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50、ごきげんよう
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さあ、反撃開始です。
突然現れたアルマンにプルーニャ親子は喫驚しました。
マルグリットは死人でも見るように目を見張っていますし、プルーニャ男爵にも動揺が見られました。
ですが、青ざめたのは一瞬だけで即座に持ち直しました。邪悪なオーラをまとう隻眼は鈍い光を放ちます。
「盗み聞きとは、たちが悪い」
アルマンのほうは……やっぱり、臆病者ですわね。男爵には向き合わず、マルグリットに向かいました。
「ひ、ひどいじゃないか! 僕が長男の権利を失うと知ったとたんに、別れようとするなんて!」
「仕方ないじゃない。子供だっているのにあなた、生活力ないんだもの」
マルグリットは決まり悪そうに答えます。本心を聞かれてしまったのは不本意。でも、用なしのアルマンに対して、取り繕う必要もないと考えているのでしょう。
「父の仕送りだって、そうだ! 僕は何ももらっていない!」
仕送りを懐に収めていたのはプルーニャ男爵ですが、アルマンはマルグリットを責めます。
「そんなこと、あたくしは知らないわよ!」
「君なんか、僕のほうから願い下げだ! 金遣い荒いし、下品だし、馬鹿だし……」
「よくも言ってくれたわね! この根無し草が! 名家の長男ということ以外は、なんの取り柄もないくせに!」
目も当てられない喧嘩が始まってしまいました。凄みのある声で、それを遮るのはプルーニャ男爵です。
「これは見過ごせませんな? 騙し討ちとは卑劣な……」
「アルマンが勝手に盗み聞きしただけですよ?」
さすが、うちの旦那さま。動じません。不敵に微笑み、男爵を見据えます。男爵のほうが一歩退く形となりました。
なんです? 悪人といっても、たいそうなものでは、ないじゃありませんか? レオンが虎なら、プルーニャ男爵は蛇ですよ。毒牙で噛まれるまえに鉤爪で抑え込んでしまえば、怖くありません。
仕送りの着服が明らかになったことで、強気に出られないのでしょう。アルマン獲得は無駄に終わりましたし、男爵の浅ましい目的は失われました。
愚かなマルグリットはまだ好戦的ですが、男爵は戦線離脱を選んだようです。負け戦とわかって、戦いたくないのでしょうね。感情ではなく、損得で動く方なのです。マルグリットのほうがまだ、かわいげがありました。言動は上品さから、かけ離れていますが……
「ほんっと、役立たずをつかまされて損したわ! 子供までできちゃって、この子にいくらかかったと思ってんのよ?」
「知るか! 養育費は父からの仕送りに含まれていたはずだぞ! いったい、何に使ったんだ!」
「もっと、いい男を捕まえとけば、今ごろ社交界の中心にいたのに……あたくしの時間を返してよ!」
「ぐぬぬぬ……君は僕を利用するだけのつもりで、近づいたのだな?」
「ふん! あんたこそ、鼻の下を伸ばしてあたくしに近づいてきたじゃない?」
「誘ってきたのは、君のほうだろ!!」
「ちょっと優しくしただけで勘違いしないでよ? あたくしは、より取り見取りだったんだから! いろんな方から言い寄られていたのよ?」
ローランの横で醜い言い争いをするのは、やめてほしいです。
いっそのこと、アルマンを置き去りにし、ローランだけ連れて帰りたいとわたくしは思いました。
口を挟むのは憚られましたよ。でも、レオンたら、呆れ顔でアルマンとマルグリットを眺めているだけで、放置しているんですもの。わたくしは旦那さまから離れ、アルマンの前に進み出ました。
「子供の前で言い争うのは、やめましょう? ローランをどうするのか、決めていただけないかしら?」
騒々しかった二人はピタッと静まり、皆の視線がローランに集まりました。
その時、ローランは初めてわたくしを見てくれたのです。もう、碧眼は潤んでいませんでした。
アルマンはローランの存在を忘れていたのでしょう。しばし呆けていましたが、ハタと察します。今や、憎悪の対象であるマルグリットに復讐する絶好の機会だと、気づいたのでしょうね。ニヤッと下卑た笑い方をしました。
「僕は教会で正式にローランを我が子と認めているからね? 引き取って連れ帰ることは可能だ」
ま、連れ帰っても、育てるのはわたくしとレオンなんですけどね……。アルマンは男の権威を振りかざし、主導権を握りました。
一方のマルグリットは、キィィィッと歯を食いしばります。非常にわかりやすい反応ですわね。金づるになると思われたローランまで連れて行かれたのでは、踏んだり蹴ったりなのでしょう。
「ローランに希望を聞いてみては?」
ここで、鶴の一声。レオンが助け舟を出してくれました。
注目されることになったローランは、わたくしにまっすぐな視線を向けました。
大人顔負けの賢い子でも純真無垢です。ひたむきな青い目がまぶしくて、わたくしは目を細めました。
「僕は……僕は、ルイーザと一緒にいたい!」
嘘偽りのない言葉が稲妻のごとく、全身を貫きました。
かわいい子の碧眼はわたくしを捉えて放しません。もう、いいでしょうか? ずっと我慢していたのですよ? 限界を向かえたわたくしは、ローランを抱きしめました。
「ちょっと!! 母親であるあたくしを捨てるっていうの!! この、薄情者!!」
マルグリットの罵声など気にもなりません。わたくしは柔らかな金髪に顔をうずめ、ローランの跳ねるような鼓動を堪能しました。
「ルイーザ、傷つけるようなことを言って、ごめんなさい」
ボーイソプラノがわたくしの耳をくすぐります。わかっていますよ。あなたがわたくしを守るために、憎まれ役を買って出たことは。あなたの親友のノエルが教えてくれたのよ。
「わたくしを守ってくれたのでしょう? あなたは小さな騎士さまよ? わたくしの大好きな駒」
「騎士が女王を守るのは、当然のことです」
んもぅ……なんて、ませたことを言うのかしら? 将来、女ったらしにならないか心配よ?
「では、ローランはうちで引き取りますので、ごきげんよう」
最後はレオンが締めくくりました。プルーニャ男爵もレオンの前では毒牙を抜かれた蛇ですわね。もはや、興味はないといった態度で背を向けました。
マルグリットだけがまだあきらめきれず、地団駄を踏んでいました。復讐ができたアルマンはスッキリした笑顔です。けれど、この人、今後どうするつもりなのでしょうね? 無職だし、セクハラしてくるし。また、一緒に住むのはちょっと嫌だわ……
出て行く寸前、ローランがわたくしから離れて、マルグリットのもとに走りました。
あれでも一応母親ですから、最後にお別れを伝えるのでしょうか……。
「これ……」
渡したのはチェス大会の賞金でした。マルグリットの目は点になりました。
「僕には不要なものです。もっと、大切なものがありますから」
「えっ!? くれるの?? もらっていいの!!」
落ち着いた声音のローランとは対象的に、マルグリットの声は上ずっていました。まさか、手に入れられるとは思わなかったのでしょう。卑しくも、ローランの手から小切手をもぎ取ります。
ローランは感情の欠いた言葉を淡々と伝えました。
「これは手切れ金です。僕にはもう二度と関わろうとしないでください」
聞いているのかいないのか、マルグリットはスキップしそうな勢いでプルーニャ男爵を追いました。扉のところで待っていた男爵は口の端を上げています。
この人たちにとって、懸命に前を向こうとしている少年より、目の前のお金のほうが大事なのですね。
わたくしは戻ってきたローランをもう一度抱きしめました。高めの体温を感じつつ、二度と離すものかと誓います。そして、レオンとローランに挟まれ、プルーニャ邸をあとにしました。
――――――――――――――――――――――
一時間後に最終話を投稿します。
突然現れたアルマンにプルーニャ親子は喫驚しました。
マルグリットは死人でも見るように目を見張っていますし、プルーニャ男爵にも動揺が見られました。
ですが、青ざめたのは一瞬だけで即座に持ち直しました。邪悪なオーラをまとう隻眼は鈍い光を放ちます。
「盗み聞きとは、たちが悪い」
アルマンのほうは……やっぱり、臆病者ですわね。男爵には向き合わず、マルグリットに向かいました。
「ひ、ひどいじゃないか! 僕が長男の権利を失うと知ったとたんに、別れようとするなんて!」
「仕方ないじゃない。子供だっているのにあなた、生活力ないんだもの」
マルグリットは決まり悪そうに答えます。本心を聞かれてしまったのは不本意。でも、用なしのアルマンに対して、取り繕う必要もないと考えているのでしょう。
「父の仕送りだって、そうだ! 僕は何ももらっていない!」
仕送りを懐に収めていたのはプルーニャ男爵ですが、アルマンはマルグリットを責めます。
「そんなこと、あたくしは知らないわよ!」
「君なんか、僕のほうから願い下げだ! 金遣い荒いし、下品だし、馬鹿だし……」
「よくも言ってくれたわね! この根無し草が! 名家の長男ということ以外は、なんの取り柄もないくせに!」
目も当てられない喧嘩が始まってしまいました。凄みのある声で、それを遮るのはプルーニャ男爵です。
「これは見過ごせませんな? 騙し討ちとは卑劣な……」
「アルマンが勝手に盗み聞きしただけですよ?」
さすが、うちの旦那さま。動じません。不敵に微笑み、男爵を見据えます。男爵のほうが一歩退く形となりました。
なんです? 悪人といっても、たいそうなものでは、ないじゃありませんか? レオンが虎なら、プルーニャ男爵は蛇ですよ。毒牙で噛まれるまえに鉤爪で抑え込んでしまえば、怖くありません。
仕送りの着服が明らかになったことで、強気に出られないのでしょう。アルマン獲得は無駄に終わりましたし、男爵の浅ましい目的は失われました。
愚かなマルグリットはまだ好戦的ですが、男爵は戦線離脱を選んだようです。負け戦とわかって、戦いたくないのでしょうね。感情ではなく、損得で動く方なのです。マルグリットのほうがまだ、かわいげがありました。言動は上品さから、かけ離れていますが……
「ほんっと、役立たずをつかまされて損したわ! 子供までできちゃって、この子にいくらかかったと思ってんのよ?」
「知るか! 養育費は父からの仕送りに含まれていたはずだぞ! いったい、何に使ったんだ!」
「もっと、いい男を捕まえとけば、今ごろ社交界の中心にいたのに……あたくしの時間を返してよ!」
「ぐぬぬぬ……君は僕を利用するだけのつもりで、近づいたのだな?」
「ふん! あんたこそ、鼻の下を伸ばしてあたくしに近づいてきたじゃない?」
「誘ってきたのは、君のほうだろ!!」
「ちょっと優しくしただけで勘違いしないでよ? あたくしは、より取り見取りだったんだから! いろんな方から言い寄られていたのよ?」
ローランの横で醜い言い争いをするのは、やめてほしいです。
いっそのこと、アルマンを置き去りにし、ローランだけ連れて帰りたいとわたくしは思いました。
口を挟むのは憚られましたよ。でも、レオンたら、呆れ顔でアルマンとマルグリットを眺めているだけで、放置しているんですもの。わたくしは旦那さまから離れ、アルマンの前に進み出ました。
「子供の前で言い争うのは、やめましょう? ローランをどうするのか、決めていただけないかしら?」
騒々しかった二人はピタッと静まり、皆の視線がローランに集まりました。
その時、ローランは初めてわたくしを見てくれたのです。もう、碧眼は潤んでいませんでした。
アルマンはローランの存在を忘れていたのでしょう。しばし呆けていましたが、ハタと察します。今や、憎悪の対象であるマルグリットに復讐する絶好の機会だと、気づいたのでしょうね。ニヤッと下卑た笑い方をしました。
「僕は教会で正式にローランを我が子と認めているからね? 引き取って連れ帰ることは可能だ」
ま、連れ帰っても、育てるのはわたくしとレオンなんですけどね……。アルマンは男の権威を振りかざし、主導権を握りました。
一方のマルグリットは、キィィィッと歯を食いしばります。非常にわかりやすい反応ですわね。金づるになると思われたローランまで連れて行かれたのでは、踏んだり蹴ったりなのでしょう。
「ローランに希望を聞いてみては?」
ここで、鶴の一声。レオンが助け舟を出してくれました。
注目されることになったローランは、わたくしにまっすぐな視線を向けました。
大人顔負けの賢い子でも純真無垢です。ひたむきな青い目がまぶしくて、わたくしは目を細めました。
「僕は……僕は、ルイーザと一緒にいたい!」
嘘偽りのない言葉が稲妻のごとく、全身を貫きました。
かわいい子の碧眼はわたくしを捉えて放しません。もう、いいでしょうか? ずっと我慢していたのですよ? 限界を向かえたわたくしは、ローランを抱きしめました。
「ちょっと!! 母親であるあたくしを捨てるっていうの!! この、薄情者!!」
マルグリットの罵声など気にもなりません。わたくしは柔らかな金髪に顔をうずめ、ローランの跳ねるような鼓動を堪能しました。
「ルイーザ、傷つけるようなことを言って、ごめんなさい」
ボーイソプラノがわたくしの耳をくすぐります。わかっていますよ。あなたがわたくしを守るために、憎まれ役を買って出たことは。あなたの親友のノエルが教えてくれたのよ。
「わたくしを守ってくれたのでしょう? あなたは小さな騎士さまよ? わたくしの大好きな駒」
「騎士が女王を守るのは、当然のことです」
んもぅ……なんて、ませたことを言うのかしら? 将来、女ったらしにならないか心配よ?
「では、ローランはうちで引き取りますので、ごきげんよう」
最後はレオンが締めくくりました。プルーニャ男爵もレオンの前では毒牙を抜かれた蛇ですわね。もはや、興味はないといった態度で背を向けました。
マルグリットだけがまだあきらめきれず、地団駄を踏んでいました。復讐ができたアルマンはスッキリした笑顔です。けれど、この人、今後どうするつもりなのでしょうね? 無職だし、セクハラしてくるし。また、一緒に住むのはちょっと嫌だわ……
出て行く寸前、ローランがわたくしから離れて、マルグリットのもとに走りました。
あれでも一応母親ですから、最後にお別れを伝えるのでしょうか……。
「これ……」
渡したのはチェス大会の賞金でした。マルグリットの目は点になりました。
「僕には不要なものです。もっと、大切なものがありますから」
「えっ!? くれるの?? もらっていいの!!」
落ち着いた声音のローランとは対象的に、マルグリットの声は上ずっていました。まさか、手に入れられるとは思わなかったのでしょう。卑しくも、ローランの手から小切手をもぎ取ります。
ローランは感情の欠いた言葉を淡々と伝えました。
「これは手切れ金です。僕にはもう二度と関わろうとしないでください」
聞いているのかいないのか、マルグリットはスキップしそうな勢いでプルーニャ男爵を追いました。扉のところで待っていた男爵は口の端を上げています。
この人たちにとって、懸命に前を向こうとしている少年より、目の前のお金のほうが大事なのですね。
わたくしは戻ってきたローランをもう一度抱きしめました。高めの体温を感じつつ、二度と離すものかと誓います。そして、レオンとローランに挟まれ、プルーニャ邸をあとにしました。
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一時間後に最終話を投稿します。
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