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空色のマフラーⅡ
Ⅲ
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「若菜ごめんね。わたしあんたが話せなかったこと。薄々気が付いていたんだ……それに、アイツとはたぶんダメなんだろうなって」
ぴっくと若菜の肩が動く、わたしはその先を続けた。
「まあ、実らなかった恋だけど。あんたには慰めてほしかったなぁ、親友として。それなのにあんたはまるで自分が振られたみたいに顔引きつらせて……。フォローしてくれよ、親友だろう」
しばらく待つと小さい声で「ゴメン」って声がした。まだ、顔はあげれないけど確かにそう若菜は言った。
「これ、あげるよ。友情のしるし」わたしはそう言って手にしたマフラーを若菜の頭の上に置いた。
「もらってくれると嬉しいな」
若菜はやっと顔を上げマフラーを手に取った。わたしの編んだ空色のマフラーだ。
しばらくそれを見ていた若菜はわたしを見てこう言った。
「最後、端折ったでしょう。編み目がズレてる……」
「うるさい! 黙って受け取れ」
また明日から、わたし達の楽しい学園生活は改めて始まるのでした。
了
ぴっくと若菜の肩が動く、わたしはその先を続けた。
「まあ、実らなかった恋だけど。あんたには慰めてほしかったなぁ、親友として。それなのにあんたはまるで自分が振られたみたいに顔引きつらせて……。フォローしてくれよ、親友だろう」
しばらく待つと小さい声で「ゴメン」って声がした。まだ、顔はあげれないけど確かにそう若菜は言った。
「これ、あげるよ。友情のしるし」わたしはそう言って手にしたマフラーを若菜の頭の上に置いた。
「もらってくれると嬉しいな」
若菜はやっと顔を上げマフラーを手に取った。わたしの編んだ空色のマフラーだ。
しばらくそれを見ていた若菜はわたしを見てこう言った。
「最後、端折ったでしょう。編み目がズレてる……」
「うるさい! 黙って受け取れ」
また明日から、わたし達の楽しい学園生活は改めて始まるのでした。
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