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89.突入
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こっちにも帰ってきました!
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
「それが……」
と表情を曇らせるアントワネット。
おいおい、まさかとは思うけどさ。
「レイス様は私たちを外へ逃がすと、キューギスト家の令嬢を探しに、中へ戻ってしまわれたのです」
「は~~……」
やっぱりそのパターンか。
そりゃ確かに、ブランシェの丸焼きが焼け跡から発見されたら後味は悪い。
だけど現在進行形で燃えまくってる修道院に戻るとか自殺行為では?
それっきり外に出てきていないみたいだし……
えーい、世話のかかるお坊ちゃんだな……!
「私がレイス様を探しに行って参ります! 皆様はここでお待ちください!」
「リグレット様!? そんな……無茶です!」
メロディが大きな声で呼び止める。他の修道女も私の行く手を阻むように、前に立ち塞がった。
みんな、私を心配してくれるのはとても嬉しいよ。
それでも修道院の仲間と同じくらい、レイスは私にとって大切な存在だ。
このままじっとしているわけにはいかない。
「……皆様、リグレット様を行かせてあげてください」
と、静かな声でそう言ったのは、アントワネットだった。
「リグレット様は、これまで数多くの奇跡を起こされてきました。私はこの方を信じます」
「アントワネット様……」
「私の魔法で入口を作ります。それを使ってレイス様の元へ……」
アントワネットはそう告げると、両手を合わせとお祈りポーズになった。
その体が赤い光に包まれる。
直後、修道院を覆っていた炎の一部に、穴がぽっかりと開いた。
「そしてリグレット様にも風属性の魔法をかけておきます。これで暫くの間は、炎や煙を防げるはずです」
私の体も緑色に光り始める。
これが防御バフ……ってコト!?
「行ってらっしゃい、リグレット様。ナヴィア修道院の聖女であり、私の大切な友人」
「は……はい!」
とりあえず待ってろ、レイス。ついでにブランシェ。
私は燃え盛る修道院へ飛び込んで行った。
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
「それが……」
と表情を曇らせるアントワネット。
おいおい、まさかとは思うけどさ。
「レイス様は私たちを外へ逃がすと、キューギスト家の令嬢を探しに、中へ戻ってしまわれたのです」
「は~~……」
やっぱりそのパターンか。
そりゃ確かに、ブランシェの丸焼きが焼け跡から発見されたら後味は悪い。
だけど現在進行形で燃えまくってる修道院に戻るとか自殺行為では?
それっきり外に出てきていないみたいだし……
えーい、世話のかかるお坊ちゃんだな……!
「私がレイス様を探しに行って参ります! 皆様はここでお待ちください!」
「リグレット様!? そんな……無茶です!」
メロディが大きな声で呼び止める。他の修道女も私の行く手を阻むように、前に立ち塞がった。
みんな、私を心配してくれるのはとても嬉しいよ。
それでも修道院の仲間と同じくらい、レイスは私にとって大切な存在だ。
このままじっとしているわけにはいかない。
「……皆様、リグレット様を行かせてあげてください」
と、静かな声でそう言ったのは、アントワネットだった。
「リグレット様は、これまで数多くの奇跡を起こされてきました。私はこの方を信じます」
「アントワネット様……」
「私の魔法で入口を作ります。それを使ってレイス様の元へ……」
アントワネットはそう告げると、両手を合わせとお祈りポーズになった。
その体が赤い光に包まれる。
直後、修道院を覆っていた炎の一部に、穴がぽっかりと開いた。
「そしてリグレット様にも風属性の魔法をかけておきます。これで暫くの間は、炎や煙を防げるはずです」
私の体も緑色に光り始める。
これが防御バフ……ってコト!?
「行ってらっしゃい、リグレット様。ナヴィア修道院の聖女であり、私の大切な友人」
「は……はい!」
とりあえず待ってろ、レイス。ついでにブランシェ。
私は燃え盛る修道院へ飛び込んで行った。
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