叫び

四出 無衣葉

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見当違いの妬み嫉み

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新しくできた友達の一人がさ。
気になる女の子と話したいって、言ったんだよ。

ええやん応援するぜー、って言ったんだよ。実際、

今話しかけに行ったら? とか、

がんばれー、とか

○○で見たよー、とか

ちゃんと応援したわけよ。
ちょっとからかってた気もするけど。

で、無事にさ。その友達とその人は話せるようになって、連絡しあったり、どっかに一緒に出掛けたりとかするようになったわけ。
まあ、僕がしたことなんて何にもないわけよ。それはいいわ。置いとく。

で、ちょっとしてさ。

彼の興味のある女子ってどんな人柄なのかなって思ったのよ。

愚かだと思わない?
僕は思う。

彼が興味をもった人だから僕も興味を持ったと。
人のせいにするのはよくないね。つまるところ、他人のものが欲しくなったわけよ。

強欲だよね。自分勝手だよね。
僕はそう思った。

そう思ったんだけどさ、前に言ったと思うんだけど。おしゃべりなのよ、僕。それも不快なタイプのね。
嫌に思うだろうなとか、邪魔することになるだろうなとか、そもそも僕みたいな奴が話しかけるなんてとか、思うわけよ。

そしたらなんかさ、妬ましくなって。

彼がその人と楽しそうに話すのみて、僕も話したいって思って。

あんなに応援しときながら、情けないなとは思うんだけどさ。
嫉妬したのよ、彼に。


そしたらそんな自分が嫌で嫌で、首を掻いてガリガリ掻いて、血が出るまで掻いて、終いにはペンとか、ちょっとした刃物でガリガリやってたんだけどさ。
落ち着かないのよ。ストレスで体調も悪くなって、その友達に心配かけて。

で、結局さ。話すタイミングをその彼が作ってくれたのよ。
みんなで仲良くして欲しいなって感じだったみたいやけど。


罪悪感でいっぱいになったわ。うん。


あいつのことが妬ましい。

羨ましい。

頭痛い。ストレスになってる。お腹痛い。怠い。嫌だ。何で。

とかさ、勝手に考えてた自分思い出して、罪悪感でいっぱいになったの。


そんだけ。
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