48 / 94
第三章 奈落のマリオネット
15 事情聴取
しおりを挟む
地上の現場検証は涼と仁の二人に任せて、銀次郎は捜査一課の事情聴取に立ち会っていた。
まずはゲストの二人
緑川零士(VRMMO開発者)
「ペトス氏とは初対面です。対談が決まってから、何回かメールをさせていただきました。研究室のPCの方に残ってると思いますので、確認できます」
冷静に受け答えしている。特に気になることはなかった。
金城優作(IT会社CEO)
「ペトス氏とは出資を検討していましたので、何回かテレビ会議のような事をしました。来日してから、またゆっくりと話し合おうと思ったんですけど……残念です」
こちらも理路整然と話している。ちょっと、気に入らなかったので銀次郎はつついてみた。
「この会社には、色々黒い噂がついて回っているんだが、そこは気にならなかったのか?」
「そこは、迷うところだったんですが、先行してる技術なので、他社に取られるのもまずいと思いまして……」
経済界の人間としては、それが正解なのだろう。これ以上の答えは出てきそうにもなかった。
次にテレビ局のスタッフの四人
プロデューサーの羽村
「ペトス氏とは直接やり取りはしてないですね、常に秘書のリンさんとしています。確かめてください。サプライズの件ですか、その件についてはディレクターの中神に一任しています。あいつが言い出したことですからね、こういうサプライズはよくあるんですよ。まあ受けが良くて、結構自由にやってもらっています」
ディレクターに丸投げと言うか、無責任な感じがした。
「具体的な計画、つまりどこから入って、どこから出るとか言うやつは、聞いてないということだな?」
「はい! そうですね」
こいつは全く把握していなかった。
ディレクターの中神
「勘弁してくださいよ! こんなことになるんだったら、言い出さなきゃよかった。ペトス氏だってノリノリで喜んでくれてたんですよ!」
頭を抱えて混乱している感じだった。
「で、この計画は一体いつ作って、誰に連絡したんだ?」
「一ヶ月チョット前に、社内コンペをしたんです。その中で、一番面白そうなやつを採用しました。
美術の高松です! そいつのアイデアです。連絡はペトス氏とアシスタントの昭島にも詳しく説明しました。
いいえ、他には誰も、秘書にも何も話していませんよ!」
終始不安げな顔で説明をしていた。
アナウンサーの川辺
「ペトス氏には一時間ぐらい前に、控室に挨拶に行きました。初対面です。
サプライズに関してはディレクターから簡単な話は聞きましたが、どこから入って、どこから出るとか言う、詳しいことは一切聞いていません」
終始冷静な受け答えだった。
アシスタントの昭島
「ペトス氏とは話しもしていません。ディレクターの中神からは荷物と詳しい指示を受けています。でも、受けた指示は前にも言いましたが、トイレの手前の排気口の下に脚立と荷物を置いて排気口開けるですから。
決して、奥の排気口じゃありませんから信じてください!」縋るように泣きついてきた。
「この計画は、他の誰かに話したのか?」
ここが重要なので銀次郎は念を押して聞いた。
「それはないです! 中神さんに怒られちゃいますからね」昭島は断言した。
ここまでで、この計画を詳しく知っていたのは4人。死んだペトス、ディレクターの中神、アシスタントの昭島、それと美術の高松である。高松はこれから呼びに行くとして、後は二人の外人が残っていた。
まずはゲストの二人
緑川零士(VRMMO開発者)
「ペトス氏とは初対面です。対談が決まってから、何回かメールをさせていただきました。研究室のPCの方に残ってると思いますので、確認できます」
冷静に受け答えしている。特に気になることはなかった。
金城優作(IT会社CEO)
「ペトス氏とは出資を検討していましたので、何回かテレビ会議のような事をしました。来日してから、またゆっくりと話し合おうと思ったんですけど……残念です」
こちらも理路整然と話している。ちょっと、気に入らなかったので銀次郎はつついてみた。
「この会社には、色々黒い噂がついて回っているんだが、そこは気にならなかったのか?」
「そこは、迷うところだったんですが、先行してる技術なので、他社に取られるのもまずいと思いまして……」
経済界の人間としては、それが正解なのだろう。これ以上の答えは出てきそうにもなかった。
次にテレビ局のスタッフの四人
プロデューサーの羽村
「ペトス氏とは直接やり取りはしてないですね、常に秘書のリンさんとしています。確かめてください。サプライズの件ですか、その件についてはディレクターの中神に一任しています。あいつが言い出したことですからね、こういうサプライズはよくあるんですよ。まあ受けが良くて、結構自由にやってもらっています」
ディレクターに丸投げと言うか、無責任な感じがした。
「具体的な計画、つまりどこから入って、どこから出るとか言うやつは、聞いてないということだな?」
「はい! そうですね」
こいつは全く把握していなかった。
ディレクターの中神
「勘弁してくださいよ! こんなことになるんだったら、言い出さなきゃよかった。ペトス氏だってノリノリで喜んでくれてたんですよ!」
頭を抱えて混乱している感じだった。
「で、この計画は一体いつ作って、誰に連絡したんだ?」
「一ヶ月チョット前に、社内コンペをしたんです。その中で、一番面白そうなやつを採用しました。
美術の高松です! そいつのアイデアです。連絡はペトス氏とアシスタントの昭島にも詳しく説明しました。
いいえ、他には誰も、秘書にも何も話していませんよ!」
終始不安げな顔で説明をしていた。
アナウンサーの川辺
「ペトス氏には一時間ぐらい前に、控室に挨拶に行きました。初対面です。
サプライズに関してはディレクターから簡単な話は聞きましたが、どこから入って、どこから出るとか言う、詳しいことは一切聞いていません」
終始冷静な受け答えだった。
アシスタントの昭島
「ペトス氏とは話しもしていません。ディレクターの中神からは荷物と詳しい指示を受けています。でも、受けた指示は前にも言いましたが、トイレの手前の排気口の下に脚立と荷物を置いて排気口開けるですから。
決して、奥の排気口じゃありませんから信じてください!」縋るように泣きついてきた。
「この計画は、他の誰かに話したのか?」
ここが重要なので銀次郎は念を押して聞いた。
「それはないです! 中神さんに怒られちゃいますからね」昭島は断言した。
ここまでで、この計画を詳しく知っていたのは4人。死んだペトス、ディレクターの中神、アシスタントの昭島、それと美術の高松である。高松はこれから呼びに行くとして、後は二人の外人が残っていた。
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
1
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる