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骨売りの7
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突然だが、この王女の所属国に関する説明をする。
スキーレット王国。古くからある大国の一つとして知られている。骨売りはそれよりも遥か前から存在していたが、骨売りの記録を遡ると本当にかなり昔から形が出来ていたことが分かる。
この国はさほど資源が豊かであるわけでも、周辺の環境に特別なことがあるわけでもない。目新しい特徴が無い国で真っ先に挙げられる特徴がある。それは「下克上」の国。
スキーレット王国以外の国では平民の上に貴族が立つ構造で社会は組まれている。スキーレット王国では「知は血に在らず、知は血の通う地にこそあり」という思想が基盤となり存在している。優秀とされる血族の中にあっても、そこにいる人間が地に足を着け、血が滲むような努力をしたものにしか知は現れない。卑しい身分と蔑まれる者でも、地に足を着け、血の滲むような努力を積み続ければその者にこそ知は現れるのだ。
平民だから上に行けない、貴族だから平民より上に立つ。そういった構造が成り立たない国、それがスキーレット王国である。
しかし、二つだけこの国でも特別な役割、立場を持つ血族がいる。
それは王族、そして「骨売り」だ。
王族は「名」を国と結び付け、そしてその名前に祝福を授かる。国の安寧を求めて土地に縛られる人柱。
骨売りは「名」を対価に、死者の安寧を保つ力を得る。彼らは邪の者に対抗する呪われた血を持つ者達。
それぞれに役割があり、国の成り立ちのために必要不可欠な存在である王族は永年、国の頂点に立ち、反対に骨売りは国から除かれるか下等なものとして扱われる血族となった。
王族が骨売りに堕ちた歴史が今まで無かったわけではないが、それはあくまで罪を犯した王族に限った話である。王族と言ってもかなりの人数がいる。百人以上の大家族、不慮の事故で祝福の血が失われないための策である。
だからこそ、それだけの人数がいれば罪を犯すものも自ら命を絶つものも多くの人間が存在する。ならば骨売りになることに何の問題があるというのか。それは王族の位にある王位継承権の位が相応に高い者が骨売りになるなどと言ってしまえばそれなりの騒ぎになることだろう。
そして、この王女の王位継承権は第三位。一位二位がいれば問題ないと誰かは思うかもしれないが、三位の「王女」であることが問題だ。王位継承権第三位までに「女性」の王位継承権所持者がいる時、その者は祝福の血で示されるだけの非公認の「聖女」ではなく、国から保護され尊重される存在である国家公認の聖女となる。王位継承権は自動的に失ったも同然となるが場合によっては王よりも権力がある国家公認の聖女が、その真逆の位置と言ってもいい「骨売り」になりたいと言うことがどれほど大事か分かっただろうか。
という説明を教会の司祭であるシスターに小一時間説教されていた。
ひょっとすると単なる憧れのようなものであっての発言と思ったのだが、
「全く、聖女とあろうものが骨売り志望などとバカみたいなことを言わないでください」
という発言をしたシスターの横っ面を思い切りはたき飛ばした王女の顔と、
「バカみたいなこと?バカみたいなことって何?好きでもないのに聖女なんてやらされて、部屋に閉じ込められて、神に祈りをさせられて、それなのに憧れまで奪うつもり?ねえ、骨売りなどとって馬鹿にしたみたいに。神に祈りをささげるだけの聖女より命を対価に他の命を助けることの何がバカなの?少なくとも神のしもべとか言って教会に引きこもってのうのうと暮らしてるシスターよりも馬鹿じゃないよ。だって、聖女がいるなら神のしもべとして認定されるのも神に認知されているのも聖女だけなのに。それ以外のシスターはお飾りみたいなものだから聖女の従者みたいな立場になってるのに、命を賭けて私達を守ってくれる骨売りに何か言えるほど偉大なことをしたの?それなら教えてよ。ねえ、何か言ってよ、ねえ」
機械人形のように首を揺らしながら、聞き取れないほど早口で呟く王女の様子から察した。
ああ、彼女は本気だ…と
正直、こんなに狂ったような王女を骨売りにしたくはないが、その性格や様子は聖女というより骨売りの方が余程性に合いそうだと思う。彼女の求めるものは、安寧と豊穣ではなく、闘争と限界。神に祈るだけで人の命を守ることよりも命を対価に、人柱ではなく一人の兵士として戦いたいと。理想の地位にあるはずが彼女にとっては理想の逆位置、最底辺とされるものこそ理想ということなのだろう。
求めるのは簡単だ。実現するのは難しい。特に彼女が既に聖女としての仕事をそれなりに行ってしまっていることが難しくさせる。継承権4位が女性であるために、彼女が骨売りになっても新たな聖女が居ることは間違いないが、それを周囲がどう捉えるかはまた別の話だ。
ただ、ここは止めねばならない。それだけは確か。
「やめろ。本当に骨売りになりたいのなら、心得に反する対象に手を出すことは許されない。このまま、それを続けるならいかなる理由があろうと骨売りにはなれない」
静かにそう呟くと、すぐに彼女はシスターに背を向けた。
「女神から事情は聞いた。寵愛を失ったと。それなら確かにお前の言うように聖女を辞めるしかない、実質的に辞めたようなものと思って相違ないだろう。いくらそこのシスターが止めたとしても一度繋がりが断たれたものを繋ぐことは女神には出来ないことだ」
うんうん、と頷く王女と急に聖女が資格を失ったという事実に驚きを隠せないシスター。気にせずに話を続ける。
「女神は特段気にした様子はなかったが、謝罪だけお前に伝えろと言った。重荷を背負わせてしまって申し訳ないと、望むなら寵愛は無理でも祝福なら可能だから一度教会に来て祈りを捧げてくれ、という言伝だった」
なんとお優しい…とシスターが恍惚の表情を浮かべるのと王女が憎々しい表情を浮かべる。
「易々と寵愛を切っておいて祝福を『してあげる』ってねぇ。なんてお優しいんでしょうね、女神さまは。それなら私はお断りすると言っておいて」
「俺としては骨売りに憧れを抱いているという理由で骨売りになるのはお勧めしない。いくら数が減っているとはいえ、骨売りの活動には支障をきたすほどの減少でもないのだから骨売りの未来を憂いてとか、人々を守るためとかいう理由付けをするほどに軽いものならやらない。俺はやらなければならないからやっている。生まれによって宿命づけられているからやっている。そういうわけでもないお前なら骨売りをせずとも生きていけるだろう。それこそ人が守りたいだけなら国の騎士にでもなって兵士として腕を振るえばいい」
「それが出来ないって分かって言ってるでしょう」
「…まあな」
「一度でも人柱として名前を捧げた王族は、土地に対する影響力はそれなりに残るために騎士や兵士といった危険職には就くことができない。今ならそこらの子どもでも知っていることよね」
「だから、骨売りか」
「王族が骨売りになるときは女神直々に土地と名前、魂のつながりを切り離す名目が得られるっていうのは本で読んだだけだから詳細は知らないけど」
「骨売りになることで切り離されるわけじゃない。骨売りになるときは名前を対価にする必要がある。切り離すというより繋ぐためのものが消えるんだ。必然的に土地とのつながりも消える。一定の条件を満たせばつながりが消えたままの名前を取り返せるしな。条件も生まれつき骨売りであるよりも軽いものだから直ぐに取り戻せる。とはいえ、既存の骨売りよりかは弱体化するが」
「それでもいい。私は骨売りとして生きていくしかここから逃れるすべはない。これ以上扱いにくい人柱でいるより身を削って盾になる方がましだから骨売りになるの」
今の生き方と比較して骨売りの方が「マシだから」なるのか。生まれながらの骨売りよりそこまで扱いはひどくならないにしても生きるためにはそうするしかない、と。
これ以上言っても、同じ結果が返ってくるだけ。断って勝手に名乗られても面倒だったからそもそも選択肢がなかったともいえるか。まぁ、言ってしまえばこれは女神の責任、あとは丸投げするとしようか。
「シスター、俺の命令で骨売りになるのは止めるだろうからここから先は女神に決めてもらう。どのみち事情を話さず渡せるものでもないからな。それなら納得できるか」
シスターは「女神さまの決定なら…」としぶしぶながら頷く。
「よし、それなら王女。聖女の祈りの時に聖銀に名前を刻んだものに聖水を注いで女神とあっただろう」
「そうね。それと同じことをすればいいの?」
「いや、それと逆のことをしろ。その意図が正確なものなら女神が意図を察して話しかけてくるだろう」
「…ヒントは?」
「名前を刻むことと、そこに何かを流し込むことは変わらない」
「わかったわ」
少なくない時間がかかるだろうな。俺も相当かかった記憶がある。
「シスター、今言ったことを正しく行うには相当の時間がかかるだろう。その間のこいつの扱いは任せる。聖女へ戻ること、シスターとして共に生きることなんかの勧誘も好きにするんだな。王女も少し前に言った通り、手を出すことは禁ずる。そのほかの方法で遠ざけるなら一向に構わないがな」
「無事骨売りになれたなら、骨売りの拠点を探せ。俺はそこにいる」
スキーレット王国。古くからある大国の一つとして知られている。骨売りはそれよりも遥か前から存在していたが、骨売りの記録を遡ると本当にかなり昔から形が出来ていたことが分かる。
この国はさほど資源が豊かであるわけでも、周辺の環境に特別なことがあるわけでもない。目新しい特徴が無い国で真っ先に挙げられる特徴がある。それは「下克上」の国。
スキーレット王国以外の国では平民の上に貴族が立つ構造で社会は組まれている。スキーレット王国では「知は血に在らず、知は血の通う地にこそあり」という思想が基盤となり存在している。優秀とされる血族の中にあっても、そこにいる人間が地に足を着け、血が滲むような努力をしたものにしか知は現れない。卑しい身分と蔑まれる者でも、地に足を着け、血の滲むような努力を積み続ければその者にこそ知は現れるのだ。
平民だから上に行けない、貴族だから平民より上に立つ。そういった構造が成り立たない国、それがスキーレット王国である。
しかし、二つだけこの国でも特別な役割、立場を持つ血族がいる。
それは王族、そして「骨売り」だ。
王族は「名」を国と結び付け、そしてその名前に祝福を授かる。国の安寧を求めて土地に縛られる人柱。
骨売りは「名」を対価に、死者の安寧を保つ力を得る。彼らは邪の者に対抗する呪われた血を持つ者達。
それぞれに役割があり、国の成り立ちのために必要不可欠な存在である王族は永年、国の頂点に立ち、反対に骨売りは国から除かれるか下等なものとして扱われる血族となった。
王族が骨売りに堕ちた歴史が今まで無かったわけではないが、それはあくまで罪を犯した王族に限った話である。王族と言ってもかなりの人数がいる。百人以上の大家族、不慮の事故で祝福の血が失われないための策である。
だからこそ、それだけの人数がいれば罪を犯すものも自ら命を絶つものも多くの人間が存在する。ならば骨売りになることに何の問題があるというのか。それは王族の位にある王位継承権の位が相応に高い者が骨売りになるなどと言ってしまえばそれなりの騒ぎになることだろう。
そして、この王女の王位継承権は第三位。一位二位がいれば問題ないと誰かは思うかもしれないが、三位の「王女」であることが問題だ。王位継承権第三位までに「女性」の王位継承権所持者がいる時、その者は祝福の血で示されるだけの非公認の「聖女」ではなく、国から保護され尊重される存在である国家公認の聖女となる。王位継承権は自動的に失ったも同然となるが場合によっては王よりも権力がある国家公認の聖女が、その真逆の位置と言ってもいい「骨売り」になりたいと言うことがどれほど大事か分かっただろうか。
という説明を教会の司祭であるシスターに小一時間説教されていた。
ひょっとすると単なる憧れのようなものであっての発言と思ったのだが、
「全く、聖女とあろうものが骨売り志望などとバカみたいなことを言わないでください」
という発言をしたシスターの横っ面を思い切りはたき飛ばした王女の顔と、
「バカみたいなこと?バカみたいなことって何?好きでもないのに聖女なんてやらされて、部屋に閉じ込められて、神に祈りをさせられて、それなのに憧れまで奪うつもり?ねえ、骨売りなどとって馬鹿にしたみたいに。神に祈りをささげるだけの聖女より命を対価に他の命を助けることの何がバカなの?少なくとも神のしもべとか言って教会に引きこもってのうのうと暮らしてるシスターよりも馬鹿じゃないよ。だって、聖女がいるなら神のしもべとして認定されるのも神に認知されているのも聖女だけなのに。それ以外のシスターはお飾りみたいなものだから聖女の従者みたいな立場になってるのに、命を賭けて私達を守ってくれる骨売りに何か言えるほど偉大なことをしたの?それなら教えてよ。ねえ、何か言ってよ、ねえ」
機械人形のように首を揺らしながら、聞き取れないほど早口で呟く王女の様子から察した。
ああ、彼女は本気だ…と
正直、こんなに狂ったような王女を骨売りにしたくはないが、その性格や様子は聖女というより骨売りの方が余程性に合いそうだと思う。彼女の求めるものは、安寧と豊穣ではなく、闘争と限界。神に祈るだけで人の命を守ることよりも命を対価に、人柱ではなく一人の兵士として戦いたいと。理想の地位にあるはずが彼女にとっては理想の逆位置、最底辺とされるものこそ理想ということなのだろう。
求めるのは簡単だ。実現するのは難しい。特に彼女が既に聖女としての仕事をそれなりに行ってしまっていることが難しくさせる。継承権4位が女性であるために、彼女が骨売りになっても新たな聖女が居ることは間違いないが、それを周囲がどう捉えるかはまた別の話だ。
ただ、ここは止めねばならない。それだけは確か。
「やめろ。本当に骨売りになりたいのなら、心得に反する対象に手を出すことは許されない。このまま、それを続けるならいかなる理由があろうと骨売りにはなれない」
静かにそう呟くと、すぐに彼女はシスターに背を向けた。
「女神から事情は聞いた。寵愛を失ったと。それなら確かにお前の言うように聖女を辞めるしかない、実質的に辞めたようなものと思って相違ないだろう。いくらそこのシスターが止めたとしても一度繋がりが断たれたものを繋ぐことは女神には出来ないことだ」
うんうん、と頷く王女と急に聖女が資格を失ったという事実に驚きを隠せないシスター。気にせずに話を続ける。
「女神は特段気にした様子はなかったが、謝罪だけお前に伝えろと言った。重荷を背負わせてしまって申し訳ないと、望むなら寵愛は無理でも祝福なら可能だから一度教会に来て祈りを捧げてくれ、という言伝だった」
なんとお優しい…とシスターが恍惚の表情を浮かべるのと王女が憎々しい表情を浮かべる。
「易々と寵愛を切っておいて祝福を『してあげる』ってねぇ。なんてお優しいんでしょうね、女神さまは。それなら私はお断りすると言っておいて」
「俺としては骨売りに憧れを抱いているという理由で骨売りになるのはお勧めしない。いくら数が減っているとはいえ、骨売りの活動には支障をきたすほどの減少でもないのだから骨売りの未来を憂いてとか、人々を守るためとかいう理由付けをするほどに軽いものならやらない。俺はやらなければならないからやっている。生まれによって宿命づけられているからやっている。そういうわけでもないお前なら骨売りをせずとも生きていけるだろう。それこそ人が守りたいだけなら国の騎士にでもなって兵士として腕を振るえばいい」
「それが出来ないって分かって言ってるでしょう」
「…まあな」
「一度でも人柱として名前を捧げた王族は、土地に対する影響力はそれなりに残るために騎士や兵士といった危険職には就くことができない。今ならそこらの子どもでも知っていることよね」
「だから、骨売りか」
「王族が骨売りになるときは女神直々に土地と名前、魂のつながりを切り離す名目が得られるっていうのは本で読んだだけだから詳細は知らないけど」
「骨売りになることで切り離されるわけじゃない。骨売りになるときは名前を対価にする必要がある。切り離すというより繋ぐためのものが消えるんだ。必然的に土地とのつながりも消える。一定の条件を満たせばつながりが消えたままの名前を取り返せるしな。条件も生まれつき骨売りであるよりも軽いものだから直ぐに取り戻せる。とはいえ、既存の骨売りよりかは弱体化するが」
「それでもいい。私は骨売りとして生きていくしかここから逃れるすべはない。これ以上扱いにくい人柱でいるより身を削って盾になる方がましだから骨売りになるの」
今の生き方と比較して骨売りの方が「マシだから」なるのか。生まれながらの骨売りよりそこまで扱いはひどくならないにしても生きるためにはそうするしかない、と。
これ以上言っても、同じ結果が返ってくるだけ。断って勝手に名乗られても面倒だったからそもそも選択肢がなかったともいえるか。まぁ、言ってしまえばこれは女神の責任、あとは丸投げするとしようか。
「シスター、俺の命令で骨売りになるのは止めるだろうからここから先は女神に決めてもらう。どのみち事情を話さず渡せるものでもないからな。それなら納得できるか」
シスターは「女神さまの決定なら…」としぶしぶながら頷く。
「よし、それなら王女。聖女の祈りの時に聖銀に名前を刻んだものに聖水を注いで女神とあっただろう」
「そうね。それと同じことをすればいいの?」
「いや、それと逆のことをしろ。その意図が正確なものなら女神が意図を察して話しかけてくるだろう」
「…ヒントは?」
「名前を刻むことと、そこに何かを流し込むことは変わらない」
「わかったわ」
少なくない時間がかかるだろうな。俺も相当かかった記憶がある。
「シスター、今言ったことを正しく行うには相当の時間がかかるだろう。その間のこいつの扱いは任せる。聖女へ戻ること、シスターとして共に生きることなんかの勧誘も好きにするんだな。王女も少し前に言った通り、手を出すことは禁ずる。そのほかの方法で遠ざけるなら一向に構わないがな」
「無事骨売りになれたなら、骨売りの拠点を探せ。俺はそこにいる」
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