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必然
頭足徒話(2/2)
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ペットボトルを両手に千晶は三人の元へ戻った。途中、白衣姿とフェミニンスーツ姿の女性に睨まれた。気づかないふり――でもなく余裕あり気に微笑んでおいた。さてどうなることやら。
「適当に買っちゃいましたけど」
「ありがとう、いただきます」
にこやかに直田が受け取り、神岡も軽く手をあげ礼の姿勢をとる。ウーロン茶とハーブティに二人が満足気に目を合わせる横で、条件反射で受け取ってしまった乳酸菌野菜飲料に後悔しきり顔な男。
「ちあきちゃん炭酸? 僕そっちがいいな」
「センセにはもう一本ありますよ、」千晶がポケットの缶コーヒーをチラッと見せると、男は渋々くすんだ緑色の液体を飲み始めた。
「これもいいよ、まだ家にあんの? 楽しみ」
「ほんと? よかったぁ。これはね――」
直田達が控え目に仲睦まじくしている横で、千晶は誠仁にフルーツトマトをあーんと差し出してやる。散々引っ掻き回された意趣返しに半分、空気を読んだのが半分。千晶たちより師弟関係の厳しいここでは色々あるのだろう。
お互い苦々しい表情だが、遠目には清々しいバカップル。
「センセ、もうひとつどうぞ」
「食べられないんじゃないよ。ちあきちゃんは? いいの」
「私は味見で食べましたから」
誠仁は千晶の顔をじっと見て、目と首に手を当てる。
「そう、たくさん食べなよ。見てよこの汗疹、……、へぇ、これ? ……、そうね、大原則ってあるでしょ」
「ですねー」千晶は適当に相槌を打ち、メニューを一通り、偏りないよう順に誠仁の口に放り込む。
「あー、うま。一杯やりたくなるね。そっち3週ずつだっけ、僕らは2週ずつだったから歓迎に反省会って毎週呑みでさ、……、だよね、今年もBBQやんの? 来月から僕海老名だからさー、……、、」
時折真面目な話も交えつつ、今日は無難な会話に終始。途中、誠仁の指導医が女性、休日でも医局秘書が出入りするときいて勝手に納得する。
そうして誠仁は口より手が動き始め、終いには黙々と料理を口に運ぶ。
「……センセぇ、ちょっとは遠慮ってもんが無いんですか」
「んーーま、」
千晶が食べすぎだと窘めると、ちあきちゃんのより一味違うねぇ、と余計な一言を添えて開き直る。
人の家の味にするのは当然だろう。それは神岡家向けだから、あんたのためじゃないから、という顔で千晶はふふんと笑って返す。
「どうぞ、俺は帰って食べられますから」
「ほら、俺まだ神岡んち――「それは遠慮してくださいよ」
かわいい後輩の援護に気をよくしたのも一瞬、家には邪魔しに来るなと釘を刺され誠仁は舌打ちする。生春巻きを二切れ無言でほおばる。千晶の口にもロールサンドを放り込む。
意外と言うんですねえ、こういう奴なんだよ、私が同門なら太鼓叩いてゴマすりまくっちゃう、んなことない俺を顎で使うだろ、そんな訳ないじゃないですかやだーと身振りだけのやり取りに神岡が口角を上げる。
可愛い後輩は更に、妻にこの先輩が家に来ても応対しなくていいと言いつける。
「ふん、てか珍しい取り合わせだよね。他の子は――ああ。料理しないのか」
誠仁は話を変え、千晶と直田の関係を尋ねるそばから結論づけた。
「どうせね、おさんどん要員ですよ」
お嬢様然とした直田と、ひねくれて可愛げのない千晶。趣味も育ちも違うので親しいというより、お互い知らないことを尋ねあう関係だ。直田に言わせれば生粋のお嬢様育ちなのは彼女の母で、彼女自身は普通らしいが。そんな彼女らの価値観は千晶に興味深く映った。
今日だって、直田が実母と仲良くやっていたなら声は掛からなかっただろう。直田母は結婚が決まってから豹変した、そうである。
直田は料理も家事もまだ慣れていないだけ、出来ないのではなく、やらせてもらえなかったのだ。それに千晶がいなくても一人で調べてやりきっただろう。
「彼女の再現力すごいですよ、それに私のほうが教わること多いんです」
誠仁はすれっからし以上にお嬢さん然とした主体性のない女子が嫌いだ。女同士のなれ合いは卒業する時期だと言いたいのだろう。だからって、分かってないな、そんな含みを持たせた千晶に誠仁は肩を下げ首を傾げた。
「ま、思いがけない相手と続いたりするんもんだよ」
誠仁が誰と誰のことを指しているのか、その響きは曖昧だ。姉の姿から千晶や直田の未来を見ているようにも聞こえる。千晶の母親も同じようなことを言っていた。良人と子らに恵まれた、その分、失った関係も少なくなかった。何もかもを得ることはできないのだろう。直田と神岡は一人っ子同士、きっとお互いの役割もたくさんあって、かけがえのない間なんだろう、受け止めるほうも大変かもしれない。
遊び、趣味、勉強、いろんな種類の友達がいる。学部の人々は一癖も二癖もあって純粋な友達とは違う。とはいえ仕事仲間と割り切るほど表面的な間でもない。
思いがけない――いつか、今日の言葉を振りかえる日がくるだろうか。
「高遠さんは宥くんに似てるの」
物思いにふけっていた千晶が、えっ?と宥くんこと神岡を見る。すでに妻の口から千晶について聞いていたのだろう、そうらしいよ、とでも言いたげに箸を運ぶ手をとめることなく軽く頷いた。
よく知らないけど、似てないでしょ。憮然と誠仁の顔を見ると、目だけで笑って返された。
「そんな風に思われてたんだ、初耳ー」
「言うことが同じなの、宥くんのほうが優しいけど」
誠仁がブっっと吹き出す。直田はフォローしたつもりらしいが全く好意が感じられない。
「私は彩也子さんのメンタル強さすごいと思う、でも無神経じゃないとこ。言う相手と内容は選んでるし?」
「うふふ、そういうとこ、細かいとこ見ててくれてるんだなって安心するの、おばぁ…おねえさんみたい?」
「…縁側でライフル片手にお茶飲んでそうな感じっすね」
ほめてないよね、千晶が首を傾げてみせても、直田は笑顔でその隣も平然としている。そのまた隣は何か思い出したように肩を震わせる。
「うちの姉も同じようなこと言ってたわ、…っ、」
神岡がへぇと苦笑する。誠仁姉と神岡父が同門で、まぁ、世間は狭いのだ。
(誰かさんが私とアンタを似てるって言ったの知らないのな)
「まーちゃん? 楽しそうだねー」
「っ…ふっ」
いつまでも笑ってられると思うなよ、そんな千晶の上口に誠仁は大きく笑いを重ね、腹を抱え苦しそうに震え始めた。
神岡が誠仁と千晶を見比べて、口を開いて、止めた。彼も誰かさんと同じことを思ったようだ。だが、伝書鳩も言っていいことと悪いことは分かる。そこへ、
「なんだかいいですね、」
千晶と誠仁は独特の雰囲気がある、と直田が羨ましそうに微笑む。夫の顔が少しひきつったのには気づいていない。
「彩也子さんの趣味が悪いのはよーくわかったわ」
「やだぁ、うふふ」
「ちあきちゃんほどじゃないよねー」
「ふつ」
再び誠仁と、神岡まで笑いだす。千晶を除いて、皆笑顔。
笑う門にはなんとやら。この翌々日、千晶は千晶で、誠仁と千晶兄のペアリングネタを、友人と一緒に手を叩いて笑いあうことになる。
「忙しそうでしたね、」
「うん。でも、来てよかった。私たちも頑張りましょ」
淋しそうに、それでいて、一層力のこもった直田に千晶も二年後かぁ、と頷いた。
誠仁は去り際に「ナオミちゃんによろしく」と千晶にだけ告げていった。いかめしとコーヒーはちゃっかり持って。
(誰がナオミちゃん…惜しいな)やれやれと思いながらも、無駄にプライベートなやりとりを曝さないところは憎めない。
***
後日、弟に厭な顔をされながら作った『いかめし風たこめし』は、包丁を入れた途端にゴム風船と米とにばらけた。味は悪くなかったが、弟が足を使って炊いた普通のたこめしのほうが数段上の出来栄えだった。
「適当に買っちゃいましたけど」
「ありがとう、いただきます」
にこやかに直田が受け取り、神岡も軽く手をあげ礼の姿勢をとる。ウーロン茶とハーブティに二人が満足気に目を合わせる横で、条件反射で受け取ってしまった乳酸菌野菜飲料に後悔しきり顔な男。
「ちあきちゃん炭酸? 僕そっちがいいな」
「センセにはもう一本ありますよ、」千晶がポケットの缶コーヒーをチラッと見せると、男は渋々くすんだ緑色の液体を飲み始めた。
「これもいいよ、まだ家にあんの? 楽しみ」
「ほんと? よかったぁ。これはね――」
直田達が控え目に仲睦まじくしている横で、千晶は誠仁にフルーツトマトをあーんと差し出してやる。散々引っ掻き回された意趣返しに半分、空気を読んだのが半分。千晶たちより師弟関係の厳しいここでは色々あるのだろう。
お互い苦々しい表情だが、遠目には清々しいバカップル。
「センセ、もうひとつどうぞ」
「食べられないんじゃないよ。ちあきちゃんは? いいの」
「私は味見で食べましたから」
誠仁は千晶の顔をじっと見て、目と首に手を当てる。
「そう、たくさん食べなよ。見てよこの汗疹、……、へぇ、これ? ……、そうね、大原則ってあるでしょ」
「ですねー」千晶は適当に相槌を打ち、メニューを一通り、偏りないよう順に誠仁の口に放り込む。
「あー、うま。一杯やりたくなるね。そっち3週ずつだっけ、僕らは2週ずつだったから歓迎に反省会って毎週呑みでさ、……、だよね、今年もBBQやんの? 来月から僕海老名だからさー、……、、」
時折真面目な話も交えつつ、今日は無難な会話に終始。途中、誠仁の指導医が女性、休日でも医局秘書が出入りするときいて勝手に納得する。
そうして誠仁は口より手が動き始め、終いには黙々と料理を口に運ぶ。
「……センセぇ、ちょっとは遠慮ってもんが無いんですか」
「んーーま、」
千晶が食べすぎだと窘めると、ちあきちゃんのより一味違うねぇ、と余計な一言を添えて開き直る。
人の家の味にするのは当然だろう。それは神岡家向けだから、あんたのためじゃないから、という顔で千晶はふふんと笑って返す。
「どうぞ、俺は帰って食べられますから」
「ほら、俺まだ神岡んち――「それは遠慮してくださいよ」
かわいい後輩の援護に気をよくしたのも一瞬、家には邪魔しに来るなと釘を刺され誠仁は舌打ちする。生春巻きを二切れ無言でほおばる。千晶の口にもロールサンドを放り込む。
意外と言うんですねえ、こういう奴なんだよ、私が同門なら太鼓叩いてゴマすりまくっちゃう、んなことない俺を顎で使うだろ、そんな訳ないじゃないですかやだーと身振りだけのやり取りに神岡が口角を上げる。
可愛い後輩は更に、妻にこの先輩が家に来ても応対しなくていいと言いつける。
「ふん、てか珍しい取り合わせだよね。他の子は――ああ。料理しないのか」
誠仁は話を変え、千晶と直田の関係を尋ねるそばから結論づけた。
「どうせね、おさんどん要員ですよ」
お嬢様然とした直田と、ひねくれて可愛げのない千晶。趣味も育ちも違うので親しいというより、お互い知らないことを尋ねあう関係だ。直田に言わせれば生粋のお嬢様育ちなのは彼女の母で、彼女自身は普通らしいが。そんな彼女らの価値観は千晶に興味深く映った。
今日だって、直田が実母と仲良くやっていたなら声は掛からなかっただろう。直田母は結婚が決まってから豹変した、そうである。
直田は料理も家事もまだ慣れていないだけ、出来ないのではなく、やらせてもらえなかったのだ。それに千晶がいなくても一人で調べてやりきっただろう。
「彼女の再現力すごいですよ、それに私のほうが教わること多いんです」
誠仁はすれっからし以上にお嬢さん然とした主体性のない女子が嫌いだ。女同士のなれ合いは卒業する時期だと言いたいのだろう。だからって、分かってないな、そんな含みを持たせた千晶に誠仁は肩を下げ首を傾げた。
「ま、思いがけない相手と続いたりするんもんだよ」
誠仁が誰と誰のことを指しているのか、その響きは曖昧だ。姉の姿から千晶や直田の未来を見ているようにも聞こえる。千晶の母親も同じようなことを言っていた。良人と子らに恵まれた、その分、失った関係も少なくなかった。何もかもを得ることはできないのだろう。直田と神岡は一人っ子同士、きっとお互いの役割もたくさんあって、かけがえのない間なんだろう、受け止めるほうも大変かもしれない。
遊び、趣味、勉強、いろんな種類の友達がいる。学部の人々は一癖も二癖もあって純粋な友達とは違う。とはいえ仕事仲間と割り切るほど表面的な間でもない。
思いがけない――いつか、今日の言葉を振りかえる日がくるだろうか。
「高遠さんは宥くんに似てるの」
物思いにふけっていた千晶が、えっ?と宥くんこと神岡を見る。すでに妻の口から千晶について聞いていたのだろう、そうらしいよ、とでも言いたげに箸を運ぶ手をとめることなく軽く頷いた。
よく知らないけど、似てないでしょ。憮然と誠仁の顔を見ると、目だけで笑って返された。
「そんな風に思われてたんだ、初耳ー」
「言うことが同じなの、宥くんのほうが優しいけど」
誠仁がブっっと吹き出す。直田はフォローしたつもりらしいが全く好意が感じられない。
「私は彩也子さんのメンタル強さすごいと思う、でも無神経じゃないとこ。言う相手と内容は選んでるし?」
「うふふ、そういうとこ、細かいとこ見ててくれてるんだなって安心するの、おばぁ…おねえさんみたい?」
「…縁側でライフル片手にお茶飲んでそうな感じっすね」
ほめてないよね、千晶が首を傾げてみせても、直田は笑顔でその隣も平然としている。そのまた隣は何か思い出したように肩を震わせる。
「うちの姉も同じようなこと言ってたわ、…っ、」
神岡がへぇと苦笑する。誠仁姉と神岡父が同門で、まぁ、世間は狭いのだ。
(誰かさんが私とアンタを似てるって言ったの知らないのな)
「まーちゃん? 楽しそうだねー」
「っ…ふっ」
いつまでも笑ってられると思うなよ、そんな千晶の上口に誠仁は大きく笑いを重ね、腹を抱え苦しそうに震え始めた。
神岡が誠仁と千晶を見比べて、口を開いて、止めた。彼も誰かさんと同じことを思ったようだ。だが、伝書鳩も言っていいことと悪いことは分かる。そこへ、
「なんだかいいですね、」
千晶と誠仁は独特の雰囲気がある、と直田が羨ましそうに微笑む。夫の顔が少しひきつったのには気づいていない。
「彩也子さんの趣味が悪いのはよーくわかったわ」
「やだぁ、うふふ」
「ちあきちゃんほどじゃないよねー」
「ふつ」
再び誠仁と、神岡まで笑いだす。千晶を除いて、皆笑顔。
笑う門にはなんとやら。この翌々日、千晶は千晶で、誠仁と千晶兄のペアリングネタを、友人と一緒に手を叩いて笑いあうことになる。
「忙しそうでしたね、」
「うん。でも、来てよかった。私たちも頑張りましょ」
淋しそうに、それでいて、一層力のこもった直田に千晶も二年後かぁ、と頷いた。
誠仁は去り際に「ナオミちゃんによろしく」と千晶にだけ告げていった。いかめしとコーヒーはちゃっかり持って。
(誰がナオミちゃん…惜しいな)やれやれと思いながらも、無駄にプライベートなやりとりを曝さないところは憎めない。
***
後日、弟に厭な顔をされながら作った『いかめし風たこめし』は、包丁を入れた途端にゴム風船と米とにばらけた。味は悪くなかったが、弟が足を使って炊いた普通のたこめしのほうが数段上の出来栄えだった。
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