?」
「隣の学区の心中事件」
あ…
そう言われ蘇る記憶。
子供3人が親に殺された居た堪れない事件。
「そんでたまたま居たホームレスのおっさんに、"かわいそうだから持って行こ"ってヒロ君が言い出したんだよ。ジョーおじさん、憶えてない?ちょっと斜視のさ」
「ああっ‼︎ そうそうそうだそんな名前だった。ヒゲモジャで自分を指差してジョー、ジョーって言ってたね。たしか1週間くらいいたよね」
つか20年以上前の事とかをなんでそんな鮮明に覚えてんのコイツ。
僕なんか小学校の先生の名前すら出てこないのに記憶力良過ぎてキモいって。
「あん時オレら子供だったから駄菓子ばっかあげてたけど、でも今考えると普通にオニギリとかあげるべきだったよね… 」
シロは懺悔するように言う。
「いや、ビッグカツは今でもおかずとして食えるから悪いチョイスではなかったはず」
「いやいやおかずにならんから。なんで若干胸張ってんの?つか今でも食ってんの? 」
「そりゃ買うよ、コンビニに売ってんだから」
「………はぁ、んでもあのおっさんいつの間にか見なくなっちゃったけどさ…今も生きてるんかね?」
「ん~まぁ自由な人達だからね~、どっかに移動しただけっしょ?」
「…だろうね」
そんな風に繋ぎ合わせるような昔話しは弾み、あっという間に僕らを最寄り駅に引き寄せた。
「じゃまたね」
「ん、また~」
電車で帰るシロとはそこで別れ、僕はマイ原付を停めた3階建ての駐輪場へ向かう。
ザ、ザ、ザ、ザ、ザ…
「はぁーーーーーー~つ」
少し寂し気な1日の終わりを感じつつ、吐き出した呼気に混じるアルコール臭。
置いていかれてる疎らな自転車たちの間を進むと、気怠げな瞼を乗せる瞳が違和感を捉えた。
「ん?」
・
・
「ん?」
・
・
無い。
無いぞ…
そこにあるはずの愛車が。
((……、……サァーーーーー ))
首から背中を走り抜け、そのまま足下へと零れ落ちていく何か。
絶望………
この圧倒的絶望感………
ズザっ
僕は目を閉じて身体を反転させた。
ザっザっザっザっザっ…
うん。
そして巻き戻された僕はもう一度駐輪場の入り口に立つ。
ザっザっザっザっザっザっザっ…
さっきはボーっとしてたしな。
と、夕方過ぎの記憶を呼び戻しつつ歩く。
ザっザっザっザ…
ザ…
「……、……、…… 」
左右と背後を見て確認する。
うん。
間違いなくこの場所だ。
「……グぅ」
鼻の奥で鳴るぐうの音。
何の役にも立たない鍵を握り締めた僕は、寂れた夜の駐輪場に溶け込んでいく。
なに?
警察署?
この時間から?
わーーーーっ
うわーーーーーーーーっ
うわーーーーーーーーーーっっっああーーーーーーっ
頭頂部から吹き出しそうな脳内絶叫で見上げる天井は、今は無きアスベストに似た吹き付け加工。
いやダメだ、現実に戻らないと…
後回しは余計心にくる。
そう冷静な僕が訴えるけど足は動かない。
一向に動こうとしてくれない。
だから辛うじて言う事を聞く右手でスマホを操作した。
((プップップップップッ))
((プップップップップッ))
「はいはーい、どした?」
「…無くなりました。……マイ原付が」
「はぁ?マジで?迎え行こっか?」
当然のように掛けられる幼馴染の言葉。
それは思っていた以上に僕のダメージを癒してくれた。
「いや、ありがと……うん。ちょっと落ち着いて来たから大丈夫。また何かあれば掛けるね」
「うん、分かった」
そうして通話を終了した僕は、仕方がない仕方がないと心中で唱えつつ歩き出した。
「いえ見てないです。全く」
「まぁいいからチョット来いよ」
何の模様……ってそんな場合かっ
無遠慮に伸びてくる太っとい腕…
「お待た~って誰?知り合い?」
「ぅあ、シロ」
「…………… 」
を伸ばしたまま首だけ動かす武闘派Pはシロを睨んだ。
じっくりと値踏みするように。
「何?なんか揉め事?」ポリポリ
けど、左手で頰の辺りを掻くシロに緊張感はない。
「え?ううん何も」
「そ。じゃオレら行くけど良い?」ポリポリ
「……フン」
相変わらず頰を触っているシロに対し、武闘派Pは少し威嚇するみたく鼻を鳴らして背を向けた。
ふぅ~~~~、何で僕って…
と過ぎ去った危険から目を離そうとした瞬間
ーーフォンッーー
ーー『『ドボンッツ‼︎‼︎ 』』ーー
はァ?
すぐそこに居た人影が車道からかき消えた。
『『『ドンッ~~ガッシャガザズザザァァァッツ‼︎‼︎ 』』』
そしてポッチャリを風の如く連れ去ったその塊は中央分離帯でひっくり返り、激しい火花とけたたましい擦過音を巻き散らして止まった。
「うぉわぁッヤバ、事故っ、事故だっ」
「誰か救急車っ、110番っ」
「つか今誰か轢かれたくない?」
「ウソマジで?」
天井が半分ほど潰れた車の後輪が、騒然とする現場とは場違いにゆっくりと回っている。
「ー~っ……ぁ、…… 」
「あ~ぁ逝ったねアレは完璧に。つか目の前でストライクとか勘弁しろよ」
言葉どころか息も詰まりかける僕の隣から、随分といつも通りな台詞が聞こえる。
行った?
いや逝った?ってそれ…
「どど、どうしようか?救急車っ、呼ぶ?」
「いやソッチは手遅れだってどう見ても。車の運転手の方は……どうだろね?てかここ離れよっか」
「いや、でも…『ガシッ』
「救急車は誰かが呼んでるよ。それにゾンビ映画で目を背けるレベルだとメシが食えんくなるよ」
ってことは、バラバ…
事故現場を見ようとする僕の肩を掴んだ警告の後
「×××××ーーーッ」
「おマエェェっコラァッ」
ビクッ⁉︎
自分が怒られたかと錯覚するタイミングで怒声が。
「ホラ。やっぱただの事故じゃないっぽいからさ、巻き込まれる前に行くよ」
「……、………… 」
そう言って返事も待たずに動き出したシロを追いかけつつ、僕は怒号の飛び交う背後へと何度も視線を動かした。
事故に吸い寄せられる野次馬たちに逆らいながら、スタスタと通りを歩いて行くシロ。
「ったくエラい目遭ったわ。けどヒロ君解ってる?」
現場から200mくらい離れ喧騒も聞こえなくなると、不意に立ち止まったシロが振り返った。
「え、何が?」
「フーーー…、さっきの事故」
事故が何だろ。
「アレがもしか故意だとしたらさ、タイミング次第でオレらもトンでたかもよ?ボーリングのピンみたくパコーンて」
「……、…ぇ?」
故意ってあの車はポッチャリを狙った?
まさか…
「いやそんな… 」
でも、もしそうだとして
" まぁいいや、ちょっと来い "
あの太い腕に掴まれてた
ーードボンッツ‼︎‼︎ ーー
ら…
「ーー~ッ… 」
人が視界から消える程の勢いで弾け飛んだいまさっきの光景が反芻され、そこに自分も…と考えたら身が一瞬で竦み上がった。
「ま、結果こうして無事だったから…ね。んでどする?何か食べ行く?」
「…あぁ、うん、どうしよっか」
「んならとりあえず行こっか。食えなきゃ出ればいいしさ」
切り替えきれない僕を見てか、シロはそう言ってまた通りを進み出した。
……
…
3時間後。
ガラガラガラ
「はぁーーーっ食ったし喋ったっ。あ、シロさんゴチっす」
「あぁうんそれよかヒロ君さぁ」
「ん?」
「あのショック受けてた風は何だったの?てか太るよ?そんな食うとその内」
「シロのお陰で見てないし今日は昼少ししか食べてなかったんだよね~」
「オレ腹出たヤツとはつるまないから覚えといて」
「へーい」
相変わらず厳しいなぁコイツは~と思いつつもそう言うだけの身体だから言い返せない。
それに口下手な僕でもコイツとは自然と会話が弾み、普段は飲まないお酒すらも進んでしまう。
一個下だけど色々と経験値が違うんだよな~
そんな心地良い酩酊感でほんの少し覚束ない足取り。
繁華街のネオンに揺られるようブラブラと人並みに乗り話していると、細い路地の隅に座るホームレスの人らに目がいった。
「……そういやさ、オレら小学校んときホームレスのおっさんにお菓子あげてたよね。帰り道の途中の神社で」
同じく目には止まったらしいシロが視線をきって言う。
「ん?あぁ、そいやあったような気が………なんでだったっけ?」
「………相変わらず忘れっぽいね。あん時ヒロ君落ち込んでたじゃん?」
「…え?そうだったっけ?」
「隣の学区の心中事件」
あ…
そう言われ蘇る記憶。
子供3人が親に殺された居た堪れない事件。
「そんでたまたま居たホームレスのおっさんに、"かわいそうだから持って行こ"ってヒロ君が言い出したんだよ。ジョーおじさん、憶えてない?ちょっと斜視のさ」
「ああっ‼︎ そうそうそうだそんな名前だった。ヒゲモジャで自分を指差してジョー、ジョーって言ってたね。たしか1週間くらいいたよね」
つか20年以上前の事とかをなんでそんな鮮明に覚えてんのコイツ。
僕なんか小学校の先生の名前すら出てこないのに記憶力良過ぎてキモいって。
「あん時オレら子供だったから駄菓子ばっかあげてたけど、でも今考えると普通にオニギリとかあげるべきだったよね… 」
シロは懺悔するように言う。
「いや、ビッグカツは今でもおかずとして食えるから悪いチョイスではなかったはず」
「いやいやおかずにならんから。なんで若干胸張ってんの?つか今でも食ってんの? 」
「そりゃ買うよ、コンビニに売ってんだから」
「………はぁ、んでもあのおっさんいつの間にか見なくなっちゃったけどさ…今も生きてるんかね?」
「ん~まぁ自由な人達だからね~、どっかに移動しただけっしょ?」
「…だろうね」
そんな風に繋ぎ合わせるような昔話しは弾み、あっという間に僕らを最寄り駅に引き寄せた。
「じゃまたね」
「ん、また~」
電車で帰るシロとはそこで別れ、僕はマイ原付を停めた3階建ての駐輪場へ向かう。
ザ、ザ、ザ、ザ、ザ…
「はぁーーーーーー~つ」
少し寂し気な1日の終わりを感じつつ、吐き出した呼気に混じるアルコール臭。
置いていかれてる疎らな自転車たちの間を進むと、気怠げな瞼を乗せる瞳が違和感を捉えた。
「ん?」
・
・
「ん?」
・
・
無い。
無いぞ…
そこにあるはずの愛車が。
((……、……サァーーーーー ))
首から背中を走り抜け、そのまま足下へと零れ落ちていく何か。
絶望………
この圧倒的絶望感………
ズザっ
僕は目を閉じて身体を反転させた。
ザっザっザっザっザっ…
うん。
そして巻き戻された僕はもう一度駐輪場の入り口に立つ。
ザっザっザっザっザっザっザっ…
さっきはボーっとしてたしな。
と、夕方過ぎの記憶を呼び戻しつつ歩く。
ザっザっザっザ…
ザ…
「……、……、…… 」
左右と背後を見て確認する。
うん。
間違いなくこの場所だ。
「……グぅ」
鼻の奥で鳴るぐうの音。
何の役にも立たない鍵を握り締めた僕は、寂れた夜の駐輪場に溶け込んでいく。
なに?
警察署?
この時間から?
わーーーーっ
うわーーーーーーーーっ
うわーーーーーーーーーーっっっああーーーーーーっ
頭頂部から吹き出しそうな脳内絶叫で見上げる天井は、今は無きアスベストに似た吹き付け加工。
いやダメだ、現実に戻らないと…
後回しは余計心にくる。
そう冷静な僕が訴えるけど足は動かない。
一向に動こうとしてくれない。
だから辛うじて言う事を聞く右手でスマホを操作した。
((プップップップップッ))
((プップップップップッ))
「はいはーい、どした?」
「…無くなりました。……マイ原付が」
「はぁ?マジで?迎え行こっか?」
当然のように掛けられる幼馴染の言葉。
それは思っていた以上に僕のダメージを癒してくれた。
「いや、ありがと……うん。ちょっと落ち着いて来たから大丈夫。また何かあれば掛けるね」
「うん、分かった」
そうして通話を終了した僕は、仕方がない仕方がないと心中で唱えつつ歩き出した。
0
お気に入りに追加
3
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。

クラスメイトの美少女と無人島に流された件
桜井正宗
青春
修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。
高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。
どうやら、漂流して流されていたようだった。
帰ろうにも島は『無人島』。
しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。
男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?

【完結】初級魔法しか使えない低ランク冒険者の少年は、今日も依頼を達成して家に帰る。
アノマロカリス
ファンタジー
少年テッドには、両親がいない。
両親は低ランク冒険者で、依頼の途中で魔物に殺されたのだ。
両親の少ない保険でやり繰りしていたが、もう金が尽きかけようとしていた。
テッドには、妹が3人いる。
両親から「妹達を頼む!」…と出掛ける前からいつも約束していた。
このままでは家族が離れ離れになると思ったテッドは、冒険者になって金を稼ぐ道を選んだ。
そんな少年テッドだが、パーティーには加入せずにソロ活動していた。
その理由は、パーティーに参加するとその日に家に帰れなくなるからだ。
両親は、小さいながらも持ち家を持っていてそこに住んでいる。
両親が生きている頃は、父親の部屋と母親の部屋、子供部屋には兄妹4人で暮らしていたが…
両親が死んでからは、父親の部屋はテッドが…
母親の部屋は、長女のリットが、子供部屋には、次女のルットと三女のロットになっている。
今日も依頼をこなして、家に帰るんだ!
この少年テッドは…いや、この先は本編で語ろう。
お楽しみくださいね!
HOTランキング20位になりました。
皆さん、有り難う御座います。
スキルが【アイテムボックス】だけってどうなのよ?
山ノ内虎之助
ファンタジー
高校生宮原幸也は転生者である。
2度目の人生を目立たぬよう生きてきた幸也だが、ある日クラスメイト15人と一緒に異世界に転移されてしまう。
異世界で与えられたスキルは【アイテムボックス】のみ。
唯一のスキルを創意工夫しながら異世界を生き抜いていく。

スキルを得られない特殊体質の少年。祠を直したらユニークスキルもらえた(なんで??)
屯神 焔
ファンタジー
魔法が存在し、魔物が跋扈し、人々が剣を磨き戦う世界、『ミリオン』
この世界では自身の強さ、もしくは弱さを知られる『ステータス』が存在する。
そして、どんな人でも、亜人でも、動物でも、魔物でも、生まれつきスキルを授かる。
それは、平凡か希少か、1つか2つ以上か、そういった差はあれ不変の理だ。
しかし、この物語の主人公、ギル・フィオネットは、スキルを授からなかった。
正確には、どんなスキルも得られない体質だったのだ。
そんな彼は、田舎の小さな村で生まれ暮らしていた。
スキルを得られない体質の彼を、村は温かく迎え・・・はしなかった。
迫害はしなかったが、かといって歓迎もしなかった。
父親は彼の体質を知るや否や雲隠れし、母は長年の無理がたたり病気で亡くなった。
一人残された彼は、安い賃金で雑用をこなし、その日暮らしを続けていた。
そんな彼の唯一の日課は、村のはずれにある古びた小さな祠の掃除である。
毎日毎日、少しずつ、汚れをふき取り、欠けてしまった所を何とか直した。
そんなある日。
『ありがとう。君のおかげで私はここに取り残されずに済んだ。これは、せめてものお礼だ。君の好きなようにしてくれてかまわない。本当に、今までありがとう。』
「・・・・・・え?」
祠に宿っていた、太古の時代を支配していた古代龍が、感謝の言葉と祠とともに消えていった。
「祠が消えた?」
彼は、朝起きたばかりで寝ぼけていたため、最後の「ありがとう」しか聞こえていなかった。
「ま、いっか。」
この日から、彼の生活は一変する。

婚約破棄?一体何のお話ですか?
リヴァルナ
ファンタジー
なんだかざまぁ(?)系が書きたかったので書いてみました。
エルバルド学園卒業記念パーティー。
それも終わりに近付いた頃、ある事件が起こる…
※エブリスタさんでも投稿しています
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる