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それぞれの思想編

姉さん!!

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「や、やっぱりクロウズじゃない!?こんな所で何してるのよ…!」

(だ、駄目だ…声を聴いたら…)

「ねぇクロウズ!」

ローズはクロウズの名を呼び続ける

背を向き続けたクロウズだが、段々と肩を落とす

「もう…いっか」

「クロウズ君?」

「・・・姉さーん!!」

「わぁ、ちょ…クロウズ!?」

クロウズは先程までの振る舞いが嘘だったかのように、まるで幼児に戻ったかのようにローズに抱きつきに行った…その姿からはまるで戦意が感じられない

これにはルブルトードや魔王軍の者全員の開いた口が塞がらない

「うわーん!寂しかったよ~!」

「ク、クロウズ…もう子供じゃないんだから…」

ローズは慣れた手付きでクロウズの頭を撫でる

「クロウズ…だよな、コイツ?」

「一体全体どういう事っすか?ローズ先輩…」

「あぁ、クロウズ…私の弟なんだ」

「お、弟!?」

「ただの弟じゃないよ!姉さんと将来を誓いあった弟だよ!」

「誓いあってない…取り敢えず、エボルの治療を早く!」

「あぁ、分かった。」

ローズはクロウズを撫でながらディーネ達を急かす、ディーネはタロットの力を使い止血を始める

「だ、駄目だよ姉さん!僕が頑張って追い詰めたんだよ?」

「・・・お願いクロウズ」

「・・・うん、姉さんが言うなら…でも僕もっとギュってしてほしい」

「はいギュー」

ローズはクロウズを深く抱きしめる、クロウズは彼女のあってないような胸に顔を埋める

「あんなに強かったのに…ローズが来ただけで…」

「凄い手のひら返しっすね」

「ちょ、ちょっとクロウズ君!何勝手に魔王の治療許しちゃってるんですか!何魔王軍の者と仲良ししてるんですか!革命軍の使命を忘れたんですか!」

「うるさい」

クロウズはノールックでルブルトードにエネルギー弾を放つ

その攻撃は器用にルブルトードの右頬を掠り、壁に触れた瞬間爆発を起こし穴を空ける

「僕と姉さんの時間を邪魔しないでよ」

「は、はぁ!?何言ってるんですか!?」

「君はそのアイテムを持って早く帰ってよ、目障りだよ」

「ちっ…英雄姫を連れ戻さなくて良いのですか?英雄王に怒られますよ?」

「えへへ~姉さーん」

「・・・」

ルブルトードは状況の不利具合とクロウズへの憤りによって考える事を放棄した

「いやいやいや!勝手に逃がす訳ないでしょ!アイテム返しなさいよ!」

瞬間移動テレポート

アイがルブルトードに挑もうとするが、その前にルブルトードは姿を消した

「あー悔しい!逃げられた!」

「まぁ、エボル先輩も命に別状はないし、自分もここに居るし…損害としては…まぁまぁじゃないっすか?」

(いやいや十分大損害ですよ!それに…あの子どうするんですか?)

アルカがそう言うとディーネ、カリーナ、アイの3人は未だ抱きあっている2人に目をやる
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