雌汁  ― お股つたうは嬉し涙か はたまた尿か ―

余次元

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第四章 情愛を抱き合わせて

染み込んでいく

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玄関で足を震わせながら、膣口から精液を振り撒いた。

 結衣の中で脈打つ獣を、彼女の身体は絞り上げる。もう一度、唇を交わす。終わりの合図のような口吸いが膣の収縮を加速させた。



 子宮で男を直に受け止めるのは、はじめてだった。

 染み込んでいく。取り込んでいく感覚が下腹部に溢れ出していた。

 



 呼吸が落ち着いていくと共に、頭がクリアになっていく。結衣は前回の生理の日を思い出そうとしていた。排卵日がいつ頃かなんてのは計算しないとわからない。



「あー。なかにだした‥」



 結衣が避難の声を上げる。



「いつまで入ってんのよっ」



 最後の一滴まで搾りとるように締め付けた自分のことは棚に上げ、非難を続けながら、男性器を身体から抜き取った。ぶるんっと圭司はその身を震わせる。床にぼたぼたと零れ落ちる水音が大きくなった。



「‥ごめん」



 いままでの強気が嘘みたいにしょんぼりとする圭司に怒りが湧いてきた。せめてもっと堂々としていてほしかった。

 不安なのは結衣の方だ。



「ごめん、じゃないでしょっ」



 大体圭司の股間はまだまだ反省していないではないか。圭司のそれに爪を立てた。



「このおちん⚪︎んか!このおちん⚪︎んがわたしを孕ませようとしたのか?」



 苦痛に眉をしかめる圭司に、下腹部がじんじんと疼いた。

 冗談半分のつもりではあったが、いまいち伝わってはいないようだ。



「あー、もう…羽原くん、あんたの性液なんだから、自分で片付けてよねっ」

「床拭いたら、お風呂に来て」



 結衣は圭司に見せつけるようにお尻を震わせると、ぽたぽたと液の残が落ちてきた。どうせ圭司に掃除させるのだと、彼の液を垂らしながら、先ずは部屋の冷房をつけると、浴室に入った。

 

 結衣のアパートの浴室は、昔からよくあるバストイレ一室型のユニットバスだ。人が来たときは余計にそれぞれ独立していた方がよかったと思ってしまう。シャワーカーテンをひいて、左腕から順に身体を洗う。ひととおり身体を洗い終わっても、まだ結衣の子宮からは時折白いものが垂れ落ちていた。



(まったく、どれだけ出したのよ…ほんとに妊娠させるつもりかしら…)

(あとで、自分の性液でも飲ませてやろうかしら)



 そんなことを考えているうちに、浴室のポリカーボネイトの板を叩く音がして、圭司が入ってきた。



「お部屋キレイにしてくれた?」



「‥まぁ、ひととおりね」



「早く入ってよ、湯気が逃げちゃうじゃない」と借りてきた猫のようになった圭司を招き入れる。



「どうしちゃったのぉ?さっきはあんなに雄々しかったのに‥いまは元気なのはおちん〇んだけね」



 相変わらず圭司の股間だけはギンギンに猛っていた。結衣はまだ彼を赦すつもりはないのだ。逞しいそれを見て、ごくり‥と生唾を飲みこんだ。

 久しぶりの男根の味に結衣の下のお口からも、とろりと唾液が垂れていた。



「責任とって、綺麗にしてもらわないと‥ね」



 浴室の床に圭司を座らせて、その髪を掴むと。自身の蜜壺に彼の鼻を押し当てる。



「ほら、舐めて綺麗にするんだよっ」



 腰をへこへこと前後させて、結衣は圭司の顔の起伏を感じる。圭司は苦しそうに息を漏らした。陰唇の奥、薄皮に覆われた彼女の秘豆をごりごりと擦り付けた。あはぁ、と甘い息を吐きながら、快感を逃がした。



「ぅうん、はぁ‥ああぁっ」



 圭司の舌が陰唇を這う。それは彼女の秘豆の廻りを探るように、二周も三周もしたかと思うと、陰唇のびらびらを味わうように口に含んだ。股間に溜まる心地よい温かさがもどかしさに変わる。彼女を焦らしているのだった。圭司の唇が泉の入り口に迫る。ふたりの和合水を無理やり口に含ませた。

 元彼にも、こんなことはさせられなかった。男に跪かせて自身に奉仕させる光景に、彼女の劣情は留まることなく高まっていく。



「っわたし‥こんなえっちな女の子じゃないんだからねっ」



 結衣は圭司の頭部を両手で掴むと、自身の秘豆を彼の前歯に押し当てた。



「‥ほら、こりこり‥してよぅ‥‥」



 圭司がそれに応え、舌べろで結衣の敏感な部分を押し開くと、包皮の代わりのように包んでくれた。心地よい安心感がそこにはあった。吐息が漏れる。彼の口が左右に小刻みに揺れていく。止まったかと思うと、充血して膨らんだ結衣の秘密に歯を立てた。



「んあぁぁっ」



 コリコリと甘噛みするたびに、結衣の背中に電流がはしる。陸に揚げられた魚のように背が何度も反り返った。そこに、ぬるりと圭司の指が結衣を攻め立てた。濡れそぼった隧道を擦り上げる。



「んんっ、う”ぅぅぅ、あぁぁっん‥ああぁっ、あ”っ」



 結衣の意識が白んでいく。膝が笑い出し、結衣は自身の重みを圭司に預けた。その時、バランスを崩し、乱暴に結衣自身が圭司に削りあげられた。



「ぁあっ‥あぁぁあああああああぁっ――――」

 その衝撃に、結衣は達してしまった。

 そのまま、身体を下ろす。圭司の腰のうえに結衣が乗る。対面座位の形になった。

 結衣はすこし落ち着くつもりでいた。しかし、浴槽の底で獲物を待ち構えていた獣はそれを赦さなかった。



「んっあ”‥」



 ずぶりと結衣に食い込むと、にゅるにゅると奥に侵入したそれは、先ほどよりもずっと、彼女に馴染んでいた。獣が彼女のことをわかってしまったのか、彼女の膣がその凶悪な形を覚えてしまったのか、彼女の秘密を突き上げる。彼女も負けじと絞り上げた。自身のなかが蛸のようにのたくっている。その密着する肉が獣の膨張を感じ取る。



(また、わたしの膣で吐精しようというのね‥)

 結衣はぬめりと笑った。腰が上下に躍り出す。



「ほら、お出しなさいっ」



 圭司は困惑しつつも、止められないでいた。



「で、出ちゃう、出ちゃうよっ」



「ふふっ、パパになりたいの?」

「出ちゃうじゃないでしょう?「出すぞ」って言うのよっ。ほらっ」



「ぅう、だ、出すよ。結衣、出すぞっ」



 圭司が結衣の腰を強く掴んで、下から突き上げる。結衣の唇が再び圭司を求めた。ふたりの喘ぎは唇に塞がれて、ぴちゃびちゃと粘液の遊ぶ音だけが浴室に響く。彼女の唾液が圭司の胃に落ちた時、びゅるるるうぅと結衣の身体に再びマグマが噴き上げられた。



 身体に沁みていく温度に、圭司を感じながら、彼を搾り取ろうと、結衣は下腹部に意識を集中させた。



(もう、逃がさないわ)



 結衣は、誰とでも寝るような助平な女の子ではないのだから。
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https://novel18.syosetu.com/n1700im/なろうのリンクです。基本的には同じものなんですが、なろうは前書き後書きがかけるので、雑文をこちらで書いたりしています。あとは、修正をたまにするのを両方に反映させるのが面倒くさく感じて、なろうだけが直っていたりします。すみません
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