歌集「キミとボク」

ふるは ゆう

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笑み

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第31首:〈病室にて〉 ほたる舞う 精一杯にこの時を ベッドのキミの笑みと重なる

第32首: 笑顔がネ! キミには一番似合ってる 涙なんかは要らないからネ!

第33首: 久々の梅雨の晴れ間に広がった 洗濯物とキミの笑顔が

第34首: 雨の海 寄せる波さえ静々と キミの素足を冷たく濡らす

第35首: 雨の音 湿った窓を手で拭いて キミを起こさぬように寝返る

第36首: 引く波に足を取られてふらついた 逆光のキミ 見てられなくて

第37首: 当然さ、キミの水着は見たいけど 見せたくないよ他の誰にも!

第38首: 星が降るこんな夜空に背伸びして のばした指に星触れるかも

第39首: サンダルを脱いではしゃいだ夏の海 砂の熱さに心も焦がす

第40首: 懐かしいキミの香りに振り返る 戻ることない風のいたずら
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