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第三章 奈落のマリオネット
29 第2ラウンド
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翌日、朝から銀次郎は小雪とともにお台場のテレビ局に来ていた。後藤課長の指示で地下の監視室に必要な録画映像は届いていた。小雪は応援で来た志乃と電脳の佐久間の三人で手分けして録画映像の解析に入る。
銀次郎は一郎を伴って現場に向かった。
「一郎! なんでも良い、おかしな事、気が付いた事があったら言ってくれ」
「はい! 分かりました」
まず二人は収録スタジオと問題のトイレがあるフロアに向かった。
「この脚立はどこから持ってきたんですか?」
最初に一郎はトイレの真ん中に置いてある脚立に注目した。
「これはアシスタントが用意した、テレビ局のやつだ」
「それじゃあ、犯人と思われる清掃員は手ぶらで来たんですね」
「そうなるな、一階でチェックを受けて入って。従業員エレベーターで、この階まで来たらしい。従業員エレベーターには監視カメラが付いてないそうだ」
「そこまでわかっているんだったら、もっと監視カメラに映っていてもいいんじゃないですか?」
「上手く避けているんだよ。その証拠に、帰りは従業員エレベーターを使ったらしいんだが、その先が全く写っていない」
「消えたんですね!」
「そうだ」
二人は警備員のチェックを通過して、犯人の使用したと思われる従業員エレベーターに乗り込んだ。
「確かに監視カメラはありませんね」
「そうだな、それにしてもけっこう人が乗るんだな」
二人の乗った従業員エレベーターには、常に複数のスタッフが忙しく乗り降りしていた。それを見て一郎がふと思ったことを口にした。
「目撃者、なんて、居ませんかね?」
「それだ! それだよ!」
エレベーター内で銀次郎は大声を上げた。
銀次郎は一郎を伴って現場に向かった。
「一郎! なんでも良い、おかしな事、気が付いた事があったら言ってくれ」
「はい! 分かりました」
まず二人は収録スタジオと問題のトイレがあるフロアに向かった。
「この脚立はどこから持ってきたんですか?」
最初に一郎はトイレの真ん中に置いてある脚立に注目した。
「これはアシスタントが用意した、テレビ局のやつだ」
「それじゃあ、犯人と思われる清掃員は手ぶらで来たんですね」
「そうなるな、一階でチェックを受けて入って。従業員エレベーターで、この階まで来たらしい。従業員エレベーターには監視カメラが付いてないそうだ」
「そこまでわかっているんだったら、もっと監視カメラに映っていてもいいんじゃないですか?」
「上手く避けているんだよ。その証拠に、帰りは従業員エレベーターを使ったらしいんだが、その先が全く写っていない」
「消えたんですね!」
「そうだ」
二人は警備員のチェックを通過して、犯人の使用したと思われる従業員エレベーターに乗り込んだ。
「確かに監視カメラはありませんね」
「そうだな、それにしてもけっこう人が乗るんだな」
二人の乗った従業員エレベーターには、常に複数のスタッフが忙しく乗り降りしていた。それを見て一郎がふと思ったことを口にした。
「目撃者、なんて、居ませんかね?」
「それだ! それだよ!」
エレベーター内で銀次郎は大声を上げた。
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