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第二章 アリスの楽園
18 集合
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◇ Real world ◇
日野と銀次郎は部屋から飛び出してGPSの示す西側の端に走った。
「いません! この階ではないようです」
GPSは位置を正確に示してくれていたが、高さまでは表示できない。五階までひとつづつ階を探さないといけなかった。
「日野、手分けをするぞ。お前は下だ、俺は上を探す」
「わかりました!」
日野は階段を降りて行く。
銀次郎は三階を探し、四階へ上った時、五階の階段を降りてくるマイケルに会った。
「お前、今までどこにいた!」
「え? 所用ですよ。言わないといけないんですか?」
「とにかく来い! 話を聞かせろ」
銀次郎はみんなの集まる、二階の中央監視室にマイケルを連れて行った。
二階の喫煙室で、仁義弘は、恵とヒナが寝ているリクライニングシートの横に立っていた。無言で見つめていたその時、突然乱暴にドアが開く。
「こんな所に居たんですか、仁さん! トリックがわかりました。ここは他のメンバーに任せて、早くみんなのところに来てください」
ドカドカと慌ただしく、仁の前に交通総務課の三人娘が登場したのだった。
† † †
研究棟二階の中央監視室に、ほぼ全員が集まった。後は、夏美と恵がリアルに戻れば完了だ。その間に、涼と小雪は何やら打ち合わせをしている。
夏美は目を覚ました時、銀次郎の腕の中にいた。無事に帰れた、子供達を守れた、色々な感情が涙となって頬を伝おうとしたその時、急に横にはじき出された。
「親父。死にかけたよ! 痛かったよ!」
恵がわざわざ夏美を弾き飛ばして、銀次郎の腕の中に飛び込んできたのだ!
めちゃめちゃ確信犯だ!
そこまでやるか!
怖い……。
涼はこの時、女性の争いには決して関わってはいけないと心に誓ったのであった……。
日野と銀次郎は部屋から飛び出してGPSの示す西側の端に走った。
「いません! この階ではないようです」
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「日野、手分けをするぞ。お前は下だ、俺は上を探す」
「わかりました!」
日野は階段を降りて行く。
銀次郎は三階を探し、四階へ上った時、五階の階段を降りてくるマイケルに会った。
「お前、今までどこにいた!」
「え? 所用ですよ。言わないといけないんですか?」
「とにかく来い! 話を聞かせろ」
銀次郎はみんなの集まる、二階の中央監視室にマイケルを連れて行った。
二階の喫煙室で、仁義弘は、恵とヒナが寝ているリクライニングシートの横に立っていた。無言で見つめていたその時、突然乱暴にドアが開く。
「こんな所に居たんですか、仁さん! トリックがわかりました。ここは他のメンバーに任せて、早くみんなのところに来てください」
ドカドカと慌ただしく、仁の前に交通総務課の三人娘が登場したのだった。
† † †
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夏美は目を覚ました時、銀次郎の腕の中にいた。無事に帰れた、子供達を守れた、色々な感情が涙となって頬を伝おうとしたその時、急に横にはじき出された。
「親父。死にかけたよ! 痛かったよ!」
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